fiat magazine ciao!

#500

NEWS

変更部品1900点! 見えない部分の進化が充実

2008年に発売された「500(チンクエチェント)」が、デビュー以来初のマイナーチェンジを受けました。「500」前期型オーナーであり、モータージャーナリストの藤島知子さんが、改良モデルに試乗した印象を報告します。       変更部品は1900点、細部まで進化! 愛嬌満点のルックスと親しみやすさで、多くのファンを虜にしてきた「500」が2016年1月、国内デビュー以来初のマイナーチェンジを受けました。8年目のマイナーチェンジは、クルマのモデルサイクルではやや長め。裏を返せば「500」は長期にわたり、色褪せない魅力を放ってきた証。これほど小さなボディでありながら、今回の変更部品は1900点にも及ぶとのこと。目に触れる部分だけでなく、見えない部分も進化しているのです。 エクステリアは、従来の「500」らしさは残しつつ、細部を中心に変更が加えられています。なかでも大きな変更はライト類。ヘッドランプは「Lounge」だけでなく「Pop」にもプロジェクター式が採用されたほか、新たにLEDデイライトが全車に採用されました。走行時に常時点灯するこのデイライトにより、周囲からの被視認性が高まることが期待できそうです。     フロントグリルはクロームメッキのドットを散りばめたデザインに変更されています。またそのグリル内の左右にはクロームのリングに囲まれたフォグランプが配置され、そこから外側に伸びたメッキのガーニッシュが安定感のあるスタイルを印象づけます。今回のデザイン変更では、これまでのレトロな感じから一歩踏み出し、シックな雰囲気を増した印象。これもまた広く受け入れられるのではないでしょうか。     リヤスタイルは、テールランプの形状が変更され、中央にはボディ同色の装飾が加わりました。さらにバックランプとリアフォグランプがバンパー下部に移動し、横一文字のラインが強調されているのが印象的です。     インテリアの変更でより快適なドライブを! 今回試乗したのは「TwinAir Lounge」。アルミホイールは新デザインのものが採用されており、タイヤの回転を強調するような立体感あるグラフィックに変更されました。さらに前期モデルでは限定車として人気を得ていた爽やかなミント グリーンのボディカラーが標準色に加わりました。ボディカラーはソリッド系が5色、三層仕上げのパールペイントが1色の全6色が設定されています。     インテリアについては、シートの柄が一新されたことに加えて、新たにエンターテインメント機能が追加されています。ボディ同色のダッシュパネルの中央には、「500X」にすでに採用されている5インチのタッチスクリーンが搭載され、Bluetooth経由で携帯電話のハンズフリー通話も可能に。2016年3月末以降は、カロッツェリアの2DINインダッシュタイプのカーナビ「楽ナビ」が装着可能になるという、うれしいニュースもあります。     さらに、USBや外部入力端子にケーブルを繋ぐことで、スマートフォンや音楽プレーヤーに保存したお気に入りの音楽を再生できます。いまの時代に欠かせない“繋がる機能”はドライブの楽しさをいっそう高めてくれそうです。オーディオやハンズフリーの操作はステアリングホイール上のスイッチでも行えるので、運転中に手を離さず操作できるのも好ましいポイントです。     車内に設定されたポケッテリアも使いやすさが向上しています。前期型では助手席の膝元にオープンタイプのグローブボックスが設置されていましたが、それがフタ付きのものに変更されています。これまでは大切な車検証などはラゲッジルームにしまっていましたが、安心してグローブボックス中に収納できるようになりました。また、前期型同様に乗員4人分が用意されているドリンクホルダーは形状が変更され、四角いペットボトルが収めやすい形になっています。身近なものがサッと置きやすくなったのはうれしい配慮ですね。     実際に走らせて進化を実感! クルマに乗り込んで驚かされたのは、ドアの閉まり感に変化が感じられたこと。まるでクラス上のモデルに乗ったかのように、ドアを閉めた瞬間にボスンッという重厚な感触が得られるようになりました。 走り出すと、ステアリングフィールにも違いを感じました。交差点などでステアリングを切り込んだり、戻したりする時の感触がマイルドで滑らか。サスペンションはうねりを乗り越える際に「ポヨン」と縮んでから跳ね返るかわいらしい動きを見せることもありますが、高速で路面の継ぎ目を通過するような場面では車体の収まりがよく、フラットな乗り心地を維持してくれます。小刻みに上限に揺すられるような動きは抑えられているので、快適にドライブできるのがいいですね。     さらに、TwinAirエンジンと5速デュアロジックを組み合わせたお馴染みのパワートレインは、アクセルを踏み込んで加速していく際に、これまで以上にしっかりと力をみなぎらせていく感触を伝えてきます。2気筒のTwinAir特有の鼓動感を残しながらも、アクセルペダルの踏み込みに連動して加速感を高め、爽快な走りを満喫させてくれます。     生まれ変わった「500」は、わずかな時間走らせただけでも、その進化を肌で感じることができました。かわいらしさや親しみやすさなど持ち前の魅力はそのままに、ルックスも機能も走りもアップデートされた新しい「500」。何気ない日常をワクワクさせてくれるクルマだと思います。       写真 荒川正幸 文 藤島知子 […]

