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秋のクルマの注意点は? フィアットの点検&メンテナンス事情

秋風が肌寒く感じるこの季節。まだまだ寒暖の差も大きく、夏の疲れが溜まった身体を整えようと、食事や睡眠などに気遣う人も多いと思います。みなさんの愛車も同じように、猛暑を乗り越えたことであちこちに負担がかかり、放っておくと不調の原因になりやすいときです。 秋はそんな愛車を労わるのにピッタリの季節。これからまた、クルマにとって過酷な冬がやってくる前に、愛車をしっかりと気遣い、メンテナンスなどで万全な状態に戻してあげるためのポイントを解説します。今回はフィアット/アバルト松濤でメカニックとして活躍している、この道25年以上のベテランである追川信人(おいかわ・のぶと)さんにご紹介いただきました。   秋にチェックしたいメンテナンスポイントをご紹介 まずは、どんなクルマでも「ここは必ずチェックしておきましょう」というポイントから。 「今年も猛暑でしたので、やはりいちばん心配なところはバッテリーですね。乗られる頻度が多いお客様は、わりとバッテリーの持ちもいいのですが、月に1,2回など乗る機会が少ないお客様の方が、実はバッテリーの劣化が大きいことがあります」   ▲メカニック・追川信人さん(フィアット/アバルト松濤)   久しぶりに愛車で出かけようとしたら、エンジンが掛からなくなっていた、という事態になる前に、バッテリーの状態をチェックすることが大切です。 「最近は、ドライブレコーダーで駐車中の常時監視機能を使っているお客様も多いので、それが原因となってバッテリー上がってしまい、入庫される方が増えています」 ドライブレコーダーをはじめ、スマホやタブレットの充電など、バッテリーへの負担が大きいのが最近のドライブ事情。夏の間はエアコンもフル稼働だったという人も多いと思いますので、しっかりチェックしておきたいですね。 「最近のバッテリーはカバーで覆われてしまっていて、外から見ただけではチェックできないものがほとんどです。定期的に愛車をフィアット正規ディーラーに診せていただいて、専用のテスターでバッテリーの状態をチェックすることが、トラブルを防ぐためには重要だと思います。お客様の使用環境などをお聞きしながら、長持ちさせるためのアドバイスなどもさせていただいています。また、できれば週に一度でもいいので愛車に乗ってあげることも、バッテリーを長持ちさせる秘訣だと思います」     忙しい合間でも、愛車でドライブする時間を持ちたいものですね。もし、放っておいてバッテリー交換ということになると、工賃を含めて数万円ほどはかかってしまうそうなので、早めのチェックをおすすめします。 続いてのポイントは、エンジンオイルです。 「よく、『オイルは何kmごとに交換すればいいですか?』という質問をいただくのですが、正直なところそれは早ければ早いほどいい、という答えになります。オイル交換をずっとしなくてもクルマは走るのですが、異音や振動が出始めたときには、もうエンジンは壊れて手遅れになっていると考えた方がいいですね。例えばフライパンに油を引いて火にかけますよね。ずっと火にかけていると焦げて、そのうち大変なことになりますが、エンジンオイルを長いこと交換せずに走るのはその状態を続けているのと同じです。危険な状態で走っている、ということ意識していただきたいと思っています。猛暑が過ぎた今はまさに、オイル交換をするのにいい時季だと思います」     そして、秋ならではのチェックポイントとして、追川さんが教えてくださったのはボディのメンテナンス。 「夏の間は樹木の成長が活発なので、ボディにはたくさんの樹液が飛び散っていると思います。また、高速道路を走った後などはフロントマスクなどに虫の死骸もたくさんついてしまいますよね。それらをそのままにしておくと、落ちなくなってボディの劣化につながってしまいます。マメに洗車してあげることが基本ですが、スポンジで擦ると傷がつきやすいので、プロにお願いする方が安心です」 ついつい、雨が降ると汚れも落ちたような気になって、洗車を後回しにしてしまうこともあると思いますが、それではどんどんボディが劣化してしまうのですね。ツヤが欲しいときはコーティングもおすすめで、こまめにきれいにしてあげると樹脂類の持ちもぜんぜん違ってくるとのこと。「洗車をサボっている人のクルマはすぐわかります」ということなので、手を抜かないようにしたいものです。     「また、秋は落ち葉が多くなりますので、クルマのいろんな隙間に落ち葉が溜まったままになると、雨の日や洗車の際の水の流れ(排水)が変わってしまいます。細かい草や泥が詰まって、雨漏りをしてしまうこともあるので、マメに落ち葉を取り除いて欲しいです」 溜まりやすい場所としては、フロントガラスとボンネットの間や、リアゲートの開閉部分。乗り込む前に、ささっと手で払うだけでも違ってくるそうです。自宅の駐車場に樹木があるという人はもちろん、公園や山などへドライブに出かけた際にも注意したいですね。       さらに、落ち葉や砂などはフロントガラスにも落ちてきますが、前が見えないからといきなりワイパーを動かすのは、愛車を痛める原因になってしまいます。 「ワイパーは水滴や汚れを取り除いてくれるものですが、汚れがひどいときにいきなり作動させるとガラスに線傷がついてしまいます。まずはウエスなどで拭き取ってから、ワイパーを動かすようにするといいと思います。夏の直射日光などでワイパーのゴムも痛んでいることが多いので、劣化しているようなら新品に交換した方がいいですね」 続いて、夏の間に大きな負担がかかっていたタイヤも、今一度しっかりチェックして欲しいポイント。 「溝があとどのくらいあるかを見るのも大事ですが、ヒビ割れがないか、ゴムが硬くなってないか、そして製造年月をいっしょに確認することをおすすめします。空気圧は最低でも1ヶ月に1回はチェックして欲しいです。フィアット車は空気圧が低下してくると、メーター画面内にチェックランプが点灯するので、不安になってしまうお客様もいらっしゃいますが、事前の警告なので、ガソリンを入れる時など、警告が出る前に空気圧をチェックすることが重要です」     指定空気圧は取扱説明書に記載されているので、一度確認しておくといいですね。秋は台風が発生しやすく、雨の日のドライブも多いかもしれません。溝が減ったタイヤや硬くなったタイヤは滑りやすくなるので、ぜひ早めの点検、交換をおすすめします。 次のページ:【フィアットならではのチェックポイントをご紹介!】 […]

