お医者様として日々奮闘している松村啓さん。多くのクルマを乗り継ぎ、現在もヒストリックカーを含め複数所有する“エンスージアスト(熱狂的なファン)”であり、また、アウトドアレジャーも存分に楽しむ素敵なライフスタイルをお持ちです。そこにフィアットがなくてはならない存在と語る松村さんに、その魅力を存分にお話しいただきました。
お勤めの病院の近くにあるガレージには今回ご紹介する『Panda 4×4(パンダ フォーバイフォー)』や、新車から所有する『クーペ フィアット』のほかに、ヒストリックカーの『Nuova 500(ヌォーヴァ 500)』、アバルトでは『1000TCR』などが収まっており、そのほとんどが小さなクルマ達です。
「子供の頃のおもちゃはミニカーでした。デパートに行くとトミカを買ってもらっていました」と楽しそうに思い出を語る松村さん。クルマ好きになるきっかけは全く覚えていないとのことですが、お父様やご親戚が、海外のスポーツカーや大型サルーンなどに乗っていたくらいのクルマ好きだったことから、必然的にクルマ好きになっていったのでしょう。「ヘッドライトやテールランプの形でみんな車名がいえるくらい好きでしたね(笑)」
▲松村啓さん。
▲松村さんがコレクションするフィアットのミニカー。
免許を取得しクルマが買えるようになったとき、最初に選んだのは『FIAT RITMO ABARTH 130TC(フィアット リトモ アバルト 130TC)』というハイパワーのハッチバックで、その後少し他の国のクルマにもお乗りになったそうですが、再びフィアットとアバルトの世界に戻ってきた松村さん。その車歴を振り返ると、いずれもが小さなハッチバック系だったそうです。松村さんは素直に、「ちっちゃいクルマが好きなんです」と語ります。「自分の体格は小さい方なのですが、高校時代は柔道部に所属していました。そのときに、“ちっちゃくてすばしっこい”のが格好良いと思っていたんです。クルマの世界でもラリーで速いクルマは小さくてすばしっこくて、ジャイアントキラー、大きいクルマに勝つみたいなイメージですものね」とその理由を教えてくれました。
そもそも最初にフィアットを意識したのはルパン三世の『Nuova 500(ヌォーヴァ 500)』でした。ここからが松村さんらしいところで、カリオストロの城ではなくテレビのファーストシリーズに登場した水色の500だったのです。
▲『Nuova 500(ヌォーヴァ 500)』
「これが最初のフィアットとの出会いだったんでしょうね。ちっちゃいクルマですばしっこくて、狭いところにどんどん入って行って、後ろから来た大きいクルマは入っていけない」。そんな痛快なイメージに惹かれたようです。因みにこのシリーズは何度も見直し、今ではセリフまで言えるようになったそうです。
松村さんのいまの生活に最も溶け込んでいるのは“ヴェルデ・トスカーナ”というオリーブドラブカラーの『Panda 4×4(パンダ フォーバイフォー)』です。
「実は大雪の日に安心して乗ることが出来る四駆が欲しかったのですが、SUVは見た目が好きではないので、いろいろ探していました。そのときに、ディーラーからパンダの四駆が出るという話を聞いた瞬間に買います!となりました」。
もともとパンダのデザインは好きだったそうで、そこに迷いはなかったといいます。それ以前にも先代パンダも所有していた経験があることから、そのサイズと魅力は熟知していたのでしょう。
パンダがやってきたことで松村さんのライフスタイルは一変します。
「もともとアウトドアレジャーが好きで、パンダでスキーやスノボ、自転車を積んで出かけたりしていました。あるときふと、カヌーがあったなと思い出したのです」。
実は20~30年くらい前にカヌーを楽しんでいたことから、「もしかしたらとルーフキャリアにアタッチメントを付けて乗せてみたら、ギリギリ大丈夫でした」。そこから一気にカヌーの趣味が再燃。いまでは仲間とともにご自宅から近い中禅寺湖で楽しんでいるそうです。
▲カヌーの趣味が再燃し、ルーフキャリアにカヌーを積載(写真協力:松村啓さん)
▲(写真協力:松村啓さん)
