ここ数年、欧州を中心にヴィンテージやヘリテージという流れに大きな注目が集まっています。ファッション、宝飾品、インテリアはもとより、自動車もその波に飲まれつつあります。 新しいものを否定するつもりはありませんが、こうした流れは、もっとロマンや楽しさ、美しさといった人間らしい、心に訴えかけるものに注目が集まっているのが原因かもしれません。 さて今回は、フランス・パリで行われたRETROMOBILE(レトロモビル)について。 レトロモビルとは、今年で43回目を迎えた欧州最大級の旧車をメインとした蚤の市。文字通り屋外でスタートした蚤の市は、折からの旧車ブームなどと相まって、もはや「蚤の市」というレベルを遥かに超え、立派なモーターショーともいえるような巨大イベントに成長しました。 ある種のアートとしての価値も見出されてきたという「ヴィンテージカー」ですが、投機対象としても人気が高まるばかりで、そうした流れの中、レトロモビルにも、かつてのような庶民然とした人たちだけでなく、いかにもお金持ちそうな方々も激増。それにあわせるかのように出展車両やブースも大変豪華になりました。 そんなレトロモビルの一つの目玉が、会場内で行われるオークション。2016年には1957年型Ferrari315/335Sが、$35,711,359(およそ38億円!)という欧州オークション史上の最高額を記録するなど、ますます世間の注目を浴びることになっています。 そんなお金持ちが集まるイベントですから、各メーカーも次第に敏感に反応するようになってきました。国際モーターショーに勝るとも劣らないレベルの素敵なブースを展開し、過去の資産やこれからのサポート、オーナーズクラブとの連携など、積極的なコミュニケーションを展開し、ブランディングの一環として活用するようになってきています。 市場価格の高騰は、カーマニアのお財布にとってはとても厳しい現実なのですが、一方でレストアにかけられる予算が激増したことによる仕上がりの品質の向上や、それによる実用性の向上。さらに、現在の気候や運転環境にも耐えられるようなアップデートなど、これまで以上に安心して旧車が楽しめるようになってきていることは喜ばしい事かもしれません。 また、メーカーたちが自身のブランディングの一環とはいえ、パーツやレストアのサポートをはじめるということは、やはりマニアにとっては嬉しいの一言。 そんな中FIAT有するFCAは、本拠地のトリノとパリで「Heritage」サービスを発表しました。これは、自身が所有するブランド(FIAT、ABARTH、ALFA ROMEO、LANCIA)がこれまでに生産したクルマに対し、レストアの支援や各種フォローやサーティフィケーション(一種の血統書発行)、そしてそれらの販売などを行うというもの。 「Passione senza tempo」 これはイタリア語で「情熱に時間は関係ない」〜つまり、情熱に際限はないという意味なのですが、クルマを愛する人たちが作るメーカーの、クルマを愛する人たちへのメッセージと決意の表れなのでしょう。 「積み上げてきた過去と歴史の上に我々は立ち、その先に未来があるんです。」 そう語ったのは、今回の新サービス「Heritage」のディレクターであるロベルト・ジョリート氏。FIAT500のデザイナーにして、元FIAT&ABARTHのデザインディレクターである彼のプレゼンテーションには、ひとかたならぬクルマに対する愛が溢れていました。 今回のレトロモビルでは、FIATが誇る幻の名車にお目にかかることができました。 1953年にわずか15台しか作られなかったという、知る人ぞ知るFIATの名車8V(オットヴー)のスペシャルモデル「スーペルソニック」。 50年代初頭らしい通称“JET AGE”と呼ばれる流麗で洗練されたスタイリング、まさに「空飛ぶ〜」的なデザインと、瀟洒でモダンなインテリア(冒頭の写真が8Vのインテリア)に来場者たちは釘付け。 