フィアット グランデプント 2000年代ファミリー

フィアット グランデプント

フィアット プントの後継という形で2006年に日本上陸を果たしたグランデプント。グランデの名が示すとおりプントよりボディサイズは大きくなり、全長は4mを超えて存在感を増している。

スタイルもそれまでのプントとは異なり、丸みを帯びながらウェッジ感のあるボディに切れ長のヘッドランプを組み合わせてスポーティイメージを強調。ファッショナブルなコンパクトカーに仕上がっていた。フィアットの主力車種らしくラインナップも豊富で、日本仕様も16バルブエンジン搭載のスポーツに加え、8バルブエンジン搭載車はベースグレードとメガ、ギガ、テラを設定。記録メディアの単位として今は耳慣れた呼び名だが、ネーミングではデジタル時代を先取りしていたわけだ。

最初に日本へ導入されたスポーツは6速MTのみだったが、その後導入された8バルブ車は2ペダル・シーケンシャルシフトのデュアロジックを搭載。全車がサイドエアバッグとウインドウエアバッグを搭載し、ユーロNCAPで最高評価の5つ星を獲得した安全性の高さも注目された。ヨーロッパでも高い人気を誇り、デビュー3年後の2008年12月には早くも生産100万台を突破している。

フィアット グランデプント1.4 16Vスポーツ 2006年モデル

●全長 x 全幅 x 全高:4050 x 1685 x 1495mm ●ホイールベース:2510mm ●トレッド:前1470mm/後1460mm ●車両重量:1160kg ●エンジン:水冷直列4気筒DOHC・1368cc ●トランスミッション:6速MT ●最高出力:95ps/6000rpm ●最大トルク:12.7kg-m/4500rpm ●サスペンション:前ストラット/後トーションビーム ●ブレーキ:前ベンチレーテッドディスク/後ディスク ●タイヤサイズ:205/45R17

マメ知識 NUOVA 500

天然ガスで走る仕様も存在した!?

日本へは輸入されていないが、グランデプントにはガソリンと圧縮天然ガス(CNG)の両方で走行可能な「ナチュラルパワー車」も設定されていた。ムルティプラやパンダにもラインナップされていたが、最量販車のグランデプントに設定することでフィアット全体のCO2排出量削減にも大きく貢献。環境対応という面でもグランデプントは先進性を示していたと見ていいだろう。