2026.1.30
無限の夢をカタチにする「DUCATO」のキャンピングカーが集結!
「ジャパンキャンピングカーショー2026」レポート
アジア最大規模のキャンピングカーの祭典
キャンピングは一過性のブームを超え、いまや“文化”として定着しつつある。その盛り上がりを象徴するイベントが「ジャパン キャンピングカーショー」だ。2026年1月30日(金)から2月2日(月)まで、千葉県・幕張メッセで開催された本イベントは、ホール1〜6まで、総面積約4万平方メートルの会場をフルに使用。全国の人気ビルダーによるキャンピングカー約400台が一堂に会する、まさに国内最大級のキャンピングカーの祭典となった。
会場では最新モデルの展示をはじめ、アウトドアギアやキャンプ用品、車中泊グッズの展示・販売も行われ、家族で楽しめる総合アウトドアイベントとして大いに賑わいを見せた。
“キャンピングカーのある暮らし”に憧れる人から、すでにキャンピングカーを所有するユーザーまで、多くの来場者が訪れていた。
FIAT PROFESSIONALブース
FIAT PROFESSIONALのブースでは、「DUCATO(デュカト)」と「Doblò Maxi(ドブロ マキシ)」の2台が展示された。「DUCATO」は、2025年に誕生45周年を迎えた歴史あるコマーシャルビークル。日本国内では、フィアット プロフェッショナルの正規販売代理店を通じて、キャンピングカービルダー向けのベース車両として販売されている。
一般ユーザー向けの完成車とは異なる販売形態をとる「DUCATO」だが、FIAT PROFESSIONALのブースでは、架装前のベース車両を実際に確認できる貴重な機会となった。改めて目にすると、その車内空間の広さは圧巻だ。
「DUCATO」には、全長5410mm、全幅2050mm、全高2525mmの「L2H2」をはじめ、全長を5995mmに延ばした「L3H2」、さらに全高を2765mmまで拡大した「L3H3」という3種類のボディバリエーションが用意されている。展示された「L2H2」でも室内で立って移動できるほどの高さが確保されており、運転席・助手席を後方に回転させられる機構も備えるなど、キャンピングカーのベース車として高い人気を誇る理由がよく分かる。
一方の「Doblò Maxi」には、純正アクセサリーとして、2列目以降のスペースをベッド展開できる「アグレ・ストレージ&ベッドキット」を用意。展開時のベッドサイズは1200×1800mmで、手軽に車中泊を楽しめる仕様だ。ブースでは、このアクセサリーを装着した実車が展示されていた。
それではここから、ジャパンキャンピングカーショーの会場に並んだ、さまざまなビルダーによる「DUCATO」ベースのキャンピングカーを見ていこう。FIAT PROFESSIONALは各ビルダーに「DUCATO」を供給し、それぞれが独自のコンセプトで架装を施したモデルを展開している。
RVランド
RVランドのブースでは、「DUCATO」ベースの車両を2台展示していた。そのうちの1台が「BASE VAN(ベースバン)」。こちらはバイク好きのユーザーに向けたモデルで、バイクを2台積載できる「DUCATO」の強みを最大限に活かした仕様となっている。床にはエアラインレールを敷設し、バイクの確実な固定が可能。さらに断熱処理が施されており、空調の取り付けにも対応している。
バイクユーザーに限らず、事業用途で使用したい人や、キャンピングカーのような豪華装備は不要というユーザー、大型犬と暮らす人など、ミニマムで実用性を重視する幅広いニーズにも対応。オプションでロールスクリーンを装着すれば、車内でムービー鑑賞も楽しめる。
もう1台の「LAND HOME(ランドホーム)」は、RVランドが展開するキャンピングカーのフラッグシップモデル。これまでマイクロバスをベースに展開してきたシリーズを、「DUCATO」ベースで仕上げた一台だ。
ラグジュアリーな装備が特徴で、セカンドシートにはリクライニング機能付きのマッサージシートを完備。後方スペースはリビングルームとして使えるほか、ベッドとして展開することも可能。さらに、オーダーメイドでさまざまな機能を追加できる点も魅力となっている。
TOY-FACTORY
TOY-FACTORYのブースには、新型「DA VINCI(ダヴィンチ)6.0」をはじめ、計5モデルが展示されていた。
「DA VINCI 6.0」は、TOY-FACTORYが手がける「DUCATO」ベースのフラッグシップで、最も人気の高いモデル。その定番モデルが、さらなる進化を遂げて登場した。テーマは“大人の2人旅”。大人2人が贅沢に、ゆったりと過ごせる空間設計が特徴だ。乗車定員は4名で、ダイネットは4人で使用可能。キッチンや、トイレ・洗面所として使えるマルチルームを備え、リアには常設ベッドを配置。大人2人が快適にくつろげるベッドルームとなっている。基本装備は一通り揃っており、マルチルームにはシャワーまで完備。充実した装備を誇る、まさに贅沢な二人旅仕様の一台だ。
このほか、「DA VINCI 6.0」のコンセプトを継承しつつ、ショートボディの「DUCATO L2H2」をベースに、日本の道路事情でも扱いやすさを重視した「DA VINCI 5.4」も展示。ボディが短くなった分、2段ベッドを採用して省スペース化を図っている。会場には、2025年にTOY-FACTORYが30周年を迎えたことを記念した限定モデルが並んでいた。
