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温泉ドライブ旅行の新定番「箱根本箱」で知を磨く

国内はもちろん、海外からの観光客にも愛されている温泉地・箱根。歴史ある老舗の宿や海外のラグジュアリーホテルなど、百花繚乱の同地のなかでも、ひときわ個性的なコンセプトの元に展開しているのが、2018年にオープンしたホテル「箱根本箱」。  その名の通り、ここは本箱そのもの。温泉、料理、部屋、スタッフのホスピタリティも素晴らしいのですが、なかでも「本と過ごす知の時間」をメインコンセプトとした館内に並んだ、たくさんの本に心が躍ります。  「箱根本箱」は“ホテルという非日常の中で、暮らすように20時間滞在しながら、多面的かつ多用的に様々な知と出会える”という新しい宿泊スタイルへのアプローチが評価され、2019年にグッドデザイン賞ベスト100を受賞したホテルです。  12,000冊の本に囲まれた非日常のやすらぎ時間 箱根の中でも、良質の温泉が出ることで有名な強羅地域の一角に佇む「箱根本箱」。ここは元々、日本出版販売という大手出版取次会社の保養所でした。老朽化や利用者の減少もあり、「新しい体験、発見、感動を社会に提案し続けること」をテーマに、雑誌の発刊やホテル、お店の経営などを手掛ける企業「自遊人」が全面的にリノベーション。「箱根本箱」として、再生したのです。  エントランスに入ると、左右の壁面を2階部分まで覆う、巨大な本棚がお出迎え。正面に見える箱根の山々のパノラマとも相まって、壮観な雰囲気を醸し出しています。ラウンジ、客室、ショップなどホテル内のあらゆるところに「衣」「食」「住」「遊」「休」「知」の6つのテーマから選ばれた本が並べられていて、その数は実に12,000冊にもおよびます。  宿泊者は気に入った本を、ラウンジでも部屋でも、館内のどこででも読むことができます。さらに、エントランスの大きな本箱にはいくつかの小さな空間が設けられていて、中を覗くと椅子や小さな読書灯が。この小さな空間に籠もり、読書に没頭できるというのも、ある意味“非日常の体験”といえるでしょう。  また、館内の本はすべて購入可能。日々、日本出版販売のブックディレクションチーム「YOURS BOOK STORE」が本の入れ替えを行っているので、いつ訪れても新しい本との出会いが楽しめます。  覗いてみたくなる「あの人の本箱」 また、様々な文化人、有名人の方々が選んだ本を集めた「あの人の本箱」というコーナーも大人気。作家の恩田陸さん、石田衣良さん、クリエイターのいとうせいこうさん、メディアアーティストの落合陽一さん、漫画家のほしよりこさんなど、60名の著名人が選んだ本が、それぞれひとつひとつの本箱になっています。  それぞれの方の選書への思いが綴られた「しおり」も置かれています。その本を選んだ理由を理解しながら、読む本を選べます。普段は、なかなか手を伸ばさない本に出会えるという楽しみも、醍醐味のひとつといえるでしょう。  露天風呂付の客室はどれも個性的 全部で18室ある客室は、すべて温泉が楽しめる露天風呂付き。各部屋とも、家具や調度品にこだわり、それぞれに特徴を持たせた作りになっています。  マウンテンビューの部屋では壮大な箱根の山々の景色を、グリーンビューの部屋では落ち着いた森の木漏れ日を満喫できます。また、快適な読書ができるよう採光や椅子などにこだわっているのも他のホテルにはない特徴です。  一度宿泊すると「本箱会」に会員登録でき、よりお得に宿泊できるほか、会員専用の小さな客室「書斎の部屋」なども利用することが可能。この部屋には、詩人・脚本家の谷川俊太郎さんが滞在して書いた三篇の詩を読むことができるという特典付きです。  掛け流しの温泉大浴場でほっこり癒される 「箱根本箱」の魅力は本に加え、良質な温泉も挙げられます。