LIFESTYLE

オーナー紹介〜FIAT NUOVA 500と宇宙への夢を追いかける

“民間宇宙飛行士”として、数年内の宇宙飛行を目標に活動している山崎大地さんに、愛車「NUOVA 500(チンクエチェント)」(1971)のお話をうかがいました。   1957年に衝撃のデビューを果たし、1975年まで生産された「NUOVA(ヌォーヴァ) 500」。40年の時を経た今でも多くの人に愛され、現行「500」のモチーフにもなるなど、FIATのアイコンとして輝きを放っています。今回はそんな「NUOVA 500」(1971)を愛するオーナーのひとり、“民間宇宙飛行士”として宇宙飛行の実現を目指す山崎大地さんにお話をうかがいました。     宇宙飛行士に興味を持ったキッカケは? 「中学一年生のとき、ボーイスカウトのアメリカ交流イベントで訪れたスミソニアン博物館でアポロやスペースシャトルの展示を見て衝撃を受けました。自分の頭の中でアニメの世界だった宇宙が、現実のものだと知ったのです。そこから、国際宇宙ステーションやスペースシャトルの開発を行うNASAへ憧れを抱くようになったんです。2000年にようやくNASAで働く夢が叶いました」     宇宙事業という最先端の技術にあこがれを持ちながら、なぜNUOVA 500に惹かれたのですか? 「父が電機メーカーで研究開発に携わっていた影響もあって、僕も機械をいじるのが大好きでした。バラしては元に戻していく。壊れた物も半田ごてで直して使う。小さな頃からそんなことをよくやっていました。中高生の頃には、自分のガレージに『ミニクーパー』『スバル360』、そして『NUOVA 500』の3台を並べることを夢見ていました。大学生で最初に買ったのは古いミニ。塗装屋さんに場所を借りて1年かけて自分でフルレストアしたのですが、アメリカに引っ越すことになり、向こうで『NUOVA 500』を買うことにしたのです」     「とはいえ、アメリカのクルマの使い方というのは移動距離が長く、日本より速度域が高い。その点、小さくてスピードが出ない昔の『NUOVA 500』はマニア向けのクルマ、という位置づけです。それだけに探すのが大変でした。でもネットオークションで、程度が良くて長持ちしそうな個体を見付けたんです。一度バラして錆を処理していたことが記録されていたので、安心して購入したのですが、実際は走るのに必要なウィンカーやライトのスイッチも付いていない(笑)。けっこう手を入れる必要がありました。でも、自分でいじるのが好きな僕にとってはそれもまた楽しかったです」     アメリカでの「NUOVA 500」との生活はどうでしたか? 「ガソリンスタンドで人だかりができるほど、注目されましたね。古いし、小さいし、黄色のボディは目立つし、すべてが普通じゃない。排気量についてや燃費についてなど、いろいろと質問責めにあいました。まったく知らない人とクルマをネタに喋ることができる。写真も撮られたし、隣を走るトレーラーがクラクションを鳴らしてくることも。みんな大はしゃぎだったんです。NASAへも、この『NUOVA 500』で通勤していました。守衛さんにクルマのことを聞かれたり、色々とコミュニケーションをとったりするのが楽しかった。NASAの広大で最先端の施設の中を古い『NUOVA 500』で走る。そのギャップに快感を覚えました。普通のクルマではできない体験だったし、自分も人も楽しませてくれる。クルマにそういう楽しみ方があるということを学ばせてくれました」     その相棒の「NUOVA 500」を日本にまで持ち帰ってきたのですね。   「今は自分で起業して、アメリカ企業とパートナーシップを結び、アメリカと日本を拠点としながらあちこち飛び回っています。民間の宇宙船を使ったサービスの仕事です。自分のテンションで好きな人と好きな仕事をする。クルマいじりと一緒かもしれません。NASA時代は、宇宙船の打ち上げや建設計画などに関する仕事をしており、とても好きな業務でしたが、決められたことを教科書通りにこなすより、自分で思い通りに何かをつくっていきたいと思ったんです。 その後アメリカから帰国することになり、そのとき『NUOVA 500』をどうにかして日本に持ち帰れないか? とSNSに書き込んだところ、チンクエチェント博物館の伊藤さんや世田谷の欧州車専門のコレツィオーネの成瀬さんの協力で日本に持ち帰ることができました。ただ、すぐに車検が取れる状況ではなかったので、実際に乗れるようになるまでに5年の月日を要しました。売ろうと思えば売ることもできたけど、皆の思いが詰まっているし、ずっと乗り続けたい。そう思ったんです。 いまでも家族の一員みたいなものです。機械は嘘をつかないし、裏切ったりしない。壊れてもそこに悪気はないし、とても素直です。知り尽くすとクセが分かるし、自分にしか分からないと思うと子供のように思えたりもします」     今後はNUOVA 500とどのように楽しみたいですか? 「今の『500』も古いモデルのデザインを生かしながら新しい個性を持っているところが好きです。こうして、古いモデルと新しい500と並べてみるだけでワクワクしますね。個人的には古い500を今の技術で作ったらどうなるのか興味があって、やってみたいと思いますね。この黄色の『NUOVA 500』も当時は最先端でした。そのままの状態で大切に乗るのもいいけれど、僕は自分で手を加えていきたい。自らの手で進化させ、育て、つくり上げていく。そんな風に楽しんでいきたいと思います」     古いクルマと付き合う醍醐味について話してくれた山崎さん。機械のトラブルに対してさえも、前向きな姿勢を崩しません。 「もし、宇宙飛行中に宇宙船の電子機器が壊れてしまったら、自分でどうにかしないといけなくなります。そんな時、どんなトラブルにも自ら立ち向かう経験を積んでおけば、自力で何とか乗り越えようと前向きになれると思うんです」。 宇宙のお話の時も、クルマ談義でも、常に楽しみながら目標に向かってまっしぐらな姿勢がにじみ出ている山崎さん。今後の活躍に期待しています!   宇宙の絵本「ロケット王子」のモデルに 山崎大地氏が監修した絵本『ロケット王子』は、星の大好きな王子さまが相棒の猫と一緒に、憧れの“わっか星”を目指して宇宙へ旅立つ冒険物語です。この物語のモデルとなったのは山崎大地さん。作者はまゆこさん(写真左)です。     写真 荒川正幸 […]

