フィアットファミリーに新たに仲間入りする新型車『600e(セイチェントイー)』が9月11日に発表されました。『500e』のお姉さんにあたり、フィアットの電気自動車第二弾となる『600e』はどんなクルマなのか。発表会の模様を報告しながら詳しく見ていきます。
愛らしいデザインと5ドアの機能性を両立
『600e』のプレス発表会では、はじめにStellantisジャパンの打越晋社長が登壇。冒頭に日本で展開する7ブランドのすべてが電動化を実現していることをアピールすると共に、「今後バッテリーEVを拡充しつつ、プラグインハイブリッドやマイルドハイブリッド、ガソリンエンジンに至るまで、すべてのパワートレインを展開し、お客さまに選択いただける体制を強化します」と、多様なパワートレインを取り揃えていく方針を述べました。
そしてこの日の主役である『600e』については「チンクエチェントの最大の魅力である“かわいい”を引き継ぎながら、ゆったりとした居住性、そしてご家族にとっても使いやすいラゲッジルームなど、たくさんの機能やワクワクを持つクルマです」と、デザインと機能、そしてユーティリティを両立したクルマである点をアピールしました。
『600e』のボディサイズは、全長4200mm×全幅1780mm×全高1595mm。『500e』に比べると、570mm長く、95mm幅広く、65mm高いフォルムを持ちます。また『500e』が3ドアであるのに対し、『600e』は5ドアを採用しており、後席への乗り降りがしやすいうえ、ラゲッジルームには360リッターの容量を確保するなど、たくさんの荷物を積んだお出掛けや、4〜5名での移動も余裕でこなせる実用性の高さが語られました。
続いてプロダクト担当の児玉英之氏は、『600e』を「『500e』から見たお姉さん、ビッグシスター」と表現。『500e』との違いについては360度パーキングセンサーやブラインドスポットモニターといった装備に加え、新たにレーンポジションアシスト(車線内走行保持アシスト機能)といった新機能が備わることや、キーを保持した状態で足をリアバンパー下に動かすと自動でリアゲートが開く「パワーリフトゲート」、ドライバーの腰をマッサージする「アクティブランバーサポート機能」、キーを保持した状態で車両に近づいたり遠ざかったりするだけで解錠・施錠ができる「プロキシミティ機能付きのキーレスエントリー」など、便利機能が充実していることに触れました。
さらに『600e』が『500』のガソリン車を生産してきたポーランドのティヒ工場で作られ、プラットフォームはCMPを採用することが明らかにされました。なお、54kWhへと容量アップしたバッテリーの搭載やバッテリーマネージメントシステムの効率化により、航続距離は493kmの余裕のある値を実現しているとのことです。
>>>次ページ 周りを明るくするドルチェヴィータ・デザイン
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