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「フィアット オリジナル 2025年カレンダー」の9月・10月を飾るのは、シエナ歴史的旧市街の象徴で、“世界一美しい広場”といわれる「ピアッツァ・デル・カンポ(カンポ広場)」。そこに描かれているのはFIAT『グランデ パンダ』です。
そこで今回は、シエナがどのような街かを紹介します。カンポ広場のような美しい広場でゆったりカフェタイムを過ごす、イタリア人が大切にする”ドルチェヴィータ”に迫ります。
シエナとはどんな街?
シエナは、中世の姿を色濃く残す美しい街です。人口は約5万3千人。レンガ色の建物や石畳の小路が広がり、いつしか歴史画で見たような情景を楽しむことができます。歴史地区はユネスコ世界遺産に登録されており、年間を通して世界中から多くの観光客が訪れます。

ロマネスク-ゴシック様式のシエナ大聖堂。右端には1378年のペスト禍で未完となった聖堂跡が残ります。

サンタマリア・デッラ・スカラ。現在は美術館ですが、中世に巡礼者や共和国市民のために建てられた病院が始まりです。医療施設としてだけでなく、貧しい人や孤児を救済する機能も果たしていました。この大広間も第二次大戦後長らく病室として使われていました。
街は17の地区(コントラーダ)に分かれており、それぞれが独自のシンボルや伝統を受け継ぎながら、地域コミュニティを形成しています。コントラーダの旗には、鷲、芋虫、カタツムリ、フクロウ、竜、キリン、ヤマアラシ、一角獣、雌狼、貝殻、ガチョウ、波、ヒョウ、森、亀、塔、雄羊といった多彩なモチーフが描かれています。

シエナの自治組織「コントラーダ」は17からなり、それぞれに旗をもっています。
シエナを語るうえで欠かせないのが、毎年7月2日と8月16日に開催される伝統の競馬「パリオ」。中世から続くこの祭典は、コントラーダ同士が威信をかけて戦う街最大の行事です。舞台となるのは扇形のカンポ広場。周囲の建物や窓、そして広場の中央までも観客で埋め尽くされ、熱気に包まれます。観光客も訪れますが、主役はあくまで地元市民。旗や衣装、歌で地区の誇りを示しながら参加する姿に、シエナの人々の強い結束と伝統への思いを感じることができます。

イタリアを代表する催事のひとつである競馬「パリオ」。ピアッツァ・デル・カンポで毎年7月と8月に催されます。写真は前日のプローヴァ(練習)の様子。2022年7月撮影。

パリオ終了後は、すべてのコントラーダの旗が振られます。

シエナの公式観光ガイドを60年以上務めるパオロ・ファルドーニさん。17あるコントラーダのひとつ「塔」の熱心な会員です。
シエナの住民は「セネーゼ」と呼ばれ、強い郷土愛を持つことで知られています。シエナは中世に最盛期を迎え、1125年にはシエナ共和国が成立しました。1260年のモンテアペルティの戦いでは宿敵フィレンツェに大勝し、市民主体の政治と経済が発展。さらに後には「シエナ派」と呼ばれる美術が花開きます。また1238年には、現在も続く「パリオ」の原型や、「コントラーダ」が誕生しました。やがて1555年、シエナはついにフィレンツェに併合され、独立国としての歴史は幕を閉じます。しかし、中世において極めて民主的な独立国であったことこそが、今もセネーゼの誇りの源となっているのです。

それぞれのコントラーダは守護聖人の記念日とパリオ期間に、盛大な夕食会を開きます。これはコントラーダ「ガチョウ」が2025年8月に催したもの。
>>>次ページ 世界一美しい広場、ピアッツァ・デル・カンポ(カンポ広場)

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