そういえば、デザインが気に入って『500』を選んだ奥さまは、『Panda』に対してどう思われているんでしょう?
「奥さんは、私以上に『Panda』を気に入ってますよ(笑)。購入するときだって、私が『もうちょっと『500』に乗っていてもよくない?』って言ったら、『今しかないでしょ』って推していたくらい。ほとんど予備知識もなくこの『Panda』を見たので『何このデザイン……!』って、まずピンときちゃったみたいです。奥さんは絵を描くのが趣味だったり、服飾とか絵とかの大学に行っていたこともあって、感覚的にアーティストなんでしょうね。自分が目で見て気に入ったもの、直感的にいいと感じたものを、素直に評価するところがあるんです。いろいろなところが丸と四角の間のスクワークルでデザインされている、そのかわいさや視覚的な優しさも気に入っているようですよ」
奥さまも『Panda』に乗られているのですよね?
「普段は休みの日が合わないので、ひとりで乗って出掛けることも多いみたいですね。視界がいいですし、操作方法がわかりやすくて運転しやすい。それに小さいのに荷物がたくさん積めるところとか、しっかり走ってくれて長距離でも疲れないっていうところにも感動しているみたいです。でも、いちばん気に入っているのは、クルマがシンプルだっていうところなんだと思います。そこは私もまったく同じなんです。私たちはふたりとも、今どきのクルマがちょっと苦手なんです。横にほかのクルマが来るだけでピピピッて鳴ったりとか、変に親切すぎるところが余計なお世話に感じられちゃって。でも『Panda』は余計なものが何もついてなくて、説明書きなんて読まなくたって動かせるくらいシンプルでしょう? なのに、シンプルではあるけどほったらかしじゃなくて、ちゃんと乗りやすいように、使いやすいように作られているんですよね」
「語れるほどの知識はないんですけど、フィアットのモノづくりの加減の上手さ。これで充分でしょ?っていうように、必要以上に人助けをしない、余計なお世話をしない、だけど大切なところはしっかり埋めてくれている、その距離感みたいなところが素晴らしいと思います。デザインの面でもそうですけど、本当に優しいクルマだと思うんです。ホッとするんですよね」
これまでの愛車たちよりも、長い付き合いになりそうですか?
「さっきもいいましたけど、私たちはふたりとも、何であるにせよ、気に入ったものとは長く付き合いたいタイプ。じゃないと小学校からの同級生とはいっしょにならないですよ(笑)。『Panda』は自分たちの感覚やライフスタイルにもピッタリ合っているし、大活躍もしてくれています。ふたりとも、ものすごく気に入っているんですよ。まさに100点満点。だから、たぶんかなり長い付き合いになると思います」
瀧川さんご夫妻にとって、『Panda』はどんな存在ですか?
「大切な相棒、でしょうか。私は道具を道具としてしか見ないし、過剰に愛情をかけてどうこうすることはしないんですけど、『Panda』は白物家電のような、ただ消費していくものではないですね。道具ではあっても、例えば大工さんのカンナだったりカメラマンさんのカメラだったり、そういうものと同じで大切に大切にじっくりと長く付き合っていく道具。そんなふうに感じています」
「シンプルだけどほったらかしじゃない。人に優しいクルマ」、とても印象的な言葉です。そして、それこそが、まさに『Panda』の真髄であり、かの地でも多くの人に支持される理由でもあると思うのです。誰が見てもかわいらしいと感じる『500』の横に並ぶと控えめに受け取られることもある『Panda』ですが、『Panda』は声を大にして主張するようなことをしないというだけで、実はそのシンプルで穏やかな風貌の中に数え切れないほどの非凡を秘めているクルマなのです。
Text:嶋田智之
Photos:濱上英翔
【INFORMATION】
kousha
住所:埼玉県越谷市東大沢5-14-8
営業時間:金・水・土・日 AM 11:30 〜 PM 18:00(不定休)
TEL:048-945-4910
【おすすめ記事】
見た目も可愛くサイズもちょうどいい、まさに絶妙なバランス|FIATオーナー紹介
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
FIATの最新情報をお届けします。