fiat magazine ciao!

#アート

LIFESTYLE

500X にアートを描く!片桐 仁さんインタビュー Vol.03

俳優、彫刻家、コメディアン、そして父親と多彩な顔を持つ、フィアットオーナーの片桐仁さん。現在出演中のフィアットのプロジェクト「#MyFirstFIAT」の第3 弾で、自身の愛車『500X』にアートを描いた片桐さんに、今回制作した作品のこと、そしてフィアットへの思いについて伺いました。 作品のテーマは縄文時代 これまで「XTRA INSPIRATION」「XTRA IMAGINATION」と展開してきた#MyFirstFIATの第3 弾のテーマは「XTRA CREATION」。その中で、自身の愛車500X を色彩豊かなアートに仕上げた片桐仁さんに、作品のコンセプトについて話を伺いました。 「いわゆる工業製品としての“クルマ”とは真逆の柔らかいイメージの作品にしようと思った時に、土器とか土から出てきたモノを描いたら楽しいんじゃないかなと思って、縄文土器をテーマにした作品に仕上げました。最初から、何を描くかしっかり決めず、自由な気持ちで描きました。でも、描いても、描いても、なかなか終わらなくて(笑)。思っていた以に、時間がかかっちゃいました」 今回の作品の中でこだわった部分、それは片桐さんの好きなモノへのこだわりといっても過言ではないよう。 「僕は、縄文時代が好きということもあって、今回のモチーフに選びました。縄文時代の火炎型土器の炎のカタチを、クルマのファイヤーパターンに見立てて、エネルギーのほとばしりを表現したり、フィアットならではの可愛らしさを中心に考えながら、縄文の良さを盛り込みました。また、僕は縄文にお祭り感みたいなものを感じるので、そういうおめでたい雰囲気や、賑やかな感じを表現しました。さらに、骸骨の部分は500X のヘッドライトの形と合わせて描いたら面白いかなと。ライトのマスキングを取った瞬間の、手書き部分と工業製品部分とのギャップがとても良かったです」 作品を制作する中で、いつも見慣れている500X に対して、思いもよらない発見があったとのこと。 「乗っているだけでは気づかなかった、細かい膨らみやヘコみや段差、各部分、各パーツ、ひとつひとつしっかりとデザインされていることを、刷毛を置いた瞬間に強く感じました。起伏というか、豊かな面やシルエットを、改めて実感できたと思います。クルマにペイントすることってなかなかないことなので、今回の作品制作はとてもいい経験になりました。それにしても、本当に難しかったですね」 「あと、刷毛を使って手描きで描くことで、柔らかさというか、温かさというか、そういったことを表現できたと思います。いま、デジタルで何でもできてしまう時代ですけれど、手でひとつひとつ描いたアナログな感じが、フィアットには合っていると感じました。土器や土偶などは、何千年も前の人が作って、後世に語り継いでいったもの。フィアットのクルマも、昔から受け継がれているアイデンティティを守りながら、ひと目でそれとわかるデザインを象っている。そういった部分も、縄文時代の土器や土偶と結びつくような気がしています」 作品のタイトルはJOMON 大胆かつ繊細に、様々なモチーフが描かれた500X。今回の作品のタイトルを聞くと、ズバリ「JOMON(縄文)」と答える片桐さん。そこには、縄文時代好きならではの熱い思いがあるようです。 「土器ってあくまでも器なんですけれど、縄文土器って北海道から沖縄まで全国で発掘されていて、しかも地域によってデザインもカタチも様々。