NEWS

「BUON COMPLEANNO 500」in 朝霞ジャンボリー

7月4日が 500(チンクエチェント)の誕生日であることは、皆さん、ご存じですよね? まさしくその日、もはや完全にこの季節の風物詩となった、500(チンクエチェント)のバースデーイベントが開催されました。開催8回目となった今回のイベントタイトルは、『BUON COMPLEANNO(ブオン コンプレアンノ) 500』。イタリア語で「チンクエチェント、誕生日おめでとう」です。     朝霧ジャンボリー オートキャンプ場で開催! 今回のイベントがこれまでと最も異なっていたのは、会場が日本の象徴・富士山の麓にある、静岡県富士宮市の朝霧ジャンボリー オートキャンプ場へと移されたことです。もちろんそれは、毎年増える一方だった参加を希望されるチンクエチェント ファンになるべくたくさん集まってもらうための決断だったのですが、同時にそれは自分の愛車と離れ離れになることなく、クルマとヒトが同じ会場で1日を一緒に過ごせるイベントにしたいという長年の願いを叶えるためでもありました。そんなところからも「クルマはただの道具なんかじゃない」という考え方が伝わってきます。     オートキャンプ場ですから、この季節の足元は見事に美しいグリーン。その上に色とりどりのチンクエチェントやFIAT達がずらりと並ぶ光景は、さぞかし圧巻だろうな……と、開催前から期待していた人も多かったことでしょう。     ところが当日は生憎の湿ったお天気。ときおり雨がパラつく1日となってしまいました。けれどそれにも関わらず、イベントがスタートする午前10時を前にして、付近の道路はチンクエチェントの列、また列──。メイン会場はあっという間に埋め尽くされていきます。しっとり濡れた緑色の上に小さな姿が整然と並ぶ光景も、実に美しいものでした。この日の参加台数はFIATブランド車 約274台 / それ以外 約20台、参加人数は約650名。空模様なんかには負けていられない、という熱心なファンが多かったことの証でしょうね。   イベントを盛り上げる催しの数々! イベントの内容は例年と同じように、FIATと一緒にのんびり1日を過ごそうよ、といったピクニックのようなもの。会場に来たからといって、特に何かをしなければならないというような縛りのいっさいない、自由な雰囲気です。 けれど、だからといって何もないわけではなく、訪れた人達を退屈させない催しが、会場内のあちこちで1日中ひっきりなしに行われていました。 […]

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JKSK ふくしまオーガニックコットンバスツアー

  バスは満席で、新宿駅の集合場所を発車しました。行き先は福島県双葉郡広野町。2011年の東日本大震災で震度6弱の地震と津波の被害を受け、4年経ったいまも、町民の帰還率は半数に満たないという、戸籍人口5000人強の小さな町です。 福島県いわき市を拠点に活動するNPO法人ザ・ピープルの吉田恵美子理事長が説明してくれました。 「広野町の住民の多くは、いわき市など他の町へ避難しました。被災した町民の帰還率は半分程度ですが、いま町に住む人の数は震災前と同じぐらいまで増えています。なぜかというと、福島第一原発の作業に関わる人、周辺の除染に携わる人など各地から集まった多くの作業者の方々が広野町に滞在しているためです。しかし人数が震災前と同レベルになったといっても、住民が町で出会うのは知らない人ばかり。そんな状況に馴染めず、帰還をためらっている方も少なくないようです」。     往路の車内は始めのうちは会話が少なく静かでした。乗り合わせた40名程度の参加者は知らない人の集まりだからです。居住地も年齢もばらばら。首都圏からの参加が多いですが、長野県から来た方もいました。年齢も小学生からすでに仕事を引退された方までさまざま。家族や友人と一緒の人もいましたが、単独で来た方や初参加の方も大勢います。参加者は隣に座った人とぎこちない会話を交わしながら、少しずつお互いの距離を縮めていました。知らない人同士が馴染むまでには相応の時間が必要ですよね。避難者の方が、新しい町や地元で、知らない人の多い環境にすぐに馴染めないというのもわかる気がします。     今回のバスツアー「広野町応援プロジェクト ふくしまオーガニックコットン」は、認定NPO法人JKSK 女性の活力を社会の活力にが立ち上げた「JKSK 結結プロジェクト」の一環として行われるもの。2013年に始まり、今年で3年目となるこのバスツアーは、風評で野菜が売れづらくなった地元農家の方々の悩みに応えるために立ち上がったNPO法人ザ・ピープルと共同で、広野町の耕作放棄地でコットンの有機栽培を行うというもの。耕作放棄地とは、農家が野菜の栽培を断念して“空き畑”となった土地のこと。広野町やいわき市にたくさんあるそうです。 オーガニックコットンプロジェクトは、それらの土地を有効活用し、塩害に強いコットンを育てます。口に入れるものが売れない状況なら口に入れないものを製品化し、新しい農業や産業を創出しようという発想のもと、新しい事業を広野町やいわき市だけでなく、他の被災地にも広めていくことを目指しています。     できあがったコットンからは、手ぬぐいやTシャツ、タオル、ハンカチのほか、仮設住宅にお住まいのお母さんらが手づくりする「ふくしまオーガニックコットンベイブ」がつくられます。このコットンづくりプロジェクトは、その普及や自然エネルギーの促進を目指して市民自らが参加して新しい町づくりに挑戦する「いわきおてんとSUNプロジェクト」に集約。復興町づくりプロジェクトとして広まりを見せています。JKSK「結結プロジェクト」も、定期的にボランティアバスツアーを実施し、綿の定植や草取り、収穫の支援者を集っています。今回バスに乗り合わせた方々はこのJKSKボランティアバスツアーの参加者。長靴やタオル、着替えなどを持って、畑作業に向かいます。     「Share with FIAT」活動を展開しているFIATはこの活動に賛同し、JKSKボランティアバスツアーを支援しています。Share with FIATとは、“シェア”を合言葉に、自分だけでなくみんなの幸せを求める社会の実現を目指す企業プロジェクトのこと。現在7つのNPO団体と協力して、さまざまな社会活動を行っています。今回は、FCAジャパン株式会社マーケティング本部長ティツィアナ・アランプレセ氏が高校生の娘さんやその友達と共に、参加者の一員として畑作業を行いました。     午前10時30分頃、バスは畑に到着しました。地元農家やNPO法人の方が迎えてくれ、農家の方とボランティアバス参加者が一緒になって作業に取りかかります。畑はビニールマルチ(畑の乾燥などを防ぐカバー)が被せられていましたが、土は乾燥していて、まわりには雑草が生い茂っていました。まずは草むしりから始めます。約40名が一斉に取り組むと、畑はみるみるうちに本来のあるべき姿を取り戻していきました。     次は苗の定植。参加者はビニールマルチに穴を空ける人、できた穴を掘り起こし、水を注いで土を慣らす人、植え込みをする人、水やりをする人、川に水を汲みに行く人に分かれて、それぞれ仕事を進めていきます。新宿の集合場所で集まったときには会話が少なかった参加者もこの頃には打ち解けて、すばらしいチームワークを発揮していました。お昼は、農家の方がご用意いただいたお昼ご飯をいただきました。     昼食時に地元の方々や県の関係者の方とお話をする機会がありましたが、地元の方は首都圏から参加者が集まってくることは、大きな勇気になると話していました。力になりたいという気持ちに触れられることや、震災のことを忘れられていないという実感を持てることが、復興への前向きな気持ちを後押ししてくれるといいます。     化学肥料を使わないぶん、労力が必要なオーガニックコットン栽培。育てるには手間が掛かるため、1日でできるお手伝いは植物のライフサイクル全体からすれば小さなものかもしれません。しかしオーガニックコットンプロジェクトは、農業人口の不足という問題を抱えながらも、さまざまな人の手を借りて持ちこたえ、前進しています。板橋区から来た参加者はコットンの種を持ち帰って家で育て、次回参加する時にできあがったコットンを“里帰り”させると話していました。     2012年に始まったばかりのオーガニックコットンプロジェクトは、少しずつ栽培支援の輪が広がり、拡大しています。今年5月には「太平洋・島サミット」で参加国の夫人を対象とした交流事業として採用されるなど、行政による震災復興事業のひとつとして、人と人を繋ぐ役割を果たしました。いわき市では、住民と避難者という背景の異なる人たちが分離する状況が起きているそうですが、オーガニックコットンプロジェクトは両者の接点を作り出す機会ともなっているそうです。     さまざま人の想いや希望の詰まったオーガニックコットンプロジェクト。今回のバスツアー参加者の中にも、次回の収穫ツアーへの参加を希望する人がいました。首都圏の参加者にとっては“畑体験”という新鮮な世界に触れながら、福島の新事業創出を応援できることが魅力となっているようです。     […]