各お部屋の露天風呂も素敵ですが、広々とした大浴場もおすすめ。男湯の内湯には強羅温泉から引いた無色透明のナトリウム・塩化温泉と、大涌谷の源泉から引いた湯の花が舞う白濁した硫黄泉のふたつの浴槽が並びます。また、同じ硫黄泉で満たされた露天風呂も完備。 一方、女湯は塩化温泉の大きめの浴槽に大きなウッドデッキを備え、ゆったりとバスタイムを楽しめます。もちろん、こちらにも硫黄泉で溢れる露天風呂(写真)があり、緑に包まれた景色の中、ゆったりと温泉に浸かることができます。  地元食材にこだわった本格イタリアンに舌鼓 温泉を楽しんだ後は、大きなガラス窓から美しい景色が一望できる1階のレストランへ。コの字型のカウンターが印象的なこのレストランでは、ミラノの人気店「アンティカ・オステリア・デル・ポンテ」本店などで活躍した佐々木祐治シェフが腕を振るう自然派イタリアンを提供。旬の素材の美味しさを最大限に引き出した絶品料理も「箱根本箱」の魅力のひとつです。  おすすめは駿河湾の魚介類や地元の野菜など、近隣地区からの仕入れにこだわったローカルガストロノミーのコース。カウンターに囲まれたオープンキッチンの中で作られていく料理に、目が釘付けになることでしょう。  写真は、この日のコース料理の中の一品「白子のグラティネ」。白子にカルダモンやコリアンダーなどのスパイスを効かせたクリームソースと、ヤーコンのピューレを合わせてグラタン仕立てにした逸品。トロトロの白子とほうれん草、マイクロリーフのシャキシャキ感がたまらない味わいです。  また、ワインセラーの多くを占めるのは国産ワインの数々。佐々木シェフが国産ワイン好きということに加え、箱根という土地柄、外国からのお客様も多いため、日本産のワインにこだわっているとのこと。生産量が少なく、あまり流通することのない国産の希少なワインもラインアップされています。こうしたホスピタリティの高さが、料理の美味しさにも、そしてホテルの居心地の良さにもつながっていると感じられます。  ミニシアターで芸術にふれる 食事や温泉を楽しんだ後に利用したいのは「本箱シアター」と名付けられた、まるでリビングのようなシアタールーム。15時から翌朝10時まで、7-15分ほどのショートムービーが上映されています。このシアターは、15人ほどが座れる大きなソファー席が用意されていて出入りは自由。2ヶ月に1度のペースで、テーマを決めて7-8本のムービーをセレクト。上映作品は宿泊してからのお楽しみ。  ちなみに「箱根本箱」には、部屋はもちろんロビーにもレストランにもテレビがありません。さらに時計もありません。じっくりと本と向き合える環境、そして日常ではなかなか味わうことができない、ゆったりと流れる時間を楽しむ環境が整っています。  ワインディングロードで500Xの走りと富士山を楽しむ 箱根の楽しみは、温泉や宿泊だけではありません。ワクワクする峠道のドライブや、富士山を一望できる絶景も見逃せません。  アップダウンが続く山道もパワフルな500Xならスイスイ、楽々。また、シートポジションも高いため運転しやすく、広々とした室内空間で同乗者もゆったり。 四季折々の楽しさを味わえる箱根。お好みのシーズンに、ぜひ温泉ドライブの旅へお出かけしてみてはいかがですか。  ※冬期など、スタッドレスタイヤ等の装備が必要となる場合もありますので、ご注意ください。 箱根本箱  http://hakonehonbako.com/ 神奈川県足柄下郡箱根町強羅1320-491  ☎︎0460-83-8025  料金:19,688 円〜(一泊二食)  ※ 料金等は、シーズンや曜日によって異なります。公式サイト限定で、一人割プランもあります。(2020年1月現在) 新開発エンジンが生む優れたパフォーマンスと、洗練されたイタリアンデザインが魅力のアーバンSUV『500X』はこちら  […]