4月5日(火)、ヨコハマ グランド インターコンチネンタルホテルにて、フィアット『500』の最新モデルとなるEV(電気自動車)『500e(チンクエチェントイー)』の発表会が行われました。今回は発表会、そしてその後行われたメディア試乗会の模様を、自動車雑誌をはじめ、テレビやラジオなど多方面で活躍するモータージャーナリスト・吉田由美さんにレポートしてもらいました。
キュートなデザインと抜群の存在感で“イタリアの国民車”と呼ばれ、国内外で愛され続けているフィアット『500(チンクエチェント)』。チンクエチェントとは、イタリア語で500の意味で、日本でもチンクエチェントと呼ぶ人は非常に多いです。フィアットのアイコン的存在ともいえる小さなモデル『500』。1957年に誕生した『Nuova 500(ヌォーヴァ チンクエチェント)』から新型モデルが登場するまで65年という長い歴史を考えると、その中で2回しかモデルチェンジをしていないのは、1つ1つのモデルがいかに長く愛され、いかに大切にされていたかがわかります。
そして今回の新型『500』はフィアット最新の電気自動車(EV)『500e(チンクエチェントイー)』として登場することが2020年、全世界にオンライン上で発表され、私はこのアナログの代表選手のような『500』がキュートなDNAを引き継ぎながら、しかし一気にハイテク化されることに驚きとわくわくが止まらず、その様子を見つめていました。印象深かったのは、その動画に、レオナルド・ディカプリオが出演していたことです。レオ様といえば環境活動家としても知られ、以前、アカデミー賞の授賞式に当時、発売されたばかりのハイブリッドカーを運転して登場し、話題になったことがあります。そう考えると『500e』はレオ様が認めた最新エコカーということなのかもしれません。そして私はというと、このクルマに触れられる日を心待ちにしていました。
そんな『500e』がとうとう日本にやってきました。
2022年4月5日(火)、横浜・みなとみらいにあるヨコハマ グランド インターコンチネンタルホテルの横浜港と横浜ベイブリッジが見渡せる素敵なお部屋でその発表会は行われました。
まずは、Stellantisジャパン株式会社 ポンタス・ヘグストロム社長のご挨拶。そこで2008年2月2日、先代『500』のジャパン・プレミアが行われたときの話がありました。会場は東京・九段にあるイタリア文化会館。こちらは私も足を運びましたが、2月なのに満開の桜(もちろん生花!)の演出が印象的でした。そしてその時、日本で最も有名な『Nuova 500』のオーナーで知られるルパン三世の最新DVDが流れたことも印象深いです。そして同年、東京・青山にオープンした『フィアットカフェ』の話も懐かしい!
その『500』は、この15年の間に114もの限定モデルを出したそう。多いとは思っていましたが、まさかここまでの数とは!『Gucci』や『DIESEL』といったファッションブランドや『バービー』などとのコラボモデルから、限定カラーモデルまで。そもそもフォルムとエクステリアデザインがキュートなのに、これだけバリエーションがあると気になる『500』が出てきます。私は『500 Barbie(バービー)』のピンクと『500 MIMOSA(ミモザ)』のイエロー、それとインテリアは『500 by Gucci』にトキメキました。
発表会の際、車両が展示されていたのはパシフィコ横浜にある円形広場。そこには『Nuova 500』と『500』、そして新型『500e』。『500e』のボディカラーは全5色で、コミュニケーションカラーはセレスティアル ブルーという薄い水色。でもこうやって並べてみると『Nuova 500』は相当コンパクトサイズです。
しかしこの日、私は発表会に参加するだけ。つまり見るだけで、試乗は翌日にお預けです。
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