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OWNERSパーリー&ナイル・オトゥール夫妻(弁護士・農園民宿オーナー)

新たなスタートのアイコンとして

ガソリンスタンド前を笑顔で

イタリア屈指の高級ワインの産地として知られるモンテプルチャーノ。パーリー&ナイル夫妻は、アグリトゥリズモ(農園民宿)のオーナーである。その敷地は、東京ドーム4個分以上に相当する計12ヘクタールに及ぶ。
現在、ふたりの日常の足は『500eカブリオ』である。
「ガソリン仕様の『500』を手に入れようと思っていたところ、ちょうどEV(電気自動車)である500eがショールームに並び始めたので購入を決めました。最新テクノロジーには、常に興味がありますからね。『500e』は間違いなく、フィアットにおけるひとつのマイルストーンです」と夫のナイルさんは購入の理由を説明する。

彼らが所有するアグリトゥリズモに向かう道で。「コンパクトな『500e』は、イタリアの細い街路やカントリーロードに最適なEV」と、妻のパーリーさんは語る。

妻のパーリーさんは「スタイルが可愛い『500』に、いつか乗ってみたいと思っていました」と振り返る。そして「『500e』購入は、他の多くのEVよりもコンパクトであることが決め手となりました。イタリアの細く曲がりくねった道を運転するのに、とても便利ですからね」と話す。

「出先では、ランチタイムを急速充電の時間にあてると、待ち時間も苦になりません」と妻のパーリーさん。

昨夏のヴァカンスには1週間ヨットで過ごすため『500e』でティレニア海沿岸まで旅をしたという。
「旅行中は、急速充電中にランチブレイクをとるようにすると、待ち時間も有効に使えますね」とパーリーさん。実は、自邸にもチャージング・ステーションを設置したという。「混雑したガソリンスタンドの前を通過するたび、思わず笑顔になってしまいます」…と会話が弾んだところで、彼らから思わぬ言葉が飛び出した。
「私たち、まだイタリアに住み始めて間もないんです!」。

「1970年代、母がアイルランドで先々代の『500』に乗っていたんですよ」と夫のナイルさん。それに対して、妻のパーリーさんは故郷インドで往年の『FIAT 1100』の小型車「プレミア・パドミニ」がファミリーカーだったという。

大きさよりも、そのポリシー

インド出身のパーリーさんと、アイルランド出身のナイルさんは、共に法人を得意とする弁護士である。中東ドバイの世界的法律事務所で知り合ったふたりは、イタリアに移住することを決意。インターネットを通じた法律業務の道筋が拓けたことも、決断を後押しした。
そして2021年、モンテプルチャーノで1834年に歴史を遡る農園を、ほぼひと目惚れで手に入れた。

夫妻が手に入れた農園「ポッジョ・ゴーロ」は、19世紀前半に歴史を遡る。

『500e』に話を戻せば「新たな人生を託す国のプロダクトにしたい」という思いからも、他ブランドではなくフィアットを選んだ理由を語る。
また、2021年のアグリトゥリズモでは、さっそくさまざまな国のゲストを迎え入れた。2022年には、昨秋収穫したブドウで初めてのワインも出荷する。
「子どもの頃、農園を手伝ったことはありましたが、この農園はまったくの手探りで始めました」とナイルさんは語る。次のステップは、オリーブオイル作りだという。

静粛性も彼らのお気に入りだ。「運転しているだけで、心穏やかなドライバーになりますね」と語る。

「数百エーカーもあるようなアメリカ式巨大農園に、私たちは興味がありませんでした。たとえ小さくてもカーボン・ニュートラルな農園を造ることが夢なのです」とナイルさん。「すでに自家発電用のソーラーパネルを設置しましたし、トラクターといった農機もすべて内燃機関ではなく、電気式を採用する予定です」と語る。
そうした彼らにとって、コンパクトでエコ・フレンドリーなフィアットの『500e』は、彼らの新たな人生とフィロソフィーの象徴なのである。

フィアット500eは、ふたりのモビリティであるとともに、持続可能性を大切にする農園のアイコンでもある。

Interview & photo 大矢アキオAkio Lorenzo OYA

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