こんなにバラエティ豊かな立体物って、世界でも珍しいと思いますよ。今回の作品の中にも描いた“火炎型土器”に関しても、信濃川流域だけで500年間作られていますからね。1 万年の長きにわたって土器が作られていたと思うと、その時代の豊かな精神性みたいなものを感じます。土偶には国宝に認定されているものも結構あるので、そろそろ世界遺産になってもらいたいですね。今回500X に描いたアートも、縄文時代の素晴らしい文化も、世界の人たちに知ってもらえると嬉しいですね」 数日の間、500X とじっくり見つめ合う時間を過ごした片桐さん。その中で、フィアットのデザインについて、改めて興味が深まったよう。 「500 と500X って、大きさもデザインもパーツも全然違うのに、ちゃんとフィアットのデザインに見えるのが、本当に不思議ですよね。顔つきだとは思うんですけどね。絶妙だなぁと思います。今回ボディにアートを描くことで、フィアットのクルマが持つデザインの素晴らしさを再確認しました。塗りやすい部分があったり、逆に塗りにくい部分があったり。触って、面を感じるイメージ。これは、ヨーロッパ車ならではというか、フィアットならではのカタチの面白さだなと感じましたね。クルマって、タイヤがここにあって、ドアがここにあってといった基本的なルールがたくさんあるじゃないですか。しかも、時代によって、安全面とかいろいろなルールも変わるし。その中で、このフィアットらしいカタチをずっとキープできているということは、フィアットのこだわりというか、譲れない部分だと思うので、それを実感できたのはとても興味深かったですね」 続けて、フィアット車の魅力について話しをする片桐さん。 「500X をひと言で例えると“THE ITALIA”。日本人がこのデザインを作るのは、やっぱり無理ですもん。こういう風にデザイン性が光るイタリアのモノづくりって、日本とはまったく異なるコンセプトがあるからなんでしょうね。日本にも驚くようなデザインのクルマがありますけど、フィアットはフィアットでしかない。輸入車って、高級だとかスピードが出るとか、ブランドごとにしっかりとした特徴があるものが多いと思うんですけど、その中でもフィアットは大衆車というポジションでありながら、これだけのデザイン性が発揮できている。これって、本当にすごいことだと思いますね」 「制作中、この500X の作品に粘土を盛ったらどうなるんだろうとか、2.5 次元的なレリーフにしたいなぁとか、考えちゃいましたね。クルマに絵を描いたり、モチーフを付け加えたりすると、ともすればそのクルマの個性を消してしまうこともあると思うんですけど、何をしても、どんな絵を描いてもフィアットはフィアットですからね。それと、フィアットは、道具を超えた愛着みたいなものが湧いてくるんです。クルマって、基本的には移動手段じゃないですか。日常を便利にするものっていうか。そんな、移動自体をレジャーにしてくれるっていうか、楽しみのひとつにしてくれるっていうか。そういった点も、ファンを魅了する部分なんですよね」 今年アーティスト活動20 周年を迎え、6 月には台湾での個展、そして今年度中には日本での個展を開催したいと意気込みを語る片桐さん。 2019 年は、アーティストとして、俳優として、そしてコメディアンとして、さらなる飛躍の年になること間違いなし!今後の片桐仁さんの活躍に、期待がますます高まります。 ※片桐仁さんのインタビュー第1弾はコチラ。第2弾はコチラ。 #MYFIRSTFIAT with 片桐仁 キャンペーンサイトはコチラ […]

