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“食欲の秋”が到来! お家で楽しむイタリアの秋の味覚

“○○の秋”の中でも、とりわけ魅力的な響きを持つのが“食欲の秋”。この季節は1年の中でも特に、旬の食材・グルメをとことん満喫したいものですよね。そこで今回は人気のイタリア食材ショップ2店舗に、この秋にお家で食べたいイタリアの食材・グルメと、その楽しみ方について教えていただきました。どれもイタリアが誇るスペシャルな味覚ばかり。この機会にぜひご賞味あれ。   イタリア食材〈ベリッシモ〉   オリーブオイル・バルサミコ・スパイス・パスタなどを始め、オーガニック認証、BIO、D.O.P、ICEA認証などを受けている厳選されたイタリア食材を取り扱う専門店『ベリッシモ』。同店がセレクトした食材や商品は、大量生産とは無縁な家族経営の農場で愛情深く作られたものばかり。その美味しさの裏にある何世代にもわたって受け継がれる“物語”という隠し味が、あなたのお腹も心も満たしてくれます。   プレーンのチョコレートを香りの中で熟成させた世界初の試み   〈サバディ〉アッフィナーティ 1,620円(税込)     シチリアで生まれたチョコレートブランド〈サバディ〉の『アッフィナーティ』は、香りのある原材料をチョコレートに練り込む従来の方法ではなく、プレーンのチョコレートを“香りの中で熟成させる”という世界初の試みを行っています。花などの繊細な香りにはカカオバターを加えることでより香りを引き立て、逆に風味の強いものにはカカオマスと砂糖のみのチョコを漬け込むというこだわり。気温の低下とともに、身体を温める甘いものがうれしい秋の夜長のお供には、チョコレートがぴったり。スタイリッシュな缶が贈りものにも最適です。   クルマ好きが一目惚れするルックスと上質な大人の味わい   〈マイアーニ〉フィアット チンクイーノバック 3,510円(税込)   1796年にボローニャで創業したマイアーニのチョコレートは、そのキュートなルックスに一目惚れ。なんとフィアット『500(チンクエチェント)』をモチーフにした、2色の車型チョコがたっぷり180gも入っています。青い包み紙の『チンクイーノ・フォンデンテ』は、秋が旬のヘーゼルナッツとカカオのペーストをセミスイートチョコでコーティング。白い包み紙の『チンクイーノ・ラッテ』は、たっぷりのヘーゼルナッツペーストを閉じ込めたミルクチョコです。見た目のポップさとは裏腹に、その上質な味わいは口にした瞬間に大満足!   シチリア伝統の古代硬質小麦を使った3種の豪華パスタセット   〈アリアンナ オッキピンティ〉古代硬質小麦パスタ3種のセット 4,001円(税込)   ギリシャ時代からシチリアで生産されている、古代硬質小麦・トゥミニアを使ったパスタセット。7月に収穫された2500㎏の小麦は布袋で保管され、その後パスタに加工されます。『ベリッシモ』では10月頭に入荷したばかり! らせん形状でどんなソースでも絡みやすい“フジッリ”、イタリアの家庭では定番のペン先の形状をしたショートパスタ“ペンネ”、大きなチューブの形状が特徴のカンパーニア州の郷土パスタ“パッケリ”の3種を取りそろえています。アマトリチャーナにして楽しんだり、秋が旬のアサリやキノコなどと一緒に味わってみてはいかがでしょうか?       ▼INFO:画像提供 ベリッシモ https://www.bellissimo.jp/ photos by shashinshokudo     エッセンティア   東急東横線・学芸大学駅前にて、2016年にオープンしたナチュラルワインとオーガニック食材の専門店『エッセンティア』。歴史・芸術・食文化など、とにかくイタリア好きのオーナーは12年かけて全土20州を制覇! そしてイタリア全土20州から選ばれたナチュラルワインの品ぞろえは600種類・1200本、人気のオレンジワインだけでも100種類のラインアップを誇ります。その他にも伝統製法・無農薬・無添加のチーズ、パスタ、オリーブオイルなどを豊富にそろえ、イタリア好きはもちろん、料理研究家やシェフなども足繁く通うお店です。   銘醸地・ピエモンテから希少品種・ルケを使った赤ワイン   〈テヌータ・モンテマーニョ〉ノビリス・ルケ・ディ・カスタニョーレ・モンフェッラート 2018 3,520円(税込)   スパークリングワインや白ワインを飲む機会の多い夏が過ぎ、迎えた秋は赤ワインの季節。日本同様に四季の移ろいを感じられるイタリアでは、トリュフやポルチーニなど、1年で最も食材が豊かな季節でもあります。毎年秋になるとトリュフ祭りなどが開催される街・アルバのあるピエモンテ州は、バローロやバルバレスコが有名ですが、秋におすすめしたいのが希少品種・ルケを使ったワイン。バラなどの華やかなアロマに果実やスパイスが混ざる香りが特徴で、お肉はもちろん、トリュフ、ポルチーニ、チーズ、生ハムなどとの相性が抜群です。   “イタリア最古のチーズ”に黒トリュフを混ぜ合わせた逸品 […]