また、天然木を使用し、味わい深い仕上がりが特徴の「VANLIFE(バンライフ)」も展示。あえてセカンドシートを設けず、シンプルな構成としたモデルで、広い室内空間はまるでワンルームのような雰囲気。部屋を持ち歩くような感覚で楽しめる。床には丈夫な木材を使用しており、ギアを気兼ねなく積み込めるため、アウトドアやアクティビティを楽しむユーザーに向けた一台となっている。
一方、「gioia(ジョイア)」は、日本のファミリー層に最適化したレイアウトが特徴。海外モデルは2人旅向けのモデルが多いなか、「家族でキャンピングカー旅行を楽しみたい」という日本のニーズに応えるモデルだ。5人乗車・5人就寝が可能で、マルチルームは備えないものの、ベッドは上段に3人、下段に2人が就寝できる構成。2025年夏の発表以降、高い人気を集めている。
「Brugge(ブルージュ)」は、ロングボディの「DUCATO L3H2」をベースにしたファミリー向けモデル。「gioia」にマルチルームを追加したような位置づけとなる。基本は4人乗車を想定し、オプションで5人乗り仕様も選択可能。後方には、クイーンサイズに迫るダブルベッドを上下2段で配置し、大人4人がゆったりと就寝できる。
ホワイトハウス
ホワイトハウスのブースでは、計6台の車両を展示。定番の人気モデルに加え、今回初出展となる注目モデルも登場した。
新モデル「CRAFTED(クラフテッド)」は、過去のイベント来場者から、色や素材、装備の要不要などを投票形式で募り、その声を反映して制作された一台。「テーブルは欲しいがソファはいらない」「壁だけあればいい」といった細かなニーズに応えた仕様となっている。工場側が素材を用意し、最終的な仕上げはユーザー自身が行うという、新しいコンセプトのモデルだ。
そのほか、「TORINO(トリノ)」は4人乗車・4人就寝が可能なモデルで、電動ポップアップルーフを採用。2列目はキャプテンシートとなっており、ゆったりとした乗車空間を確保している。兄弟車の「VERONA(ベローナ)」は、家具や内装を共有しつつ、レイアウトを変更したモデルだ。
「CARGO CLIPS(カーゴクリップス)」は、AパターンとBパターンの2仕様を展開。すべて天然素材で作られており、オーストリアの企業と協業して開発された。断熱材には羊毛を使用し、ニスも天然素材を採用するなど、再生可能な素材にこだわっている。全面に木材を使用した内装は、ロッジのような落ち着いた空間を演出し、ギア感のあるデザインが魅力だ。
さらに、クルーキャブベースの「BASE(ベース)」と「TERRACE(テラス)」モデルも展示。多趣味で多くの荷物を積みたい人向けで、本来は1ナンバーとなる仕様を8ナンバー登録とすることで、積載性と乗用性を両立。2列目にも3人が座れるため、トランスポーターとしても活躍する。
ナッツRV
ナッツRVのラインアップには、「FORTUNA(フォルトナ)」と「ZEGNIA(ゼニア)」の2車種が用意されている。「FORTUNA」は全長約5.4m、「ZEGNIA」は全長約6.0mで、それぞれ2種類のレイアウトを用意。トイレやシャワーを設置できるマルチルーム仕様と、そのスペースをクローゼットとして使う仕様が選択できる。これにより、リビングスペースを広く取るか、マルチスペースを重視するかといった使い分けが可能だ。
今回、「FORTUNA」には新仕様となる「アーバンエディション」が登場したほか、ニューモデルとして、アーティスト・清木場俊介氏とコラボレーションした「GIOCARE(ジョカーレ)」が発表された。
バイクやサーフィンなど、趣味を楽しむユーザーに向けたカーゴキャンパーで、荷室と就寝スペースをしっかり確保。ラフに使える実用性の高いモデルとなっている。
「ZEGNIA」最大の特徴は、リアに横並びのツインベッドを備えたレイアウト。縦方向にしっかり寝られる、キングサイズに近い広さを確保している。そのほかにも、「FORTUNA」同様、昇降式ベッドタイプや、横向きソファとしたタイプなど、全3レイアウトを展開している。
各ビルダーのブースに並んだ「DUCATO」ベースのキャンピングカーは、どれも作り手のこだわりと思想が色濃く反映されたモデルばかりだった。それは単なる移動手段としてのキャンピングカーにとどまらず、バイクのトランスポーターとして、全国を巡るロードトリップの相棒として、あるいはサーファーや釣り好き、愛犬家のライフスタイルを支える“動く拠点”として、多彩な可能性を秘めている。
バンライファー、ノスケさんの「DUCATO」構想
ここからは、実際に「DUCATO」を選んだユーザーの声を紹介したい。インフルエンサーのノスケさんは、車内での暮らしを前提に「DUCATO」を選んだという。
「DUCATO」を選んだ理由は?
「やっぱり車内の高さですね。バンコンで、車内で立って作業できるのはデュカトならではです。僕はもう5年ほど“クルマ暮らし”をしているので、キッチンの設置や、仕事で使うモニターなど、車内で映像編集ができる環境を整えることを想定しています」
試乗した印象は?
「納車前に1回だけ運転しました。短めのL2H2タイプなのでホイールベースもそれほど長くなく、運転はとても楽でした。予防安全ブレーキや車線逸脱防止など安全装備も充実。外観もスタイリッシュでかっこいいですね」
完成後のライフスタイルは?
「日本全国47都道府県をほぼ回り尽くしているので、これからは行きたい場所に自由に行きつつ、仕事や撮影も車内で行う予定です。『小さな動く家』を自分で作る感覚で、今から楽しみで仕方ありません」
「DUCATO」の使い方に正解はなく、オーナーの数だけ理想のカタチがある。「DUCATO」は、さまざまなニーズを受け止め、無限の夢をカタチにできる懐の深さを持った一台であることを、今回のジャパンキャンピングカーショーはあらためて証明してくれた。