バーミキュラ(VERMICULAR)をご存じでしょうか。バーミキュラは、「世界一、素材本来の味を引き出す鍋」をコンセプトに開発された、メイド・イン・ジャパンの鋳物ホーロー鍋ブランド。実際に、日本の料理研究家たちをはじめ、世界の一流シェフたちからも信頼され、たびたび入手困難になるほど人気を集めています。
今回、フィアットの人気者「500(チンクエチェント)」で訪れたのは、そんなバーミキュラの聖地ともいえるブランド体験型複合施設「バーミキュラ ビレッジ」。2019年12月に、名古屋駅からもほど近い中川運河沿いにオープンして以来、県内外から多くの人が訪れるいま注目のスポットです。
そもそも、バーミキュラという鍋の施設になぜ人が集まるのか。それはバーミキュラが「ただものじゃない鍋」だからに他なりません。
その最大の秘密は、鍋本体と蓋の接合部分に隠れています。日本の職人が0.01ミリの精度で削り出すことにより、無水調理可能な鋳物ホーロー鍋が生まれました。非常に高い密閉性があり、食材の旨味と水分を逃がすことなく調理をすることができ、凝縮した素材本来の味を楽しむことができるのが大きな特徴です。
さらに、人間工学に基づいてデザインされた握りやすい持ち手や、熱伝達の効率化を図るための鍋底のリブ(突起)など、デイリーに使うものだからこそ緻密に計算され尽くされた設計が詰まっています。
また、使用している過程ではがれてしまったホーローは、再コーティングのアフターフォローを行っており、まさに「一生使える鍋」といえるでしょう。これもメイド・イン・ジャパンだからできること。知れば知るほど、使えば使うほどに魅力が感じられる鍋なのです。
バーミキュラ ビレッジは、バーミキュラについて知ることのできる「スタジオエリア(STUDIO AREA)」と、バーミキュラで作られた食事を楽しむことのできる「ダインエリア(DINE AREA)」の2つの拠点に分かれています。
まず訪れたのはスタジオエリア。こちらでは、バーミキュラの製品を見たり、試したり、購入したりすることができます。
VERMICULAR FLAGSHIP SHOP _ バーミキュラ フラッグシップショップ
入館してまず目に入るのが、バーミキュラの全ラインナップが並ぶ「フラッグシップショップ」。大小さまざまなサイズのポットたちが並んでいる姿はとてもかわいらしく、いろいろなサイズを集めたくなってしまいます。なかでも注目は、バーミキュラ ビレッジでしか買えない11種類の限定アイテムたち。レストランやベーカリーで実際に使用しているポットもこちらで手に入れることができます。
ショップに併設されたキッチンでは、バーミキュラを実際に使って調理体験ができます。たとえば話題の新製品のフライパンもお試し可能。その場で実際にもやしを炒めてみると、普通のフライパンとは一線を画すシャキッとした仕上がりに。気になる製品の使い心地を試すことができ、納得したうえで購入できます。
またショップの隣にある「キッチンスタジオ」では、バーミキュラを使った料理教室が開催されています。バーミキュラを知り尽くしたコンシェルジュからバーミキュラの基本を学べるので、バーミキュラに興味のある方はそちらに参加してみるのもおすすめです。
LABORATORY _ ラボラトリー
バーミキュラは、原型を作る鋳造、本体と蓋の精密加工、表面のホーロー加工、という大きくわけて3つの工程でつくられています。こちらの「ラボラトリー」は世界のトップシェフが訪れ、専用バーミキュラを制作するための工房です。また、定期的に製造実演も行われ、その全工程を見学することができます。
熟練の職人が一つひとつ丁寧にハンドメイドで製作をしている光景からは、日本のものづくりの凄みを感じることができます。
COOKBOOK LIBRARY _ クックブックライブラリー
世界各国の「食」にまつわる本が集まるライブラリースペース。その数は約3,000冊。バーミキュラで調理してみたいメニューを見つけたり、まだ知らない料理との出会いを楽しんだり。お気に入りの本があれば、その場で購入することもできます。
スタジオエリアから徒歩1分ほどにある「ダインエリア」に移動してきました。こちらでは、専属のシェフたちがバーミキュラを使って調理した料理を楽しめるとあって、多くの人で賑わっています。
VERMICULAR POT MADE BAKERY _ バーミキュラ ポットメイドベーカリー
