fiat magazine ciao!

#イラスト

LIFESTYLE

500は私の大切な宝物であり家族の一員|FIATオーナー紹介

フィアット乗りのなかで密かに人気を集める『500』のポストカードや、優しいタッチで描かれたクルマのLINEスタンプ。そのイラストを手がけているのは『500』オーナーの鵜飼桃子(うかい・ももこ)さんです。そんな鵜飼さんが感じているフィアットの魅力に加え、本業のお仕事でも大活躍だという『500』とのライフスタイルについて、自動車ライター嶋田智之さんが伺いました。   眺めているだけでほんのりと幸せな気持ちになるイラスト ▲鵜飼桃子さん   「『500』に乗っていなかったら、今のような活動をすることはなかったかもしれませんね」 そう語ってくれたmomoちゃんこと鵜飼桃子さんを知ったのは、彼女が描くイラストがきっかけでした。イタリア車を中心とするイベントの会場で彼女が描いたイラストのポストカードを持っている方がいて「フィアットに乗っている人の間で、非売品だからっていうこともあって、秘かに人気なんです」と教えてくれたのでした。同時に「“ぶーぶとゆかいななかまたち”っていうLINEスタンプもあって、フィアット乗りの中にはファンが多いんですよ」と話してくれました。   ▲ポストカード   ▲LINEスタンプ   絶妙な淡い色彩で描かれた、愛らしい『500』のポストカード。フィアットにインスパイアされたように思えるクルマたちが優しいタッチで並ぶ、微笑ましい印象のLINEスタンプ。独特の雰囲気があって、眺めているだけでほんのりと幸せな気持ちになってきます。なので、鵜飼さんはイラストレーターなのだと思い込んでいたのです。そのつもりで会いにいってみると……。     「イラストはただの趣味で、描きたいから描いているだけなんです(笑)。本業はお花の仕事なんですよ」 聞けば鵜飼さんは、フラワーアーティストでありフラワーライフクリエイターでもある花の専門家。日頃は花屋さんの仕事をこなしつつ、個人として活動するための“atelier cinque(アトリエチンク)”を立ち上げ、プリザーブドフラワーやドライフラワーでハンドメイドするリースやアレンジ、そしてもちろん生花のアレンジなども手掛け、お客さんの注文に応じたり、ワークショップを開いたり、作品をマルシェで販売したりしています。     「花屋さんには社用車がないので、私の『500』で花市場にも行きますし、配達にも出掛けます。小さいクルマだから荷物がたくさん積めないと思っている人が多いと思うんですけど、見た目と違って結構たくさん積めるんですよ。大きなフラワーアレンジや胡蝶蘭だって当たり前のように積めちゃうし、花材の仕入れをするときも、リアシートを倒せば意外と余裕でモリモリとお花を積めちゃいます。助手席と運転席の間にも細い花をポンポンって置いたりとか。隙間も楽しく使えますよ。ボディが小さくて小回りが利くから、狭い道にも楽々入れて、配達先が入り組んだ路地にあっても困るようなことがありません。不自由なことは何ひとつないですね」   人を笑顔にしてくれるクルマ “花”と『500』って、見ているだけで人を幸せな気持ちにさせるっていうところが共通していると思うんですけど、最初から仕事に使おうと思って購入されたんですか? 「どちらかといえば、自然にそうなったっていう感じですね。もともと最初に『500』を意識したのは、高校生の時だったんです。私、片道9キロぐらいの自転車通学で(笑)、自転車に乗りながら道行くクルマを見るのが好きだったんですよ。美術部だったので、クルマのデザインというか、かたちを眺めるのが楽しかったんですね。そんな中でいちばんかわいいって感じたのが『500』で、その頃から自分でクルマに乗ることになったときの候補にしようって思っていました。でも、免許をとってからも、最初のうちは実家にあった軽自動車にたまに乗るくらいで、あまりこだわりはなかったんですよね」     にも関わらず今はこうして『500』にお乗りです。何かきっかけはあったんですか? 「結婚と同時にクルマがないと不便な場所に移り住んだので、自分のクルマを持とうと考えたのがきっかけでした。ちょっと変わったクルマに乗りたいと思っていろいろ探していたところ、高校生の頃にかわいいって思った『500』に、デュアロジックっていう独特のトランスミッションがあるのを知って、それはいいかも、って感じたんですよ。誰でも乗れるんだけど、でも普通のオートマチック車じゃない、っていうところに興味を持ったんですよね。