フィアット 124スパイダー1960年代スポーツ

フィアット 124 スパイダー

1960〜70年代にセダンやクーペ、スパイダーまで多くのバリエーションが世に出たフィアット 124 シリーズのオープンボディが1966年のトリノショーでデビュー。

124 スパイダー(スポルトスパイダー)の名が与えられて1967年にデリバリーが開始され、1980年代まで販売が続けられている。ピニンファリーナがデザインした美しいスタイルは世界中のクルマ好きを魅了し、狭いながらも後部座席を備えており定員は4名。1972年にはアバルトが手がけた124 スパイダー アバルトラリーもラインナップし、フィアットワークスのラリーカーとしてWRC(世界ラリー選手権)にも参戦している。初期モデルは1.4リッターのDOHCエンジンを搭載していたが、その後、メインマーケットのアメリカへの輸出、排ガス規制への対応などにより排気量をアップ。

最終的には2リッターエンジンが搭載され、1980年代にはターボ仕様やスーパーチャージャー仕様もわずかだが生産されている。日本でもこの124 スパイダーは人気が高く、1990年代以降も老若男女を問わず多くのオーナーに愛されていた。

フィアット 124 スパイダー 1981年モデル

●全長x全幅x全高:4140x1615x1170mm ●ホイールベース:2280mm ●トレッド:前1350mm/後1320mm ●車両重量:1070kg ●エンジン:水冷直列4気筒DOHC・1995cc ●トランスミッション:5速MT ●最高出力:102ps/5500rpm ●最大トルク:18.0kg-m/3600rpm ●サスペンション:前ウイッシュボーン/後4リンクリジッド ●ブレーキ:前ディスク/後ディスク ●タイヤサイズ:165/70SR13

マメ知識 124 Spider

フィアットを名乗らない同型車も存在する?

1980年代に入っても生産され続けていたフィアット124スパイダーだが、82年のジュネーブショー以降はフィアットの名前がなくなり、ピニンファリーナ・スパイダーヨーロッパの名で正規輸入されている。ボディも中身もほとんど変わっていないが乗員は2人となり、5速MT車に加えて米国仕様の3速AT車もラインナップしていた。