フィアットのコンパクトSUV『500X』初のカブリオレモデルとなる、『500X Infinito』が全国限定 100台で登場。特別装備のブルーのソフトトップとジェラート ホワイトのボディカラーという鮮やかなコントラストを持つ『500X Infinito』は、機能性はもちろん、愛らしく、スタイリッシュなデザイン性の高さも注目の的です。そんな同車の発売を記念し、今回は機能性とデザイン性をあわせもつ、“イタリアンモダン”の家具をご紹介します。古き良きイタリアの伝統に最大限の敬意を払いながら、現代という時代にかけあわせ再解釈した、ファッショナブルな“イタリアンモダン”の家具は『500X Infinito』のテーマとも相通じるものがあります。
イタリア家具ときいて、頭に思い浮かぶものはなんでしょう? 18世紀に主流だった、現代ではアンティーク家具と言われている、曲線美をいかしたロココ様式の家具を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。イタリアをはじめヨーロッパには、古くなったものに修復を重ねながら、世代を超えて使い続ける文化があります。イタリア家具もその例にもれません。主に、木材、大理石といった自然素材を使ったイタリアのアンティーク家具は、使えば使うほど味が出ることもあり、とても大切にされています。
一方、20世紀中頃からは、シンプルなデザインを好む人も増えてきました。伝統を受け継ぐイタリアの職人の技術を取り入れながら、現代の生活にマッチした洗練されたモダンなデザインと機能性が求められる風潮があります。そんなシンプルでファッショナブルな家具を得意とする、“イタリアンモダン”の家具ブランドを8選ピックアップしました。
【Cassina(カッシーナ)】
17世紀、木工職人の家系であるカッシーナ一族は、現在も本社があるミラノ郊外のメダ地区で、木製のテーブルや教会の説教台などの製造をスタートしました。1927年にチェーザレ・カッシーナとウンベルト・カッシーナの二人がカッシーナ社を設立し、50年代にはモダンファニチャーの分野に転身をはかります。1952年、豪華客船のインテリアを手がけたことをきっかけに、手工業から工業生産に舵を切るようになります。ル・コルビュジエ、フランク・ロイド・ライトなど、著名な建築家やデザイナーとも協業し、プリヴェ(ソファ)、LC2(ソファ/オットマン)など、数々のソファ・チェアの名作を生み出しました。一部の作品は、ニューヨーク近代美術館に所蔵されています。
▼INFO:画像提供
Cassina ixc.
https://www.cassina-ixc.jp
【B&B Italia(ビー・アンド・ビー イタリア)】
『B&B Italia(ビー・アンド・ビー イタリア))』は、1966年にピエロ・アンブロジオ・ブスネリが創業した家具ブランドです。木枠で作る家具が主流だった60年代に、ステンレススチールの骨組みと低温発泡モールドウレタンの一体成型で、強靭かつ自由なデザインを可能にしました。モダンで前衛的な製品を得意としていて、スタイリッシュさには定評があります。コンテンポラリーな感性で美しいデザインと快適性を追求した製品は、すべてイタリアの自社工場で生産。時代を経ても古びることない本質的な価値を提供し続けており、世界的に最も権威があると言われるデザイン賞『コンパッソ・ドーロ賞』にも複数回選出されています。
▼INFO:画像提供
B&B Italia
https://bebitalia.co.jp/
【cattelan italia (カッテラン イタリア)】
『cattelan italia (カッテラン イタリア)』の真骨頂は、スタイリッシュなイデザインと、著名な建築家やデザイナーが生み出した異素材(木・ガラス・金属・レザー・大理石など)を組み合わせた家具。芸術性の高さには定評があります。ヴェネツィアの隣の州、ヴィチェンツァの小さな村ティエーネに大工の末っ子として誕生した、創立者のジョルジオ・カッテランは、妻のシルビアとともに大理石のテーブルの生産を開始します。1979年の創業当時は、大理石を使ったアイテムに加え、ガラスのテーブルや照明、オブジェに力を入れていましたが、時代のニーズに合わせ、テーブル、いす、シェルフなど取り扱い製品を拡大。今やインテリア全般を提案するグループに成長しました。
▼INFO:画像提供
株式会社モーリコーポレーション
https://cattelanitalia.jp/
【NATUZZI ITALIA(ナツッジ イタリア)】
1959年、パスカーレ・ナツッジは、南イタリアのプーリア州タラントで小さな工房をスタートさせます。イタリアらしいモダンなデザインと上質な素材が融合したソファは、最高の座り心地を実現。“ソファといえばNATUZZI”とまで評されるようになり、今や世界120都市で約500店舗を展開する一大ブランドへと成長しました。イタリア製にこだわり、革のなめし工場やウレタン工場を保有。すべての製作の工程をイタリア国内の工場で行っています。また、空間全体の調和(ハーモニー)を重要視していて、ソファはもちろんテーブル、ベッドから、照明、ラグに至るまで、デザイン・機能・素材・カラーがマッチする空間がプロデュースできるのも同ブランドの魅力です。