そういうタイミングでこのチャチャチャアズールの『500』と出逢って『ああ、見ちゃった!もうこの子しかない』って。運命の糸まで見えちゃったんですよね(笑)。その日のうちに、試乗も何もせず『これください』って契約してきちゃいました。クルマの買い方とか、よくわからなかったので。でも、完全なデザイン買い、色買いですよね」   ▲『500』   初めて乗ったときには、どんなことを感じました? 「まずはかわいいと思っていたデザインと大好きな色に包まれて走っているっていうことの嬉しさ、かな。このかたちとこの色の組み合わせが、私にとって最高なんですよね。それともうひとつときめいたのは、白いステアリングと、その真ん中に赤いFIATのエンブレム、奥には丸いメーター。そういうところもかわいくて(笑)」     「それからは、乗るたびにどんどん好きになっちゃいました。走っていても楽しいですよね。スイスイッて曲がってくれて気持ちいい。お尻のほんわかしたラインも好きだし、大きく開く重いドアも、たまにはさまれるけど(笑)、そんなところも生き物みたいでかわいい。何から何まで全部好きになりました。買ってから5年経ちますけど、今も全部好き。自動車に対してここまで愛着を感じるとは思ってなかったです。手洗い洗車なんてクルマ好きの男性がすることだと思っていたのに『500』と出会ってからは朝早く起きて自分で手洗い。クルマが『気持ちいいな〜』って喜んでくれるような気がして(笑)」     そういえば鵜飼さんご自身のInstagram(@fiat_to_momo)も『500』の写真が並んでいて楽しい印象ですけど、“atelier cinque”のInstagram(@atelier_____500)の方には『500』のラゲッジルームを作品の展示に使っている写真がありました。 「“atelier cinque”としてマルシェに出展することも多くて、クルマが入れるマルシェは、必ず『500』といっしょです。あるとき『500』にお花をもりもりに積んでいって、後ろを大きく開けてそこにお花を並べて販売したら絶対かわいいよね、って思いついちゃったんです。それからはお花が好きな方はもちろんですけど、奥さんがお花を見ている間に旦那さんがクルマをジッと眺めていたり『500』オーナーの方やおじいちゃんが『イタリアのクルマが凄く好きなんだ』ってお話をしに来てくれたり。『500』ってマルシェの雰囲気に似合っているのにマルシェで見かけることはほとんどないせいか、お花にはぜんぜん興味ないけどクルマを見に来てくれる人とかも増えましたね(笑)」     「もちろん女性のお客さんからも『かわいいクルマですね』って好評で、すぐに仲良くなれちゃう。本当に人を笑顔にしてくれるクルマなんですよね。だから『500』といっしょにマルシェに出る日は1日ずっと楽しいんですよ。私は『500』と出逢ったことで、好きなものや好きな人に囲まれて好きなことができるっていうのは、本当に幸せなことなんだって気づかされました。『500』を通じて、友達もたくさんできました。そんなところから、お花好きな方やクルマ好きの方が気軽に遊びに来られる自分のお店をいつか持ちたい!っていう将来の夢もできました。『500』に出逢ってなかったら、まったく違う人生になっていたんじゃないかと思いますね」   『500』とずっといっしょに暮らしていきたい 最後の質問です。鵜飼さんにとって『500』はどのような存在ですか? 「愛車でもあるし、仕事のパートナーでもあるし。……というか、まいにちのほとんどに『500』が関わっていて、ほとんど自分の一部みたいな感じですね。ビルドインガレージを作っていっしょに添い寝したいくらい大好きです(笑)。いろんな動物といっしょに暮らしているんですけど、同じくらいかわいいです。私、現在妊娠していまして、このクルマは子育てには不向きといわれたりもしたんですけど『500』はただの自動車ではなく私の大切な宝物だし家族でもあるので、これから生まれてくる子供にも『500』を家族の一員のように感じながら育ってもらえたらいいな、と思います。もちろん手放す気なんてぜんぜんありません。これから先、何年乗れるかわからないですけど、ずっといっしょに暮らしていきたいです」 これからしばらくは子供のことを考えてマルシェはお休みということですが、それでも「ギリギリまでツーリングには行きます(笑)」と、熱愛さめやらぬ感じの鵜飼さん。お次はお子さんが生まれてしばらくしてから『500』と子育ての関係についてお話をうかがいにお邪魔しますね。     FIAT 500の詳細はこちら […]