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500オーナーによる座談会〜あふれる500愛と、日々のお手入れ方法を語る〜

そろそろ年の瀬という小春日和のこの日、東京郊外、立川駅からほど近い会場で、「フィアット 500(チンクエチェント)のお手入れやメンテナンス方法」をテーマとした座談会が開催されました。集まったのは6組7名のオーナーの方々。モータージャーナリストの若林葉子さんを司会に迎え、オーナーのみなさんの“500愛”あふれるお手入れや洗車方法、トラブルの対策方法に加え、それぞれの“500ライフ”についてご紹介します。   フィアット 500(チンクエチェント)との出会い   ―――『フィアット 500(チンクエチェント)』は、それほどクルマに興味がなかったけど、ルックスに一目惚れして手に入れたという方がとても多いのですが、みなさんはいかがですか? 宮原:私もまさにそうです。もうね、それまではクルマなんてママチャリ程度の扱い(笑)。でも500は人生最後のクルマとして購入したんです。買ってみたらかわいくて。アクセサリーとかおもちゃみたいな感覚に近いですね。内装を変えてみたり。 藤野:私もそうですね。久しぶりに会った友達がフィアットをかわいいって言うから、一緒にディーラーに見に行ったらミントグリーンの500に一目惚れ。ほとんど即決でした。インスタグラムを見ていただくと分かるんですけど、以前の投稿はお花ばっかりだったのが、今はクルマばっかり(笑)。   ▲クルマは足でしかなかったという宮原みゆきさん(左)。人生最後のクルマとして1年前にミントグリーンの500を購入。 藤野直美さん(右)は4年前に友人と一緒に何気なく訪れたディーラーでミントグリーンの500に一目惚れ。   織戸:僕は500の前に乗っていたクルマも気に入って乗っていたんですよ。以前は小さいクルマってあんまり興味なくて。 ―――奥様に勧められたんでしたね。 織戸:そうなんです。買うつもりはなかったんですけど、一緒にディーラーに見に行ったら500の内装のかわいさにやられちゃって(笑)。今は趣味=500です。   ▲ピカピカに磨かれたパソドブレ レッドの500でいらしたのは織戸秀行さん、真梨子さんご夫妻。オーナー歴は1年4ヵ月。   長谷川:僕は2011年にツインエア エンジンを搭載した500が出た時、「欲しい!」って思ったんですよ。でもまだ当時は子どもが小さくて、4人乗るとやっぱりちょっと窮屈でしょ? それで子どもが大きくなるまで待って2年ほど前、ようやく手に入れたんです。 ―――待望のクルマだったんですね!   ▲ずっと欲しかったというツインエア エンジンを搭載した500を2年前にようやく手に入れた長谷川将司さん。   小島:僕は500とは別にもう一台クラシックなオープンカーも持っていて、古いバイクにも乗っているんですけど、思考がクラシック系なんですね。それで、色も気に入って、50台限定の『500C ヴィンテージ』を買いました。   ▲オープンカーが大好きという小島潤一さん。500C ヴィンテージのボディカラーに惹かれて11年前に購入。   ―――佐藤さんはまだ買いたてほやほやですよね? 佐藤:はい。ちょうど3ヵ月です。もともと500はかわいくて大好きで、SNSでもフォローしていました。今年のお正月に、勝手に「フィアットを買う」って宣言してたんです(笑)。 私は海辺に住んでいるので絶対オープンがいいと思っていて、どこにあるのかも分からないミント グリーンのカブリオレモデルを買うぞって、また宣言して(笑)。そしたらインスタグラムで見つけて、そのディーラーに連絡を取って、ついに手に入れました。   ▲3ヵ月前にミントグリーンの500Cが手元にやってきたばかりの佐藤志津香さん。   ―――運命を自分で手繰り寄せたんですね!   ▲今回座談会の司会を務めていただいたモータージャーナリスト若林葉子さん。   こだわりのお手入れ方法をご紹介!   ―――みなさんがいかに500を気に入って、大事に乗ってらっしゃるか伝わってきます。長く乗ろうと思うとお手入れも大事なポイントになってくると思うので、お手入れやメンテナンスについてもお聞きしたいのですが。佐藤さん、カブリオレはお手入れ、大変じゃないですか? 佐藤:買ったときにディーラーさんから、洗車機は絶対ダメって言われて。駐車場は家から離れたところに借りていて、洗車場も近くにないので、洗車環境は良くないんです。洗車するときは自宅のそばまで持ってきて、ペットボトルの水を掛けて、絞ったタオルで拭いています。普段はカバーを掛けてますね。     小島:僕は自宅にガレージがあるので基本、室内保管です。だから普段は洗車用のシートで拭くくらい。でも出先で雨に降られて帰宅した時は、必ず水滴を全て拭きあげます。その方が汚れもすぐ落ちますし、梅雨時期は何週間か乗らないとガレージがかびてしまうことも。     […]