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『500』がいろんな場所に連れていってくれる|FIATオーナー紹介

赤い『500』から赤い『500C』へと乗り換えた、織戸秀行(おりと・ひでゆき)さんと真梨子(まりこ)さんご夫妻。“今では完全に趣味=『500』”というお二人に、フィアットによって変化したライフスタイルについて、自動車ライター・嶋田智之さんがお話を伺いました。   いつかこういう“かわいいクルマ”に乗りたいな、って思ったのが最初 2021年に行われた『500オーナーによる座談会』に参加してくださった織戸秀行さんと真梨子さんご夫妻。当時はその1年前に購入された『500 TwinAir』を溺愛していたご様子でしたが、2022年7月に『500C TwinAir Dolcevita(チンクエチェントシー ツインエア ドルチェヴィータ)』に乗り換えられたと聞きました。同じ『500』のハッチバックからオープンエアへ。赤いカラーから同じ赤いカラーへ。織戸さんご夫妻にどんな心境の変化があったのか、そもそもなぜ『500』なのか。お話を伺ってきました。     おふたりと『500』の物語は、どうやら真梨子さんがイタリアで暮らしていた頃に源流があるようです。 真梨子さん「大学を卒業してから1年間、イタリアに留学していたことがあるんです。イタリアが大好きで、実際に住んでみたくなってしまって。その頃に昔の『Nuova 500(ヌォーヴァ チンクエチェント)』とか四角い初代『Panda(パンダ)』が走っているのをまいにちのように見ていて、いつかこういうかわいいクルマに乗りたいな、って思ったのが最初でした。けれど帰国してから調べたら、当時は『Multipla(ムルティプラ)』しか売ってなくて、私が望んでいるのはもっと直球でかわいいフィアットだぞ、って(笑)。それからしばらくの間は忘れていたんですけど、何かのきっかけで思い出してまた調べてみたら、『出ているじゃない、かわいいクルマが!』と、気持ちが膨らんだ感じでした」 そのかわいいクルマとは、もちろん2008年に日本に上陸した現在の『500』の初期モデルです。 真梨子さん「でも、その頃の私はまだ独身の実家住まいで、いいな、とは思っていたんですけど、家にはクルマがあるし、自分でクルマを買うほどでもなかったんです。結婚してクルマを買ったりするときになったら欲しいな、いつかは乗りたいな、とは思っていたんですけれど」   ▲真梨子さん   一方、真梨子さんが就職した先で出会って結婚された秀行さんは、当初は『500』にあまり関心がなかったのだとか。 秀行さん「僕はその頃に乗っていた自分のクルマが気に入っていて、小さいクルマには興味がなかったんです。輸入車に乗るならもっと大きいクルマがいいな、って思っていました。だけど妻が『500』を好きだっていうのは知っていたので、一度見に行って試乗したら気がすむだろう、とショールームに行ったんですね。まさか後に自分が『500』に乗ることになるなんて思いもせず(笑)。そのときは『500 1.2pop(ポップ)』と『500 TwinAir(ツインエア)』の両方に試乗したんですけど、妻は『このエンジン音がいい、めっちゃいい、断然ツインエアでしょ!』と。そんなこと言うんだ、って軽く驚きました(笑)。本当に好きなんだな、って新鮮でしたね」   ▲秀行さん   真梨子さん「私はかなり欲しかったんですけど、主人が自分のクルマを好きだっていうことを知っていて。なので、試乗だけで今は買わないだろうなって思って、特に提案したりもしなかったんですけど……」 それから徐々に、秀行さんの気持ちの中に変化が生まれた模様です。 秀行さん「実はクルマを見に行ったときに、ハンドルが白かったり、インパネがボディと同色だったりっていう、インテリアのデザインの見事さに惹かれてはいたんです。それから自宅でパンフレットを眺めたり、インターネットでいろいろデータをチェックしていたんですよ。そうこうしているうちに、自分が乗っていたクルマのモデルチェンジがあったんですね。それが自分の好みだったら、もしかしたらそっちを選んでいたかもしれないんですけど、あまりタイプじゃなかったんです。だったらフィアットにしよう。せっかく妻も好きなクルマなんだし。と、それで気持ちが購入に傾きました」     そして2019年、織戸さんご夫妻は2度目の試乗に向かいます。 