かつての男性の趣味の世界だったカメラの世界。ところが、今では街ゆく女性が首からデジイチ(デジタル一眼カメラ)をさげていることなんて、珍しい光景でもなくなってきた。オシャレなスカーフのようなストラップなどもあり、もはや一過性のブームとはいえないレベルになっているのが特徴だ。
スマホのカメラさえ、相当のレベルの写真が撮れるのに、それでもデジイチが人気を博す背景には、インスタグラムをはじめとするSNSの普及も強い影響を及ぼしているのだろうが、それよりも、「良い写真を撮る」という意義と価値が社会に認められたという事が最も大きい。
一眼レフは動く被写体に強く、交換レンズもバリエーションが豊富なので、料理の接写から走り回る子供やペットの撮影にも事欠かない。つまり、被写体やタイミングを問わない、極めて実用性に富んだカメラだといえる。今では手の小さな女性や子供たちでも使える小さなボディも相当数ある。
今回はそんな一眼レフに欠かせない、交換レンズの世界で今まさに注目を浴びているシグマ社にスポットを当ててみたい。
FIAT500のデビューから4年後、1961年に産声を上げたシグマ社はプロ・アマ問わず、交換レンズのサードパーティとして国内外でも有名。
サードパーティー製交換レンズといえば、一昔前は安さこそがセールスポイントであり、いざカメラに装着すると同一メーカーでないグレードダウン感を感じることも多かった。
ところが、現行のシグマ製品は極めてシックで、精密機械のような飾りを廃したミニマルかつ上品な雰囲気が漂うデザイン。国内外、プロ・アマ問わずファンを増やし続けている。
風景や旅行写真、料理やペット、家族の写真というように、撮りたいものが増えると、それぞれに適したレンズが必要になってくるのも事実。だから、いざカメラを持つと、交換レンズは極めて当然の成り行きで必要となる。
例えば、近頃人気のある空の写真も、その一つ。
手軽でかつ美しいのが空の撮影。やはり広角レンズがあるとより壮大な写真が撮れる。たとえばこの12-24mmの超広角ズームレンズ。120度以上の画角を持ち、空の広さを撮るには最適な一本。シックなボディに包まれたこの特徴的な凸型レンズは開放値F4なので、暗い星空を撮る際でも頼もしい相棒になってくれる。
そして俗に「標準レンズ」と呼ばれる50mmF1.4の単焦点レンズ。人間の視野角と遠近感が得られるので、見たまま、見えたままの世界を優れた描写性能で楽しむことができるので、画作りにライブ感を出すこともできる。
このように機能も大きさも全く異なるレンズでも、見事な統一感を感じる優れたデザインは、持つ喜びにも大きく影響を与えてくれる。
「見た目」はわれわれアマチュアにとってはとても重要。その点ではシグマの新しいレンズたちは、明らかにこれまでのものとは違う。
ちなみにプロいわく、優れたレンズの条件というのは、写りだけでなく、操作性に対しても厳しい要求があるという。つまり、どのレンズに交換しても、オペレーションが変わらず、どれだけ撮影に集中できるかが最も大切だという。
好きなものに囲まれて暮らしたい。
好きなデザインの道具を使いたい。
もちろん実用性も妥協したくない。
やっぱり、「ちょっとしたコダワリ」というのは暮らしを楽しく豊かにしてくれる重要なポイント。
ちなみにシグマは、レンズメーカーで唯一500mmや800mmといった超望遠レンズを製造し、マクロレンズでも世界最大のラインナップを誇る、コダワリのかたまりのような会社だ。
そろそろ春の足音も聞こえはじめましたが、今年はあなたのドライブや日常を美しく撮ってみてはどうでしょうか?
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