LIFESTYLE

独自スタイルのセルフポートレートで世界を魅了!新進気鋭のフォトアーティストARISAKが表現するFIAT 500 Collezioneの新たなる魅力

ミュージシャン、アーティスト、俳優と、これまでに様々なクリエイターとのコラボレーションを実現してきたフィアットのキャンペーン「#MyFirstFIAT」。その第4弾として、フィアットとコラボレーションするのが、大きな注目を集めている新進気鋭のフォトアーティストARISAK(アリサック)さん。2019年、1年間にわたりフィアットの様々な一面を撮影するARISAKさんに、作品のこと、そしてフィアットのことを語っていただきました。 親友の撮影をきっかけにフォトアーティストになったARISAKさん ダークファンタジーという独自のスタイルで写真作品を生み出すフォトアーティストARISAKさん。実は、写真を撮り始めて、まだ4年とのこと。彼女がどのようにしてフォトアーティストになったのか、その経緯をお聞きしました。 「子供の頃からフィギュアスケートをやっていたんですけど、練習中に頭をケガしちゃって。そのあと、ジャンプをするのが怖くなってしまい、フィギュアスケートを辞めてしまったんです。その後、特に興味を持つものがなくなってしまったので、何年か遊んでましたね。そんな時、俳優の親友からオフィシャルブログの写真を撮り直したいという話を聞いて「じゃ、私撮るよ」みたいな。その時は、ちゃんと写真を撮ったこともなかったし、カメラも持っていなかったので、知り合いからカメラを借りてきて撮ったんです。そしたら、親友がその写真を気に入ってくれて「写真始めた方がいいよ」って言ってくれたんです。それが、とても嬉しくって。「写真でなんかできる!」と思って、次の日にカメラを買いに行きました。それから、カメラを始めたんです。本当、直感で動いている人生ですよね(笑)」 独創的なアイデアで、これまでに観たことのない世界観を表現するARISAKさん。フォトグラファーとしてはもちろん、実はもうひとつ写真表現のスタイルがあるとのこと。 「写真を撮り続けている内に、自分しか思いつかないような世界観で写真を撮るのが面白いなってなってきて。そんな中、自分の表現のルーツでもあるフィギュアスケートとカメラを、うまくリンクできないかなぁって思い始めたんです。 私、よくパーティ行ったり、みんなと踊るのが好きなんですけど、自分もすごく派手な格好をして踊りながら写真を撮ったら面白いんじゃないかって思って。それで、自己流で踊りながら撮るフォトパフォーマーをすることになったんです。フォトパフォーマーというスタイルは、遊びの延長線というか。自分のもうひとつの表現としてあるコンテンツですね」 「フォトアーティストという名義の時は、自分が他の人を撮影したり、セルフタイマーで自分自身を撮影したり。スタイルとしては、ダークファンタジーな世界観で撮っています。モデルさんのいる撮影って楽しいんですけど、ヘアメイクさんとかスタイリストさんとか、スタジオの空き状況とか、いろいろな要素やスケジュールが関わってくるんですね。 そこで思いついたのが、セルフポートレート。部屋の一角に布を垂らして、テスト撮影したりして。 ある時、友だちのヘアメイクさんと一緒にスタジオに入って撮影した時に「あっ、これ意外といけるかも」みたいな確信を持ちましたね。その後、とあるヘアメイクさんから「セルフポートレートのヘアメイクをやりたい」って連絡をいただいて、いくつも作品を撮影しました。今回の撮影のヘアメイクもそのヘアメイクさんなんです。 ちょうどそのタイミングで、VOGUE JAPANのヤングアーティスト10人の中に選んでいただいて。その集合写真も、私がセルフタイマーで撮ったんですよ」 銀座の真ん中でバレエ!?いまも心に残るPhotoVogueに採用された1枚 精力的に数多くの作品を生み出しているARISAKさん。なかでも、特に印象的な写真作品があるという。 「お気に入りの写真はいろいろあるんですけど、1点挙げるとしたら銀座の真ん中でバレエを踊っている写真ですね。 当時、高価な一眼レフを買うお金がなくて、持っていたミラーレスカメラで撮影しました。作品撮りをしたくてSNSでモデルを募集している最中、とある素敵な表現者の方を見つけて。会って話をしたら、すぐに意気投合。「路上でバレエできますか?」