DRIVING

楽しい運転のために〜簡単スムーズ、パンク時の応急処置

    安全な場所にクルマを停車させる パンクしたことに気付いたら、まず周囲にクルマがいないことを確認し、安全で見通しのいい場所にクルマを停止します。カーブの途中など後続車両から見えない場所は危険ですので、できるだけ避けましょう。また、スペアタイヤの交換にはジャッキアップが必要ですので、舗装された平らな場所にクルマを停めるように心掛けます。パーキングブレーキも忘れずに。   停車したら、クルマの後方に非常停止表示板を置き(非常停止表示板はオプションで販売されています。常備しておくと安心です)、後続車に自分のクルマが故障中であることを知らせます。   パンク修理をする ラゲッジルームに搭載されているパンク修理に必要な道具一式。   安全が確保できたら、スペアタイヤの交換作業に移ります。FIAT 500(チンクエチェント)の場合、ラゲッジルームの床下に交換部品が収納されています。カーペットをめくって交換キットを取り出します。タイヤ交換に必要なものは、ジャッキ、ジャッキハンドル、ホイールレンチ、マイナスドライバー、そして交換用のテンパータイヤです。軍手もあると便利なのでクルマに携帯しておくといいでしょう。では作業手順を順番にご紹介していきます。   ■センターキャップの取り外し アルミホイール装着車の場合、まずは、ホイール中心部のセンターキャップを取り外します。マイナスドライバーをセンターキャップの凹みに差し込んで手前に引くと外れます。   ■ホイールボルトを緩める クルマを持ち上げる前にホイールを固定している4本のボルトをゆるめます。タイヤが地面に接地した状態でホイールボルトにレンチを差し込み、反時計回りの方向に回すとボルトがゆるみます。   ■ジャッキアップ ジャッキアップするポイントを事前に確認しておきましょう。ジャッキアップ中は一点に力が掛かるため、正しい位置にジャッキをセットしないとクルマに大きな負担を掛けてしまいます。車体の「∇」が目印です。   ∇印の延長線上のボディ下を覗きこむと、レール状になったジャッキアップポイントが見つかります。その突起の下にジャッキを置き、まずは手でジャッキを時計回りに回していくと、ジャッキの上端が伸び上がってきます。   適切な位置にジャッキを設置したら、いよいよジャッキアップです。ジャッキハンドルを時計回りに回転させ、パンクしたタイヤが地面から2〜3cm浮き上がるまでクルマを持ち上げます。   ■ホイールボルトを外す あらかじめ緩めておいたホイールボルトをレンチでさらに緩め、ボルトを外します、4本すべてが外れたら、パンクしたタイヤを車体から取り外します。   ■テンパータイヤの装着 次にテンパータイヤを装着します。ホイールの中心には4つのボルト穴のほかに、小さめの穴が2つあります。これはタイヤの取り付け位置をわかりやすくするガイド用の穴で、この2つの穴が水平になるようにタイヤを抱え、クルマ側から突き出した2本のガイドピンに差し込みます。   ■ホイールボルトの装着 ホイールボルトをまずは指で時計回りに締め付けていきます。タイヤは重さで下側が浮き上がりやすいので、ホイールを押さえつけた状態のままボルトを取り付けていきます。ひとつ付けたら、次はその対角線上のボルトを締め付けます。仮止めなのでこの時点では軽く締めるだけで結構です。ホイールが傾いた状態で装着されていないか確認しながら作業を行ってください。   ■ホイールボルトの締め付け ジャッキハンドルを反時計回りにゆっくりと回してジャッキを下ろしていき、スペアタイヤが地面に完全に接地したことを確認します。最後にホイールボルトの締め付けを行います。ホイールレンチを使って、ボルトを時計回りに回していきますが、このとき体重を掛けて強く締めつけてしまうのはNGです。力が強すぎるとボルトがねじ切れてしまうこともあるので注意が必要です。両手でレンチを持って最後まで緩みなく締め付けられていればOKです。   ■タイヤ交換終了   これで、テンパータイヤの装着は完了です。ただし、通常のタイヤよりも小さくて細身のテンパータイヤは、あくまでも修理工場まで移動するための応急用タイヤです。高速道路を走る場合はスピードを控えめで慎重に走行し、近くの正規ディーラーでなるべく早い段階で純正タイヤに交換してください。 パンクの多くはタイヤの接地面にクギなどが刺さって空気が抜けてしまうパターンですが、縁石などにタイヤの側面をぶつけてしまいダメージを与えることで起こるものもあります。また、タイヤの溝が摩耗している場合や、摩耗はしていなくても経年変化で劣化している場合も、パンクやバーストのリスクは高まります。目視で細かいひび割れや異物が刺さっていないか、日常点検で確認しておくことも大切です。 さらに空気圧の低下にも注意が必要です。空気圧が低い状態で走行するとパンクの危険性が高まります。ガソリンスタンドで給油の際などに空気圧を点検し、指定空気圧を維持しておくのが良いでしょう。タイヤは熱を持つと空気圧が上がってしまうので、空気圧を点検する際はタイヤが温まっていない状態で行います。指定空気圧はクルマの取扱説明書に記載されているので確認しておきましょう。   文 藤島知子 写真 荒川正幸 […]

