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#イベント情報

CULTURE

トリノで行われた旧車イベント〜第36回、アウトモトレトロ Vol.2

<聖地巡礼> ちょっと大げさにも聞こえる言葉が溢れる昨今ですが、まさにトリノのアウトモトレトロはFIATオーナーにとっての聖地といえるのかもしれません。 旧車のお祭りは、ある意味そのメーカーの持っているソコヂカラを見るには格好の舞台     です。その点FIATは創業100年を超える老舗なので、実に見ごたえたっぷりです。 Part1でもご紹介しましたが、欧州は空前のヴィンテージカーブーム。商品価値の向上とあわせて、クルマをレストアする環境も劇的に進化しました。 消耗品などはもちろん、実はとても大事なエンジンルームの主役の一つ、シャシープレートレプリカなどもたくさん売られています。こうしたコダワリは「走れば良い」から、大切にこれからも乗り続けるという決意の表れのようなものかもしれません。   そんなクルマ愛を支える人たちがオーナーズクラブ。     CLUB FIAT 500 TORINOのブースなのですが、なぜか1977,78,80年の世界ラリー選手権でFIATにマニュファクチャラーズタイトルをもたらした131アバルトラリー(公道用ホモロゲーションモデル)が。 売り物か?ときくと、「いや、自慢だ」と満面の笑顔で返されました。 会員100名、創立10年のクラブですが、500のクラブとしてスタートしつつも、いまではFIAT乗りならなんでもOKとのこと。自由なクラブです。     こちらは500や127などをベースにした、兄弟車アウトビアンキのオーナーズクラブ。会員数1,000名ほど。 写真右のA112は日本でも80年代大変な人気を呼び、鳥山明氏作の「Dr. SLUMP」に登場する則巻千兵衛博士の愛車としても有名です。     続いては、60年代後半にFIATが放った、ライトウェイトオープン「850スパイダー」のファンクラブ。スペシャルバージョン「Racer」が展示。激レアですが非売品。     その後継として登場した、70年代スーパーカーブームの流れを汲んだウェッジシェイプのX1/9(エックスワンナイン、イタリア名イクスウノノーヴェ)。日本では珍しい初期型。こちらには「売ります」のサインが…。     会場内にはもちろんX1/9のクラブが。現在85名の会員。みな楽しげにワイワイやってます。 マーケットに目を移すと…。     500のミニカーや歴史についての書籍たちが…。     いまやアートとしての価値が話題の、看板やポスターもそこかしこに溢れています。     旧い車には必須の資料類、購入の手引やマニュアル類も驚くほど充実。こうして次の世代にも旧車は引き継がれていくのです。     親子連れなど会場にはまさに老若男女が訪れ、ヨーロッパらしい「蚤の市」を肌で感じることができます。   ただ単にクルマを売ったり買ったりするのではなく、ちょっとしたコーディネートも見逃せないエッセンスです。 たとえば会場にはたくさんの500がいるのですが…。     キャリアに載せるレトロなバッグのセンスがオレンジのボディカラーと相まって、GOOD。   こちらは、1936年から55年まで生産された、500のご先祖様「トポリーノ」。     […]

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LIFESTYLE

湘南ライフに寄り添うFIATの魅力を再発見!

文=友永文博 写真=加瀬健太郎   「湘南Fes」X FIATのコラボレーションが実現 車好きが『T-SITE』に集まって自慢の愛車を披露したり、親交を深めたり、といったユニークなイベントが「モーニングクルーズ」。その第41回目、湘南の魅力を発信する新たな試み「湘南Fes」の一環でもある今回はFIATが協賛。「イタリアの小さなクルマ」をテーマに8月6日に『湘南T-SITE』で実施されました。イベント当日は早朝からFIATその他の、新旧多彩なクルマが続々集合。そのラインアップは最新モデルから、ファンが見惚れるほどの貴重なヴィンテージカーまで! やはり湘南開催ならではの、こだわりあふれるユニークな車が多い印象。集まった方々は、気の合う仲間を見つけて車談義を楽しんだり、憧れの車に見入ったり、思い思い自由にイベントを楽しんでいました。     「モーニングクルーズ」には“イタリアの小さな名車”が大集合! そして会場内でもひと際目を引いた一台が、クリームイエローのボディに赤いレザーシートの71年式の500。奥様と2人で訪れていたオーナーの鈴木明さんはカジュアルな休日の装いながら、センスを感じさせる素敵なスタイル。またグラマラスなオープンのバルケッタで参加した山崎雄さんは500、ABARTH、ABARTHと乗り継いできた生粋のFIATファン。そんなモーターライフを満喫している大勢の方々が集まった会場は、とてもハッピーで和やかな雰囲気に!               500の最新モデルを体感できる試乗会も併催 輝かしい伝統を次世代に引き継ぎつつ、絶妙なアップデートを果たしてきたFIAT 500。来場された多くの人に、その最新モデルも気軽に体験していただきたいと、当日は車両展示と一緒に試乗会も実施。500と500Xの2台を揃え、スタッフが同乗して細やかな説明も受けられるとあって、一組20分間隔の予約枠は数時間先まで絶えず満杯に。目立ったのは、小さな子ども連れのファミリーの皆さん。同じ500をご主人と奥様と別々に、それぞれじっくり乗り心地を確かめたり、奥様が積極的に500と500Xの2台のハンドルを握ったりと、女性ドライバーからの関心も高いよう。それぞれ快晴下、気持のちいい湘南ドライブを楽しんでいました。そして充実した試乗を満喫した後は、書店ほか施設内の個性派ショップを巡ったり、ブック&カフェでお茶をしたり、アンケートに答えた方に進呈されるランチプレート券を利用して昼食をとったり……リラックスした湘南のウィークエンドを誰もが満喫。           トータルに魅せる、FIATのある湘南ライフ 今回は実車を使ったイベントのほかにも、FIATと湘南で暮らすことで、より楽しい毎日が送れることを想像していただきたいと、本があふれるスタイリッシュな館内3カ所で、FIATのスペシャルコーナーを設置。「湘南アクティブライフ」「湘南NEW STYLE」「湘南スローライフ」の3つのスタイル別に、それぞれオリジナルポスターとその日常の一コマを表現したジオラマのほか、関連するFIATオフィシャルグッズや書籍を集めてトータルに展開。FIATを相棒とした、湘南にぴったりの憧れのライフスタイルを身近に感じられる仕掛けも。 もちろん車両展示スペースに関しても地元の造園会社、湘南グリーンサービスに特別に依頼。自然と車が共存する、ピースフルなムードがいっぱいのモダンなガーデンガレージを提案いただきました。           『湘南T-SITE』の多彩なコンテンツを存分に生かしながら、FIATのある魅力的な湘南ライフを間近に感じることができた今回のイベント。さまざまな地域の魅力とFIATと共に暮らす楽しみ——それを皆さんの近くでも、提案できる機会をこれから作っていきたい、と思っています。 […]