って聞いたら「全然できる」って言ってくれて。銀座の真ん中でトゥシューズを履いてもらいました(笑)。 この写真、VOGUE ITALIAのWEBサイトにあるPhotoVogueという写真審査コンテンツで初めて採用された写真なんです。その時の嬉しさは、いまでも覚えていますね」 初心と現在を感じさせる500 Collezioneとの出逢い 日本発表前に『500 Collezione』を撮影したARISAKさん。実は、この撮影車両はARISAKさんの愛車になる1台。そんな『500 Collezione』と出逢った時の感想をお話いただきました。 「撮影前に『500 Collezione』の写真は見ていたのですが、実物を見た瞬間アガっちゃいましたね。 これまで入ったことのない規模の大きいスタジオに、未来の愛車。運転免許証取り立ての私が初めて乗るクルマが『500 Collezione』。ご褒美、いやご褒美以上の存在がそこにいて、言葉にならなかったです。これから戯れるクルマが自分の愛車になるっていう不思議な感じと、ライトが点いた瞬間のエモーショナルな感じ。 “超カッコいい写真が撮れる!”っていう思いとともに“絶対撮らなきゃ!”っていう、そんな気持ちになりました」 ARISAKさんが、ひと目で惚れ込んだ『500 Collezione』。なかでも、特に気に入っているポイントがあるとのこと。 「初めてドアを開ける時のひと触りでさえもワクワクしたり。ドアを開けた時に「開いた!」みたいなよろこびがあったり。些細なことが、全部当たり前じゃない。そんな高揚感がありましたね。シートに座るショットがあったんですけど、スーツのような仕立てのシートで、どこから見ても全部カッコいい。しかも、限定車っていうのが、心をくすぐりましたね。私、限定に弱いので(笑)。あと、ホイールやビューティラインがブロンズ色な点も、プレミアム感満載で気に入ってます。私は、ゴールドのアクセサリーが好きでよく着けるんですけど、そういうところも似ている気がして。 それと、ボルドーのボディカラーもクールでセクシーでもある。この妖艶な感じも大好きですね。実は、写真を始めた頃、ボルドー色の口紅をよく塗っていたんです。そのせいか、このボディカラーを見て、ちょっと初心を思い出したりして。しかも、ホイールやビューティラインの色は、いまの自分を表現している。そんなイメージもあったりして。なんか、勝手に運命感じています」 今回の撮影、そしてこれから1年間、フィアットの撮影を行うARISAKさん。その思いと意気込みを伺いました。 「今回の『500 Collezione』の写真は、ファッションフォトみたく純粋に作品を楽しんでもらえたらいいなぁと思っています。世のカッコいい女性たちにも見ていただきたいですね。フィアットって、カッコいい系の女性も似合うんだよ、みたいなことを感じてもらえると嬉しいです。あっ、もちろん男性も。フィアットって、おしゃれでかわいい、そんなイメージが強いと思うんですけど、それだけじゃないと思うんですね。そんな、まだ誰も気付いていないフィアットの一面と、いままで見えなかった私自身の一面の両方を、撮影ごとに見せていきたいと思っています。これからの撮影も、とても楽しみにしています」 最後に、ARISAKさんのファン、そしてフィアットファンへメッセージをいただきました。 「いままで、クルマのお仕事をしたことはないんですけど、ダークファンタジーにフィアットを撮っていきたいと思っています。ひたすら尖った、ひたすら好きなものを詰め込んだ写真になると思うので、純粋に作品を楽しんでもらえたら嬉しいです。1年間、よろしくお願いします」 ARISAKさんの感性が、フィアットの新たな魅力を映し出す「#MyFirstFIAT」の新シリーズ。第1弾となる『500 Collezione』の作品からも、いままでとは違ったフィアットのイメージを感じた方も少なくないはず。 1年間にわたり展開するARISAKさんの作品に、期待が膨らみます。 MyFirstFIAT with ARISAK ARISAKさんがフィアットの新たな魅力を写し出す。『500 Collezione』をモデルにした第1弾、公開。詳細はコチラ 500/500C Collezioneの詳細はコチラ ARISAKインタビューも掲載中!VOGUE JAPANの記事はコチラ […]