FIATといえば、500をはじめとする大衆車メーカーとして知られていますが、第二次世界大戦前までは、高級な仕立て服のようなクルマをメインとしており、第一回欧州グランプリにも名を連ねる1899年創業の老舗の名門。 戦後の方針転換から間もないタイミングのさなかに生まれた、かつての高級路線時代のFIATを彷彿とさせるこのクルマは、同じトリノを拠点とするカロッツェリアの名門、ギアの手によるもの。 内外装ともに美しいこのクルマは、大変価値が高く、現在も億単位の高値で取引される、文字通り「幻の名車」となっています。 そんなクルマがサラリと売られているレトロモビルは、さしずめお金持ちのための桁違いの蚤の市といえるかもしれません。ちなみに、そんな価格のクルマであっても初日にはすでに「SOLD OUT」の札が…。 「珍しいクルマ、高級なクルマだけがレトロモビルの魅力ではありません。パリという街で行われるこのイベントは、奥さんや恋人といった女性たちにとっても、一緒に行く意義があるイベントなんです…。」とは、イベント・オーガナイザーのメルシオン氏が教えてくれたレトロモビル成功の秘訣。 そうなんです。あのパリでクルマも歴史も買い物やグルメも楽しめてしまう、楽しいイベントがレトロモビル。 ヴィンテージカーをお買上げになるならないは別として、是非一度足を運んでいただきたいイベントです。
<聖地巡礼> ちょっと大げさにも聞こえる言葉が溢れる昨今ですが、まさにトリノのアウトモトレトロはFIATオーナーにとっての聖地といえるのかもしれません。 旧車のお祭りは、ある意味そのメーカーの持っているソコヂカラを見るには格好の舞台 です。その点FIATは創業100年を超える老舗なので、実に見ごたえたっぷりです。 Part1でもご紹介しましたが、欧州は空前のヴィンテージカーブーム。商品価値の向上とあわせて、クルマをレストアする環境も劇的に進化しました。 消耗品などはもちろん、実はとても大事なエンジンルームの主役の一つ、シャシープレートレプリカなどもたくさん売られています。こうしたコダワリは「走れば良い」から、大切にこれからも乗り続けるという決意の表れのようなものかもしれません。 そんなクルマ愛を支える人たちがオーナーズクラブ。 CLUB FIAT 500 TORINOのブースなのですが、なぜか1977,78,80年の世界ラリー選手権でFIATにマニュファクチャラーズタイトルをもたらした131アバルトラリー(公道用ホモロゲーションモデル)が。 売り物か?ときくと、「いや、自慢だ」と満面の笑顔で返されました。 会員100名、創立10年のクラブですが、500のクラブとしてスタートしつつも、いまではFIAT乗りならなんでもOKとのこと。自由なクラブです。 こちらは500や127などをベースにした、兄弟車アウトビアンキのオーナーズクラブ。会員数1,000名ほど。 写真右のA112は日本でも80年代大変な人気を呼び、鳥山明氏作の「Dr. SLUMP」に登場する則巻千兵衛博士の愛車としても有名です。 続いては、60年代後半にFIATが放った、ライトウェイトオープン「850スパイダー」のファンクラブ。スペシャルバージョン「Racer」が展示。激レアですが非売品。 その後継として登場した、70年代スーパーカーブームの流れを汲んだウェッジシェイプのX1/9(エックスワンナイン、イタリア名イクスウノノーヴェ)。日本では珍しい初期型。こちらには「売ります」のサインが…。 会場内にはもちろんX1/9のクラブが。現在85名の会員。みな楽しげにワイワイやってます。 マーケットに目を移すと…。 500のミニカーや歴史についての書籍たちが…。 いまやアートとしての価値が話題の、看板やポスターもそこかしこに溢れています。 旧い車には必須の資料類、購入の手引やマニュアル類も驚くほど充実。こうして次の世代にも旧車は引き継がれていくのです。 親子連れなど会場にはまさに老若男女が訪れ、ヨーロッパらしい「蚤の市」を肌で感じることができます。 ただ単にクルマを売ったり買ったりするのではなく、ちょっとしたコーディネートも見逃せないエッセンスです。 たとえば会場にはたくさんの500がいるのですが…。 キャリアに載せるレトロなバッグのセンスがオレンジのボディカラーと相まって、GOOD。 こちらは、1936年から55年まで生産された、500のご先祖様「トポリーノ」。