松村さんはパンダについて、「いろいろクルマを持っていますが、パンダが一番楽しいといってもいいぐらい面白いですね。例えば6速マニュアルを操って元気に走らせることも出来ますし。あとは雪道も、悪路もガシガシ行くほうなので、そのときの抜群の安定感も素晴らしいです。雪道も何度も試しましたが全然ヒヤッとしたことがないくらいです。また、カヌーを乗せていくと、湖畔は凸凹道ですがそこも楽しい。こんなになって(といってステアリングを握るふりをして、体を大げさにゆすりながら)もすごく楽しくて」と本当に笑い声をあげながら実演してくれます。
パンダが来て、「自分の行動の幅が広がりました。もともとアウトドアが好きだったのですが、それに向いているクルマがなかったので、このクルマで一気に解消されましたね」とのことです。その結果、松村さんの生活の中にカヌーの存在は大きな柱のひとつになったようで、それを実現できたのはこのパンダのおかげといっていいでしょう。
走りだけではなく、内外装もお気に入り。インテリアではグリーンでコーディネートされた色味が好きだといいます。また、スクワークルという丸と四角を組み合わせたデザイン手法が取り入れられていることも松村さんの心を惹き付けています。
「ひとつひとつパーツなどを見ていって、“あ、ココも!ココも!”と見つけて喜んでいます。綺麗なデザインというより楽しくなるデザインですね。だからパンダに乗っていると楽しくなって、自然に笑顔になっちゃうんです。そういう演出は、イタリア人は上手いなと思いますね。これは日本人には出来ないな」と松村さん。
▲細部にもデザインへのこだわりが感じられる。
もう一台、松村さんのラインナップの中で最も古くからガレージに住んでいるのが黄色い『クーペ フィアット』です。「もう形ですね。もう二度とこんな形は出て来ないだろうと、ショールームに見に行って飾ってあるクルマを、“これください!”って買っちゃいました」とそのデザインに惚れ込んだ様子でした。
▲『クーペ フィアット』
「実際に乗ったらじゃじゃ馬感というか暴力的な加速がいまだに新鮮で、飽きがこないですね」と走りに関しても満足そう。すでに手元に来て24年になるそうですが、まだまだ乗り続けようと、つい先日リフレッシュさせるために大掛かりなメンテナンスを施したばかりです。
では、ここまで松村さんを惹き付けるフィアットの魅力は何でしょう。
「フィアットにずっと乗っているから思うのですが」と前置きして、「日常が楽しくなる感じですね。通勤時でも、フィアットに乗るだけで楽しいんです。そういうデザインやキャラクターなのでしょう」という。
「特別な日に特別の場で楽しいというのではなく、毎日が楽しいという感じですね。“Everyday FIAT、Everyday Happy”です」。
特にパンダは、「雨の日でも楽しいですが、雪の日はもっと楽しい。たくさん降った朝は、早起きしてちょっと運転してくるといって出かけてしまいます。まだ誰も走っていない新雪を走ってみたいんです。早起きして乗りたくなる、そんなクルマがパンダなんです」と目を細めながらその魅力を語ってくれました。
また、松村さんの周りには、フィアットグッズも溢れています。そういったグッズ類が豊富にあることも、日常が楽しくなる魅力になっているそうです。「ハートのついたフロアマットなどは他のメーカーでは買えないでしょう。女の人にもウケると思います。日常がポップで楽しい感じ、そこが一番の魅力なのかなという気がしますね」と松村さん。
松村さんのガレージにあるクルマ達は、その時々の思いで少しずつラインナップが変わるかもしれません。しかし、そのほとんどは小さなクルマ達で、そこには必ずフィアットが収まり続けるでしょう。松村さんはそのハンドルを握って、いっぱいの笑顔で元気に街を、山を駆け巡っているはずです。ここでふと気づいたことがあります。もしかしたら、松村さんとフィアットのキャラクターはすごく近いのかもしれません。松村さんと話をしていると、自然とこちらも笑顔になってくるのですから。
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『PANDA』
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Text:内田俊一(Shunichi Uchida)
Photos:安井宏充(weekend.)
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