LIFESTYLE

500Xが、わが家にやってきた!片桐 仁さんインタビュー Vol.02

俳優、彫刻家、コメディアン、そして父親と多彩な顔を持つ片桐仁さん。 最近『500X』を家族に迎え、現在フィアットのキャンペーン「#MyFirstFIAT」に出演中の片桐仁さんへのインタビュー第2弾。今回は、アートとの出逢いやこだわり、そして俳優の仕事について、根掘り葉掘り伺いました。     アートに目覚めた子供時代 現在、不条理アート粘土作品展「ギリ展」を全国で順次開催している片桐仁さん。俳優としてはもちろん、アーティストとしても積極的に活躍している片桐さんに、アートとの出逢いについて聞いてみました。 「僕は、とても「不用意な子」でしたね。まあ、ウチの子供みたいな感じで(笑)。 例えば、田んぼに自転車ごと突っ込んで泥だらけになったり。そんな僕が子供の頃に好きだったのは、ウシガエル捕まえたり、ザリガニ捕ったり、虫捕りしたりすること。とにかく、外で遊んでいましたね。 あと、子供の頃から絵を描くのは好きでしたね。粘土遊びとか、木を彫ったりとか、そういうのも好きでした。 なかでも、とても印象的だったのが幼稚園の時。たまたま描いたロケットの絵が賞を獲って、郵便局に貼り出されたんです。それから、小学1年生の時に描いたニワトリの絵が金賞を獲ったり。唯一、周りから褒められるのが絵だったので、子供心に「それだけ、がんばろう!」と思ったのを、いまでも憶えています」     アートに大切なのは、笑いの要素 自身の作品にさまざまなアイデアを盛り込んでいる片桐さん。そんなアートを生み出す上でこだわっているポイントは、何かあるのでしょうか? 「僕が作品を制作する上で大切だなぁと思っているのは、笑いとアート性。現代美術の作品の中にも、クスッと笑えるものって結構あるじゃないですか。だまし絵とか。そういうのが好きなんですよね。 日常的に使う物に粘土を盛って作った僕の作品には「使いにくい!」っていう笑える要素があると思うんです。しかも、それを「持ち歩く」っていうのもアートだと思いますね。 ときどき、子供の同級生に「なんで、こんなの使うの?」って言われることがあるんですけど、そんな時には「なんで、そんな普通のこと言うの」って返しています(笑)。 僕の場合は、作品自体が名詞みたいなものですからね。 そもそも、粘土作品を作り始めたのは、雑誌の連載がきっかけ。気がつけば19年間で約180作品も制作しました。 「あの時、こうだったなぁ」とか「楽屋で作ったなぁ」とか思い出も含めて、全部思い入れはあるんですけど、評判が良かったのは1作目の「俺ハンテープ台」。 これを初めて見た時、連載誌の担当者が「毎月こういうのを作るんですか?」って、とても驚いていました。編集部の人たちにも評判が良かったので、初めの頃は自分の顔ばっかり作っていましたね。 あと、スゴく憶えているのは「カエルちゃん」。この時は、モーレツにカエルが作りたくて、ガラケー(携帯電話)をベースに作っちゃったんですよね。これを首から下げてたら「なんで、首からカエル下げてるんだ?」とか言われて。「いや、電話だから携帯しないと」って。これが、役者仲間にものすごく評判が良かったんです。 獅子舞の顔をしたインスタントカメラ「マイしし」も好きですね。これは、カメラマンさんがフード被っている時、獅子舞みたいになるっていう。そういうイメージで作りました。これで使ったインスタントカメラは、嫁さんから奪ったものなんですよ(笑)。 初期の作品は、クリーチャーっぽいものが多かったんですけど、この頃からカエルとかカニとか、実はシンプルなものが意外と面白いんだなと思い始めましたね」 写真/大坪尚人/講談社   インスピレーションを刺激したアーティストたち 美術大学出身の片桐さんには、さまざまな分野で影響を受けたアーティストがいるとか。どんな人たちに影響を受けたのか?詳しく聞いてみました。 