電気自動車に乗り換え、維持費や経済的な面ではいかがですか?
「データを取っているわけではないのですが、毎日の電気代をスマホのアプリで見ることができるのですが、それを見る限りは、それほど電気代が上がっている感覚はないですね。子どもたちが家に居て昼間にエアコンを使っていた頃の方がよほど電気代は高かったので、言ってみればその程度です。我が家は以前乗っていたハイブリッド車で月のガソリン代が5,000円か6,000円、その後ガソリン代が上がったので、今だとおそらく月に7,000円とか8,000円になると思いますが、それぐらいの使用頻度だと、EVの場合、ランニングコストはほとんど気にならないレベルです。もっとも初期費用は一般的なクルマよりは高めですが、それを踏まえても満足度は高く、見合った楽しみを与えてくれていると感じています」
『500e』に乗るようになったことで変化したのはどういった点ですか?
「航続距離の制限など、不便に感じるところもありますけど、そういうものをひっくるめても、やはり自分の中で欲しいと思っていたものに出会えた感覚。それが大きいですね。毎日乗っていますが、いつ見てもかわいいなと思うし、いろんな人が“かわいいですね”って言ってくれる。自分が求めていた幾つかの要素がすべてひとつに凝縮されたクルマなので、テンションを上げてくれる存在になっています」
今回の取材で、学校から近い場所で撮影を行なっていると、偶然そこを通りがかった部活に向かう生徒さんたちが遠藤先生に気づき、話しかけてきたり、逆に遠藤先生の方から話しかけたりするシーンを見ることができました。その姿は気さくな先生といった雰囲気で、いわゆる昔の威厳漂う校長先生のイメージとは違いました。
「校長室に飾られた歴代の校長先生の写真を見ると、髭を生やしている先生って珍しいんです。じゃあ、自分が子どもたちにとってユニークな、そういう存在になってみようかなと思ったんです。クルマについても、自分にはピッタリだと感じて選んだクルマではありますけど、周りを見渡すと、乗っている人は少なく、特に教員で同じクルマに乗っている人を僕はまだ見たことがありません。それを狙って選んだわけではありませんが、そんな変わった先生が居てもいいんじゃないかなと。おそらく僕は、この学校でこの役職の定年を迎えることになるのですが、そういうタイミングでこの『500e』に乗れたのも悪くはないなって、そんな風に感じているところです」
お話を伺っていると、言葉の節々に、遠藤さんが教師として追求されている姿を感じることができました。もちろん『500e』を選ぶ遊び心や、家族の大黒柱としての姿、ご主人としての顔など、色々な側面をお持ちではあるのですが、生徒たちにとってどういう教師であろうとしているか、その姿が滲み出ている、そんな印象を受けました。フィアット『500e』に乗る髭を生やした校長先生、ユニークでいいですね。きっとそんな先生と過ごす楽しい時間は、生徒さんたちの思い出に刻まれることと想像します。
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