3月8日は、国連が定めた「国際女性デー」。女性がより輝ける社会を目指して1975年に制定されました。そして、イタリアでは男性がパートナーや母親、友人や仕事仲間に日頃の感謝を込めてミモザの花を贈る「ミモザの日」です。
そこで今回は、イタリアの文化にも造詣が深いファッションディレクター・干場義雅さんが、ミモザカラー=イエローのおすすめファッションアイテムと、それを効果的に取り入れたスタイリングをレクチャー。イエローのファッションに身を包んで、この春を明るく前向きに過ごしましょう。
「イタリアの“ミモザの日”はもちろんですが、男性から女性に日頃の感謝を込めて花を贈るという行為は、世界的に見ればもはや当たり前のように根づいています 」と語る干場さん。
日本でも、特別な日に花をプレゼントすることはありますが、世界的には日常的なことのよう。
「イタリアでは、レストランにも花を売る人がいるくらい、男性が女性に花を贈ることが習慣になっているのです。
もちろん、花には一瞬で枯れてしまう儚さがありますが、花を贈られた女性の記憶に必ず刻み込まれる、一生の思い出として残る力があります。
イタリアには“口で言えないことは、花で言う”ということわざがあるように「優雅」「友情」といった花言葉をもつミモザの花、またはミモザカラーのアイテムを贈り合い、普段のファッションに取り入れることで、さりげなく感謝の気持ちを表してみる。そんな男性、そして女性は、とても素敵ですよね」。
シルクのポケットチーフで、スーツ姿にさりげない艶を
「色のなかでも、とりわけ強い色であるミモザカラーは、着こなしに少し取り入れるだけでアクセントになってくれます。いつもの白リネンチーフを、ミモザカラーのシルクチーフに替えるだけで、スーツ姿の印象が華やぐはずです」と干場さん。真ん中のチーフはコットンを混紡したもののため、やや控えめな表情を演出できます。
「グレーのグレンチェックスーツにブラックのニットタイを合わせた比較的ストイックなスーチングも、胸元にミモザカラーのシルクチーフを添えるだけで春らしいアクセントに。チーフは、四角に折りたたんだスクエアでも四隅を角のように覗かせたクラッシュでもなく、ふんわりと覗かせるパフドスタイルで挿すことによって、柔らかなニュアンスに演出できます」。
シルク×カシミヤのストールで、胸元に軽やかなアクセントを
「男性の装いにおける基本色は、ネイビー、グレー、ブラック、そしてブラウン。そんなベーシックカラーを踏まえた上で、発色よく、かつ柔らかなニュアンスも表現できるシルク×カシミヤのストールを差し色使いすれば、印象がパッと明るくなります」と干場さん。
左のストールは、シルク×カシミヤと同じような表情が演出できる、薄手のウール素材。高級感が漂う、上質な素材を意識して選ぶと良いでしょう。
「ネイビーのジャケットにグレーのトラウザーズという定番のジャケパンスタイルも、ミモザカラーのストールを胸元に垂らせば、実にアクティブな印象に。シルク×カシミヤの優雅なドレープも相まって、Tシャツとスニーカーによる洒脱なジャケットスタイルにエレガントな雰囲気が加味されます」。
干場さんが最近、イタリアで購入したというエルメスのシルク×カシミヤストールは、ミモザカラーとグレーの表裏によるバイカラー。巻き方によって、さまざまな表情を見せてくれるのだとか。
発色のいいアンサンブルニットで、身も心もアクティブに
「アンサンブルニットの場合、ネイビーやグレーが定番ですが、この春は思い切って、ミモザカラーを選んでみるのはいかがでしょう?着こなし全体が鮮やかに、春らしくなるのはもちろんのこと、あなたの表情も明るく見えるはずです」と干場さん。こちらのアンサンブルニットは、さらっとした肌触りのコットン素材。ミモザカラーのニットを着れば、心まで明るく元気になるはずです。
「コーディネートには、ミモザカラーと相性のいいブルー系のスカートを。爽やかなストライプ、かつ無数にプリーツが施されたボリュームのあるスカートなら、ドレッシーな雰囲気も薫らせて好バランスです」。
上質なレザーのバッグで、春らしいスパイスを
「女性がもっとも実践しやすいのが、普段持ち歩くバッグにミモザカラーを選ぶことでしょう。とはいえ、ただでさえカジュアルな趣の強いイエローのため、キャンバスなどの素材ではラフな印象に陥りがち。ここは上質さが伝わるレザーバッグで、色遊びと引き締めの双方を意識したチョイスを」と干場さん。あくまで小ぶりなサイズを選び、小気味いいアクセントとして取り入れるのがおすすめです。
「遊び心あふれるミモザカラーのレザーバッグが効果を発揮するのが、ダークトーンによるデニムスタイル。トラッドなネイビーブレザーによるクラシックな装いに、発色のいいイエローのバッグがアクセントになってくれます」。
ネイビー×ホワイトという、イタリア男がこよなく愛する色合わせに、自身がディレクションする「WH」のコンビローファーでさりげなく遊びを効かせた干場さん。そんな爽やかな装いに、ミモザが映えます。
「ミモザの日」からインスピレーションを受け、「ハッピーイエロー」のボディカラーをまとった限定車「500 Mimosa(チンクエチェント ミモザ)」(全国限定300台)と「500C Mimosa(チンクエチェントシー ミモザ)」(全国限定80台)が登場!
おしゃれで明るく遊び心のある毎日を、ミモザカラーのファッション、そしてFIATといっしょに楽しんでみませんか。
【PROFILE】
干場義雅(ほしば・よしまさ)
『FORZA STYLE』編集長(講談社)/ファッションディレクター
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
FIATの最新情報をお届けします。