fiat magazine ciao!

AZZURRA

LIFESTYLE

乗ってみて初めてわかる、楽しさがあふれるクルマ|FIATオーナー紹介

クルマ仲間と気軽に集まることの出来るイベント『新舞子サンデー』を主催したり、チンクエチェント博物館のイベントのお手伝いをしたりと、イベントのディレクターとして活躍される猪飼是尋(いかい・ただひろ)さん。イタリア車好きの猪飼さんの愛車『500』について、購入のきっかけや魅力などを自動車ライター・嶋田智之さんがお話を伺いました。   自分を穏やかにさせてくれる雰囲気が、本当に大好き 東海エリアのクルマ好きの間でよく知られている『新舞子サンデー』というイベントがあります。6月から8月を除く毎月第3日曜日に愛知県知多市の新舞子マリンパークで開催されているいわゆる“置き系”イベントで、毎回300台を越えるクルマたちが集まって楽しい時間を過ごします。 そのイベントを2010年にはじめ、現在もディレクターとして運営を取り仕切っているのが、今回登場していただいた猪飼是尋(いかい・ただひろ)さんです。その手腕を買われて、チンクエチェント博物館が主催する“ミラフィオーリ”や“トリコローレ”といった全国に広く知られるイベントのディレクターとしても活躍されています。   ▲猪飼是尋さん   猪飼さんはイタリア車好きとしても知られていて、その愛車の1台が『500(チンクエチェント)』。2010年に300台限定で販売された、ブルー ヴォラーレの『500 Azzurra(アッズーラ)』です。もともとは現在も並行して所有するイタリア・ミラノのブランドのクルマの愛好家でもあるのですが、同時に「これからの僕の人生の中で『500』というクルマを持たない時期はもうないだろうなって思っています」というほど、トリノのブランドの小さなクルマがお気に入りの様子。その理由を訊ねてみました。 まずは『500』を購入することになったきっかけを教えてください。 「実は最初、自分が買うべきクルマだとは思っていなかったんです。もちろんフィアットは好きだったし、試乗して欲しいと思ったこともあったんですけど、すでに趣味のクルマが別にありました。あと、何より高校生と中学生の娘3人がいる5人家族なので、家族全員で乗ることを考えたら『500』だとやっぱり小さいんですね。それで家族用に国産のハイブリッドカーも所有しているんですけど、1年半前に職場の移転で公共交通機関からクルマ通勤に切り替える必要が出てきて、どうせならイタリア車で通勤したいっていう気持ちが強くなり、『500』を購入することにしました」   ▲『500』   いいチャンスだったんですね。実際まいにち乗るようになってみて、いかがでしたか? 「こんな楽しいクルマ、なかなかないな、と。乗ってみて初めてわかる良さ、楽しさっていうのが、あふれるように伝わってくるクルマなんですよね。仕事では日々せわしくしているんですけど、『500』ってゆっくり走っても誰にも何も言われないし、自分のペースで走れるんですよ。ほかのクルマに乗るときとは、右足への力の入り方が変わるんです。『500』のいいところってそこで、それは買った当初も今も変わってないです」     たしかにそういうキャラクターの持ち主ではありますね。 「そうですね。この“キャラクター”っていうのがすごく大切で、そんなに急がなくてもいいよ、せかせか生きなくていいよ、って言われている感じがするんです。今までいろんなタイプのクルマに乗ってきて右レーンを走ることが多かったんですけど、『500』だと基本は左レーン。僕はどっちかというと少し早めに現地に着こうって思うタイプなんですけど、『500』に関してはゆっくり走った方が楽しいから、それを見越して早く出発するんです。不思議ですよね。すごく穏やかな気持ちにしてくれるクルマ。平和な空気感というか、自分を穏やかにさせてくれるこのクルマの雰囲気が、本当に大好きなんですよね」 『500』には意外とスポーティな一面もあるわけですが、そっちの方は……? 「がんばって走ると、たしかにそれはそれで楽しいです。ワインディングロードのようなところを走ると、気持ちよく曲がってくれますからね。『500』の1.2ℓのファイアエンジンは設計も古いし非力といえば非力なんだけど、よく回ってくれて楽しい。シーケンシャル操作でギアを変えながら回転を上まで引っ張っていくと、結構速い。普段はATモードで走っていますけど、そういう道に行ったときにはシーケンシャル操作で走りを楽しんだりしています。まったりと元気の両方が楽しめるのも『500』のいいところですね」   次のページ:【この先ずっと『500』と名のつくクルマに乗っていこうと思っています】 […]