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イタリア人料理家直伝! 手軽で本格的なボロネーゼを作っチャオ

日本でおなじみのパスタのひとつ、ミートソース・スパゲッティ。しかし「実は、ミートソース・スパゲッティはイタリアにはないのです」というのは、イタリア・サルデーニャ島出身のクラウディア・カズさん。彼女は、一般の方からプロの料理人まで、幅広い方に本物のイタリア料理を伝えるクッキングスタジオを主宰する、イタリア料理家兼パスタデザイナーです。 「ケチャップを使うミートソースは、デリバリー系のピザ同様にアメリカからきたものかもしれませんね。この料理の原型は、イタリア語ではRagù alla bolognese(ラグ―・アッラ・ボロネーゼ)といいます。直訳すると“ボロネーゼの煮込み”です。日本ではボロネーゼといわれているパスタです。ちなみに、ラグーとはragoûterというフランス語の“味を活かす”という動詞からきた言葉でして、北イタリア・ボローニャの人々がフランス料理を参考にして作ったソースです」。 今回は、本格的なのに手軽に作れるボロネーゼを、カズさんから直伝していただきます。本場仕込みの深い味わいをお楽しみください! 「パスタは、手打ちをおすすめします。乾麺もおいしいものが増えていますが、やはり生のものは食感が違います。思っているよりも簡単ですので、ぜひ挑戦してみてください」とカズさん。さらに、パスタの種類にもこだわりがあります。「ボロネーゼは、平打ち麺との相性がいいのです。オリーブオイルをメインに使ったペペロンチーノやボンゴレは細い麺=スパゲッティですが、ラグーには幅広で平たい麺=フェットチーネやタリアテッレ、パッパルデッレを合わせるのがイタリアでは普通です。今回は、私がデザインしたレースのような飾りがついたARRANDAS(アッランダス)という麺を作ってみましょう」 平打ちパスタ 材料(4人分)/薄力粉(200g)、デュラムセモリナ粉(100g)、卵3個 「ボウルに薄力粉とデュラムセモリナ粉(グルテン含有量の多い硬質のデュラム小麦を粗挽きにしたもの)をすべて入れて、真ん中にくぼみを作って、そこに卵を3個入れてください。卵は常温がいいでしょう。冷たいと、こねにくくなるので。さらに、塩をふたつまみ入れて、その後卵をフォークなどでつぶしてください」。 「よく卵をかき混ぜたら、徐々に周りの粉になじませていきます。その後、手で10分くらいこねます。この時に、強く握らないように、空気がやわらかく入るようなイメージでこねてください。粉が全部なじんだら 、生地をくるくると回転させます。だんだん生地が温かくなってきて、ふわっと軽く、さらさらとした手触りになります」。 「最後に丸くして、ボウルをひっくり返して蓋のように生地の上にかぶせ、室温で20〜30分ほど生地を寝かせます 」。   パスタ生地を寝かせている間にソースを作りましょう! ラグー 材料(4人分)/ひき肉(豚100g、牛100g)、ニンジン(70g)、玉ねぎ(70g)、セロリ(70g)、トマトの缶詰(1缶)、バジル(三葉ほど)、無塩バター(20g)、オリーブオイル(15g)、塩(3つまみ) 「まずはニンジン、玉ねぎ、セロリをみじん切りにして、ナベにいれます。その上にオリーブオイルとバターを加えたら、火をつけてください。焦げないように気を付けてください」 「次に、ひき肉を加え、火が通る前に塩を3つまみ。さらに、トマトとバジルを加えます。その後、弱火で1時間ほど煮込んだらソースの完成です」。   いよいよ、手打ちパスタを作り! 「寝かせていた生地を、麺棒でのばしていきます。厚さ1㎜くらいを目指します」。 「今回のパスタは総量400gほどあるので、一度にのばすのは結構難しいですが、生地を半分に切ってのばすと楽ですよ」。 「機械でのばすのは楽ですが、表面がツルツルしすぎてソースがからまりにくくなります。手打ちは、表面がざらざらしているのでおいしくなるんです」。 次に、のばしたパスタ生地をカットしていきます。今回はタリアテッレやパッパルデッレという種類のパスタをベースに、両サイドをあえてギザギザにカットした平打ち麺にします。パスタカッターはさまざまな種類があって、 1,500円くらいから、オンラインショップなどで手に入れることが出来ます。イタリアの真鍮製のものだと数万円するモノまでありますが、 今回は、不規則に切れるイタリア真鍮製のモノを使用しました。 「この3本はイタリアでオーダーしたパスタカッターです。レースのような見た目がかわいいのと、ソースがからみやすいという利点があります」。 「パスタの長さは、フォークで決めます。2回巻いてちょうといい長さを計ってみましょう。だいたい長さは15㎝くらい、幅は3㎝くらいが良いと思います」。 「鍋に水を張り、沸騰したらパスタを入れます。塩は水の10%くらい。ゆで時間は5分くらいですが、4分の段階で一度味見をしてみるといいでしょう。デュラムセモリナ粉を使っているので歯ごたえがありますので、ゆで過ぎには注意してくださいね」 「盛り付けなのですが、イタリアのパスタは日本のように麺の上にソースをのせて出すことはありません。パスタとソースをからめて、それから各皿に盛り付けます。パスタをお皿に盛り付けたら、パルメジャーノレッジャーノ(チーズ)をたっぷりかけて、Buon appetito!」。 ラグーソースはパスタだけではなく、ラザニアにも活用できます。少ない食材で深い味わいを楽しめるので、ぜひレパートリーに加えてください! CLAUDIA CASU(クラウディア・カズ) イタリア・サルデーニャ島出身。ローマ、ロンドン、東京などでグラフィックデザイナーとして約20年働く。2012年よりパスタ・デザイナーとしての活動をスタートし、「SARDEGNA COOKING STUDIO」料理教室を主宰(一般クラスとプロ向けのプライベートクラスあり)。季節に合わせた新鮮な食材を選び、芸術的な形の本格手打ちパスタや伝統的なサルデーニャ料理を日本に広めている。 WWW.FACEBOOK.COM/SARDEGNACOOKINGSTUDIO/ […]

