「ストレスを感じたら何をしますか」と問われたら、あなたは何と答えますか。思い切り泣ける映画を観て涙活(るいかつ)か、はたまた大声でヒトカラ(ひとりカラオケ)か。
あれこれと忙殺されてストレスフルな現代社会。だから本当に疲れたら、心の底からリフレッシュしたいと感じたら、スパにこもろう。もっとも贅沢な時間は、スパにあります。
相馬順子_ Yoriko Soma 1990年、ボストン・コンサルテイング・グループにコンサルタントとして入社。1994年に独立。2002年、Suzannen Ng(シンガポール)とコンセプトアジア社を香港で共同設立し、世界各地に著名ブランドスパを次々にオープンさせる。現在は、スパを含むウェルネス事業全般にその領域を広げ、温泉の再開発やウェルネス関連製品/施設の企画・運営に携わっている。
お話を伺ったのは、FIATが協賛し、日本のトップスパを決める「スパ クリスタルアワード」主催者のひとりである、株式会社コンセプトアジア代表取締役の相馬順子さん。スパコンサルタントとして世界の著名ブランドスパを次々に世界各地にオープンさせてきた立役者です。
2018年度「スパ クリスタルアワード」受賞施設のひとつである、S.WAVE(大磯プリンスホテル)をご紹介しながら、スパの魅力をたっぷりおとどけします。
大海原を見下ろすインフィニティプール。まるで“海そのもの”と一体になれるようなロケーションが圧巻。
まず、スパとエステの大きな違いはなんでしょうか?
「スパは“癒し”、エステは“美容”とわたしたちの業界では言っているのですが、この数年でその垣根がどんどんなくなってきています。共通のキーワードは“結果重視”。スパの施術を受けられるお客様で、とくに大都会からいらした方は日々忙しいですから、なんとなくスッキリできたではなく「短時間で目に見えるようにキレイになりたい」と確実な効果や実感を求めていらっしゃいます」
専任セラピストの熟練の技で、癒しを求めるゲストを虜にしているフットトリートメント。
エステサロンでは、パワフルな機器と心地よいハンドテクニックの併用で、スピーディで継続的に美しくなれるケアを次々と発表。ではスパは?
「受付に到着した瞬間から退店まで、非日常の至福の時間を提供するのがスパ。トリートメントで外側から美しくケアすることはもちろん、期待感を高めてくれるしつらえ、優れたホスピタリティ、ヘルシーな食事など、ありとあらゆる角度から心・身体・精神のすべてを整えることを “スパ・ジャーニー”といいます」
富士山と目の前に広がる太平洋の絶景を堪能できるパノラミックサウナ。室温40-50℃。
スパのトレンドについて、相馬さんは「リラックスからウェルネス、さらに心身のメンテナンスへと移行している」と話します。
「リーマンショックを境にして、自分や家族の健康のためにお金を使う人が増えてきたように思います。世界的に高齢化が進んでいるわけですから、しっかりメンテナンスすることに重きを置くようになってきたんですね」
天然アロマの香りと光の波紋により、静かな瞑想を促すテピダリウム。空気をあたためない輻射熱は美人をつくるといわれています。室温約35℃。
その典型的な例が、ダイエット、ストレス解消、アンチエイジングなど、目的別プログラムを提供するディスティネーション・スパと呼ばれる滞在型施設の世界的なブーム。
「心身の健康を取り戻すために、最先端のスパやアクティビティが完備された施設に宿泊する。つまり昔の“湯治”ですよね。短期間で結果を出せるだけでなく、日常に戻った後もそれを維持しようという意識が得られる点が大きな魅力です」
室温10-15℃、新雪が降るアイスルームでサウナの後のほてったカラダをクールダウン。
最後にスパの楽しみ方のコツを伺いました。
「まず、目的を決める。デトックスしたい、キレイになりたい、癒されたいなど、目的をもってスパを選ぶとより高い効果を実感できるはず。また、トリートメントはその土地ならではのメニューを受けていただきたいですね。たとえば沖縄では月桃やハイビスカスを使ったトリートメントなど。地のもので全身をマッサージされれば、身体の内側からパワーが湧いてくるような感覚が味わえます」
日々の疲労とあふれる情報に苛まれ、身体よりも先に心が傷んでしまう現代人にとって短時間でリフレッシュできるスパは心強い味方。1年に1回の “ご褒美スパ”的な特別な使い方ではなく、ちょっと疲れたときの癒しスポットとして積極的に利用してみてはいかがでしょう。たまった疲れやイライラがいつの間にか解消され、心の穏やかさを手に入れられるはずです。
THERMAL SPA S.WAVE
〒259-0193 神奈川県中郡大磯町国府本郷546
大磯プリンスホテル
TEL. 0463-61-1111
営業時間:6:00 A.M.〜12:00 MID
最終受付:ご宿泊様 11:30 P.M. / 一般のお客様 5:00 P.M.
http://www.princehotels.co.jp/oiso/spa/
2018年のグランプリとなるTOP SPAは「ザ・リッツ・カールトン東京 スパ&フィットネス」が獲得。
2018年9月11日、日本のトップスパを決める「スパ クリスタルアワード2018(FIAT協賛)」が、東京ビッグサイトで開催された展示会「スパ&ウエルネスジャパン 2018」のステージにて発表、授賞式が行われました。FCAジャパン株式会社のマーケティング本部長、ティツィアナ・アランプレセも登壇し、受賞スパを讃えました。
ノミネートされた国内の約120施設の中から、一般のスパユーザーからの投票によるトップ10スパを毎年発表しているスパ クリスタルアワード。今年2018年の受賞スパは下記のとおりです。
2018年 日本のトップスパ
(一般投票によって選ばれた日本のトップ10スパ ※順不同)
TOP SPA
ザ・リッツ・カールトン東京 スパ&フィットネス
TOP 10 SPA of JAPAN
アマン・スパ(アマン東京)、レスパスヨンカ 表参道、SPA Montagne(小田急 山のホテル)、悠 YU, THE SPA(ホテル椿山荘東京)、エビアン スパ 東京(パレスホテル東京)、WASPA、Spa Agarosa(ANA インターコンチネンタル 石垣リゾート)、江の島アイランドスパ、スイス・パーフェクションスパKIOI(ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町)
2018年 クリスタルアワード・プロフェッショナル
(スパ業界の専門家が選ぶ賞)
コンセプト部門
大磯プリンスホテル THERMAL SPA S.WAVE
イノベーション部門
保健農園ホテルフフ山梨
ジャパン部門
星野リゾート ロテルド比叡
マネジメント部門
世界温泉地サミット実行委員会 会長 大分県知事 広瀬 勝貞
2018年 日本のスパコスメティックスTOP5
Elemis、YON-KA、Cre De Peau Beaute、Valmont、Esthederm
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