「影響を受けたアーティストは、たくさんいますね。 フィギュアの世界だと、造形作家の竹谷隆之さん。竹谷さんが作るクリーチャーとかが好きだったので、同じ粘土を買って、同じヘラを使って。最初はマネしてましたね。 ある時、幸運にもご本人にお会いする機会があって、工房にもお邪魔したんですけど、いまでも同じ道具使っているんですよ、何年も、何年も。もう、感激でしたね。 それと、サルバドール・ダリにもとても影響を受けました。初めてダリの作品を観たのが、なぜか彫刻展だったんですね。 本当は絵が見たかったのに、彫刻ばっかりで。だけど、そこで観た「象(別名:宇宙象)」っていう作品の立体版があったんです。これは、衝撃的でしたね。 ダリの絵って、めちゃくちゃスゴいじゃないですか。「引き出しのあるミロのヴィーナス」とか、立体になってもスゴく良くって。実際には、ダリの絵を観たことがなかったんだけど、 何かうねりのようなシュールレアリズムのエネルギーが生で感じられて、ある意味絵よりスゴいなって思って。絵も感動するけど、立体って面白いなぁって。ダリは、そんなきっかけをくれたアーティストです。 あとは、ロン・ミュエック。人間そっくりの作品が、ちょっと不気味で。大きかったり、小さかったり、写真で見るとサイズがわからないんですけど、とにかくインパクトが強い。例えば、4メートルくらいある胎児の作品とか。ああいう作品を観ると、本当にスゴいなぁと思いますね。 そうそう、実は僕、ゴッホが好きで油絵がやりたかったんです。 なかでも、ギュスターブ・クールべっていう画家が好きで、僕もスカンブルっていうペインティングナイフを使ってグイってと色を重ねる技法で、キャンバス上で油絵具を混ぜたりして。 でも、だんだん厚塗りになって、左官屋さんみたいになってきちゃって。先生から「お前は筆を使え」って言われたりして。もう、漆喰(しっくい)を塗るみたいになっていましたね。周りからは「もう、それ彫刻じゃん」みたいに言われたりしてました(笑)」     アートは、とっつきやすいクリエイティブ 子供のように目を輝かせながら、楽しくアートの話をする片桐さん。ところで、片桐さんにとって、アートとは一体どんな存在なのだろう? 「アートっていう言葉が持つ世界が広すぎて、人によっていろいろな解釈があると思うんですよね。僕にとってアートは、とにかく“とっつきやすいクリエイティブ”。 大人から子供まで笑える。で、クイズみたいに「これは何だ?」ってなる面白さがある。持ち歩く面白さもあるし「それ何?」って興味を持ってもらえる不思議さもある。 いつも持ち歩いている作品は、僕にとっては、いわばコミュニケーションツール。 初対面の先輩の役者さんって、正直どう喋ったらいいのかわからないじゃないですか。でも、向こうから「それ、気になるんだよねえ」とか言われて。それがきっかけで、会話が弾んだり。そういうきっかけを作ってくれる、メリットもあるんですよ。 ときどき、子供たちの粘土教室をするんですけれど、その時もうまく作ろうとしなくていいと、子供たちに言っています。うまく作れなくても「何か」になる。「言葉にならない何かがあるはずだから」ということで作ってもらっています。 泥んこ遊びの延長というか、触って感じること自体が大事かなと思っています。 アートって、その人のライフワークだったり、人生を映し出すものだったりする。いろいろな素材を使って、いろいろな作品を作る人は、いろんなことを考えている。 日常を生きる中で、新しい考え方に出逢えるきっかけになると思うんです、アートって。いろんなことを楽しめる、面白がれるきっかけを教えてくれる、そんな気がします」     仕事のポイントは、楽しむこと 多彩な活躍の中でも、役者としての活躍がめざましい片桐仁さん。コミカルな演技はもちろん、クールな役もこなす「役者・片桐仁」は、どのように仕事と向かい合っているのか?その思いを聞いてみました。 […]

