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#ジェラート

LIFESTYLE

素材そのものより美味しくなければ意味がない。ジェラート世界チャンピオン・柴野大造さんが絶対に譲れないもの

フィアット『500』の限定車『500 1.2 Dolce』の登場を記念して、オリジナルジェラート2種が誕生しました。開発を担当したのは、ジェラートフェスティバルで世界総合優勝に輝いた経験を持つ、柴野大造さん。今回は柴野さんにジェラートの思い、そしてオリジナルジェラートについて紹介してもらいました。 また、こちらの2種類のオリジナルジェラートを含めた、6種類のマルガジェラートの詰め合わせを抽選で、100名の方にプレゼントします。キャンペーンの詳細は記事の最後に載せていますので、ぜひご覧ください。   ジェラート世界チャンピオンの絶対的な自信 柴野大造さんは、いま日本でもっとも有名なジェラート職人のひとりです。2017年、イタリア・パレルモで開かれた世界最大のジェラート祭コンペティション部門で優勝。一度、彼のジェラートを食べたら、誰もがその美味しさの虜になると言われています。 柴野さんは1975年、酪農家の長男として石川県能登町で生まれました。高校卒業後は家業を継ぐために、東京農業大学に進学します。そんな柴野さんがジェラートと運命の出会いを果たしたのは、大学3年生の夏休みに実家に帰省していたときのことでした。 「その時、冷蔵庫に入っていた、実家の牧場の牛乳を久しぶりに飲んでみたところ、稲妻が走るくらいに美味しかったんです」   ▲柴野大造さん   折しも国の補助事業の一環で、当時、実家の牧場にはジェラートを作る機械が置かれていました。ちょうど試作を行っており、機械のヘリについていたジェラートをすくって食べた柴野さんは、「美味しくて、再度、稲妻が走りました(笑)」と当時を振り返ります。 卒業後、実家に戻った柴野さんは、実家が営む酪農業と両立しながら、1999年に『マルガージェラート 能登本店』をオープンします。   ▲マルガージェラート 能登本店(柴野さんご提供)   柴野さんのジェラートは地元の人を中心に受け入れられ、ポップアップショップのソフトクリームも話題を呼びますが、「自分のジェラートは世界でどこまで通用するのか」「世界で挑戦したい」という欲望がわきあがっていきました。やがて柴野さんは「ルールもわからないまま(笑)」、イタリアの大会に出場することを決意します。     「もちろん誰にも相手にされず、帰りの飛行機でなぜ通用しないのか模索しました。それが5年くらい続いたかな……。それでも、メゲませんでしたね(笑)」 そんな折、イタリアでとあるおじいさんが、「君、面白いことをしているね。うちのラボに来てみないか」と声をかけてくれたそうです。 「藁にもすがる思いで、おじいさんのラボ(レッジョディカラブリア)に行きました」 おじいさんの正体は、当時のジェラート協会の会長のお父様。「ここで特訓していきなさい」と柴野さんは言われ、そこでジェラートの美味しさの背景に科学理論があることを徹底的に叩き込まれます。 「固形分と水分と空気の含有率のルールなど、組成理論について一から学びました。そこからです、僕の快進撃が始まったのは!」 2015年に日本ジェラート協会が主宰するコンテストで、ジェラート日本チャンピオンに選ばれた時も「120%の自信がありました」と力強く言い切ります。     「コンテストに出ると決めた僕が最初に考えたのは、レシピではなく、優勝スピーチでした。僕はタイトルを取るために、ジェラート職人になったわけではありません。ジェラートを日本に文化として根付かせる使命を背負っていると自負しています。タイトルは素材と向き合う入り口でしかありません」 その言葉のとおり2017年、4日間で20万人を動員するイタリア最大のジェラートフェスティバル『Sherbeth Festival』で総合優勝。アジア人初の世界チャンピオンに輝きます。その後もワールドカップ日本代表キャプテンをつとめたり洋菓子世界大会(ミラノ)の日本代表監督に就任し世界一に導きます。そして2021年にはミラノで『世界最高のジェラテリア(世界洋菓子連盟主催)』の称号を獲得します。 「日々努力しながら動いていないと、チャンスは見逃してしまうもの。石川の店舗に引きこもっていたら、絶対にこの展開はなかったはずです」 柴野さんの生き生きとした表情からは、これまで積み重ねてきたことへの、絶対的な自信がうかがえます。   ▲柴野さんがジェラートフェスティバルで優勝された時のお写真(柴野さんご提供)     “五感で感じられる”ジェラート そんな柴野さんが運営する『マルガージェラート』のジェラートを、今回『500 1.2 Dolce』の誕生を記念したキャンペーンでプレゼントすることに。なかでも、今回のために開発された『ピーチカルダモンレモン』と『ピスタチオオレンジレモン』の2種類のオリジナルフレーバーは、このキャンペーンでしか味わえません。 また、今回のキャンペーンでは、これに既存のフレーバーの中から、特に人気の高い『プレミアムバニラ』『加賀棒茶』『塩キャラメル』『マスカルポーネとオレンジバニラ』を加えたジェラート6個をセットにして、オリジナルトートバッグやオリジナルアイスクリームスプーンとともにお届けします。 では、柴野さんに2種のオリジナルジェラート『ピーチカルダモンレモン』と『ピスタチオオレンジレモン』について、じっくりと語ってもらうことにしましょう。   ▲『ピスタチオオレンジレモン』(左)、『ピーチカルダモンレモン』(右)   「『ピーチカルダモンレモン』は、SDGsの考えをベースに作っています。桃は、契約農家から流通に乗りにくい規格外品を購入しました。ジェラートは素材をつぶして使いますから、多少形が悪くても関係ありません。傷んでいれば、その部分を削って使います。」       ジェラートを作るにあたり、柴野さんが大切にしているのは“五感で感じられる”こと。特に、香りから続く“五分間の幸福な余韻”にこだわっていると言います。 「今回は、強烈で鮮烈なカルダモンを合わせました。鼻から抜けるときの香りも桃にマッチすると思います。気持ちいい心地いい時間が持続する、そんなデザインで構成しました。また、フィアットがイタリア車ということもあり、“イタリア人から見た日本”という視点も意識しています。桃はジェラートにすると味や香りがぼやけがちなので、レモンのゼスト(皮)と果汁でまとめました」   […]

