『500X』と『Doblò』、5人乗りのお洒落なファミリーカー。あなたはどちらを選ぶ?
フィアットのラインナップに待望の1台が加わった。日本市場にジャストサイズのMPV(マルチパーパスビークル)、『Doblò(ドブロ)』である。
リアがスライドドアになっている『Doblò』は2種類のボディが設定されている。2列シートで5人乗り、全長4,405mmの『Doblò』と、3列シートで7人乗り、全長4,770mmの『Doblò Maxi(ドブロ マキシ)』である。
今回は日本の路上を走りはじめた『Doblò』と、お化粧直しを終えたばかりのクロスオーバーモデル、『500X Sport(チンクエチェントエックス スポーツ)』にスポットを当て、家族目線でファミリーカーの魅力に迫ってみようと思う。
この2台はボディサイズが近く(『500X』が110mm短い)、どちらも5名乗車という共通項がある。
ところがスタイリングは対照的で、『500(チンクエチェント)』由来の丸みをおびたシェイプが特徴的な『500X』に対し、『Doblò』はいかにもミニバンらしい四角いボディとなっている。
また『500X』は1.3Lのマルチエア・ガソリンターボエンジン+6速デュアルクラッチAT、『Doblò』は1.5LのブルーHDiディーゼルターボエンジン+8速ATというパワートレインの違いもクルマの性格の違いを鮮明にしてくれるはず。
▲本記事では、AUTOCAR JAPAN編集部員の4人家族とともに、『Doblò』と『500X Sport』にスポットを当てる。
お洒落なクルマが好きなママとクルマ好きのパパ+小さなお子さん2人という家族にとって2台はどんな魅力を秘めている?
ひと目でフィアットだとわかる内外装の可愛いらしさが『500X』の特徴といえる。
先頃の小変更ではフロントマスクの形状に手が加えられ、中央のエンブレムが“FIAT”から“500”に変更され見た目に磨きが掛けられている。
だが見た目の良さだけでなく、5ドアボディの内側に実用的な室内空間を確保している点もこのコンパクトクロスオーバーの特徴といえる。
家族目線で気になるのはリアシートとラゲッジスペースだろう。どちらも丸みをおびたボディから想像する以上に広くて驚かされる。
リアシートに置いたチャイルドシートにアクセスする際のちょうどいい高さと足元空間は重宝するはず。一方荷室も床面の高さが絶妙で、何かと普段使いの荷物が多くなりがちな子ども連れ家族にとって使い勝手がよさそう。
▲『500X』の荷室は、開口部の形状のお陰で荷物が出し入れし易い。開口部下端が高すぎないため、近年、重く大きくなりがちなベビーカーを不必要に持ち上げる必要もない。
走りの部分で感心させられたのは1.3Lのガソリンターボのパワー特性だった。ストップ&ゴーを繰り返す街中で重要な低速トルクがちゃんと確保されているのに、イタリアのターボ車らしいパワーの盛り上がりもしっかりと感じられて気持ちがいい。
▲女性目線では、キビキビとした走りへの好感度が高かった。これを『500』譲りのルックスで実現する点も気に入っていたようだ。
『500X Sport』専用の引き締まったアシとパワートレインの相性もいいので、堅実なファミリーカーでありながら、クルマ好きパパが楽しめるドライバーズカーとしての側面も残されているのである。
次のページ:【すっきりパワフルな新顔 使える『Doblò』】
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