母娘2世代でフィアットに乗っている、かおるさんとあゆかさん。お母さまのかおるさんが『500』に乗っており、お嬢さまのあゆかさんが『500X』を購入し溺愛しているとのこと。そんなおふたりのフィアットを購入したきっかけや、それぞれのフィアットへ感じている魅力、母娘にとってのフィアットの存在について、自動車ライター嶋田智之さんが伺いました。
「かわいい」「やっぱりかわいい」「ほんとにかわいい」
この日、何度この言葉を耳にしたことでしょう。自分たちが撮影されているのに隙を見つけては愛車をカメラで撮影していた、ふたりの女性の嬉しそうな声。ほぼ溺愛といったトーンです。およそ5年前に購入した『500』に乗る母、かおるさん。そして1年半ほど前に購入した『500X』に乗る娘、あゆかさん。母と娘がそれぞれフィアットを愛車にしている、かおるさんあゆかさん親子です。
▲あゆかさん(左)、かおるさん(右)
ふたりのフィアット物語は、かおるさんが『500』を購入したことからスタートします。
かおるさん「ちょうど結婚30周年の年に子供たちが家から巣立って、主人とふたりの生活になったんです。そこにクルマの買い換え時期が重なって、記念も兼ねて何に乗ろう?って考えたのがきっかけです。それまでもスタイルのいい小さなクルマに乗っていて、やっぱり次もかわいいクルマに乗りたかったんですね。私はハンドクラフトが好きで、ハンドメイドマーケットとかに行くとクリエイターさんたちがおしゃれなクルマに乗っていることが多くて、そこで『あのクルマかわいいな、私もあのクルマに乗りたいな』と思ったのが『500』だったんです。そのことを主人に話したら、『それってガイシャだよ?フィアットだよ?』っていわれました(笑)」
▲『500』
それとなく反対された感じですか?
かおるさん「反対というか、“なぜ?”みたいな感じでした。私はフィアットがイタリアのクルマだっていうことも知らなかったくらいだから、そのとき主人が何をいおうとしているのかさっぱり解らなかったんです。でも、これだけかわいいって感じられるクルマはほかにはなくて、自分が本当に気に入ったクルマに乗れば後悔しないはず、と思って買っちゃいました(笑)。最初はデュアロジックに慣れてなくてギクシャクしちゃっていたんですけど、でもそういうちょっとだけクセのあるところもかわいいと思ったし、クセを意識しながら走るのも、初めてだったから楽しかった。今はもう普通に走れていますけど、やっぱり乗ると楽しくてしょうがないんですよ」
日頃はどんなふうに乗ってらっしゃるのですか?
かおるさん「通勤と買い物と、ときどきお出かけするくらいですね。日常のパートナーみたいな存在です。小さいクルマですけど家族4人でのお出かけも普通にできるし、荷物もわりと積めるし、不満はありません。まいにちいっしょに暮らしていて、かわいいし、いつも笑っていてくれるから、癒されちゃったりしています。通勤に1時間くらいかかるんですけど、ドライブしながら通勤しているような感覚があるから、楽しくてちっとも苦にならないんですよ。それにエアコンのスイッチのところとかが全部マルなのがまたかわいくて、見ていると渋滞も気にならないくらい。本当にかわいいクルマで、5年経っても気持ちはまったく変わってないです」
あゆかさんが『500X』を購入されたのは、そういうお母さんの姿を見ていたから、ですか?
あゆかさん「違います(笑)。私はクルマにはほとんど興味がなくて、仕事の行き帰りに使えて友達と遊びに行ければいいぐらいに思っていたんですよ。だから最初はお母さんが買ってくれた“普通”のクルマに乗っていました。でもあるとき、お母さんのクルマと同じ顔をしているのに4ドアでもっと大きいクルマが走っているのを見て、驚いてその場でお母さんに電話したんですよ。そしたら普通に“あるわよ”って返事が返ってきて(笑)。それが『500X』を知ったきっかけでした」
▲『500X』
かおるさん「娘がフィアットに興味を持ったことにビックリでした。台風で瓦が飛んできて自分のクルマの屋根に刺さっちゃって、それでも修理に出すまでのしばらくの間、ガムテープで穴をふさいで走っていたくらいクルマに興味がなかったのに(笑)」
あゆかさん「瓦が刺さっているのを最初に見たときには泣きましたよ。でもお母さんが買ってくれたクルマだから、乗れなくなるまでは直しながら大切に乗ろうと思っていたんです。買い換える気はまったくなかったんですよ」
なのに、ちょっと大きくて4ドアのフィアットを見て衝撃を受けちゃったんですね?
あゆかさん「かわいい、って思ったんです。次に乗るクルマはSUVがいいって思っていたところもありました。そうしたら、少ししてクルマをぶつけられちゃったんですよ。それで車検も近かったこともあって、買い替えを考えたんです。お母さんといっしょにショールームに行って実物を見たら、なにコレかわいすぎる!って感動して(笑)。ちゃんと『500X』を見たのはその日が初めてだったんですけど、日本車にこういうクルマはないなって思いました。それからはまいにちインターネットで『500X』を検索してばかり。でも、実はショールームに行ったときにはすでに試乗もさせてもらって、絶対にこの子を買う!って決めていたんですよ。もちろんお父さんにも話しました。そうしたらお母さんのときと似た感じで、『ハイオクだよ?』っていわれました(笑)」
お父さんは、娘までフィアットを買うのか、っていう気持ちだったのかもしれませんね(笑)。
あゆかさん「維持費のこととかを心配してくれたんでしょうけどね。半年くらいじっくり考えなさい、ほかのクルマも見なさいっていわれて、日本車も含めていろいろ見て回ったんですけど、どれもピンと来なかったし、何より『500X』を買うって心に決めていて欲しくて欲しくて仕方なかったから、半年後に買いました。維持費がどうとか、そういうのはまったく気にしてなかったです(笑)。長くつきあうんだし、自分が心から気に入ったかわいいクルマと過ごしたら、いつでも絶対に気分がいいはず。そう思ったんですよ」
そのかわいさも含めて、『500X』のどんなところに惹かれたんですか?
