fiat magazine ciao!

#グルメ

Vol001_pix01_ttl
LIFESTYLE

おいしいイタリア〜シェフ直伝。本格濃厚「カルボナーラ」

銀座で出会った極上のカルボナーラ カルボナーラ。「炭焼き職人風」という名の通り、卵、パンチェッタ、チーズで作るシンプルなソースに、炭焼き職人の手から炭の粉がハラハラと落ちたかのように黒胡椒をたっぷりかけたパスタです。日本でもおなじみですが、個人的には「おいしい!」と感激したことはありませんでした。今回ご紹介する、ジャッジョーロ銀座のカルボナーラを食べるまでは。     落とし気味の照明が落ち着いた雰囲気を醸し出す店内は、食通の常連さんやカップル、近所にお勤めの会社員など、幅広い客層。銀座にふさわしい高級感がありつつも、フレンドリーでにこやかな接客をしてもらえるので、とても居心地よく食事が楽しめます。ジャッジョーロ銀座は、今年で開業8年目を迎えたリストランテ。フィレンツェにある世界最古の薬局「サンタ・マリア・ノヴェッラ」の自然治癒、予防医学といった思想を取り入れながら、素材本来の味わいを活かした調理法で、心身が豊かになれる料理を提供する本格派です。こちらの名物といえば、目にも舌にもおいしい「15種類のハーブサラダ」、炭火を使った和牛や和豚のグリル、それに、天然真鯛のハーブ蒸しなど、思わず通い詰めたくなる料理ばかりなのですが、濃厚なカルボナーラも人気メニューの筆頭。本当に、感動的なおいしさなのです。   こだわり卵と熟成パンチェッタ     「エサ、飲み水、環境などすべてにこだわり、清潔な鶏舎でストレスなく暮らしている親鶏が生んだ卵です。鮮度もいいし、すべてにおいてポテンシャルが高いですね。完璧です」とシェフも太鼓判。「カルボナーラの決め手は、なんといっても新鮮で味のいい濃厚な卵」と語る、シェフ岩永 健さん。野菜、魚、肉などすべての食材に対して真摯に向き合い、鮮度はもちろん栽培法(飼育法)や産地にまでこだわるシェフがカルボナーラのために選び出したのは、「こだわり家族のこだわり卵」と名付けられた、なんとも鮮やかなオレンジ色をした卵。 本来、カルボナーラは卵黄だけで作りますが、この卵の場合、黄身だけだと濃すぎるくらいの濃厚さなので、ジャッジョーロでは全卵を使って作られています。それなのに、あの見事に美しいオレンジのカルボナーラになるというのですから、驚きです。     唯一の「具」ともいえるパンチェッタ。イタリアで熟成させて、香草をまぶしたもので、なんとも芳醇ないい香りがします。「生ハムと同じで、このまま食べてもおいしいですよ」とシェフ。カルボナーラを作る際は、あらかじめカリカリに炒めておきます。 ではさっそく濃厚こだわり卵のカルボナーラ、レシピを教えていただきましょう!   ジャッジョーロの極上レシピを伝授!     材料(1人前)/スパゲッティ90g 、茶色い殻の全卵1個(ヨード卵・光など、ちょっといい卵を使いましょう。普通の卵を使う場合は、卵黄のみで2個分)、パンチェッタ10g、グラナパダーノ10g(パルミジャーノ・レッジャーノ、ペコリーノ・ロマーノでもOK)、生クリーム10cc(乳脂肪分35%がおすすめ)、塩・黒胡椒適量 材料をそろえたら、たっぷりのお湯を沸かします。茹でる際の塩は、湯量の1〜0.8%。「けっこう多めですよ。ご家庭で作るとだいたい塩が少なすぎる人が多いですから」とシェフ。塩の分量でパスタそのものの塩味が変わるので、ここはきっちり量りましょう。   1)パンチェッタを適当な大きさに刻みます。   2)フライパンに少量のオリーブオイルを敷き、弱火でカリカリになるまで炒めます。   3)キッチンペーパーで油を切っておきます。このくらいまでじっくり炒めることで、香ばしさが際立ちます。   4)ボールに卵を割り入れ、チーズ、生クリーム(分量の2/3)、塩ひとつまみ、粗挽きの黒胡椒を適量(たっぷり目がおいしいです)加えて、泡立て器で混ぜます。   5)ダマが残らないように、しっかりかき混ぜます。   6)フライパンに、パンチェッタ(半量。残りは飾り用に取っておく)と4)の残りの生クリームを入れておきます。まだ火は付けません。   7)パスタを茹で始めます。茹で時間は、表示よりやや少なめに。ジャッジョーロの場合、「9分と書いてありますが、7分50秒にしています」とのこと。キッチンタイマーできっちり測りましょう。   8)パスタが茹で上がる30秒前になったら、フライパンを弱火にかけ、温め始めます。温めすぎると卵がそぼろ状になってしまうので、気をつけて。このあたりで、盛りつけ用の皿も出しておきましょう。   9)フライパンをいったん火から下ろし、茹で上がったパスタを十分に湯切りして加えます。   10)5)の卵液も加えます。ボールに残らないよう、ゴムベラでこそげ落としましょう。   11)火に戻して(慣れるまで、火加減は弱火で)、ここからは手早く! まわりから火が入るので、鍋はだをゴムベラで混ぜながらソースをからめていきます。   12)卵のとろみを見つつ、1分ほど。火の入れ具合はパスタの量やフライパンの大きさ、コンロの種類によっても変わってくるので、ここはズバリ練習あるのみ!   13)生すぎず、ダマにもならない頃合いになったら、余熱がそれ以上入らないように、すぐにお皿へ。トングで高さを出すと美しく盛りつけられます。   14)残しておいたパンチェッタを飾り、粗挽きの黒胡椒をたっぷりかけたら完成!       ソースとパスタをからめるとき火の入り具合を見極め、ダマにならないように仕上げるのはかなり難しい工程ですが、これは何度も作って経験を積むのが一番です。それに、シェフいわく「カルボナーラの本場はローマですが、ローマで食べてもここまでクリーミーなのはないですよ。イタリア人は生卵を食べないので、生すぎるといやがるんです。だから、イタリアで食べるカルボナーラはそぼろ状だったりします」とのこと。 […]