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LIFESTYLE

オーナー紹介〜わずか半年で3台のFIAT 500を買いました!?

クルマの数だけ、出会いにまつわるエピソードがある――みなさんの愛車との出会いはいかがでしたか? 今回はFIAT 500(チンクエチェント) に魅せられ、わずか半年で3台も購入してしまったという長野県にお住まいの増田さんに3台の500 との出会いについてお話をうかがいました。   藤島 最初にFIAT 500 に興味をもたれたキッカケは何ですか? 増田 いまのFIAT 500 が2008年に登場した時から気にはなっていたのですが、きっかけは去年の終わり頃、たまたまインターネットを見ていてFIAT 500の広告バナーが目に留まったので思わずクリックしたんです。そして調べていくうちに500の魅力に引き込まれ、妻が乗るクルマにいいなと購入を意識するようになりました。     藤島 実際にどのモデルを購入されたのですか? 増田 最初はベーシックな1.2リッターモデルに特別装備を施した「500 Super Pop」という限定車を購入するつもりでした。でも、ちょうどその頃、スポーティな内外装にTwinAirエンジンを搭載し、5速セミAT「デュアロジック」を組み合わせた「500S Automatica」という限定車も販売され、その装備類の充実ぶりが気に入って購入しました。もともと黄色いボディカラーが欲しかったので、それも決め手となりました。     藤島 500 はその時期にしか手に入れられない限定車が続々と登場するので、買うタイミングが悩ましいですよね。     増田 「これを逃すと次はないかな?」と思って、購入を決意しました。ブラックを基調としたスポーツタイプのインテリアは、乗り込むと走る気持ちを高めてくれるような魅力を感じています。 藤島 最初の500 との出会いは「ナルホド!」と想像がつくのですが、なぜ1台目を購入してすぐに2台目の購入に至ったのですか? 増田 キャンバストップ仕様の「500C Panna」に出会ってしまったからです(笑)。500 といえばキャンバストップが昔から似合うクルマだと思っていましたし、ちょうど2014年の3月末に消費税率がアップするタイミングを前に、担当のセールスマンからあと1台だけ残っているという情報を得て、「ではお願いします」ということになりました。     藤島 オープンエアが楽しめる500C のキャンバストップは晴れた日はご機嫌のドライブが満喫できそうですね。 増田 500C のキャンバストップは使い勝手がいいのが気に入っています。たとえばルーフの開き方。サイドのフレームを残して天井だけが開くので、一般的なオープンカーとは違って、バスや対向車から中を覗かれることが少なく、車内のプライバシーが保たれます。また、落ち着いたボディカラーなのでどこへでも出掛けやすく、我が家で最も出番が多いです。また「500 Panna」のレザーシートは素材が肉厚で座り心地がしっかりしているところも気に入っています。     藤島 イタリア語で「生クリーム」を意味するPanna ですが、チョコレートクリームのようなボディカラーの色合いは周囲の景色に優しく馴染む色ですよね。そして、いよいよ3台目に突入……ということで、映画『ルパン三世』にも登場する人気のバニライエローのモデル「500C GELATO」を購入されたそうですね。 増田 じつは、最初からバニライエローの500 が本命だったんです(笑)。限定車が登場した時に「これを待っていた!」ということで購入しました。     藤島 それにしても、半年間に3台も購入されるとは大胆な行動ですよね。 増田 私としても同じ車種を3台も買うなんて初めてでしたが、そんなことができたのも、FIAT のインテリジェントローンのおかげでした。残価据置型のローンは最初の1、2年は月々の支払が1万円程度からOKということで、月々の負担額が少なく済むのです。輸入車でありながら、月々に支払うベースの値段が手頃に抑えられるのは嬉しいですね。 藤島 増田さんはイタリア車を初めて購入されたということですが、実際に所有されてみた感想はいかがですか? 増田 ひとことに輸入車と言っても、500 はドイツ車などとは異なるキャラクターの持ち主です。最初は875ccのTwinAirエンジンはパワー不足ではないかと思っていましたが、まめにギアチェンジをすればしっかりと力が得られます。また、私が気に入っているのはTwinAirエンジンが奏でる2シリンダー特有のポコポコポコという音色……。狭い路地を走る時、塀に共鳴するといい音が響いてくるんですよ。 藤島 500に乗り始めたことによって、何か変わったことは? 増田 楽しい時間が増えましたね。もちろん、乗っていても楽しいですが、乗っていない時も眺めているだけで楽しいし、いろいろと想像することが増えました。たとえばトコトコと旅行に出掛けたり、コーナーを攻めているイメージが浮かんだりと、「こうしたらこんな感じかな」と考えるだけでニンマリできます。ちなみに、最初に購入した「500 […]