トリノ、FIAT、蚤の市 いまから120年近くも前、1899年7月11日に創立されたFIATは、イタリア最古の自動車メーカー。ちなみに、この世に初めて「自動車=Automobile」という言葉が使われたのが同年1899年の1月のニューヨーク・タイムズ紙だといわれています。FIATが世界最古というわけではありませんが、自動車製造の黎明期に産声を上げた、数少ない歴史あるブランドであることに間違いはありません。 そんなイタリア(主に北中部)では、自動車関連のイベントは日常茶飯事。このいわゆる「蚤の市」的イベントは、真夏(7、8月)と真冬(12月、1月)を除けば、ほぼ毎週末、さまざまな規模や内容で各州、各都市、各市町村で行われており、週末の市民の楽しみとして長く愛されています。 トリノでの最大規模がこの「Automotoretro(アウトモトレトロ)」。今年で36回目を迎えるこのイベントは「自動車+バイク+レトロ」を意味するその名の通り、自動車やバイク、自転車などあらゆる車輪がついたもの、そしてその部品はもちろん、広告やノベルティといった関連商品からおもちゃに至るまで、様々な「旧いもの」が手に入る正真正銘の蚤の市なのです。 1923年に生まれたFIAT社の本社兼工場施設であったLINGOTTOの隣(昨年まではリンゴットの一部も使用していた)で開催されるお膝元どころか城内開催のような趣のイベントで、FIAT好きにはたまらないロケーションです。ちなみにこのリンゴット内には商業施設や映画館、ホテルなどもあるので会場までのアクセスも至便。そのロビーには同じトリノの名門、ランチアの旧車が展示されていたりと、ファンにはなかなかたまらない演出がなされています。 あくまでいち都市のローカルイベントでありながら、やはり多くのメーカーが林立していたトリノの引力のなせる技なのか、隣接するスイスやドイツ、フランスはもちろん、オランダやスペイン、ベルギーあたりからも高速をすっ飛ばしてやってくるファンたちも決して少なくない、人気のイベントとなっています。 ブームの裏に…。 FIATやアバルト、ランチアなど多くのイタリアの代表的メーカーや、ピニンファリーナやベルトーネといったイタリアを代表するカロッツェリアが立ち並んだトリノ。やはり本場ならではの「掘り出し物」や「お宝」が多いのもこのイベントの魅力です。 しかし、昨今の旧車ブームによって、多くのバイヤーがトリノに訪れるようになり、ここ数年では高額取引がなされる車両をはじめ、関連部品などの出展数も減少傾向。その煽りを受けてか、軒並み価格が高騰するという状況に見舞われています。 それでもやはりそこはトリノの底力とでも言うのでしょうか。進む高齢化に伴う「次世代へのバトンタッチ」は避けられず、ひょんなことで幻の名車や珍車が売りに出されることも少なくありません。そんな中にはワンオフ(別注・特注)やワンオーナーものがあったりしますので、旧車ファンとしてはやはり気が抜けません。 もうひとつの魅力は、オーナーズクラブの出展です。ここでは、まずお目にかかれないようなコンディションの名車や珍車にお目にかかるチャンスであり、また、ユーザー同士の交流や、情報交換ができるのも大きな魅力。これはSNS全盛となった今も変わらず続く伝統だといえます。 特にイタリアの自動車最大の魅力であるデザインは、紙面や画面で見るのと、間近に見たり触ったりするのとでは大違い。その圧倒的な存在感には、毎回ヤラれてしまいます。 長い歴史は、長く愛されてこそ生まれるものであり、そうした足跡や今も綿々と続く流れのようなものを感じさせてくれるのが、こうした特定ジャンルの蚤の市の魅力。 次回は「アウトモトレトロ」をもっと深掘りしていきたいと思います。
