実際に購入されてからはいかがでしたか?
「人と同じで、つきあってみないとわからないものですね。いざ機材を積んでみたら想像していたよりたくさん積めて、意外と実用的だし、思っていたよりかなりよく走るし、雪の上でも安定して走れます。走っていて個性があるクルマならではの楽しさもちゃんとあるし、コストも思っていたほどはかかりません。このクルマの前に乗っていた国産車は、きっとよくできたいいクルマだったとは思うんですけど、やっぱりいろいろなところがちょっとずつ楽しくなかったんですよ。フィアットはいつも楽しいし、かわいい。今はもうかわいいクルマに乗っている人って見られることに対しての抵抗感は、ぜんぜんないですね」
実務のために乗っているようなものとおっしゃっていましたけど、ということは仕事の現場に乗って行くことが多いんですか?
「通勤と仕事、ですね。どこかにドライブに行くようなこともほとんどないです。ただ都市部と違って1回の移動距離が結構長いので、実務のために乗っているだけなのに走行距離は年間1万km以上。そうやって走っているだけでもフィアットは本当に楽しいし、何年もつきあっているのにぜんぜん飽きないんですよね」
仕事の現場に乗っていって、周りの方の反応はいかがですか?
「初めて行く現場だと、相手はカメラマンがいかにも業者っぽいクルマで来ると思って待っていることが多いんですけど、僕がフィアットで行くと、ちょっとなごむっていうか何というか(笑)。そういう反応もいいな、って思いますね。山形って、まぁ田舎はどこもそうなんでしょうけど、やっぱりクルマ社会だから、どこかの駐車場で待ち合わせたりとか、自分のクルマの車種とナンバーを伝えて落ち合ったりすることが多いんですよ。東京だと電車を降りて待ち合わせ場所で会うときに、最初に目に入るのはその人のファッションだったりするじゃないですか。山形ではファッションより何より、最初に目に入るのがクルマなんですよね。遠目に見ていて『あっ、来た』みたいに。だから『水色のフィアットで行きます』って伝える方がわかりやすかったりするんです。」
「山形は冬には雪がかなり降るので四駆に乗っている人も多いんですけど、そんな中で僕はフィアットに乗っている。結構目立つというか、あの色のあのフィアットはあいつだ、みたいにわかりやすいというか。まわりの人や出逢う人は、このクルマのことをものすごく好意的に見てくれていますね。ついでにこのクルマに乗っている僕に対しても、ちょっとは好意的に見てくれているかもしれません(笑)。自分のアイコンみたいな存在っていうのは、そういうことなんです」
今ではすっかりお気に入り、っていう感じですね。
「まいにちいっしょに動いていて『イヤだな』とか『つまらないな』みたいに感じたことは一度もないですね。むしろ乗り続けているうちにジワジワ好きになった感じで。僕はクルママニアじゃないし、何度もいうようにクルマにはちっとも詳しくないんですけど、僕なりに気に入っています。実は初代『Panda』のデザインが好きで憧れている気持ちもあるんですけど、まだまだこの『500 TwinAir Pop』には活躍してもらおうと思っていますよ」
菊地さんは彼自身のホームページで、これまでの映像作品をいくつか公開しているようです。拝見すると、いずれも独特の空気感の中にユーモアやぬくもりが漂っていて、優しい気持ちになれるものばかり。それに登場している人たちが、みんな、とてもいい表情をされているのです。何だか菊地さん制作の『500』を題材にしたショートムービーなど見てみたい気持ちになりました。『500』も、きっといい表情で笑ってくれるはずです。菊地さん、ぜひ考えてみてくださいね。
Text:嶋田智之
Photos:濱上英翔
【INFORMATION】
SLOW JAM(スロージャム)
住所:山形県山形市香澄町2-8-1 1F フォーラム山形(映画館)駐車場入り口脇
TEL:023-687-1320
URL:https://www.slowjam.info/
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