CULTURE

イタリア大好きイラストレーター遠山晃司さんが、FIATを描く際に抱く特別な気持ちとは

ヨーロッパの雑誌や街角のポスターなどで見かけそうなおしゃれな雰囲気にあふれたイラストを手がけるイラストレーター遠山晃司さん。イタリア好きの遠山さんの作品はイタリア車を描いたものが多く、なかでもご自身が何台も乗り継いだFIATが描かれたイラストには目を惹きつけられます。プロのイラストレーターの視点で、イタリア、そしてFIATの魅力について話を伺いました。 新旧2台のFIATを描き下ろしてもらいました 今回、遠山さんにFIATのある風景を描き下ろしてもらいました。描かれているのは、イタリアのコモ湖畔に佇む新旧2台の500です。  1台は1936年に作られた「トポリーノ」。もう1台は、ブランド創立120周年を記念して発売された「500 120th Tuxedo(タキシード)」。フォーマルウエアのタキシードからインスパイアされたドレッシーなモデルで、ビコローレ(2トーン)のボディカラー、専用のアルミホイールや内装、記念バッジなどを備えた限定モデルです。  500の歴史を彩る2台が、遠山さん独特のタッチで描かれたこのイラスト、まさにイタリアとFIATを想う遠山さんの心象風景がよく表れているようです。  「クルマが好きになり、イタリア車が好きになり、そしてFIATに魅せられました」 遠山さんのクルマ好きは子供の頃からだといいます。輸入車とWRC(FIA世界ラリー選手権)が大好きなお父様の影響が大きかったそう。特にWRCで疾走していたランチア・デルタに目が釘付けに。そこから遠山さんのイタリア車好きが始まりました。  「あんな格好いいクルマを作るイタリアってどんな国だろうって、ずっと思っていました。初めてイタリアを訪れた時に、トマトの赤や街路樹の緑、イタリアの空気の中ではそれぞれの色が日本とは違って見えたんです。それにファッションや人の動き、身だしなみ、やっぱり全部格好よかった。食や服を大切にしているという、イタリア人のスタイルにも魅了されました」。  その後、アートを学ぶためにニューヨークの「Parsons School of Design(パーソンズ美術大学)」に入学した遠山さん。5年間の在学中、休暇を利用して日本人のルームメイトと一緒に日本に戻ったときに、神戸から四国を回って東京に戻るというドライブツアーを計画しました。そのドライブで使ったクルマが、遠山さんの実家にあった初代Pandaでした。このツアーによってFIATに惚れ込んでいくこととなったと語ります。  Parsons School of Designを卒業した遠山さんが、帰国し本格的にイラストの仕事を始めたのは1990年のこと。それから遠山さんはさまざまなFIATを手に入れました。プント、バルケッタと続き、初代Pandaの1000 FIREは10年間で2台を乗り継いだといいます。 FIATを描く仕事が来ると嬉しくなります クルマのイラストを手がけることが多い遠山さん、FIATを描く時には特別な思いがあるそうです。  「FIATは自分で何台も乗ってきた思い入れのあるクルマですから、描く時のポイントが分かるんです。ここをこう描くとFIATが持っているイタリアンデザインならではのキュートさ、クールさを引き出してあげられる、という感じで。とくに曲線と直線の組み合わせが特徴的ですね。他のクルマを描く時と比べると、特別な感じがあります。FIATを描く仕事が来ると嬉しくなります」。  FIATに対する想いも話し出したら止まりません。  「クルマを自由自在にコントロールできたらって、クルマ好きなら誰もが願うと思うのです。FIATは、古いのも現行モデルもそれが叶いやすい。コンパクトで機敏というのが魅力です。また、FIATは歴史がすごいし、ジャンニ・アニエッリの、これぞイタリアンというライフスタイルやファッションの格好よさがFIATを好きな理由でもありますね」。  「これ格好いいでしょ」と、遠山さんが見せてくれたのは、毎年5月にイタリア北部コモ湖畔で開催される世界最古のコンクールデレガンス(ヒストリックカーの美しさを競うコンクール)『コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラデステ』のガイドブック。遠山さんはこのイベントに何回も参加しているといいます。  「イラストもデザインも生き方も、すべて習った人生の師ともいうべき方と一緒に参加しています。今年はその方が持っているFIAT アバルト・モノミッレGTで参加しました。1963年製で、1964年に2台だけが輸入されたうちの1台。素晴らしいイタリア車がたくさん出場しているので、ますますイタリア車好きになりますね」。  そんな遠山さんの夢を伺うと。  「クルマ好きの男性だったら誰でも思うでしょうけど、大きなガレージにクルマを何台も並べて、それを見ながらその脇で仕事する、っていうのは憧れますよね」。そんな遠山さんの未来のガレージには、冒頭イラストのような新旧のFIATが鎮座していることでしょう。 遠山晃司さんイラストレーター、デザイナー。Parsons School of Design, NY卒業。2010年に拠点をNYより東京へ移し、現在は広告や雑誌を中心に活動。イラストレーションを中心に写真、グラフィックデザインなど、様々な手法を用いた作品を世に送り出している。遠山晃司さんの作品一覧はコチラhttp://farmonte.com/ 120周年を記念して登場した『500 / 500C 120th Tuxedo』はコチラ GOODポイントいっぱいの実力派コンパクトPANDAはコチラ […]