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FIAT BIRTHDAY FESTA 2014 in 大磯ロングビーチ

フィアット好きにとっては夏の風物詩みたいになってきた、毎年恒例の『FIAT BIRTHDAY FESTA』が、7月6日の日曜日に開催されました。今の500(チンクエチェント)が2007 年の7月4日に誕生し、元気いっぱいに日本の道を走り始めた2008年の夏から始まって、今年で早7回目。7月4日に500が7歳を迎え、6月1日にパンダが2周年を迎えたお祝いです。 毎回このイベントに参加するのを楽しみにしているオーナーさんもたくさん。今回の最大のトピックは、会場がこれまでの葛西臨海公園から神奈川県の大磯ロングビーチへと変更になったこと。第3駐車場がまるごとイベント会場とされたおかげで一カ所であれもこれも楽しめるようになって、ブリッジをひょいと渡った第1駐車場と第2駐車場に戻れば、皆さんが乗ってきた500やパンダ、プントといった色とりどりのフィアット達を眺めて楽しむことができる、といったかたちです。     イベント会場内の催しに変化が!? 初期型のクラシック・チンクエチェントや最新の500の限定車“ジェラート”をはじめとする500やパンダが展示される会場の中心部には、夏の強い日差しを避けるためのテントが大きく張られ、フィアットカフェ特製のランチボックスを広げたり暑さを避けて休んだりしながらノンビリ過ごすためのスペースが作られています。テント村には、アーティストであるミレイヒロキさんの新作“花のテント”の大きな花がたくさん咲いていました。     その周囲をぐるりと取り囲むように、ミレイヒロキさんのライブペインティング&ワークショップスペース、お子さんが塗り絵などを楽しむためのテント、参加車に1台ずつプレゼントされたトミカ製フィアット500をマーカーペンで思い思いにペイントできるコーナー、小出茂鐘画伯によるフェイスペインティングコーナー、フィアットグッズが手に入れられるショップといった、楽しいコーナーが並びます。     また、もうお馴染みの石窯ピッツァ“サルヴァトーレ・クオモ”や、イタリア車好きの間では有名な箱根“カフェ・ジュリア”の出店もあり、おなかとのどの乾きを満たしてくれました。     そうそう、一番大きな変化は何かというと、会場の奥にあるゴーカートのコースで、カートの走行体験をすることができたのです。経験豊富なはずのパパより体重の軽い息子さんの方が速かった、なんて声を聞くこともできて、かなり好評でした。クルマ好きは走ることも好き、ですからね。     会場内ステージでもさまざまな催しが! 今回は吉本興業のFUJIWARAさんとバッドボーイズさんが登場。FUJIWARAさんいわく「今まで仕事してきた中で一番低いステージ」の上で、会場の皆さんと同じ目線に立ってイベントを盛り上げてくださいました。ステージ上でのトークはもちろん爆笑の渦、抽選会やじゃんけん大会でも全く飽きさせることなく次から次に笑いのネタを繰り出して、時間が過ぎるのが早かったことといったらありません。     そして印象的だったのは、フィアット クライスラー ジャパンのポンタス・ヘグストロム社長やマーケティング本部長のティツィアナ・アランプレセさんも、夏の日差しが強烈に照りつける中、参加者の皆さんと一緒になって笑顔でイベントを楽しんでいたことです。フィアットを愛している皆さんのことをどれだけ愛してるのか、そんなところからも伝わってきますね。     参加者の生の声を聞く! さて、今年で7回目となったFIAT BIRTHDAY FESTAの参加者の皆さんに、少しだけお話をうかがってみました。 まずは、おふたりのどちらにとっても500が初めてのクルマ、という神奈川県の長島さん御夫妻。     旦那さん「初めての参加でしたけど、こんなに500が集まるのを見ることは滅多にないので、それだけでも楽しかったです。500は嫁がどうしても欲しいということで、私もツインエアのこの音とか振動とか粘り強いトルクとか、中身が気に入って、それで手に入れたんですけど、こんなふうにフィアット500を楽しんでる人がいっぱいいて、それも思い思いのやり方で楽しんでることを知ることができて、とても新鮮でした。当分ほかのクルマに乗り換えることはなさそうですね。来年も参加したいと思います」。 奥さん「私の英会話の先生がイタリア系で、“僕のママはこのクルマに乗ってるんだ”って写真を見せてくれたのが古い500だったんです。そのときのカワイイ! っていう印象がすごく強くて。それで今の500を欲しいな、と思ったんです。見た目もカワイイし、小さいから運転しやすいし、気に入ってます。今日はディーラーさんに行っても見られないいろんな色の500が並んでいて、それを見ることができただけでも嬉しかったです」。 同行の御友人「今日はオマケでついてきましたけど、500を持ってない人間でも楽しめました。500がおもしろいクルマなのは解ってましたけど、これだけいろいろなタイプが集まると、カラフルで楽しいですね。こういうイベントは、クルマの楽しみを広げてくれるので、素晴らしいと思います」 そして、もう一組。栃木県からオーナーである21歳の息子さんとその妹さん18歳、そしてお姉さんかと思ったほどお若いお母さんの3人で参加されていた齋藤さん親子です。     息子さん「ルパン三世が好きで憧れてたので、初めてのクルマに選びました。ツインエアが欲しかったんです。まだ買って3ヶ月ですけど、もう10年は乗るつもりですよ。こういうイベントも参加するのは初めてなんですけど、天気も暑かったけど集まってる人も熱かった。いろいろな人がいろいろなカタチでクルマを楽しんでるっていうことを見られるのがいいですね。もちろん次回も参加したいと思っています」。 お母さん「息子が以前から買うならこれって決めてたんですけど、私もこのクルマは大好き。自分のクルマがあるのに、息子に“ちょっとあそこまで乗せてって”って勝手に乗り込んじゃうくらいです。運転することは息子が許してくれないので(笑)同乗専門ですけど、とってもカワイイので気に入ってます。プルプルふるえるようなところもあるけど、そこもまたいいですね」。 妹さん「私も兄につられそうな勢いです。ホントにカワイイし、今日、いっぱい並んでるのを見て、“やっぱりいいなぁ……”って感じちゃいました。私も500に乗りたいです。来年はもしかしたら2台で来るかも(笑)」。 全部で200台以上のフィアットが集まり、700人以上の皆さんが楽しい1日を一緒に過ごすことのできた『FIAT BIRTHDAY FESTA 2014』。もちろん来年も開催されることになるでしょう。     皆さん、また来年お会いしましょうね。   […]

