肝心のクルマについて伺うのを忘れるところでした(笑)。
「本当に使い勝手のいいクルマだと思いますよ。僕の使い方にも合っています。都内で走っても、見た目と違って大きさはぜんぜん気にならないし、駐車場にもたいていは入れます。サイズ感もちょうどいい。最初は横幅が広いからどうかなって思っていたんですけど、見た目より小回りが効いて取り回しがいいから、すごく運転しやすいです。顔がちょっと独特なんですけど、何となくフィアットらしいかわいさもあって、そこも好きですね。室内もシンプルだけど、必要なものはちゃんと揃っています。素朴な感じなんだけど、そのシンプルなところがすごくいいですね」
走った感じはどうですか?
「思っていたより運転する楽しさがあるんですよ。普通に走っていて安定感があるし。こういうクルマは重心が高くてロールが大きいっていうイメージだったんですけど、山道とかを走っていると、意外にそうでもない。素直に曲がってくれて、すごくおもしろいと思っています。運転していて楽しいですよ。エンジンもトルクが低回転からあって、走らせやすいし疲れない。シートも結構いいと思います。それに乗り心地もすごくいいですね。こういうクルマって何か硬かったりバタついたりっていうイメージがありますけど、バタつき感はないし、むしろしっとりしていますよね。乗るたびにいいなって思います。満足感はすごく高いです」
かなり満足されているようですが、この『Doblò』をいつまで乗り続けますか。いや、買われたばかりで恐縮なんですけど……。
「本当に気に入っているので、長く乗ると思います。年齢的なことまで考えると、最後のクルマになるだろうなと思ってますよ(笑)」
石井さんにとって『Doblò』とは、フィアットとはどういう存在でしょう?
「最初は『500』を見て、かわいいな、年を取って夫婦ふたりになったら乗りたいな、夫婦ふたりで旅行に出掛けるのによさそうだな、っていうようなところからはじまって、『500X』を経由して、『Doblò』になりました。『500』には家族愛だとか夫婦愛みたいなものを育んでくれるようなイメージがあって、そういうところがいいなって思っていたんですけど、それは『500X』にも『Doblò』にもあるんですよね。『Doblò』はそれに加えて、自分のもともとの趣味だったキャンプを、もっと充実させてくれる存在でもあります。思い立ったら、いつでもどこにでも行けるクルマ。長距離でも当たり前に耐えられるクルマだし、運転していて楽しいから、どこまででも走って行きたくなる。時間がどれくらいあるかっていう問題が現実にはあるんですけど、でも食料さえあれば遠くまで走っていって泊まれちゃう。ふと思い立ったときに、しようと思えばそれができる。そういう気持ちにさせてくれるところが本当に素晴らしいな、って感じていますよ」
家族3人でのキャンプはまだこれからということですが、ときどきこの『Doblò』を初心者マークつきで運転している娘さんは、現在19歳。来年になればキャンプで焚き火をしながらいっしょに一杯、ができるわけですね。その日が来たら、今度は娘さんと奥さんにお話を伺ってみたいな、と思います。
Text:嶋田智之
Photos:大石隼土
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