個の可能性を地域に、そして世界へ。社会で活躍する人材の基本である「読み書き」の学習環境を世界の行き届いていない地域にも広めたい。その日、赤坂アークヒルズ・カフェに集まった大勢の人たちは、そんな共通の想いで繋がっていました。特定非営利活動法人ルーム・トゥ・リード・ジャパンによる催しの模様を報告します。 ルーム・トゥ・リードは、教育を受けられない環境で育っている子どもたちに、学習の機会を与える活動を行なっている国際NGO。“子どもの教育が世界を変える”という信念のもと、主に開発途上国での識字(読み書き)能力と教育面での男女の格差(地域により女性は教育を受けられないなどの問題)をなくすことに注力し、地域の政府機関やコミュニティと連携し、子どもたちに学習の機会を与えてきました。その活動資金は主に寄付によるもの。この日、赤坂アークヒルズ・カフェに集まった人々は、ルーム・トゥ・リードの活動に賛同する一般支援者の方々です。 こうした活動が必要な背景には、厳しい現実があります。日本にいると実感は薄いものの、世界では今なお7人に1人は文盲で、その2/3は女性だといいます。そうした環境を変えるには、先進国で支援の輪を広げる必要があるのです。 フィアットも、ルーム・トゥ・リード・ジャパンの活動に賛同し、支援を行なっています。フィアットが望むすべての人が自分らしく、輝いた生活をおくる社会を実現するためには、女性の、そして次世代を担う子供の教育が欠かせません。読み書きのできない子供たちに本を読むことの素晴らしさを知ってもらい、男女に均等な教育インフラを作り出す活動は、フィアットの掲げるビジョンにも通じるのです。 レセプションで乾杯の音頭をとったのは、FCAジャパン マーケティング本部長ティツィアナ・アランプレセです。 「明日の社会を変えるのは子供たちです。女の子も教育を受けられるようにするため、少しずつの支援を集めて、大きな力にしましょう。フィアットでは、そうした活動を“Share with FIAT”として展開しています。皆さんで一緒に世界を正しましょう」。 ルーム・トゥ・リード共同創設者兼CEOエリン・ガンジュさんのスピーチが続きます。 「ルーム・トゥ・リードでは、世界のあらゆる地域の子供たちが読み書きをできる社会の実現を目指し、これまでにアジアやアフリカを中心に、2万の学校やコミュニティと手を組み、1200万人に教育のギフトを届けてきました。このような成果を出せたのは、みなさまからの支援を得て、その国の政府や公立の学校とともに活動し、地域の環境を変えてきたからです。力を合わせ、アクションを起こせば世界は変わるのです」と述べ、新たなアフリカとアジア向けの教育支援プロジェクト「Action for Education(アクション・フォー・エデュケーション)」を打ち出しました。 ルーム・トゥ・リードでは、支援者に対して活動報告を徹底しています。寄付金の使途を明確にし、成果を見える化することで、支援者の寄付金がどのように役立ったのかをわかりやすいかたちで伝えています。また、例えば今回のような支援者の集いでは、支援者同士が活発な情報交換を促し、活動そのものやネットワークの輪の中にいることを楽しめるように努めています。 支援者の方に話をうかがってみました。中野太智さんと浅井美香さんは、ともにルーム・トゥ・リードの支援者。活動を始めた動機をうかがいました。 中野太智さんは「ルーム・トゥ・リードが行なっている教育支援というのは、社会を良くするもので、それはいずれ循環して自分にも返ってくるものだと思います。