▼INFO:画像提供
NATUZZI ITALIA ギャラリー横浜
https://www.natuzzi-italia.jp/
【FLEXFORM(フレックスフォルム)】
1959年にガリンベルティ兄弟がイタリア・ロンバルディア州メーダに創業した、ファニチャーブランド『FLEXFORM(フレックスフォルム)』。デザイン界の巨匠であるアントニオ・チッテリオが監修を務めていて、企画から生産まで徹底した“メイドインイタリー”を追求。時代に左右されない常に現代的で、モダンかつエレガントな世界観を表現し続けています。また、幅広い世代のデザイナーと積極的に協業を行っているのも、同社の強みです。東京・南青山に構える世界最大規模のグローバルフラッグシップストアは、チッテリオ自らがデザインを手がけたもの。光が降り注ぐ空間に、ブランドのフィロソフィーを体現しています。
▼INFO:画像提供
FLEXFORM TOKYO
https://www.flexform.jp/
【Poltrona Frau(ポルトローナ・フラウ)】
革張りのアームチェアやソファを得意とする、1912年にイタリアのトリノで創業した老舗家具ブランド『Poltrona Frau(ポルトローナ・フラウ)』。厳選された上質な仔牛の皮を丁寧に加工した、独特な柔らかさを持つ最高級の革“ペレ・フラウ”を使った家具は、古くからセレブリティたちを魅了し、1926年にはイタリア王室に御用達の指名を受けました。EU議事堂、ディズニー・コンサートホールなど世界各国の数々の劇場やホール、有名ブランドの店舗内装などを手がけており、また、“ペレ・フラウ”の中でも73色のカラーバリエーションを取りそろえる“Color Sphere(カラースフィア)”は『アルファ ロメオ ミト』をはじめとした高級車のシートにも採用されています。
▼INFO:画像提供
Poltrona Frau
https://www.poltronafrau.com/ja
【baxter(バクスター)】
イタリアのなかでも、家具の名産地としても名高いブリアンツァ地方コモ県ルラーゴ・デルバに拠点を置くブランド『baxter(バクスター)』。上質なレザー素材を使った家具を作ることを目的に1990年に創業、ハリウッドなどのセレブリティにも多くのファンを持ち、またヨーロッパの高級ホテルでも採用されています。ブランドを象徴するレザーは、厳選された地域で育った牡牛の皮を、熟練のタンナー(なめし職人)が昔ながらの技法によってなめしを行い、革に加工。独創性の高いデザインの家具に用いられています。近年、アウトドアコレクションも発表したことでも世界的な注目を集めました。
▼INFO:画像提供
baxter
https://baxter-japan.jp/
【driade(ドリアデ)】
1968年にミラノ南西部のピアチェンツァで創業した、イタリアのモダン家具を代表するブランドのひとつ『driade(ドリアデ)』。設立当時から、個性的なライフスタイルを追求するアヴァンギャルドなメーカーとして知られており、自社工場を持たないなど経営における独自のスタイルも注目されています。一目見れば、同ブランドの製品だとわかる、ユニークでインパクトのあるデザイン、遊び心にあふれた独特のカラーリングなど、圧倒的な存在感を放つ家具は、時にアートの1種としてとらえられることも。エンツォ・マリ、フィリップ・スタルク、吉岡徳仁、深澤直人といった著名な建築家やデザイナーとも積極的に協業を行っています。
▼INFO:画像提供
driade
https://driade.jp/
今回、お目見えする『500X Infinito』は、1950年代から60年代のイタリアで一世を風靡した、“ビーチカー”という自動車文化を現代に蘇らせたものです。イタリア人は海が大好き!海岸などで夏を存分に謳歌する富裕層の人々はこぞって、カロッツェリア(車体製造工房)にオープンモデルを造らせました。
同じく1950年代から60年代のイタリアでは、建築・インテリアの世界においても、数多くのデザイナーが後世に残るすばらしい仕事をしています。彼らが生み出したイタリアの家具は、今も昔も世界中のあこがれの的です。『500X Infinito』同様、卓越したデザインのルーツに敬意を表しながら現代の生活スタイルに合わせ、デザインや機能面を再解釈したモデルにも注目が集まっています。
そう、イタリアは言わずと知れた、デザインとファッションの国!今回、フィーチャーした“イタリアンモダン”の家具はカラーも豊富で、日本の家庭にも取り入れやすいサイズダウンしたものも増えています。なにより、“イタリアンモダン”な家具といっても、その特徴は多岐にわたり、それぞれの家具ブランドが譲れないこだわりを持っています。自分好みのブランドや製品を探し出し、ぜひインテリアコーディネートを楽しんでみては? 機能的でイタリアならではのデザイン性を備えた家具は、その“Infinito”(インフィニート=無限)の可能性で、日常生活をより艶やかに彩ってくれることでしょう。
Text:長谷川あや
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