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DRIVING

楽しい運転のために〜正しいドライビングポジションのススメ

正しいドライビングポジションで安全と快適を! 愛車でドライブに出掛ける時、クルマに飛び乗って、サッとシートベルトを締めて走り出す……。そんなシチュエーションに心当たりはありませんか? 運転姿勢というと、とかく楽な体勢を求める方がいますが、じつは正しい運転姿勢が取れていないと、ドライブする上で様々なリスクにさらされることになります。安全に快適にドライブを楽しむためにも、正しいドライビングポジションを心掛けたいものです。 運転姿勢はスポーツで言う“フォーム”のようなもの。基本がしっかりできていなければ、ドライバーはクルマの動きを身体で感じ取れないだけでなく、常に身体が揺すられながら走る走行環境の中で、クルマが必要としている正確な運転操作が行えません。     また、とっさに急ブレーキを踏まなければいけない状況になった時、シートから身体がズレこんで、ブレーキペダルを奥まで踏み切れずに、前方の障害物に衝突してしまうケースも少なくありません。万が一、衝突してしまった際に身体に受けるダメージが大きくなってしまう可能性もあるのです。 つまり、正しい運転姿勢をとることは、安全運転に貢献するということ。さらに、しっかりと身体にフィットするポジションはドライバーがクルマの動きをしっかりと感じ取れるようになるため、愛車と意思疎通を交わしながら走る歓びを満喫することができるのです。 そこで今回は、正しい運転姿勢の重要性を確認した上で、理想的なドライビングポジションを見つける上での注意点について、ご紹介させていただきたいと思います。   ① シートに座る時       運転姿勢を整えるためには、まずはシートに腰掛ける位置が重要です。 シートになんとなく腰掛けてしまうと、腰とシートの間に隙間ができてしまいがちです。 正しい座り方は、シートに座る時に腰の後ろの隙間を埋めるようにして、深く腰掛けるのがポイントです。最初に腰を落とす位置が浅すぎると、シートスライドやバックレストを調節しても余分な空間がある分、衝突事故の際、乗員の身体がシートベルトからすり抜けてダッシュボード下部にズレこむ“サブマリン現象”を起こすリスクがあります。   ② シートスライドの調整   次はシートの前後スライドの位置を調整します。調整の方法として、ブレーキペダルに右足を置き、ペダルを一番奥まで踏み込んだとき、ヒザが伸びきらない位置に前後スライドを合わせます。 ヒザが伸びきってしまう位置に座席を合わせた場合、足がピンと突っ張った状態でブレーキを掛けながら衝突してしまうと、クルマの前方から受けた衝撃がドライバーの足を伝わり、損傷が骨盤にまで及ぶなど、ダメージが大きくなる可能性があります。ヒザの関節にゆとりがあれば、ブレーキペダルを奥までしっかりと踏み込めるだけでなく、受けた衝撃を緩和する効果が得られます。   ③ バックレストの角度調整     『バックレスト』とは、いわゆる『背もたれ』のことを指します。クルマのシートは家のソファーと違い、常に動いたり、揺られたりしながら運転操作を行うことになるため、上体の位置が倒れ過ぎているとハンドルが遠すぎて、大きく回したい時に手が届かなくなる場合があるだけでなく、カーブや山道などを走る時、遠心力で横方向に力が掛かって、ドライバーの肩が背もたれから外れてハンドルにしがみついてしまう“不安定な運転操作”になりがちです。バックレストの角度をヒジの関節にゆとりが得られる位置まで起こせば、腕を大きく回すことができるので、スムーズな運転操作が行えるようになります。また、シートベルトの効果が充分に得られるようになります。 バックレストを調整する際に基準となるのは、肩が浮かない状態でハンドルの上部を片手で持ったとき、ヒジが伸びきらない位置までバックレストの角度を起こすこと。 最近のクルマにはエアバッグが装着されていますが、ハンドルの中央からドライバーの顔までの距離を25cm以上確保することもお忘れなく。衝突の際、エアバッグはまばたきよりも早いスピードで展開されるので、ハンドルに近すぎたり、シートベルトが正しく装着されていなかったりすると、怪我をする可能性があるので注意が必要です。背もたれはハンドルに対して遠すぎず、近すぎない位置に合わせることが大切です。     ④ シートリフターの調整     シートリフター付きのクルマの場合、座面の高さが調節できます。中でも、小柄な体格のドライバーの場合、目線の位置が低くなりがちなので、バスタブに浸かっているように周囲を見渡せる範囲が狭くなってしまいます。座面の位置を上げ、目線の位置を高くすると、クルマ周りが見渡しやすくなるので、積極的に心掛けてみてください。   ⑤  ハンドルの位置の調整   ハンドルの高さを調整する『チルト機構』も運転姿勢を調節する上で活用したい装置です。ハンドル下部のレバーでロックを解除して上下の位置を調整すると、ハンドルの高さを変更できます。メーターが見渡せて、大腿部に当たらない範囲でなるべく低めの位置に合わせると、ハンドルを回しやすくなります。扱いやすい位置をご自身の体型に合わせて調節してみてください。   ⑥  ヘッドレストの調整 ヘッドレストという名前であっても、頭を休めるためのものではありません。正確には『head restraint』という言葉で、頭部の拘束装置を意味しています。ヘッドレストは衝突事故の際にむち打ち障害を緩和するための装置で、正しい位置に合わせることが重要です。高さを合わせる時は目と耳の高さの延長線上にヘッドレストの中心がくるように調節します。   ⑦  シートベルトの掛け方   シートベルトを何の気なしに着用している方がいますが、ねじれやたるみがないか確認し、ベルトが通過する位置を整えることが効果を得る上で重要です。 肩ベルトが適切な位置に掛かっていないと、衝突の衝撃で首を圧迫してしまったり、ベルトから上体がすり抜けて怪我をしてしまったりすることもあります。また、腰ベルトがお腹に掛かっていると内臓を圧迫してしまうリスクがあります。 […]