遠く離れた日本にいると直接的な活動に参加するのは難しいですが、支援という間接的な方法ならできます。またその活動の成果を知ることもできるので、自分が役に立てたという実感を持てるのがいいと思います」 浅井美香さんは、支援活動に参加するきかっけになったのは中野さんから借りたジョン ・ウッド氏(ルーム・トゥ・リード創設者のひとり)の執筆した本から。そこに書かれていたことに感銘を受け、自ら活動しようというモチベーションに繋がったと話してくれました。 長谷川愉以さんは、自分になにができるかを考えた結果、毎月一定の金額の寄付を行なっています。始めてから自分のなかにある変化が生まれた」と話してくれました。 「支援した子どもたちがどう変わったのか。関心が生まれ、ウェブサイトを調べ、自ら情報を収集しにいく。それまでしなかった行動をしていることに自分のなかに起きた変化を実感しました。また、ルーム・トゥ・リードのイベントへの参加を通じても自分が変わったことを感じています。あるイベントでは参加者は席が決められていて、必然的に隣の方とお話をすることになります。同じ活動をしている人たちの輪なので会話が進展しやすいというのもありますし、そこから新たな情報を得て、自分の行動が変わることも経験しました。支援を始めたことで、思いがけないところでポジティブな方向に自分が変わっている。そんな実感を持つようになりました」。 支援者の方々は自分の行動による子供たちの変化を知ることに喜びを感じ、また支援という行動を通じて得られる自分へのフィードバックも楽しんでいるようです。 会場ではピアノの演奏が始まりました。奏者は“旅するピアニスト”こと永田ジョージさん。イタリアの楽器クラビエッタを片手に、中東やギリシャなどを旅した永田さんは、各国で音楽を通じて人と人が繋がることを経験してきました。ルーム・トゥ・リードとの繋がりは5年ほど前から続いています。 ピアノの音色が会場を心地よい空気で包み込んだところでいよいよお開きに。今回も参加者同士の新たな出会いがあり、親睦を深める機会となったようです。 ルーム・トゥ・リードの活動に興味のある方はぜひHPをチェックしてみてください。 ルーム・トゥ・リード・ジャパン公式サイト
今回は東京都渋谷区の日赤医療センターで行われた活動をご紹介します。 オトイロクレヨンの二人は、久末冴子(歌う絵描き屋さん)と平原謙吾(シンガーソングライター)のユニット。 冴子さんがオリジナルの紙芝居を演じ、謙吾さんのギターが伴奏します。 二人が明るく歌い、踊り、演奏する様子に子どもたちも自然と笑顔になります。 親御さんの中には、パフォーマンスを目の前で熱心に見つめる方もおられて、入院生活の気分転換のひと時になっていたようです。 SHJは、アート・パフォーマンスを通して、病気と闘う子どもたちとご家族をサポートしています。
ピースウィンズ・ジャパンでは、南三陸町で現地NPO法人びば!!南三陸と協力し、地域の皆さんが楽しめる講座を日替わりで実施しております。 9月は、その中のひとつで月に1回開催される日曜大工講座(木工教室)の様子をお届け致します! 当団体の講座は、地域の人同士で講座ができるよう、得意技や得意な趣味を持つ方に先生になっていただき、参加されるみなさんからは、300円~500円の間で参加費を頂くシステムで展開されております。 対象者は、誰でもOKです。木工教室は、参加者が思い思いに作りたいものを先生と相談をしながら作ります。 9月は、何でも代用できる棚を制作しました。みなさん、実用できるものを作って帰るので、次に参加するのが楽しみだそうです! びば!!南三陸の活動は、地域の人が持続的に活動を続けられるような仕組みになっております。ですので、誰が先生で、誰が生徒かいまいち分かりづらいのが、写真からお分かりになりますでしょうか? (先生は、首に黄色のタオルをまいております!)