NEWS

80年前のフィアットが走る! ラ フェスタ ミッレミリア 2016

恒例のクラシックカーの祭典「ラ フェスタ ミッレミリア」が10月14日から17日にかけて、約1200kmの道程で開催された。全131台のエントリーのうち、出走台数が17台を数えたヴィンテージ フィアットの魅力を、参加者に聞いた。   ミッレミリア(Mille Miglia=イタリア語で1000マイル)とは、その名のとおりイタリア全土を1000マイル(約1600km)にわたって走る公道レース。1927年に始まり、第二次大戦による中断を挟み、交通事情の悪化によって57年に終焉を迎えるまでに幾多の伝説を残した。     それから20年後の1977年に、以前のようなスピードではなく、あらかじめ設定されたタイムに対して、いかに正確に走れるかを競うクラシックカーラリーとして復活した。その復活版ミッレミリアの日本版が、1997年に初開催された「La Festa Mille Miglia(ラ フェスタ ミッレミリア)」。国際クラシックカー連盟(FIVA)の公認を受けた、日本最大のクラシックカーラリーである。記念すべき20回目となる今回は、10月14日に東京原宿・明治神宮をスタート。4日間で1都7県にまたがる約1200kmを走破した。     フィアットは、公道レースとして開催された24回のミッレミリアのうち、じつに20回において最多の出走車両を数えた。全出場車の半数以上をフィアットが占めたこともある。小排気量車主体だったため総合優勝こそないが、クラス優勝は数えきれないほど挙げている。けっして誇張ではなく、フィアット抜きではミッレミリアは成立し得なかったのである。     今回のラ フェスタ ミッレミリアでも、フィアットのエンジンやシャシーを流用した小規模メイクのモデルを含め、エントリー131台のうち17台を数えた。なかでも3台出場したのが、ミッレミリアでクラス優勝歴もある、戦前のライトウェイトスポーツの傑作である「ティーポ 508S バリッラ スポルト」。いわば今日の「124 スパイダー」のルーツ的なモデルである。     美しいブルーのツートーンに塗られた1936年「508S バリッラ スポルト」で参加したのは、斉藤保さん。ラ フェスタ ミッレミリアの参加は10回目となるが、このクルマでは今回が初めてという。 「これは、1年弱前に先輩から譲り受けました。以前から顔つきと後ろ姿、そしてこのカラーリングが大好きで、憧れていたんですよ。戦前車を所有するのは初めてなのでいささか不安でしたが、想像していたよりずっと乗りやすいですね。間口が広いというか、そのあたりがフィアットらしいと思います」 次は、これまたシックな塗り分けが施された1954年「1100TV」。フィアットらしい箱形のベルリーナ(セダン)だが、車名のTVはツーリスモ ヴェローチェの略。往年のミッレミリアで、53年から57年まで5年連続でクラス優勝に輝いた高性能セダンだ。これで参加した山口明孝さんは、フィアット歴40年以上というエキスパートである。     「20代で“ヌオーヴァ 500”に乗り始め、数年後に“アバルト 695SS”に換えました。加えて今はこの“1100TV”、そして(初代)“ムルティプラ”にも乗ってます。ラ フェスタは今回で10回目。“1100TV”では6、7回出てますかね」 山口さんは、ほかにも「スタンゲリーニ」や「バンディーニ」といったイタリアン軽スポーツを所有しているが、ここ数年はもっぱら「1100TV」でイベントに出場。昨年は、なんと年間6000kmも走ったという。 「エンジンはよく回るし、回転を落とさずに走らせれば、そこそこ速いです。これに限らずフィアットはサード(3速)のレンジが広くて、こうしたイベントで田舎道を走らせると、本当に気持ちいいんですよ」     ラ フェスタ ミッレミリアの最初のチェックポイントが設けられた東京 代官山T-SITEでは、10月14日の夜と15日に「HERITAGE Auto Garden(ヘリテージ オートガーデン)」を開催。フィアットをはじめアバルト、アルファ ロメオなどイタリア車の新旧モデルと、そのヘリテージにまつわる展示が行われた。 […]