あゆかさん「まずはフォルムですね。“かわいい”と“かっこいい”を両方持っているクルマじゃないですか。それにベージュの色も、すごくかわいくて。置いてあるのを見ただけで『ああ、うちの子かわいい!』って思っちゃうし、ほかのクルマと並んでいても『うちの子がいちばん光ってる!』って思っちゃう(笑)。使い勝手もものすごくいいですね。室内が広いから何でも載せすぎちゃって、洗車のグッズとかも入れっぱなしです。私、自分で手洗いしないと気がすまないんですよ。前のクルマは自分で洗車したことなんて一度もなかったのに」
普段はどんなふうに『500X』に乗っているんですか?
あゆかさん「お出かけが多いですね。それまでのクルマではちょっと怖くて、実は高速道路に入ったことがなかったんですよ。でも『500X』は安定していて怖くないし、乗っていて楽しいから、高速道路に入ってみたんです。そしたらすごく便利で(笑)。これならどこにでもいけるじゃん、って思いました。それからずいぶん遠出をするようにもなったんですけど、2時間が30分に感じちゃうくらい、乗っていて楽しい。休みの日は必ずどこかに行っているし、仕事が終わった後もどこかに行っています。1日1回はちゃんと乗らないと落ち着かなくて。悲しいことに通勤は5分くらいなので、家にいて『500X』を眺めていると、ああ乗りたいって思っちゃう。それで乗って帰ってくると、また眺めちゃう。本当にかわいいクルマで、もう全部好き」
かおるさんは、娘さんがフィアットに乗っていることをどう感じていらっしゃいますか?
かおるさん「前からクルマの運転は嫌いじゃなかったとは思うんですけど、今はものすごく楽しそう。驚くほどポジティブにあっちこっちへ走って行ってるみたいで。その楽しそうな感じがいちばんかな、と思いますね」
逆にあゆかさんは、お母さんがフィアットに乗っていることをどう感じていらっしゃいますか?
あゆかさん「最初は何とも思ってなかったんですけど、でも自分がフィアットに乗るようになってから、お母さんのクルマもかわいいと思うようになりました。気持ちのどこかでかわいいって感じているところがあったから、『500X』を初めて見たときに衝撃を受けたんでしょうね。お母さんが『500』に乗ってなかったら、私が『500X』に乗ることはなかったと思います。それに『500X』と『500』が並ぶと、すごくかわいいんですよ。並べて写真を撮ってInstagramにアップしたりするのも楽しいし、今日もそうだったけど、いっしょに走るのも楽しい。最近は2台で移動することが増えて、私はお姉ちゃんを隣に乗せて、お母さんはお父さんといっしょで、そういうお出かけの仕方もとっても楽しいです」
そういえば、おふたりがフィアットを購入されるときに不思議な反応を示していたお父さんは、その後、いかがですか?
かおるさん「主人のあのときの言葉の真意は謎のままなんですけど、今では主人も『このクルマを買ってよかったね、こんな楽しいクルマはないね』って、楽しそうに運転しています(笑)。シフトレバーを前後に動かして自分でギアチェンジしながら乗っていて、それがまた楽しいらしいんですよ。大好きになったみたいで、ふたりで出かけるときにはほとんど主人が運転しています」
あゆかさん「私の『500X』に乗るときも、『これはいいクルマだな、楽しいな』っていってます(笑)。もうフィアット大好き、ですね」
かおるさん「そういえば、私たちの友達の古い『500』を見て、僕もいずれあれを買わなきゃいけないかな、なんていってました(笑)。もうひとりの娘も『Panda』にしようか『500』にしようか悩んでいるみたいなので、もしかしたら4人家族でフィアット4台になっちゃうかもしれませんね」
最後の質問です。おふたりにとって、フィアットはどういう存在ですか?
かおるさん「家族をいいかたちにつなげてくれる存在であり、私を笑顔にしてくれる存在です。フィアット2台に家族4人でフィアットのイベントに行ったりとか、そういうのはこれまでしたことがなかったですから。もう亡くなっちゃったんですけど少し前までゴールデンレトリバーを飼っていて、その子といっしょですね。いつも癒してくれるし笑顔をくれる。もしもこのクルマに乗れなくなったとしたら、また次も『500』かな、って思っています。だから、ずっとこのままのかたちでいてほしい。かわいいから」
あゆかさん「どこを走っていても同じクルマとなかなかすれ違わないので、自分だけのクルマっていう感じが強いですね。本当に大好きで、まだ買ってから1年半なのに、走行距離はもう3万キロ。いっしょにいるだけで幸せです。もうこの子がいないことなんて考えられません。本当にかわいい」
おふたりのクチから何度も飛び出してくる“かわいい”という言葉。いうまでもなく『500』も『500X』も、かわいいだけのクルマじゃありません。けれど“かわいい”がこれほどまでに人を、そして家族を幸せにすることがあるのだな、とあらためて感じ入りました。かおるさん、あゆかさん、これからもずっとずっと、かわいいフィアットを愛し続けてくださいね。
かおるさんInstagram
@ofiacao500o
あゆかさんInstagram
@xfiayu_500x
Text:嶋田智之
Photos:濱上英翔
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