11月は紅葉シーズンの真っ只中!車窓から紅葉が楽しめるドライブの季節がやってきました。そこで今回は、自動車ライター・嶋田智之さんに、都内から日帰りで行ける“秋におすすめのドライブコース”を、お立ち寄りスポットとともにご紹介いただきました。
日本は小さな国だといわれることも多いですが、クルマであちこち走ってみれば、そうでもないっていうことがわかります。広い広い。さらに、四季がはっきりしているから、同じ道を走っていても、今日の美しさと次の季節の美しさは、まるっきり違って感じられたりもします。そして、秋から冬にかけて目と心にじんわり染み入ってくるのは、大自然からの贈り物としか思えない、奇跡のような赤・黄・橙の彩り。何度この季節を迎えても、心が動かされます。
おかげさまで自動車ライターとして全国あちこちの道を走る機会に恵まれ、息を呑むような美しい光景に出逢ってきました。今回はここ2〜3年で実際に僕が走ったルートの中から、この時期のベスト3といえるドライブコースをご紹介したいと思います。都内在住ゆえ、比較的東京からアクセスしやすいエリアばかりになってしまったこと、どうか御了承くださいね。
控えめな印象だからか意外と知られてないのですが、実は群馬県には素晴らしいところがたくさんあるのです。今回ご紹介するドライブコースは、題して、自然が生んだ美しさと現地現物の味わいを堪能する“誰かに語りたい”群馬ドライブ。
今回は上信越自動車道の藤岡インターチェンジを起点に設定してみました。そのまま上信越道を軽井沢/長野方面に進んで松井田妙義インターチェンジで降り、最初の目的地『道の駅みょうぎ』へ向かいます。ここの駐車場は日本三大奇景のひとつ、妙義山のほぼ麓。奇岩が立ち並ぶ荒々しい山々を仰ぎ見ることができる絶景ポイントです。
そこからは県道191号を。実はこの道、『妙義紅葉ライン』と呼ばれる紅葉の名所なのです。さまざまに色づいた木々が描く大自然のパッチワークと奇岩のコントラスト、右へ左へと気持ちのいいラインを描くワインディングロード。そして今度は妙義山を別の角度から仰ぎ見られる第2の絶景スポット、『県立妙義公園第一駐車場』へ。このルートのハイライトのひとつです。
そして山を下り、下仁田駅付近を目指します。ここで、僕のいち推しのスポットをご紹介。『コロムビア』というすき焼き屋さんがありまして、地のモノばかりを使った抜群に美味なすき焼き(特にポークがおすすめ)がとてもリーズナブルに食べられるのです。コインパーキングにクルマを停めて、ランチなどいかがでしょう?
次なる目的地は、世界文化遺産の『富岡製糸場』。明治時代初期の頃のままの大規模洋風建築は、ただそれだけで見応えあり。日本の近代産業発祥の時代を学ぶもよし、です。また周辺には様々なお店が軒を連ねますが、その中に『GELATO Kuturogi〜寛〜』というイタリアンジェラートのお店があります。ここがまた美味しくて、強力に推しておきたいところです。
ここで帰路についてもいいのですが、時間にゆとりがあるなら、ぜひとも『榛名湖』へ。そこに至るまでの道のりも紅葉は抜群に美しいし、榛名湖の湖畔にあるいくつかの駐車場からは湖と紅葉の景観を楽しめます。それらをバックに愛車を撮影できるところもありますよ。
そこからは一路、高崎市内を目指します。最後の目的地は、独自の発展を遂げた高崎パスタ。群馬は日本有数の小麦粉の産地。パスタ中心のイタリア料理店がものすごく多いことでも知られています。その老舗にして超有名店、『シャンゴ』でおなかを満たしてから帰路につくと、充実感もひとしおなんじゃないかと思います。
1日でこれだけ密度の濃いドライブが楽しめるのですから、ぜったいに誰かに教えたくなるはずですよ。
<詳細ルート>
上信越道の藤岡インターを起点に設定▶上信越道▶松井田妙義インター▶県道50号〜213号〜191号▶道の駅みょうぎ▶県道191号▶県立妙義公園第一駐車場▶県道196号〜51号〜国道254号で下仁田駅付近へ▶コロムビアでランチ▶国道254線▶下仁田インター▶上信越道▶富岡インター▶県道46号▶富岡製糸場/GELATO Kuturogi〜寛〜▶県道10号〜212号〜211号〜132号線〜211号〜国道406号〜県道211号〜33号▶榛名湖▶榛名湖を時計回りにほぼ1周▶県道28号▶シャンゴ問屋町本店▶前橋インターから帰路へ