秀行さん「小さいクルマだし、エンジンのパワーもそう大きくないから、高速走行や加速力とかも気になっていたんです。それで高速道路も含めてしっかり試乗させてもらったら、想像していたよりもぜんぜん速いし、加速もいい。まったく問題ないな、これなら大丈夫だなって思って、ついに購入しました」   写真を撮りたくなるクルマ 納車になったのは2020年。『500 TwinAir』と暮らすようになってから、ご夫妻のライフスタイルに変化が訪れます。   ▲500オーナーによる座談会に参加された際の織戸さんご夫婦と『500』   秀行さん「前のクルマでは一度もなかったのに『500』に乗るようになってから、クルマの写真を撮るのが好きになったんです。SNSにも興味はなかったのに、Instagramもはじめたりして。みなさんがいろいろなところに行って撮った写真を投稿しているので、それを見て自分もその場所でクルマの写真を撮りたいって思って、本当にいろいろなところに写真を撮りに出掛けるようになりましたね。写真を撮りたくなるクルマなんですよ」 真梨子さん「主人がInstagramをはじめてすごく楽しそうだったので、私もはじめました。ふたり一緒に『500』に乗って行くので写真は同じ場所で撮るんですけど、違うカットを撮って投稿しています。前のクルマのときにはそんなに遠出をしなかったんですけど、『500』が写っている雰囲気のいい写真を見ると、『私たちも行ってみない?』みたいな感じで週末の旅行の予定をたてて行ってみたりとか。クルマに乗る機会というか、クルマで旅行することがすごく増えましたね。『500』がいろんな場所に連れてってくれるんです」     秀行さん「特に決めているわけじゃないんですけど、近場も含めると月に1〜2回は写真を撮りに出掛けていますね。もちろん出掛ける前にもふたりで下調べをしたり、よさそうな場所の写真を見つけて、『ここどう?』『採用!』なんて相談したり。行った先でも地図アプリを見ながら調べて、航空写真に切り換えてチェックして、いい写真が撮れそうな場所に印をつけて。行くからには、いろいろ撮ります(笑)。そういうのがすごく楽しいんですよね」 真梨子さん「写真を撮るために、4〜5時とか、ものすごく早起きして出掛けます。ライフスタイルが大きく変わりましたね。特に主人はスマホやスニーカーをクルマに合わせて赤にしたりとか、スマホのケースにマイアーニの包み紙からチョキチョキ切り出した『500』の姿を入れたりとか、もうビックリするくらい『500』の影響を受けています。ここまでハマるとは思ってなかったです(笑)」   ▲秀行さんが撮影されたお写真   秀行さん「人生、激変ですね(笑)。生活の中心といったら言い過ぎかもしれないけど、『500』がなければ今の生活が成り立たないようなところはあります。今では完全に趣味=『500』、です」   次のページ:【幸せを運んでくれるクルマ、家族みたいなクルマ】 […]

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バイクは私の時間、クルマは家族の時間|FIATオーナー紹介

バイクをメインのフィールドに、モデル・タレント・ライターとしてマルチに活躍されている多聞恵美(たもん・めぐみ)さんが、ご自身初の愛車として選んだのが『500C』。バイク乗りの多聞さんが『500C』を選んだ理由について、自動車ライター・嶋田智之さんがお話を伺いました。   運転席に座った瞬間、いろんなものがしっくりきた 上信越自動車道の碓井軽井沢インターから県道43号を軽井沢駅方面へ5kmほど走ると、左側にカナリアイエローの小さな建物が見えてきます。そこは『SHINICHIRO ARAKAWA 軽井沢 Canarino』という、パリコレデザイナーとしても著名なSHINICHIRO ARAKAWAのバイクウェアショップ。傍らの駐車場には、赤い『500C(チンクエチェントシー)』が停まっています。このお店のカフェカウンターを担当する、多聞恵美さんの愛車です。 ご存知の方もいらっしゃると思いますが、多聞さんはバイクの世界では著名な方。タレントやモデルとしての経歴もさることながら、バイク好きが高じてバイク系メディアで連載を持ったり試乗記を書いたりとライターとしても活動され、ツーリングと食をからめた著作も3冊あります。