CULTURE

「ジェラートワールドツアージャパン2019 横浜」でジェラート日本一が決定!

8月31日(土)と9月1日(日)の2日間、日本一のイタリアンジェラートを決める大会「ジェラートワールドツアージャパン2019 横浜」が、大さん橋ホール(横浜港大さん橋国際客船ターミナル)で開催され、約2万人のジェラート好きが来場しました。 ジェラートはアイスクリームとは違います ジェラートとアイスクリームは似て非なるもの。どちらも冷たくて甘い食べ物ですが、ジェラートは、アイスクリームよりも脂肪分や含まれている空気量が少なく、より高い温度で提供。舌をコーティングする脂肪分の少なさと、舌に当たる面積の広さ、そして温度が高く舌の感覚が鈍くなりにくいことから、アイスクリームより豊かな味わいが感じられるのです。 また、アイスクリームは工場で大量生産され、長期保存できる様に材料が調整されるのが一般的。しかし、ジェラートは新鮮な材料で作られるため長期の保存が難しく、適量をその日に作り提供。クリーミーかつカラフル、種類が豊富なのも特徴です。  ご来場された500オーナーの清水星矢さん・祐子さんご夫妻。「9種類のジェラートをいただきました。いままでに食べたことのないフレーバーも味わえて驚きました。めちゃくちゃおいしかったです」と、ジェラートをあしらったフォトブースで記念撮影。 日本一を競うジェラート12種類が集結 12種類のジェラートが一堂に集まった本大会は、2021年にイタリア・リミニで開催される「Gelato Festival World Masters」というジェラートの世界大会に出場する日本代表を決めるもの。予選を通過した12名のファイナリストによって、日本一が競われました。厳選した素材を生かしたシンプルなものや、複雑なテクスチャーをからめたものなど、個性豊かな12種類のジェラートが勢ぞろいしました。  左はシーザーサラダをジェラートで表現した「お食事のように楽しめるシーザーサラダジェラート」。右は柑橘の大トロとよばれるせとかのソルベにピスタチオやホワイトチョコをトッピングした「せとかパッション」。  審査するのは、ジェラートに精通した12名の審査員とご来場のみなさま。舌鼓を打ちながらも、真剣にイチオシのジェラートに投票していました。 世界大会に出場するジェラートが、ついに決定! 第3位は山本英伸さん(ジェラート醍醐桜/岡山県真庭市西河内568-2)作の「森のスパイス香る黒文字ラテ」。スパイシーで爽やかな香りが特徴のクロモジという木の枝葉を焙煎し、煮出して自家牧場の搾りたてジャージーミルクとあわせています。  第2位は松本愛子さん(GELATERIA SANTi/神奈川県鎌倉市御成町2-14)作「ローズマリーハニー 森の木の実と共に」。放牧牛のミルクをベースとして、摘みたてのフレッシュなローズマリーの香りをしっかりと移したジェラートです。  そして優勝は片山圭介さん(arima gelateria Stagione/神戸市北区有馬町1163)作「塩マスカルポーネ きんかん香る甘酒仕立て」に決定!ということで、優勝インタビューをさせていただきました。  「私は、2015年からジェラートの道に入ったので、この世界では若輩者です。そうした中で、もっと美味しいジェラートができないのか? どんな組み合わせがいいのか? もっと滑らかにするにはどうしたらいいのか? 今振り返ると、毎日毎日ずっと考えていたような気がします。日本代表として世界大会でもがんばります!」とのコメント。  AUGURI、片山さん!そして、世界大会でのご健闘をお祈りしております!!  「Gelato World Tour」公式サイトはコチラ  キャンペーン情報が盛りだくさんのFIAT公式Twitterはコチラ 解放感いっぱいのカブリオレモデル、500Cについてはコチラ  洗練のアーバンSUV、500Xについてはコチラ […]

CULTURE

AmiCono代表・井上舞子さんに訊く、ジェラートの魅力って何ですか?