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簡単レシピで本格イタリアン〜10分でできる、夏色の冷製パスタ

近年、巷のイタリア料理店の充実ぶりには目を見張るものがあります。うれしいのはトラットリアとかオステリアと呼ばれる大衆店が増えたこと。いつでも気軽にイタリア料理が楽しめるようになりました。   これだけ定着したのは四季の味、素材の味を大切にする日本人の感性とイタリア人の感性が似ているのも原因のひとつかもしれません。   イタリアンと言えば、やっぱりパスタ。イタリアの定番であり、世界の定番。手軽に楽しめてオシャレで美味しい。そんなイタリアらしいパスタのレシピをご紹介していきます。   東京赤坂で本格的なトスカーナ料理が楽しめるトラットリアとして人気の「CITTINO(チッティーノ)」の捧(ささげ)シェフに、酷暑を乗り切る日本の夏にふさわしいパスタを教わりました。 夏といえばすぐに夏野菜というのが相場なのですが、今回ご紹介するのは「桃をつかった冷製のパスタ」。 はたしてどんな味なのでしょうか?     「イタリアでは野菜と果物の境目がユルいんです。夏には冷たいピーチティーが定番のイタリアなんですが、実は簡単な工夫でパスタと絶妙な組み合わせになります。冷製パスタにフルーツって、デザート的な? そう思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ちょっと固定観念を一度捨ててもらえると良いかなと思います。」   にこやかに語る捧さんは、トスカーナ地方の複数の星付きレストランで修行した経歴の持ち主。季節の旬と素材の良さを活かすことが、日本とイタリアの料理に共通した部分だといいます。           <レシピ> パスタ(スパゲッティ1.4ミリ〜1.6ミリ)100グラム 桃(一個) 水煮トマト缶(2ホールくらい) プチトマト(彩り用〜適量) ミント(香り付け〜適量) ニンニク(少々) 生ハム(パルマ産がオススメ・スライスで二〜三枚) オリーブオイル バルセート(イタリアの白ワインのバルサミコ〜ワインビネガーで代用も可) 塩 コショウ     日本で夏の冷製パスタといえば細麺のカッペッリーニを想像しがちですが、いわゆるフツーのスパゲッティがオススメとのこと。ちょっと驚きました。     「もちろん地方によって好みは異なりますが、少なくとも私のいたトスカーナでは、カッペッリーニのような細麺はあまり食べられていないんです。日本人がお米の炊き方にこだわるように、イタリア人はパスタの食感を大切にします。噛んだときの食感と小麦そのものの味、そして具材の味とのコンビネーションを楽しむんです。今回のパスタには普通の太麺、スパゲッティが最適なんです。」   「麺の茹で上がりを待つ間に、具材を用意するだけなので、暑い夏で手数をかけずにさらっと作れるのも魅力です。家庭でも厨房は暑いですからね…。」     ちなみに今回の調理にかかる時間は、麺茹で時間を含めてたった10分ほど。 簡単なレシピですが、いろいろとコツがありますので、ぜひご参考まで。   おいしいコツ その1 プラス2分の茹で時間 「冷製パスタを作るコツは、パスタの袋に書いてある所要時間よりも2分多く茹でるのがオススメです。」     タイマーをセットして、パスタがお鍋に入ったら、いざ具材づくり!   用意した桃の半分を1センチ角に切り、ボウルの中でフォークで潰します。         […]