いよいよ梅雨シーズンが到来し、湿気と暑さで車内の空気も不快になりがち…。そんな時は、アロマを漂わせて気分をリフレッシュ!
今回は、アロマテラピーインストラクターの資格を持つモデルの斉藤アリスさんが、梅雨の時期におすすめのアロマをセレクト。花やハーブなど豊富な種類の精油から斉藤さんがブレンドした、3つの香りをご紹介します。
湿気で雑菌やカビが発生しやすい梅雨の時期には、パチュリがおすすめ。パチュリの主成分である「セスキテルペン類」には、菌の繁殖を抑える力があると言われています。
エキゾチックで深みのあるパチュリには、華やかなフローラル系の香りが好相性。濃厚な甘い香りが際立つイランイランの花の香りと合わせれば、明るく前向きな気持ちになれるはず。
高価なフローラル系のアロマの中でも、イランイランはリーズナブルで手に入りやすいので、日常使いに向いています。
イランイランの代わりに、ローズやジャスミンなど好みのお花の香りとパチュリを組み合わせても楽しいですよ。
ドライブ中にアロマを楽しむポイントは2つ。ひとつは、運転中に香りで誰かの具合が悪くならないよう、老若男女の誰にとっても受け入れられる香りであること。そしてもうひとつは、運転に集中できる香りであることです。
2つのポイントを押さえる香りとしておすすめなのがペパーミントとベルガモットの組み合わせ。
ペパーミントの特徴成分「メントール」には、車酔いを防止する効果があるそうです。また、ベルガモットはオレンジに似た柑橘で、とても親しみやすい香りです。
フルーツとグリーンが調和した上品な香りは、紅茶のアールグレイの香り付けにも使われています。お出かけ前の楽しい気持ちをいっそう華やかにしてくれるでしょう。
長時間の運転で集中力が下がったと感じたら、元気になるジンジャーの香りがぴったりです。鼻をピリッと通り抜けるスパイシーな香りは、「あともう一踏ん張り!」と疲れた心を立て直したいときにおすすめ。
程よく刺激のあるジンジャーに、さわやかなレモンの香りをプラスすることで、より爽快感が加わり、気分もシャキッと、集中力アップ!
また、レモンの成分は空気を清潔に保つ効果があると言われているので、エアフレッシュナーとして使うのもいいでしょう。
— 斉藤さんがアロマに興味を持つようになったきっかけは何ですか?
私はモデルをやりながらライターとしても活動しているのですが、とある美容家の方を取材したとき、「嗅覚は脳にダイレクトに伝わるから、香りを操る人は心も操れる」と聞いてすごく面白いなと思ったんです。
それで香りに興味を持つようになって、アロマテラピーの教室に通い始めました。
―日常生活でのアロマの楽しみ方を教えてください。
仕事や勉強に集中したいときには、ローズマリーの香りがおすすめです。頭がシャキッとするので、私は朝、目を覚ましたいときにも活用しています。
反対にリラックスしたいときは、クラリセージの香りがいいかも。クラリセージには、幸せホルモンとも呼ばれる「エストロゲン」に似た「スクラレオール」という成分が含まれています。緊張や不安を緩和し多幸感をもたらしてくれます。
また私は、木の樹脂から採れるフランキンセンスという香りが大好きです。フランキンセンスは古代エジプト時代から宗教儀式や瞑想のときに焚かれてきた、いわゆるお香のような香りです。初めてこの香りを嗅いだとき、心がふわ〜っと解ける感覚に病みつきになりました。
それ以来、小さなスプレー容器に入れて持ち歩き、気持ちをリセットしたいと思ったらシュッと吹きかけるようにしています。浅くなった呼吸を深い呼吸へと導いてくれるので、鼻詰まりや喉の不快感にも効果的です。フローラルな香りと相性がいいので、ローズやジャスミンとブレンドして使うのも好きです。
―これからアロマを始める人へアドバイスをお願いします。
ラベンダーとスイートオレンジの香りをまず最初に持っておくといいかと思います。どんな香りとも喧嘩しないので、ブレンドに適しています。自分の好きな香りを1つ見つけたら、この2つのどちらかとブレンドしてみてください。
また、アロマには香りに重さがあって、それを「トップノート」「ミドルノート」「ベースノート」という3段階で表します。「トップノート」は、最初にふわっと香ってすぐに消える軽い香りで、たとえばレモングラスやローズマリーといったハーブ系のアロマに多いです。いっぽうで「ベースノート」は、最後まで残る重たい香りのこと。ベチバーやヒノキといった根っこや樹脂から採れるアロマが多いです。ブレンドするときは「軽い香り×重い香り」を組み合わせると、香りに立体感が生まれて奥行きのある香りになります。
アロマの可能性は無限大。なりたい状態や気分に合わせて、自分だけのアロマを楽しんでみてください。
お気に入りの香りを見つけたら、お部屋や車の中でも楽しんでみませんか?簡単にできるアロマ活用法をご紹介します。
【アロマ重曹】
重曹200gと精油20滴を混ぜるだけ。かわいい布で包んだり、巾着に入れればサシェに。玄関や下駄箱、車内のセンターコンソールの収納スペースなどに置いておくと不快な匂いが和らぎ、アロマが優しく香ります。
【アロマ除菌スプレー】
無水エタノール80mlと精油20滴を混ぜたら、精製水(水道水でも可)20mlを加えて完成。スプレーボトルに入れて、お部屋や車内にシュッとスプレーして香りを楽しみましょう。マスク、テーブル、手などの除菌スプレーとしても活用できます。
※アロマオイルを使用・設置する際は、車内温度が高温になる場所や長時間直射日光が当たる場所をお避けください。また、布や革製シート上でのご使用はシミの原因となりますのでご注意ください。
Profile _ 斉藤アリス / モデル・ライター
日本人とオーストリア人の両親をもつモデル。2018年にアロマテラピー・インストラクターの資格を取得してからは、「アロマ大学」「東急ハンズ」などのイベントで講師としても活動。アロマやハーブを取り入れたライフスタイルをインスタグラムで発信中。
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