「世界中の“友達”をハッピーにするジェラテリア」をコンセプトに、2017年11月に東京・自由が丘にオープンした『AmiCono JIYUGAOKA(アミコーノ自由が丘)』。今年7月に開催されたFIAT PICNICにも出店していたので、こちらのジェラートを味わったフィアットオーナーの方も多いのでは? オーナー兼ジェラティエーレである井上舞子さんは「母が黄色の500に乗っていますし、FIAT大好きなんですよ」と言います。ジェラート作りはフィレンツェで学んだという井上さんにジェラートの魅力を伺ってきました。  ジェラート店をスタートさせたきっかけは? まずはジェラート店をやろうと思ったきっかけを井上さんに訊きました。  「理系の大学に通っていたのですが、アルバイトで始めた飲食業界に惹かれてしまい、親の反対を押し切って、そのままバイト先のレストランに就職したんです。バンケットという様々なパーティなどをプロデュースする担当でした。そのお店は外国人のお客様も多かったのですが、私は英語が話せませんでした。それがコンプレックスでしたので、退職して思い切ってオーストラリアへワーキングホリデーに出ました」 約1年間をオーストラリアで過ごし帰国。コンプレックスは解消されたのですが、新たな悩みが生まれたと井上さんは言います。 「帰国すると周りの状況が変わっていました。友人は仕事で昇進したり、結婚したり、みんな歩を進めていて、私だけ取り残されているような気分になりました」  そこから井上さんは仕事に没頭します。白金にあるイタリア料理店の店長となり、オープンから閉店まで、毎日働いたというのです。  「がむしゃらに働いていたのですが、30歳を目前にして、このままでいいのかな、とも考えるようになったのです。飲食業をやっていると最終的に独立しないと楽しくないのかな、とか。私にしかできないことって何だろうと毎日考えるようになったのです。悩んでましたね」  そこで井上さんは、ご自身が好きなモノやコトをノートに書き始めたといいます。記されたワードのひとつが海外旅行でした。  「それまでイタリア料理店で働いているのにイタリアに行ったことがなかったんです。友人とふたり、ミラノ、ヴェネツィア、ローマ、フィレンツェを巡りました。その時の写真を見ていると、ジェラートのものがとても多かったんです。なんでこんなにジェラートの写真を撮ったのだろう、と思い返しました。ジェラートのカラフルさが好きだったのもありますが、とにかく年齢、性別関係なく、イタリアでは誰もがジェラートを楽しんでいたことを鮮明に思い出したんです」  そこからの井上さんの行動は素早かったのです。  「食は本場で学ぶ、という考えを持っていましたので、ジェラートならフィレンツェに行くしかないと考えました」  フィレンツェでは毎日、毎日ジェラートのことだけを考えていました ちょうど30歳と半年を数える日にフィレンツェへと旅立った井上さん。  「日本から修業をお願いしていたジェラート屋さんはドゥオーモのそばにありました。アンティカ・ジェラテリア・フィオレンティーナというお店です」 無事、フィレンツェに降り立った井上さんですが、修業の時間は限られていました。 「毎日夜遅くまで働きました。アンティカでは他にも修業している人がいたのでフルタイムでは働けませんでした。だから別のジェラート屋にお願いして働かせてもらいました。毎日、毎日ジェラートのことばかり考えていました」 フィレンツェのすべてのジェラート店を訪れたと言います。  「全部で54店。味わい、店構え、接客を勉強しました」  フィレンツェで学んだことは?と訊くと。  「ジェラートは食材の味がストレートに出ます。つまりごまかしがきかないのです。だから季節の旬を大事にする必要があるということを学びました。日本のスーパーマーケットには、季節外れのものも揃えています。