文=友永文博 写真=加瀬健太郎 「湘南Fes」X FIATのコラボレーションが実現 車好きが『T-SITE』に集まって自慢の愛車を披露したり、親交を深めたり、といったユニークなイベントが「モーニングクルーズ」。その第41回目、湘南の魅力を発信する新たな試み「湘南Fes」の一環でもある今回はFIATが協賛。「イタリアの小さなクルマ」をテーマに8月6日に『湘南T-SITE』で実施されました。イベント当日は早朝からFIATその他の、新旧多彩なクルマが続々集合。そのラインアップは最新モデルから、ファンが見惚れるほどの貴重なヴィンテージカーまで! やはり湘南開催ならではの、こだわりあふれるユニークな車が多い印象。集まった方々は、気の合う仲間を見つけて車談義を楽しんだり、憧れの車に見入ったり、思い思い自由にイベントを楽しんでいました。 「モーニングクルーズ」には“イタリアの小さな名車”が大集合! そして会場内でもひと際目を引いた一台が、クリームイエローのボディに赤いレザーシートの71年式の500。奥様と2人で訪れていたオーナーの鈴木明さんはカジュアルな休日の装いながら、センスを感じさせる素敵なスタイル。またグラマラスなオープンのバルケッタで参加した山崎雄さんは500、ABARTH、ABARTHと乗り継いできた生粋のFIATファン。そんなモーターライフを満喫している大勢の方々が集まった会場は、とてもハッピーで和やかな雰囲気に! 500の最新モデルを体感できる試乗会も併催 輝かしい伝統を次世代に引き継ぎつつ、絶妙なアップデートを果たしてきたFIAT 500。来場された多くの人に、その最新モデルも気軽に体験していただきたいと、当日は車両展示と一緒に試乗会も実施。500と500Xの2台を揃え、スタッフが同乗して細やかな説明も受けられるとあって、一組20分間隔の予約枠は数時間先まで絶えず満杯に。目立ったのは、小さな子ども連れのファミリーの皆さん。同じ500をご主人と奥様と別々に、それぞれじっくり乗り心地を確かめたり、奥様が積極的に500と500Xの2台のハンドルを握ったりと、女性ドライバーからの関心も高いよう。それぞれ快晴下、気持のちいい湘南ドライブを楽しんでいました。そして充実した試乗を満喫した後は、書店ほか施設内の個性派ショップを巡ったり、ブック&カフェでお茶をしたり、アンケートに答えた方に進呈されるランチプレート券を利用して昼食をとったり……リラックスした湘南のウィークエンドを誰もが満喫。 トータルに魅せる、FIATのある湘南ライフ 今回は実車を使ったイベントのほかにも、FIATと湘南で暮らすことで、より楽しい毎日が送れることを想像していただきたいと、本があふれるスタイリッシュな館内3カ所で、FIATのスペシャルコーナーを設置。「湘南アクティブライフ」「湘南NEW STYLE」「湘南スローライフ」の3つのスタイル別に、それぞれオリジナルポスターとその日常の一コマを表現したジオラマのほか、関連するFIATオフィシャルグッズや書籍を集めてトータルに展開。FIATを相棒とした、湘南にぴったりの憧れのライフスタイルを身近に感じられる仕掛けも。 もちろん車両展示スペースに関しても地元の造園会社、湘南グリーンサービスに特別に依頼。自然と車が共存する、ピースフルなムードがいっぱいのモダンなガーデンガレージを提案いただきました。 『湘南T-SITE』の多彩なコンテンツを存分に生かしながら、FIATのある魅力的な湘南ライフを間近に感じることができた今回のイベント。さまざまな地域の魅力とFIATと共に暮らす楽しみ——それを皆さんの近くでも、提案できる機会をこれから作っていきたい、と思っています。
文=増川千春 写真=太田隆生 1,000人を超えるFIATオーナー&ファンが集合 FIAT 500のバースデーイベントが、7月9日、千葉県のキャンプ場「一番星ヴィレッジ」で開催されました。現在のモデルが日本で走り始めたのが、2007年7月4日。それから記念すべき10周年となる今年は「CIAO FIAT! 10th BIRTHDAY 2017」と銘打って、例年以上に盛大なお祝いとなりました。 今回参加したFIATのオーナーやファンの方々は1,000人以上。天候にも恵まれたこの日、雲ひとつない青空のもと、色とりどりの500をはじめとするFIAT車が続々と詰め掛け、会場は徐々にヒートアップ! スペシャルMCを務めたハイキングウォーキングのおふたりによる開会宣言とともに、にぎやかな一日がスタートしました。 