▼INFO:画像提供
下仁田町(https://www.town.shimonita.lg.jp/)
富岡製糸場(http://www.tomioka-silk.jp/tomioka-silk-mill/)
GELATO Kuturogi〜寛〜(https://www.instagram.com/kuturogi_/)
高崎市(https://www.city.takasaki.gunma.jp/)
シャンゴ(https://shango.co.jp/)
人とはなぜかふとしたときに海を見たくなる生き物です。東京からだと湘南や伊豆を目指すことが多いのですが、今回は房総半島の南側を時計回りにぐるりと半周なぞるルートをオススメしましょう。晩秋から冬にかけての大海原を眺めながら、途中のちょっとした癒しのスポットに立ち寄りつつの、のんびりたっぷりドライブ。帰路にはもちろん紅葉のご褒美つき、です。
起点として設定した『海ほたるパーキングエリア』から、一気に市原舞鶴インターチェンジまで。最初の目的地、『大多喜ハーブガーデン』を目指します。広大な全天候型の屋内ハウスガーデンで、季節ごとに異なる200種類以上ものハーブが栽培されています。触れる、味わう、学ぶ、体験する、買うとハーブに関するすべてが叶う、いわばハーブのテーマパーク。ドッグランも併設されているので愛犬家にも嬉しいスポットですね。
そこから海沿いの勝浦まで走り抜け、目指すは『勝浦海中公園』。ここには天然の水族館といえる海中展望塔があり、文字どおり水面下の世界を楽しむことができます。同じ公園内にオーシャンビューのレストラン、『edén』がありますので、ここで地元のシーフードと野菜がふんだんに使われたランチを楽しむのがいいでしょう。
そして房総半島最南端の『野島埼灯台』まで、延々と海沿いを走ります。ここでかなり気持ちがスッキリしてくるはず。野島埼灯台も内部の見学が可能で、太平洋のパノラマを楽しむことができます。気分はさらにスッキリすることでしょう。
帰路は館山自動車道経由で鋸南保田インターチェンジまで走り、通称『もみじロード』こと県道182号に滑り込みましょう。10kmほど続く紅葉のワインディングロードを楽しむことができます。そして再び館山自動車道に入り、海ほたるパーキングエリアまで。
この他にも、南房総エリアには素敵な立ち寄りスポットが実はたくさんあります。しかも、まだまだ増えている真っ最中。いろいろリサーチして、自分だけの房総半島ドライブを組み立ててみるのがいいかもしれませんね。
<詳細ルート>
アクアラインの海ほたるパーキングエリアを起点に設定▶アクアライン▶木更津ジャンクション▶圏央道▶市原舞鶴インターチェンジ▶国道297号▶大多喜ハーブガーデン▶国道297号▶国道128▶勝浦海中公園/edénにてランチ▶国道128号▶県道297号▶国道410号▶野島埼灯台▶県道86号▶国道410号▶国道127号▶富浦インターチェンジ▶館山自動車道▶鋸南保田インターチェンジ▶県道34号▶県道182号・通称もみじロード▶国道465号〜国道127号▶富津中央インターチェンジ▶館山自動車道▶木更津ジャンクション▶アクアライン▶海ほたるパーキングエリア
▼INFO:画像提供
海ほたる(https://www.umihotaru.com/)
大多喜ハーブガーデン(https://herbisland.co.jp/)
勝浦海中公園海中展望塔(http://www.katsuura.org/)
edén(http://eden-katsuura.com/)
富津市(https://www.futtsu-kanko.info/)
次のページ:【八ヶ岳高原ラインからスタートの高原ドライブ!】
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