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FIAT BIRTHDAY FESTA 2013 in 葛西臨海公園

2013年7月7日(日)、東京都の葛西臨海公園で『FIAT BIRTHDAY FESTA 2013』が開催されました。バースデーを祝うイベントは、2008年に500(チンクエチェント)が日本市場への登場した夏にスタートして以来、毎年7月に実施。今年で6年目を迎えます。今回は500とPandaのお祝いをしようという趣旨のもと、イベントのスケールはこれまでの2倍に広がりました。     駐車場では、このイベントのために『FIAT BIRTHDAY FESTA 2013』のラッピングが施された500とPandaが来場者を出迎えていました。 また、会場となった公園内の芝生の広場では、さまざまなアクティビティが行われていました。     真夏の日差しと抜けるような青空のもと、会場を横切る彩り鮮やかな旗が東京湾から吹き付ける風にたなびいていました。           乾いたのどを潤すブラッドオレンジジュースやランチボックスに加えて、会場内には石窯を積んだバスが現れて、イタリア料理店『サルヴァトーレ・クオモ』で活躍する日本人初の世界チャンピオンの大西誠さんが焼きたてのナポリピッツァをふるまっていました。     参加者のみなさんは、木陰にテントやレジャーセットを持ち込んで、ピクニックを満喫していました。本格的なイタリアの味覚を楽しみながら、家族や友人達との語らいで会話が弾んでいる様子でした。     身体を動かすアクティビティも行われていました。世界で活躍しているイタリア人のミュージシャンによるアコースティック・ライブの演奏が行われたほか、イタリア生まれの乗用玩具『RODY』と戯れながら親子で楽しく参加できる『RODY YOGA』も行われていました。       頬にフェイスペイントをしてもらって、ニッコリしている兄弟を発見!     『なんてカラフルな色えんぴつ!』と目を奪われたのは、FELISSIMOが発売している『500色の色えんぴつ』。500の絵柄に思い思いに色づけしていくオリジナルの『ぬり絵』も用意されていました。     クイズ大会も行われ、正解者には抽選でステキなプレゼントが手渡さされました。また、サプライズで行われたじゃんけん大会では、大人も子供も大盛り上がり。これまでのFIATの広告やイベントの為に制作されたグッズもプレゼント加わるあたりも、エコを考えるFIATらしい催しといえますよね。 会場でイベントを楽しんでいた参加者のみなさんに、感想をお伺いしてみました。まずは、福島さんご一家から。     奥さま 「元々イタリアが大好きで、Pandaや500に興味をもっていました。イベントでもさまざまなものがありますが、FIATのイベントは垢抜けていますよね。明るい雰囲気ですし、自然と調和しているのに、都会的なセンスが上手に表現されていると感じます。 一方、旦那さまは 「妻はFIAT車の見た目が大好きで、街で走っている姿を目にしたり、お洒落な内装にワクワクしているみたいです。昔のモデルと変わっていないキャラクターもいいですよね。」とコメント。3才の娘さんは、RODYと遊びながら、はしゃいでいたのだとか。 公園で行われるイベントらしく、ワンちゃんと一緒に参加している方も数多くいらっしゃいました。     西さんご夫妻もFIAT車のファンで、Puntoを乗り継いで来た経験の持ち主なのだそうです。 旦那さまは 「FIATのメールマガジンを毎回楽しみに読ませていただいています。このバースデーイベントは2度目の参加ですが、年々参加者が増えて来ているのが分かりますね。イベントって大きくなると雰囲気が変わってしまったりするけど、前回の楽しい雰囲気を保ったまま大きくなってくれているのが嬉しいです。こういう自然の中だから、犬がいても参加しやすいし、小さい子供からカップルまでがみんなで楽しめるのがいいですね。 奥さま 「FIATのクルマって、どれも可愛らしさがあるんです。とにかくデザインが大好きで、アクセサリーを身に付ける感覚で乗れるのがいいと思います。」 とコメント。大型犬を飼っていらっしゃるだけあって、「もう少し大きいサイズのモデルが出てきたら嬉しいですね」というお話をされていました。   また、駐車場ではイタリア国旗のストライプをまとった500を発見。 […]

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