LIFESTYLE

500Xが、わが家にやってきた! 片桐 仁さんインタビュー Vol.01

芸人、役者、アーティストと、多彩な才能を発揮するタレントの片桐仁さん。 最近『FIAT 500X』のオーナーになった片桐さんへのインタビュー第1弾。 今回は、家族のこと、そして新しく家族になった『500X』のことを中心に、いろいろなお話を伺いました。     家族がいるから、まいにちは楽しい ドラマ、舞台、そしてバラエティーと、多忙な日々を過ごす片桐仁さん。そんな片桐さんにとって、家族とは、そして家族と過ごす時間とはどういう存在なのでしょうか。 「やっぱり自分を構成する大きな要素ですよね。家族がいるから、いまの自分がある。そう思います。まぁ、ときには煩わしく感じることもなくはないですけど(笑)。 あと、家族で出かけることや、昔親に言われて嫌だったことなんかも、実は大人になるためになくてはならないものなんだなぁと思うようになりましたね。 僕の場合、職業柄休みも不規則だし、スケジュールを自分でコントロールできないので、家族と過ごす時間も少なくなりがちなのですが、嫁さんがいろいろ計画してくれるので、本当に感謝しています。 仕事に追われている時には「あんまり会ってないね」とか「あんまり喋ってないね」と言われることもあるので、今回新しく家族になった『500X』に乗って、みんなでドライブできたのは、とても楽しかったし、いい体験でした」     大切なのは夢中になれるもの 家族との時間を、とても大切にしている片桐さん。 そんな時間の中で、特に大切にしているポイントは何なのだろう? 「子供が夢中になっているものを、むやみに止めちゃいけないなぁって思っています。ときには、止めますけど(笑)。でも、できるだけそうしようと考えています。 子供が何に興味を持つかわからないし、親としては夢中になれるものを見つけ出して欲しいという思いもありますからね。なので、そういうものを探す手伝いをしてあげられたらいいなって思っています。 でも、最近子供たちがスマートフォンでゲームばかりしているので「それはなぁ〜」と思っちゃうんですけど、これもコミュニケーションツールのひとつだし。子供と同じゲームをやっていて、嫁さんから「お風呂に入って!」と怒られることもあったり。 とにかく、子供たちが何か夢中になれることを探し出してくれることを願っています」     500Xは家族の距離が近くなるクルマ 片桐さん家族が『500X』に乗って、初めての遠出をした今回のドライブ。 その時、車内はどんな雰囲気だったのでしょうか。 「子供たちが、いつものように小競りあいしていました(笑)。クルマの中って、家よりも世界が小さいから、もうくだらないことでも楽しいですよね。 今回のドライブは撮影だったにもかかわらず、家族全員まったく緊張感がなくて。日常感しかなかったですね。 そういう空気感も『500X』が作ってくれたのかもしれません。 『500X』は、コンパクトだからみんなの距離感も近いし、家族4人で乗るのにちょうどいい。上の子も大きいけど、後ろの席でも全然狭さは感じなかったですね。 嫁さんも、初めて乗ったクルマという感じがすぐになくなって「すごく運転しやすかった」って言っていました。 しかも、荷物も結構積めるので、今回みたいなピクニックにもいいですし、コンパクトで駐車場にも停めやすいので街乗りも心配ないし。普段乗りにもピッタリですね。 『500X』がやって来てからのまいにちに、嫁さんも子供たちもワクワクしていると思います。あっつ、もちろん僕も」     欧州車はアーティスティック この度『500X』を家族に迎えた片桐さん。 実は、以前、とても気になっていたフィアット車があったとか。 「僕はもともと、ヨーロッパのクルマが好きなんです。日本車にはないデザインとか色とか。パーツひとつに至るまで、こだわり抜くみたいなところが、やっぱりいいですね。 昔『フィアット ムルティプラ(1998年モデル)』を、本気で買おうと思ったことがあったんです。 日本車には絶対にないあのデザイン。前列と後列にシートが3つずつのインテリアのレイアウト。「こんな変わったクルマ、なかなかないなぁ」って思いましたね。 長男が生まれたばっかりだったので、真ん中の席に乗せて、僕と嫁さんと3人で全列に並んでいたらかわいいだろうなって想像したりして。 でも、ボディサイズが大きくて駐車場に入らないということがわかって、諦めざるをえなかったんです。 とにかく『ムルティプラ』をはじめ、ヨーロッパのクルマってアーティスティックな感じがするんですよね。 アートって、その言葉が持つ世界が広すぎて、人によって捉え方が違うと思うんですけど、僕にとってアートとは「とっつきやすい」もの。 僕の作品もそうですけど、大人から子供まで楽しめる面白さがあるというか。身近なものだったり、普段持ち歩ける楽しさだったり。「それなに?」って興味が湧く。そういう作品が好きですね。 アートは、コミュニケーションツール。僕は、そんな風に思っています」     独自の感性でアート作品の制作や、コメディアン・役者として演技に打ち込む片桐さん。 『500X』と過ごす日々の中、どんな変化があるのか、どんな発想が生み出されるのか。これからの片桐さんの活躍にも大注目です。   ※片桐仁さんのインタビュー第2弾はコチラ #MYFIRSTFIAT with […]