それは便利なことですが、自然なことではありませんね」  フィレンツェでの修業を終え、帰国した井上さんにまた新たなる壁が現れます。 「それまで飲食店の店長をやったことはあったのですが、お店をゼロから作ったり、経営したことはなかったのです。当然、ジェラート店を開業する方法がわかりませんでした」  途方に暮れる井上さんに運が味方します。  「昔から可愛がっていただいていた飲食業界の社長が雇ってくれたんです。でも、入社前にいいました。私は3年後に独立します、と」  そこは「チャヤマクロビ」というマクロビをはじめとする自然食を扱う会社でした。そこでの仕事のひとつに4店舗のオープンとリモデルを担当。業者への依頼や契約、保健所への申請など、飲食店を開業するためのノウハウを得たのです。 「マクロビオティックやアレルギー対応の料理、添加物について触れることで、社会における重要性や必要としている方々がこんなにも多くいらっしゃるということを学びました。乳アレルギーを持つ小さなお子様が、「ママ、僕もアイスが食べられた」と豆乳のアイスを頬張るお子様を目の前で見たとき、目頭が熱くなったのを今でも思い出します」 ジェラートは人をハッピーにする 「入社して2年目に自由が丘に私用があってこの店の前を偶然通ったんです。テナント募集という張り紙があって。独立するならここだ、と直感しました。すぐに不動産屋さんに電話をしたのですが、残念ながら先約があるとのことでした」  しかし、縁があったようです。  「その1ヶ月後にまたここを通ると、まだ張り紙があったのです。改めて電話をすると先約はキャンセルされた、と」  そこから井上さんの行動は、またも素早かったのです。 「会社に辞職届を出したのが8月。有休を使って開店へ向け、店舗を改修したり、銀行から融資を得て機材を買ったり。そして、2017年11月の28日にオープンさせました」  3年を待たず、2年で独立を果たしたのです。  寒い季節のジェラート店は、大変だったのでは。  「バタバタの中でオープンさせたので逆にいい助走となりました。ビジネスとしては卸しも開店と同時にはじめて、すぐに目黒の八芳園さんや、今までお世話になったシェフたち10店舗ほどが取引してくれましたので春先への準備期間にあてることができました」 開店から2年を迎えようとするアミコーノは地元でも愛される存在になっているようです。  「11月の寒空にジェラート屋がオープンだって?と不思議がられる存在でしたが、いまではほぼ毎日来店してくださる84歳のおじいさんがいます。2日いらっしゃらないと心配で電話しちゃうほどの仲です。小学校2年生のお子さんは今までお母さんと一緒に来てましたが、そろそろ一人で来させますとお母さんは言います」  取材当日も常連さんがひっきりなしに訪れてきます。最後に井上さんにとってジェラートとはどんな存在なのかを伺いました。  「ご来店いただいた皆さん全員にHAPPYになってもらいたいので、ヴィーガン対応メニュー、卵や乳アレルギーの方々向けのジェラートも用意しています。ジェラートを食べながら悲しい気持ちになったり、喧嘩をする人っていないですよね。ジェラートは人をハッピーにする力があると思います。そして、フィレンツェで見たように老若男女を問わず、皆が笑顔でジェラートを楽しんでいただければと思います」 AmiCono(アミコーノ)東京都世田谷区奥沢5-27-9  ☎03-5755-5183  https://amicono.official.ec/ 営業時間11:00-19:00  不定休 ジェラート¥380~、ドリンク¥250~  2Fにはイートインスペースがあります ジェラートワールドツアージャパン 2019 横浜 チケットを当てて投票しよう! 日本No.1の称号は誰の手に!? […]