お昼時には行列が絶えないポットメイドベーカリー。バーミキュラのちいさなポットで焼き上げられたパンが、常時10種類以上のバリエーションで並びます。ちなみに一番人気は「バーミキュラの無水カレーパン」。中身のカレーもバーミキュラの無水調理によって作られており、連日早々に売り切れてしまうんだとか。
こちらはレストランの料理のつけあわせとしても提供されている「ポットメイドブレッド」。外側はカリッ、内側はモチッとした食感で最高の仕上がり。シンプルなパンですが、何もつけずにそのまま食べても十分に美味しいです。
VERMICULAR RESTAURANT THE FOUNDRY _ バーミキュラ レストラン ザ ファウンダリー
暖炉が目を引くエントランス。日本であることを忘れてしまうようなエキゾチックな雰囲気の「ザ ファウンダリー」は、バーミキュラで調理されたお料理を楽しめるレストランです。
バーミキュラで素材の味を引き出し、薪窯で焼き上げる薪窯料理が特徴で、香ばしい薫りと深い味わいの料理は絶品です。キッチンには人気の「バーミキュラ ライスポット」もずらり。ランチもディナーも大人気なので、予約をお忘れのないように。
今回、「イタリア生まれのフィアットにちなんで、イタリア料理のレシピを教えてください」とリクエストしたところ、バーミキュラ専属シェフが「ミネストローネ」のレシピを特別に教えてくださいました。これからの季節にもピッタリなイタリアの野菜スープを、バーミキュラの特徴をいかした無水調理で作ります。
材料は、ベーコン約200g、ナス、ズッキーニ、にんじん、玉ねぎは各1個、トマトは大3個、にんにく1片、カットトマト缶を1缶(400g)、ローリエ1枚、オリーブオイル大さじ2、塩、胡椒。分量は多少増減しても問題ありません。
作り方は本当に簡単。まずは、ベーコン、ナス、ズッキーニ、にんじん、玉ねぎ、トマトを7mm角の大きさにカットします。
つぎに、刻んだニンニクをオリーブオイルで軽く炒めてから、最初に刻んだ具材をバーミキュラの中へ。まずはベーコン、続いてトマトや玉ねぎなど水分量の多い野菜から入れていきます。
最後にトマト缶を入れて、塩と胡椒を一振り。食材の旨みと甘みが溶け出すため、味付けは塩こしょうのみで十分。香りづけにローリエの葉をのせたら、蓋をして、あとは弱火で50分間待つだけ。でき上がりまでかき混ぜる必要もありません。
50分後に蓋を開けると、トマトの良い香りが広がります。野菜から出る水分だけで、こんなにスープができています。最後に全体をやさしくかき混ぜたら、“無水”ミネストローネの完成です。
カップによそって仕上げにのせたバジルは、バーミキュラ ビレッジの屋上菜園で摘まれたもの。屋上ではさまざまなハーブが育てられており、レシピの開発でも活躍しているそうです。
無水調理によって旨味が凝縮したスープは、とても濃厚な仕上がり。ブイヨンなどのダシを入れていないのに味わい深く、食材本来の味を驚くほどしっかり感じることができました。まさに想像をこえる美味しさ……。
「今回のミネストローネは、野菜をカットするところが一番難しいですね(笑)」とシェフが言うように、むずかしい調理方法を必要とせず、だれでも簡単に美味しく料理ができるのがバーミキュラの真骨頂。バーミキュラを持っていない方でも、一度食べたらきっと欲しくなってしまうはずです。
メイド・イン・ジャパにこだわり、世界に誇れるこだわりがたくさん詰まった「バーミキュラ」。料理の楽しさと食べることの素晴らしさを感じさせてくれる鍋です。バーミキュラを持っている方も知らなかった方も、是非一度「バーミキュラ ビレッジ」を訪れてみてはいかがでしょうか。
【取材協力】
VERMICULAR FLAGSHIP SHOP
〒454-0805 愛知県名古屋市中川区舟戸町2 運河沿い バーミキュラ ビレッジ スタジオエリア1F
TEL:052-746-3330
駐車場29台
VERMICULAR POT MADE BAKERY
〒454-0805 愛知県名古屋市中川区舟戸町4 運河沿いバーミキュラ ビレッジ ダインエリア
TEL:052-355-6801
駐車場35台
VERMICULAR RESTAURANT THE FOUNDRY
〒454-0805 愛知県名古屋市中川区舟戸町4 運河沿い バーミキュラ ビレッジ ダインエリア
TEL:052-355-6800
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