さらには、バイク関連イベントのMCやテレビ/ラジオ番組でのパーソナリティも。モデル+ライター+ライダーで“モデライダーの多聞恵美”。その名前はバイク業界全体に行き届いているといっていいでしょう。   ▲多聞恵美さん   ここしばらくは、ふたりめのお子さんの出産のためにすべての仕事をお休みしていましたが、復帰した途端に連載は再開、MCの仕事も入りはじめ、バイク乗りのお客さんたちが待つカフェにも戻り……と、いきなり多忙になってきた様子。お訪ねしたのはちょうどそんなタイミングでした。 『500C』は多聞さんにとっての最初の愛車ということですけれど、ずっとバイクにお乗りだったんですか? 「10代からずっと、でした。バイクでこと足りていたので、クルマに興味が向かなかったんです。すべてが自分の手の届く範囲にある感覚が好きで、それに馴染んでいたから、クルマの大きさだと四隅に責任が持てないって感じてもいましたし。免許は20歳の頃に取りましたけど、それもモデルの仕事で教習所のプロモーションビデオの仕事をさせていただいて、ご縁だからそこで免許を取ろうっていう感じでした。クルマに乗りたいっていう想いはなかったですね」 クルマにはまったく乗っていなかったんですか? 「母が軽自動車に乗っていたので、必要なときに借りることはありました。でも、そうじゃないときは、ずっとバイクでした。バイクは何台か乗り継いで、20代前半の頃からバイクの仕事をいただくようにもなって、排気量の大きめなイタリア車も2台乗りましたよ」 なのにクルマに、それも初めてのクルマとして『500C』に乗るようになったのはなぜですか?   ▲『500C』   「31歳のときに最初の子どもを授かったのがきっかけでした。家には主人のクルマがあって、それが私にはちょっと大きかったんです。それに私、免許はマニュアルで取ったんですけど、ほとんど運転してこなかったので……。主人はいろんな含みを持った言葉で、心配だからって乗らせてくれなかったんですね(笑)。仕方がないから教習所でマニュアル講習を受けて、次に主人を乗せてテストしたんですけれど、坂道発進ができなくて“やっぱりダメ”っていわれて(笑)。実は主人がかなりのイタリア車好きで、そのクルマもイタリア車で、大のお気に入りだったからでしょうね(笑)」     なるほど、ご主人の影響を受けての選択だったんですね。 「ぜんぜん違います(笑)。結果的には増車になったんですけれど、私が運転できる小さいクルマに買い換えようってことになって。最初、『500C』は候補じゃなかったんです。もちろんフィアットは前から知っていたし、仕事で知り合った4輪のプロの方たちからお話を聞いたりもして、小さくてかわいくていいなと感じてはいたんですよ。でも、かわいいって思うのと買おうって考えるのはぜんぜん違うじゃないですか。もともとクルマに趣味性みたいなものはまったく求めてなくて、子どもが大きくなってファミリーカーとして使うのならスライドドアは便利だし、そんないい選択肢はないでしょ、なんて考えていたくらいですから」   ▲Canarinoで食べることができるホットドッグ。   なのに、なぜ『500C』に? 「実は私、車種がどうっていうより、せっかくならサンルーフで構わないから屋根が開くクルマがいいな、って思っていたんですよ。バイクの仕事でお世話になった方のクルマに乗せていただいたとき、当たり前のようにサンルーフを開けてくださって、こういうのっていいな、って感じたことがあったんです。それを主人に伝えたらいくつも候補を上げてくれて、それこそ軽自動車から輸入車まで、いろいろ見に行ったり試乗しに行ったりしたんですね。そしたらファミリーカーとして最良に思えたクルマたちって、とっても便利なんですけれど、おもしろくなかったんですよ。最後に見に行ったのが『500』で、これはないだろうなと思いながら運転席に座ったら、その瞬間、ああ、これだ!って思ったんです(笑)」     「なにがどうって説明しにくいし、直感といえば直感なんですけれど、いろんなものがしっくりきたんです。それで、3ドアだけど何とかなるだろう、って(笑)。そのときに試乗したのはハッチバックだったんですけれど、“屋根が開くクルマがいいんでしょ?”っていうことで、1.2の『500C』がうちに来ることになりました」 次のページ:【多聞さんが感じているフィアットの魅力とは…?】 […]