NEWS

Mainichi Ciao! WHEN ART & MUSIC MEET〜アートと音楽が出会う瞬間

スペシャルイベント&FIAT&ABARTH 特別試乗会リポート     7月13日、14日東京の世田谷にあるオフィスや映画館、ショッピングやレストランなどが集まる複合施設「二子玉川ライズ」において、FIATとABARTHの試乗、そしてアートや音楽と触れあえるイベントが開催されました。     会場となった「二子玉川蔦屋家電」は、「ライフスタイルを買う家電店」として2015年にオープンしたユニークな施設で、ゆったりと寛ぎながら本や音楽はもちろん、家具、コスメ、家電なども楽しめる「ライフスタイル提案空間」として人気を博しています。         店内にはFIAT 500C TWINAIR Lounge、ABARTH 595C Competizioneの展示に加え、話題の限定車FIAT 500 Super Pop Chocomoo Editionも。 さらにFIATが応援する、日本のものづくり文化継承プロジェクト「Made In Japan Project(メイド・イン・ジャパン・プロジェクト)」の商品群の展示も行われ、来場者の注目を集めていました。             ART〜ライブペイントby Chocomoo   さて、このイベントのART編は、イラストレーターChocomoo(チョコムー)さん本人が、自身のコラボモデルにライブでペイントを施すというもの。 ポップでありながらシックさを兼ね備えるキャラクターのFIAT 500と、ポップでありながらも、モノトーンを基調としたシックさも持ちあわせる彼女のイラストとのコンビネーションが光るFIAT 500 Super Pop Chocomoo Edition。 ブランドとのコラボの多いFIAT 500ですが、アーティストとのコラボは、これが初という記念すべき限定モデル。 発売後すぐに彼女のインスタグラムには「購入した」との書き込みや仲間が「さっそく渋谷で見かけたぞ!」なんて話も聞かれるそうです。       たくさんのこだわりと楽しさが詰まったモデルですが、コラボの経緯やくわしい情報はこちらをご参照していただくとして、今回のライブペイントの模様をご紹介しましょう。     クルマx旅 今回のライブペイントで彼女に与えられた時間は30分ほど。 […]

FIAT,エンブレム
CULTURE

FIAT、その歴史とエンブレムの変遷

自動車のエンブレムとその変遷には、その会社の歴史や様々な思い、当時の技術や流行の影響をうかがい知ることができます。 今回は、そんなFIATのエンブレムの変遷を皆様にご紹介します。     FIATとは1899年にイタリアのトリノという街で創立された、その名もずばり「トリノ・イタリア自動車工業」を意味するイタリア語「Fabbrica Italiana Automobile Torino」の頭文字をとったもの。     非常にストレートでシンプルな名前とお思いかもしれませんが、実はこの年の1月まで、人類は「自動車」という言葉を知りませんでした。というのも、文献上確認できる最古の「自動車(Automobile)」という表記が、アメリカのニューヨークタイムスに登場したのが1899年の1月。つまり、FIATが誕生するわずか半年前。 今で言うまさにイノベーションともいうべき、画期的な産業がイタリアに生まれた瞬間だったわけです。     今でこそ500やパンダなど、愛すべき欧州大衆車メーカーとして知られるFIATですが、当時の自動車はとびきりの高級品。FIATはれっきとした、イタリアを代表する最先端の高級車メーカーとしてその名を世界に轟かせていたのです。もちろん、現在のF1へとつながる、第一回の自動車グランプリにもFIATは参加しています。   やがて、世は大工業化時代に突入。FIATは自動車だけでなく航空機や船舶、鉄道など幅広い活躍を開始します。       さあ、そんな歴史ウンチクとともに歴代のエンブレムを見ていきましょう。                                     100年以上にもわたる歴史の中で、様々な変化を繰り返してきたFIATとそのエンブレム。   いかがでしょう? そのいずれの意匠にも、イタリアらしいデザインマインドが脈々と受け継がれています。 これぞヘリテージ。 FIATのポップさの中にあるシックさは、こうした歴史の上に成り立っているのです。 […]