ユニークなアイデア満載! 思い思いに愛車をデコレート とりわけ目を引いたのが、愛車をフィーチャーした「MY FIATコンテスト」。オーナー自らがフルにセンスを発揮して、500の車体をデコレーションし、来場者の審査によって、ベスト3が選ばれるという内容。ずらりと並んだ力作の周りには、常に人だかりと歓声がいっぱい! オーナーさん同士の“FIAT愛”にあふれた会話にも花が咲き、活気ある盛り上がりを見せていました。 500を愛し、人生を楽しむ、個性豊かなオーナーたち 道を走るという目的を超えた車とのつながりが、さらに新しい好奇心を運んでくる——500のオーナーさんに共通するのは、そんなライフスタイルのストーリーです。群馬県から参加した高橋優華さんは、イタリア生まれならではのフォトジェニックなデザインに惹かれて人生初の車に決めたそう。そしてこれから海に出かけて、愛車の写真を撮りたいと目を輝かせていました。 また、コンパクトなサイズ感や色も魅力。東京都の上條さんご夫妻は、愛犬によく似ているとひと目で気に入った限定カラーを購入。後部座席に乗せた愛犬との距離感が近いので、ドライブ中もコミュニケーションがとりやすく安心感があると教えてくれました。 そのほか、メンテナンスしながら大切に乗るヴィンテージ派、独自の色やデザインを施すカスタム派など、マニアックな楽しみを追求する上級者もたくさん。まるで人生のパートナーのように車を愛する姿が、とても印象的でした。 多彩な催しが目白押し。一日はあっという間に過ぎて 中央に構えたメインステージをはじめ6つのブースでは、500の10回目のバースデーにふさわしい多彩な催しが用意されました。スペシャルライブにまず登場したのは「よかろうもん」のみなさん。アカペラコンテストのハモネプにも出場したことのある、5人組のアカペラグループです。メンバーは全員同じ高校出身ということで、息の合った素晴らしいハーモニーを会場のみなさんに届けてくれました。 次に登場したのは世界的バイオリニストであり、初代500トポリーノのオーナーでもある古澤巌さん。暖かな初夏の風に乗った古澤さんの生演奏は、時間を忘れさせるような優雅なひとときとなりました。 メインステージのほかにも会場内には、イタリアにちなんだカフェやフードカーが並び、バンジージャンプやワークショップなどといったアトラクションもあちこちに。ランチタイムには料理研究家・本田よう一さんによるイタリア風カレーが来場者のみなさんに提供されました。 そしてまた、会場に集まったみなさんで取り組むアクティビティも大盛況。その中のひとつ「ダンシング玉入れ」は、かごに見立てた500 を目がけて、一斉にボールを投げるゲーム。約200名が2チームに分かれて、エキサイティングに勝敗を競いました。 さらにクライマックスにはパパイヤ鈴木さんが登場。この日のために創作いただいたオリジナルの「FIATダンス」が披露されました。500のバースデーをみんなで祝おうとメインステージに集まった方々に振付をレクチャー。わずかな練習時間でしたが、会場が一体となってダンスを踊りきり、笑顔と拍手に包まれました。 10周年のラストはよかろうもんの音頭で、参加者全員が「ハッピーバースデー」をイタリア語で合唱。同じFIAT車に乗る仲間でつくり上げた特別な一日はあっという間に過ぎ、オーナーやファンの方々は名残惜しそうに会場をあとに。また来年、同じ価値観を共有する仲間と自然の中で楽しく祝う夏の日を満喫できたら、こんな素晴らしいことはないですね。Ciao! ==== 古澤巌さん、パパイヤ鈴木さんなど
去年に引き続き、今年もバースデーイベントに参加させていただきました。 晴天に恵まれ猛暑日のような一日でしたが、参加されていたお客様も熱気に溢れていました。 今年は、バルーンアーティストであるアークの里親さんがバルーンをご提供してくださり、またお子さんやグッズをご購入くださった方には小さなバルーンもプレゼントしたりと、皆さんに喜んでいただける演出ができたと思います。 イベントの途中も司会の方がTwitterの中継で紹介していただくことができて、またイベントの最後には壇上でPRをする機会もいただきました。アークのことを知らない方はまだ多くいますが、何度かイベントに参加する中で、FIATファンの方々にもさらに認知度が上がったと思います。