山形県を中心に、フリーランスの映像作家かつクリエイティブディレクターとして、マルチな活動をしている菊地翼(きくち・つばさ)さん。あまりクルマに詳しくないとおっしゃる菊地さんが、フィアットを好んで乗り続けている理由について、自動車ライター・嶋田智之さんがお話を伺いました。
「今ではもう自分のアイコンみたいな存在になっていますね。僕はクルマに詳しくはないし、ドライブに出掛ける趣味もなくて、あくまでも実務のために乗っているようなものなんですけど、本当にいいクルマと出逢えたな、って思っています」
そう語ってくださるのは、菊地翼さん。山形市内に軸足を置き、山形県内を東奔西走しながら活動している映像作家かつ、クリエイティブディレクターです。その“クリエイティブ”の中には写真あり、デザインあり、企画あり、イベントあり、と活動は多岐に渡ります。それらは、すべて映像の仕事を核にして広がっていったもの。同様に映像の仕事から派生した、自治体と協力し合うかたちでの町づくりにも力を注いでいて、山形市から北西20km少々の大江町では、昔の銀行跡をリノベーションしてカフェやギャラリー、レンタルホールを備えた、町の住人と町を訪ねる人をつなぐ『大江町まちなか交流館 ATERA』のプロデュースと運営を担っています。
また山形市から南西36kmほどの高畠町で、大正時代からの巨大な石切場跡の史跡を会場にした『岩壁音楽祭』というイベントを2回にわたって開催した運営メンバーの中心人物のひとりで、2025年に再び開催を予定しているとのことです。
昔から関心があったのは映像に音楽にクリエーション。クルマにはまったく興味はなくて、動いてくれさえすれば何でもよかった。しかも愛車である『500』は欲しくて買ったというわけでもない。菊地さんはそんなふうに振り返ります。
「最初は家族から譲り受けた小さな国産車に乗っていました。クルマは用事が済ませられれば何でもよかったし、壊れるまではそれでいいって思っていました。ところが、数年乗ったら壊れまして(笑)。以前、僕は山形のFM局に数年間つとめていたんですが、その頃に仕事を通じて知り合ったディーラーの方が紹介してくれて、とあるフランス車を買うことになったんです。乗っているクルマで見られ方って変わるんだ、ということを知りましたし、わりと気に入ってもいたんですけど、それも4年乗ったらエンジンがかからなくなっちゃったんです。それで次は国産車に変えたんですけど、そのクルマも乗れなくなってしまい、同じディーラーの方に再び相談してみることにしました。その方の会社はいろいろなブランドを取り扱うディーラーをやっていて、今度はフィアットを紹介されたんです。でも、僕はその時点ではフィアットに乗りたいとは思ってなかったんですよ。」
それはいったいなぜだったんでしょう?
「まず、小さいこと。現場に行くときには機材とかも積み込まなきゃならないんです。それにあんまりよく走らないんじゃないか、っていう先入観もあったんですよ。かわいいクルマに乗っている人って見られそうなことにも抵抗がありました。でも、よくしてくださっているディーラーの方が結構マジメに勧めてくるし、僕もアシがなくて困っていたので、興味本位でフィアットに乗りはじめたんです。ほかのフィアットに乗っている方は好きで欲しくて購入するんでしょうけど、僕の場合はほかにいい選択肢がなくて『500 TwinAir Pop(チンクエチェント ツインエア ポップ)』を選んだ、っていう感じです」
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