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FIATオリジナルジェラートを、シンチェリータで召しあがれ

夏に食べたくなるドルチェの代表格といえば、やっぱりジェラート。暑さが増すほどに恋しくなるひんやりすっきりとしたおいしさはもちろん、多彩なフレーバーから選ぶ楽しさもジェラートの魅力のひとつです。 定番から変わり種までお店によって種類豊富に揃うジェラートですが、できれば特別なフレーバーを食べてみたい! ということで、今回は実力派ジェラテリア「シンチェリータ」にフィアットをイメージしたジェラートを作っていただきました。そしてそのオリジナルジェラートは、2018年8月10日〜20日の期間限定でシンチェリータの店舗にて販売。読者の皆さまにもお楽しみいただけます。     シンチェリータが作った、フィアットのためのフレーバー フィアットオリジナルジェラートをオーダーしたジェラテリア「シンチェリータ」は、東京・阿佐ヶ谷駅から徒歩10分ほどに位置する人気店。2018年3月11日に迎えた8周年を機にリニューアルオープンしたばかりの洗練された店舗デザインも見どころです。取材日は平日にもかかわらず多くのお客さまが途切れることなく訪れ、つねに賑わいをみせていました。   シンチェリータのオーナーは、ジェラートマイスターの中井洋輔さん。国際ジェラートコンテストでの受賞歴も持つ実力派です。偶然にも2年ほど前に、フィアットの旧本社工場跡のあるトリノのリンゴットを訪れたこともあるそうです。 そんな中井さんがフィアットをイメージしてセレクトしたフレーバーは「キノット」。日本ではあまりなじみがありませんが、キノットは柑橘類の果物で、イタリアでは定番のジュースとして広く親しまれています。   中井さんによるとキノットのジュースはその色から「イタリアのコーラ」ともよばれ、アメリカのコーラに負けないドリンクを作ろうということから1900年代の中頃に生まれたそうです。そんな生い立ちを持つキノットを、フィアットオリジナルフレーバーに採用した理由はイタリアのものづくりにありました。 「キノットのジュースを生んだようなイタリア人のオリジナリティに対する姿勢。それは500をはじめとする独創的な車をつくり続けるフィアットにも通じるように感じ、今回のフレーバーに選びました。あとはキノットとフィアット、響きも似ていますよね(笑)」     「キノット」のジェラート。そのお味やいかに? さていよいよフィアットオリジナルジェラートをいただきます。茶色のジェラート「キノット」に、定番フレーバーの「フレッシュミルク」と「ピスタチオ」もプラスして、トリオでオーダー。 キノットのフレーバーは、柑橘類ならではの爽やかな甘さが口中に広がります。その後には自然なほろ苦さがほどよく走る、ちょっと大人の味わいです。ノドにするりと溶け入り、まるで飲むようにどんどんスプーンが進む、まさに夏にぴったりのフレーバーに仕上がりました。 一緒にいただいたフレッシュミルクとピスタチオも、言わずもがなのおいしさ。はじめて食べた方は感動必至です。シンチェリータにお越しの際は、定番ジェラートもぜひ味わって!   フィアットオリジナルフレーバーの「キノット」が味わえるのは、2018年8月10日〜20日の期間限定なので食べ逃しなく。お散歩がてらに、ドライブがてらに、ぜひシンチェリータに立ち寄ってみてくださいね。   Gelateria SINCERITA(ジェラテリア シンチェリータ) 〒166-0001 東京都杉並区阿佐谷北1-43-7 TEL. 03-5364-9430 営業時間 11:00〜21:00(年中無休) http://www.sincerita.jp Twitter|@sincerita0311 […]

