翌日は、ミラノから南東へ約230km離れたリグーリア海岸に点在する5つの村、チンクエ・テッレへ。鉄道で約3時間の移動です。リグーニア海を望む断崖に立ち並ぶ、カラフルな街並みが美しいチンクエ・テッレは、1997年に世界遺産に登録された景勝地。ディズニー映画の舞台にも選ばた人気のエリアです。
5つの村(モンテロッソ・アル・マーレ、ヴェルナッツァ、コルニリア、マナローラ、リオマッジョーレ)を総称して“チンクエ・テッレ”(5つの村)と呼ばれるこの集落は、11世紀頃には要塞として機能していたそう。色とりどりの家々が織りなす華やかな光景を見ながらゆったり散策したいところ。独自の文化を歩んできた人々の営みを感じつつ、名産のワインやレモンにちなんだ土産物を購入するのもいいでしょう。
次に訪れるのは、ピエモンテ州の大都市トリノ。“イタリアで最も美しい街”と称されるこの場所には、有名なカンカルロ広場やモーレアントネッリアーナの塔、カステッロ広場、王宮など、歴史的な名所が多く、たっぷり観光を楽しめます。
そしてトリノを訪れるなら、ぜひフィアットの本拠地リンゴットにお立ち寄りを。1923年から80年代まで約60年の長きにわたりフィアット車を世に送り出してきた5階建ての工場ビルは、イタリアを代表する建築家、レンツォ・ピアノ(関西国際空港も同氏の作)によってリノベーションされ、現在はショッピングモールやシネマ、ホテル、会議室などを備える大型複合商業施設として親しまれています。
工場時代に特徴的だった、全長約1kmの屋上テストコースは、4万本以上の植樹により、欧州最大の屋上庭園「ラ・ピスタ・チンクエチェント」として生まれ変わりました。ビルには工場時代に車両の搬出に利用していた、屋上と地上階をつなぐ螺旋状のスロープが残されているほか、3世代に渡る『500』をテーマにした「カーサ・チンクエチェント」(『500』の家)が新設されています。
カーサ・チンクエチェントには、1957年に誕生した『500』のヘリテージを伝える“レガシー”コーナーをはじめ、アレッシィのテーブルウェア、ビアレッティのモカエキスプレスなど、イタリアの人々の生活を喜びと共に変えた、アイコニックな製品を集めた“Made in Italy”コーナー、そしてアルマーニ、ブルガリ、カルテルといった一流メゾンや家具ブランドとのコラボで作られた500eのミニチュアを展示する“NEW 500 ONE-OFFS”コーナーなど、様々な角度から『500』を紹介するエキシビジョンを楽しめます。
カーサ・チンクエチェントがあるビルは、地下鉄のリンゴット(Lingotto)駅と直結しているので、アクセスが便利。また、周辺には、トリノ自動車博物館(徒歩10分)や、現ステランティスのミラフィオーリ工場(リンゴット駅から約3.5km)、ならびにグループの歴代モデルが展示される「ヘリテージHUB」など、フィアット好きを魅了する施設が充実しています。
>>>次ページ “イタリア人の朝”を変えたマキネッタで濃厚な一杯を
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
FIATの最新情報をお届けします。