2004年にハンガリーの弁護士、アルバート・ロイヤーズ氏により設立されたスマイリングホスピタルファンデーションの日本支部として、2012年に代表・松本惠里さんが立ち上げた認定NPO法人スマイリングホスピタルジャパン。“創造的でワクワク陽気な気分は、活力の増進につながり、治癒力を高める”という理念のもと、入院中の子どもたちに本物のアートを届ける活動を行なっています。
――認定NPO法人スマイリングホスピタルジャパンの具体的な活動内容について教えてください。
病院や社会福祉施設などへ訪問し、ワークショップや音楽演奏、大道芸やマジック教室など、参加型の芸術活動及び学習活動を、北海道から沖縄まで42の病院と施設で実施しています。また、2017年からは重度障害をもつ子どもたちに向けた在宅訪問での学習支援もスタート。ワクワクや感動を共有することが回復に向けての活力を引き出し、病気や障害のある子どもたちの豊かな生活と可能性を広げるきっかけになりたいと考えています。
――活動を象徴するエピソードを教えてください。
数えきれないほどのエピソードがありますが、特に印象的だったのは小児がんで入院している男の子のケースです。私たちの活動で病院を訪れたピアニストとバイオリニストが以前フルートを習っていたという彼にセッションを持ちかけ、いっしょに『アメイジング・グレイス』という曲を演奏しました。普段フルートを吹くことはできない病院での演奏は、彼にとって忘れられない体験になったと思います。その日はナースステーションのみなさんもスタンディング状態、彼のお母さんは泣いていらっしゃいました。活動をとおして、リハビリや治療に向かう患者さん本人の姿勢が前向きになるということもありますし、親御さんからも「病院生活のイメージが明るくなった」とお言葉をいただくことがあります。音楽や芸術に触れることは、エビデンスを超えたところで作用するのだと私たちは信じています。
――フィアットとCSVパートナーになったきっかけは?
スマイリングホスピタルファンデーションに本国のフィアットが支援をしているというお話をきっかけにハンガリー経由でティツィアナ・アランプレセさんにご縁をつなげていただき、CSVパートナーとしてのおつきあいがスタートしました。当時、まだ小さな団体だった私たちにNPO化を勧めてくださったり、さまざまなイベントでの出展など機会をたくさんいただいたことで、活動の輪も広がってきました。
――アースデイ東京2023に参加してみていかがでしたか?
コロナ禍になってしまってからの約3年間は病棟での活動ができなかったこともあり、今回のようにワークショップなどを通じて私たちの活動をお見せする機会があることを嬉しく思っています。来場者の方と直接お話をさせていただき、多くの方に熱心に聞いていただけたことが印象的でした。
――今後の展望、目標を教えてください。
病気や障がいが重いとなにもできないと判断されてしまうことばかりですが、可能性は絶対にゼロじゃありません。けれど、その機会をもらえない子たちが今もまだたくさんいます。そういう人たちのことを少しでも知ってもらえるように地道に丁寧に活動していきたいと思っています。
いま、当たり前に生活しているこの地球のことを考える大きなきっかけを与えてくれる、アースデイ。さまざまな社会的課題を認識するとともに、私たちは今なにができるだろうと意識に変化をもたらしてくれるイベントでした。そして、フィアットはより豊かで誰もが心地よく暮らせる社会の実現に向けて、これからも走り続けます。
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