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オーナー紹介〜FIAT 500に乗って、友達とジェラートが待つ八ヶ岳へ

文=友永文博 写真=太田隆生   きっかけは北海道行きの船の上 8月最後の週末、緑の高原の中、駐車場に停まった赤い500が遠くからでもよく映えます。「僕が塩原さんと初めて会ったのは、2台のバイクで妻と北海道へツーリングに向かう船上でした」。そう語るのが、先の500の持ち主・鈴木岳比古さん。同じテーブルに座る塩原幸彦さんも「僕も同様に友人とツーリングに出かけるところだったんです。30時間以上の船旅ではやることも少なく、自然と意気投合しました」と笑います。     場所を変えながら、30年を超えて続く交流 鈴木さんは塩原さんより10歳上。しかしそんな年齢差を感じさせないフラットなやり取りが印象的です。今では塩原さんの2人の娘さんも含めた家族ぐるみ、30年以上のお付き合いとか。その間、鈴木さん夫妻はずっと東京近郊住まい。一方、塩原さんは長野、上海、現在は青森県に単身赴任と仕事の関係で転居続き。この日、お2人が会っていたのは、塩原さんの幼馴染・横内洋祐さんが3年前に始めた八ヶ岳で人気のジェラート店『八ヶ岳Sereno』です。2組の家族は時に国を隔てても、行き来をずっと継続。今年会うのはGW以来の2度目、前回もこの場所だったと言います。     「目的があって予定を立てて、会っているわけじゃないんです。以前も奥様の石川の実家に帰る途中、高速道路のSAで落ち合ってお茶しただけ、ということも。この店ができて鈴木さんとも随分会いやすくなりました」と塩原さん。「スキーやキャンプにご一緒したり、諏訪の御柱祭りに参加させてもらったり、塩原さんは僕の遊びの先輩です。最近は、ジェラートを食べながらたわいない話を2、3時間して『じゃあ、また』って別れる場合がほとんどですね」と鈴木さん。「2次会はないのですか?」と尋ねると「ないですよ。また会えますから」。そしてこう続けます。「先々週も家内とここで数時間を過ごしました。好きなジェラートを食べるためだけに、わざわざ500を運転してやって来るのも楽しいもの。オーナーの横内さんからは『ずいぶん贅沢なジェラートですね』って笑われますが」。     音響メーカーのデザイナーだった鈴木さんは早めに会社をやめ、フリーでプロダクトデザインを手がけたり、多彩な趣味に力を注いだり。また乗り物はバイクから車へシフト。基本的に小回りの効く小型車を乗り継いできました。そして還暦を前にした6年前、ラッキーカラーの赤い車を探していて見つけたのが、この限定マジェンタカラーの500。即断で購入したそうです。以来、自分の仕事のわがままを快く許してくれた奥様・眞喜江さんと、好きなとき大切な人たちに会うために、なくてはならない相棒に。さらに、気分転換のためのもう一つのプライベートスペースでもあります。鈴木さん曰く「車中ではiPhoneにダウンロードしたジャズかビートルズの曲をよく聴いています。今は500のない生活は考えられないですね」。     『八ヶ岳Sereno』から小渕沢の『Wood note』へ しばらくすると『八ヶ岳Sereno』に鈴木さんの奥様の実弟、中川喜文さん夫妻が合流(なんと石川県の自宅からドライブ!)