BIRRA ARTIGIANALE
LIFESTYLE

おいしいイタリア〜欧州で大人気、クラフトビール「baladin バラデン」

多様なスタイルをもつ「クラフトビール」 クラフトビールとは、造り手の想いやこだわりが行き届く小規模な醸造所で精魂込めて作り出される、まさに手工芸品(Craft)のようなビール。柑橘系やトロピカル系、花などにたとえられる芳醇な香りとフレッシュなフレーバー、なめらかなノド越しは「ビールって苦手」と敬遠していた人々にもうれしい驚きを持って受け入れられ、アメリカ、ヨーロッパ、そして日本へと、世界を席巻しています。 そもそもビールの種類(スタイル)はとても豊富です。代表的なのはピルスナー、ペールエール、ヴァイツェン、スタウトなどですが、実際には100以上のスタイルが存在するともいわれます。日本の大手が造るのはそのうちの数種に過ぎず、しかもピルスナーが主流なので「ビールの味なんてどれも同じ」と思い込んでいた人がいても仕方ありません。けれど、クラフトビールにはじつに多様なスタイルがある。だからこそ「クラフト」なのです。     ビール通が注目、本物の味「baladin」! 中でもイタリアのbirra(ビール)は世界のビール通から熱い視線を注がれる注目株。そんな状況をクリエイトし、牽引してきたのが、今回ご紹介するbaladin(バラデン)です。イタリアで最初にクラフトビールを作ったバラデン。それは、昔から続く伝統ある醸造所ではなく、音楽とアートと食、そしてビールをこよなく愛する一人の男が築き上げた、情熱とこだわりのメーカーです。   初めて誕生したバラデンビールは、アンバーエールタイプの「スーパー」。輝くような琥珀色で、香りの第一印象は南国フルーツのよう。ドライフルーツやアーモンドを思い起こさせる風味もあり、バランスのいい味わいです。初めてバラデンを味わうなら、まずはこの1本からどうぞ。濃厚なフルボディなので、肉の煮込みや熟成チーズにもぴったり。 スーパー」醸造からほどなくして誕生したのがベルギーのブランシュビールからインスピレーションを受けた「イザック」。やや濁りのあるアプリコットカラーで、華やかな柑橘系の中にコリアンダーのような印象的な香りを感じます。前菜や魚にも合うデリケートな味わいで、アペリティーボ(食前酒)に最適です。 華やかな香りと力強い味わいが特徴のアメリカンペールエール「オープンクラシカ」。焦がしたモルトに由来するアンバーの色合いが特徴的。ナッツのような香ばしさがあり、複雑ながらも飲み口のいいテイストです。オープンとは、イタリア国内にてこのビールのレシピなどを公開していることに由来します。 「オープン」のアンバーエールバージョン、「オープンリゼルヴァ」。ホップの芳醇な香りと苦み、ビスケットのような香ばしさがバランスよく保たれています。クラシカはビーフジャーキーやスモークチキン、リゼルヴァは肉料理やチーズに合わせて。日本で販売中のバラデンは今のところ4種類ですが、実際に醸造されているビールはなんと30種類。その豊富なバリエーションで多くのファンを虜にし、イタリア各地だけでなくNYでもビッレリア(ビール屋)を展開、バラデンの魅力を広めています。また、かつて醸造所に併設されていたビアパブは、現在、ビールを楽しみながら滞在できるホテル「CASA BALADIN」として営業中。すばらしい雰囲気の客室と、本格的な料理+それに合うビールを提供するリストランテが、高い評価を得ています。     バラデンの追究は「飲み方」にも及びます。料理との相性を考え抜き、味のバリエーションも豊富だからこそ、グビグビあおるように飲むのではなく、言ってみれば「ワインのように」味わいます。オリジナルのグラスがワイングラスの形状に似ていることからもわかりますが、まず芳醇な香りを嗅ぎ、口に広がる複雑な味わいを楽しみ、シルキーなノド越しを感じる、そして、料理との相性をも堪能する。とはいえ気取ったり気負ったりする必要はなく、「本物の味」を陽気にカジュアルに楽しむのです。     じつは、バラデンはイタリアのFIATとコラボレーションも果たしています。2007年、FIATが新しい 500(チンクエチェント) をリリースした際、レセプションに訪れたVIPやジャーナリストへのギフトとして用意されたのが、500 のロゴが入ったバラデンビール(500本の限定生産!)と、バラデンのロゴが入った 500 のミニカーだったのです。さらに、この特別仕様の 500 はミニカーだけでなく実物大の実車もバラデンスタッフに一年間貸与されました。バラデンがある小さな村Piozzo(ピオッツォ)を走り回る愛らしい 500 の姿。ぜひ見てみたかったですね!       baladin 三井食品株式会社 ※バラデンビールは全国のスーパー、酒販店でお取り扱い中です。インターネット通販でもお買い求めいただけます。そのほか、お問い合わせは下記までお気軽にどうぞ。 0120-062-014(三井食品株式会社 お客様相談室)   撮影 SHIge KIDOUE 取材・ 文 山根かおり matricaria […]

1 2