年齢に関係なく、女性の活躍や飛躍、健康や楽しい暮らしなど、より楽しい、充実した暮らしや未来をつくるために、わたしたちFIATは女性をエンパワーメントする活動をサポートしていますが、新たに、日本の女性たちに向けた「メッセージ発信プロジェクト」#ciaoDonna(チャオ・ドンナ)をスタートさせました。
あるときは人生や仕事、日々の暮らしをもっとエンジョイするためのものだったり、さまざまなチャレンジを応援し、勇気づけ、支え合えるようなメッセージを動画などおりまぜ積極的に発信していきます。
「女性という存在は、人類が生きていく上でもうすこしリプレゼンテーションされていいはずです…。」
そう語るのは、FCAジャパンのマーケティング本部長ティツィアナ・アランプレセ。この#ciaoDonnaに秘めた思いを語ってもらいました。
「なぜ、女性の地位向上とか性格差を是正するべきなどと、声高に叫ばれているのでしょうか? 私自身もそうでしたが、確かに学校で教わる歴史でもなぜか、世の中は常に男性主導で語られています。
わたしが言うまでもなく、女性がいなければ子孫も増えていきません。これまでの歴史を支えた普段の生活、農業や工業や産業といった人類の日々の営み、もっといえば、わたしたち女性はこの世のはじまりに最初から存在しているのに、なぜこれほどまでにその存在と価値が消え去っているのでしょうか? それは日本だから?イタリアだから? いえ、多くの国でも“女性は二の次”というような扱いが暗黙のうちに存在しているのは事実です。こうした認識を覆すには、計算上240年は必要だとか…。さすがにちょっと気長すぎますよね?」
ダボス会議を主催する「世界経済フォーラム」が発表したジェンダーギャップ(男女格差)指数で、なんと日本は世界144カ国中114位だったという(2017年版・ちなみに過去最低を更新中!)。女性の経済参画という視点でも114位、労働力比率という点でも79位。同業務における給与格差が52位、勤労所得での比較では100位と、“先進国”が聞いて呆れる現状なのである。
これからの社会や経済、日本の未来やくらしを考えると、こうした不条理とも思える認識は改めた方が得策なのは確かかもしれない。
「もちろん全てがそうだとはいいませんが、パワーゲームや社内政治でドロドロする会社が多いのも、日本のサラリーマン社会ではよく耳にする話だと思います。そんな中、女性が昇進戦争に戦い抜き、勝ち残るなんてことは、現実的には極めて稀なこと…。これはあくまで一例なのですが、典型的な日本の縮図、日本における女性のリプレゼンテーション(思考の基本)と現状が見えてくると思うんです。
女性である私がこうした話をすると、感情的になっていると思われることも承知しています。でも、ご理解していただきたいのは、私の願いは“女性の権利やチャンスを男性から奪うために立ち上がるべき!”といった攻撃的なものでは決してなく、男女お互いの“違い”を認めあった上での、より健全な将来、未来づくりがきっとできると信じているということなんです。
だから、私はある意味でとても男性的ともいえる企業、FIATという自動車メーカーで働くことを選びました。私一人の力がこうしたジェンダーギャップを是正できるなんて考えてはいませんが、それでも何かやりたい、ほんの少しでも男性や社会のマインドセットを変えることができないか? そう考えてはじめた、私なりの“一歩”なんです。」
お互いが同じでないこと。つまり、「違い」が生み出す新たな可能性や利益、楽しさや幸せは、今や全世界的にすっかり浸透しダイバーシティという言葉を代弁する価値となって受け入れられています。
「女性と男性。生物学的にもその役割や特性は根本的に異なります。子供がいる家庭を例にあげると、女性は我が子の肉体的成長をサポートする存在でもありますし、同時に情緒的精神的な成長と教育を支える「お母さん」としての役割を求められるでしょう。同様にお父さんにはお父さんの男性としての大切な役割があります。こうした“互助の関係性”が家庭だけでなく、もっともっと社会全体に定着すれば、誰にとっても有益なことだということが、今回の女性支援#ciaoDonnaの根底に流れている思想です。女性と男性、異なる者同士がもっともっとお互いを高め合い、助け合って共生する社会こそ理想の未来でしょうし、そのために、こうしたダイバーシティをきちんと教える教育の存在がとても大事だと信じています。」
これからの#ciaoDonnaの具体的なアクションについてもう少し教えてもらいました。
「2018年3月の「International Women’s day」を機に、わたしたちのCSV活動であるShare with FIATをより多くの人たちに知ってもらうためには、ユーザーとのインタラクションをもっと充実させる必要があると考えました。それが動画を活用した、様々なフィールドやプロジェクトに関与する女性たちからのメッセージ発信なんです。あるときは女性同士がお互いを励ますようなものだったり、あるときは次の世代へ向けてのアドバイスだったり、今は動画がカンタンにシェアできますからどんどん活用していきたいと思います。人は応援されると更なる力を発揮しますからね。どんな小さなアクションでもメッセージでもいいのです。わたしは、小さくても魅力いっぱいのFIAT500のように、それがいずれは大きな魅力を放つ時が必ず訪れると信じています。」
イタリア人はチャオという言葉を交わすと、不思議と心が開いていくといいます。世界で愛される言葉であるのは、こうした理由なのかもしれません。そんな魔法の言葉が持つ、ポジティブで明るいイメージとともに女性を応援し、社会と未来を明るくするプロジェクトとして#ciaoDonnaを進めていきます。
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