5月11日(木)、東京・南青山にあるシェアグリーン南青山にて行われたフィアットの新型ミニバン『Doblò』の発表会。今回はカーライフ・ジャーナリストのまるも亜希子さんに、発表会の模様と併せて、その後行われたメディア試乗会をレポートしていただきました。
ファッションをはじめとするトレンド発信の街でありながら、明治神宮外苑など緑豊かな一面を持つ青山。その一角に広がるシェアグリーン南青山(SHARE GREEN MINAMI AOYAMA)は、カフェやグリーンショップ、イベントスペースやガーデンといったさまざまなカタチで自然を共有することで、新たな価値を創出していく“PARK LIFESTYLE”がテーマとなるスポットです。そんな心地よい空間が2023年5月11日(木)、フィアット一色に彩られました。晴れて日本デビューを飾った新型ミニバン『Doblò(ドブロ)』の発表・試乗会が開催されたのです。
メディア関係者などたくさんの人たちが集う中、広大な芝生の上に楽しそうに並んでいたのはご存知『500(チンクエチェント)』をはじめとする、フィアットのモデルたち。この日の主役である『Doblò』は、真ん中にたたずんでいました。その姿をひと目見ただけでも、フレンドリーでポップでモダンなデザインから、フィアットらしさが伝わってきます。
まずは、香ばしいコーヒーのアロマただよう『LITTLE DARLING COFFEE ROASTERS(リトル ダーリン コーヒー ロースターズ)』を併設するイベントスペースで、『Doblò』のプレゼンテーションがスタート。登壇したStellantisジャパン株式会社の打越社長は、「お天気に恵まれ、この日を迎えられたことに感謝しています」とにこやかに語りかけました。フィアットにとって、2023年はとても重要な年で、この『Doblò』をはじめとしたラインアップの拡充と、時代を先取りする電動化モデルの強化を進めていくとともに、ディーラーネットワークの拡充にも取り組んでいくとのこと。2023年だけでもリニューアルを含めて14店舗が新たにオープンする予定で、これまでのユーザーはもちろん、より多くの人たちにフィアットの魅力を伝えるベースとしていく考えだといいます。
打越社長は「『Doblò』はフィアットブランドのようにファミリーフレンドリーで、多様性豊かなブランドにぴったりなクルマです。テーマは“ジブン時間を、楽しみこなそう。”としました。昔やりたかったこと、行きたかった場所、いろんな楽しみをこの『Doblò』で叶えてほしいと思っています」と締めくくりました。
続いてプロダクトマネージャーの阿部さんが登壇し、『Doblò』の概要と注目ポイントを解説。ボディサイズは『Doblò』:全長4,405mm、全幅1,850mm、全高1,850mm、『Doblò Maxi』:全長4,770mm、全幅1,850mm、全高1,870mmと、日本の道でも扱いやすいサイズながら、『Doblò』はホイールベースを2,785mm(『Doblò Maxi』は2,975mm)と長く確保しているのが特徴です。これは室内スペースの広さや乗り心地の良さに貢献しています。
両側スライドドアを備え、2列シート5人乗りの『Doblò』と、3列シート7人乗りの『Doblò Maxi』が選べるようになっています。リアシートは3座独立式で、大人3人でもゆったり座れるスペース。1つずつ個別に折り畳みができるようになっています。『Doblò Maxi』の3列目シートは2座が独立しており、130mmの前後スライド機構がつくのが便利。後端にすれば大人でも余裕をもってくつろげるスペースがあります。こちらは折り畳みのほかに、取り外ししてフラットなスペースに変えることも可能。多彩なシートアレンジが魅力です。
『Doblò』のラゲッジスペースは、リアシートをすべて倒せば2,126L、『Doblò Maxi』は2,693Lの大容量を実現。また『Doblò Maxi』は3列目を取り外し、2列目を倒せば、車中泊にも挑戦できるはず。
また、バックゲートの開閉にもひと工夫あります。上半分のガラスハッチ部分だけでも開閉できるので、狭い場所でも40cmほどの隙間さえあれば荷物が出し入れできるのです。もちろん、バックゲート全体を開ければ広大な開口部で、マウンテンバイクなどの大きな荷物も積みやすくなっています。
さて、発表会のあとは、実際に『Doblò』に触れてすみずみまでチェック。インテリアはブラックでコーディネートされていて、シックな雰囲気。ハンドルの中央にある真っ赤な“FIAT”エンブレムがポイントとなっており、ダイヤル式のシフトが先進的な雰囲気もプラス。スイッチ類は運転席から自然に手が届き、操作しやすそうです。
室内には収納スペースもたっぷり。運転席前のダッシュボードが蓋つきの大きなトレイになっていたり、前席上部には大容量の収納トレーも装備。センターコンソールや助手席のポケットも使いやすそう。ジャバラのリッド付き収納は、小物を入れてもゴチャゴチャ感が隠せるのでスッキリした空間が保てそうです。USBソケットや12V電源ソケットもあり、スマホやタブレットを使う人にも便利。ファブリックのシンプルなフロントシートも、ゆったりとした大きさで包まれるような座り心地でした。
次のページ:【ディーゼルターボエンジン搭載の『Doblò』試乗】
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