。大勢の笑い声が聞こえてきます。ただ鈴木さん夫妻には、もう1カ所、久しぶりに顔を出したい場所があるようです。塩原さんたちに別れを告げ、2人は小淵沢方面に向かいました。行き先は、友人の加藤成彦さん夫妻が営む家具工房とカフェを併設した『Wood note』。自作の素敵なウッドテラスに立って、加藤さんが鈴木さん夫妻をにこやかに迎えます。     東京で電機メーカーの広報・宣伝を長く担当された加藤さんは、前から決めていた通り55歳で早期リタイア。飛騨高山の木工の専門学校で2年間の寮生活を送りながら技術を取得。今はこの小淵沢へ居を移し、木工家具の注文製作を行っています。鈴木さんとは共通の複数の友人を通して知り合ったのだとか。「なぜか八ヶ岳周辺に友人が多く集まるんですよ」と鈴木さん。     昨年の正月に見舞われたハプニング 実は鈴木さんと加藤さんには、忘れられない出来事があります。それは昨年の正月2日。いつものように『八ヶ岳Sereno』を訪ねた帰途、ここ小淵沢で突然、鈴木さんが運転する500に不具合が。東京まで戻れるか不安だし、どこもクローズだしということで、急遽、加藤さんに電話。加藤さん宅までなんとか走らせて、修理業者が引き取りに来るまで預かってもらったのだそうです。 「息子さんたちも帰省しているご家庭に突如お邪魔して、おせち料理までご馳走に。正月のハプニングにも嫌な顔一つせず受け入れてくださった加藤さんに本当に感謝です」。そんな鈴木さんの話を、加藤さんがニコニコしながら聞いています。 ほどなくして、先ほど一緒だった鈴木さんの奥様の弟さん夫婦も到着。3家族の楽しい語らいが始まりました。     愛車のドアは3枚までがいい 気のおけない友人や好きな場所へと向かうため、距離など気にせず愛車を運転。ごく自然体でいながらも、そんな愛情あふれる、好奇心旺盛な日常を送る鈴木さん夫妻。塩原さん曰く「何をするわけではなく、一緒にいるのがとても心地いいんです。だから皆さん、お2人に会いたくなるんじゃないでしょうか」。 「実は500に乗る前に10年間、初めて4ドアの車に乗っていました。でもこの500に乗って、僕のクルマのドアはやっぱり3枚まで、“2ドアハッチ”がいいなあと改めて実感。そんな走る楽しみをもう一度、思い出させてくれたのがこの車なんです」と鈴木さん。隔たる距離を物ともしないタフな相棒、赤い500を伴ってのロングドライブはまだまだ続きそうです。       『八ヶ岳Sereno』 毎朝手作りされるジェラートは通常9種ほど。隣の堀内ファームの高原野菜や近隣の果樹園の果実などをふんだんに使用。その味わい深さとさっぱりした後味が評判に。今の季節は「ぶどう」「洋ナシ」「カボチャ」のほか、こだわりの低温殺菌牛乳を使用した自信作「搾りたて牛乳」などがオススメ。軽食・喫茶も可能。   SHOP DATA 店名 『八ヶ岳Sereno』 住所 長野県茅野市玉川11398-291 若葉台団地上エコーライン沿い 電話番号 0266-75-1013 営業時間 10:00〜17:00 定休日 火・水曜(1月〜4月中旬は土・日曜のみ営業、7月20日〜8月末は水曜のみ休) Webサイト https://www.facebook.com/yatsugatake.sereno/ […]