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ミニマリズム溢れたフィアットにぞっこん|FIATオーナー紹介

待ち合わせの場所にグリーンの『Panda 4×4(パンダ フォーバイフォー)』とともにいらしていただいたのは、三浦さんご夫妻。ご主人の三浦直樹さんはPandaを、奥さまは『500(チンクエチェント)』を足に生活を楽しんでいるご様子。実は先日開催されたフィアットピクニックで少しだけお話を伺っていたのです。そこで今回は、ご夫妻にフィアットとの生活の楽しさやその魅力についてじっくりお話をしていただきました。   小さい頃からの憧れ 三浦さんがPandaをお買いになったのは2019年。お正月明けの初営業日にディーラーを訪ねて試乗もせずに購入に踏み切ったそうです。「小さいころから、いつかはPandaが欲しいと思っていたんです」と三浦さん。子供の頃からクルマが好きだったそうで、お話を伺った当日もその頃よく見ていたという1995年の輸入車ガイドブックをご持参いただいていました。       「この中には素敵なクルマがたくさん出ているんです。元々小さいクルマが好きで、中でもPandaを見た時にこのデザインが衝撃的でした」とそのころからPandaに想いを馳せていたことを教えてくれました。 さらに初代Pandaは、「引き算で作られたクルマのような感じがすごくしたんです。ワイパーは一本しかありませんし、ボディーが平面で作られて無駄がないなど、知れば知るほどデザインの力を感じて。まさにベーシック故の奥深さがあります。こういったクルマは日本車にはありません。そういった魅力に幼いながらに取り憑かれたのでしょうね」と当時からの思いを振り返ります。       大型のSUVからミニマルなPandaへ 免許を取得後、軽自動車を購入した三浦さん。もともとアウトドアが趣味でその軽自動車で出かけていたそうです。その後、比較的大きなサイズのSUVに乗り換えました。三浦さん曰く、「大きいので中でも寝られますし、当然荷物も簡単に乗りますので、工夫など考えることが全くありませんでした。便利なクルマで文句もなく数年乗っていたのですが急に飽きが来てしまって。自分には何か違う気がしたんです」 三浦さんが小さいクルマに惹かれるのは、「大きなクルマは考えることなく荷物を沢山積んで出かけられますよね。しかし、小さいクルマだからといって荷物が積めないわけではなく、様々な工夫をすることによって、思った以上にたくさんの荷物を乗せられたりします。そのように頭を使っていろいろな工夫をして(クルマと)やり取りをする。知恵を使って乗るのが好きなんですね」とのこと。     そして、長く思いを馳せていたPandaを手に入れたわけです。そこで気になるのが、子供の頃に見ていたPandaは初代、購入したのは3世代目ということです。三浦さんは、「Pandaは(歴代)ずっと気になっていて日常的に雑誌などを含めて見ていました」とのこと。「デザインでのインパクトとともに、Pandaという名前がなんとも可愛らしくて印象に残っていました。ちょうど限定車の4×4が出たタイミングも良かったです」と今でも嬉しそう。今回購入された4×4は趣味のアウトドアでのシチュエーションにも似合うと考えたそうです。     大型のSUVからミニマルなPandaに乗り換えたことを奥さまはどう見ていたのでしょう。 「それまでのクルマではちょっとキザっぽい、格好つけている感じがしていたんですね。Pandaの方が見た目も似合っています」とご主人の方を見ながらコメントしてくれました。一緒に乗っていても「このくらいの距離感が好きなんだなと思いました」と以前よりも近くに座るシートポジションが好ましいようです。     また、奥さまはWebデザイナーのお仕事をされています。その視点でPandaを見ると、「変に装飾性があるわけではなく、ところどころのあしらいが可愛いですね。例えば、ダッシュボードのところなどにPANDAといっぱい書いてあったり。車内はまるしかく(スクワール)で統一されていて、あまりデジタル感が表現されていないところも可愛く感じます」と好印象な様子です。         乗っているとニヤニヤしてしまう 実際にPandaを手に入れてみて、三浦さんはどう感じているのでしょう。 「とても新鮮でした。そもそもマニュアルトランスミッションですし、エアコンもマニュアル、リアウインドウは手巻きタイプ。自分にとって、とても良いカルチャーショックでしたので、はじめは相当ニヤニヤしながら乗っていたでしょうね」と今もにっこりと語ります。 その横で奥さまは吹き出しそうな様子でしたので、まさにその通りだったのでしょう。そして、「停車しているときにビルなどに自分のクルマが映ると、乗り出して『良いクルマが映っているな』と嬉しそうに見ていました」と教えてくれました。     趣味のアウトドアでもキャンプなどでPandaは活躍しているそうです。前述したとおり、工夫して積載することなどを考えるのが好きな三浦さんなので、「数あるキャンプ道具の中からその日、何を持っていくか、クルマのサイズなどを鑑みながらセレクトするのが楽しいですね。何でも持っていけるわけではありませんし、どうしてもという時は屋根に積むようにしていますが、基本的にはリアのラゲッジスペースで何とかしています。リアシートですか? もちろん倒しません」とのことなので、Pandaのラゲッジスペースのみを使って、セレクトした大好きなキャンプ道具でお出かけしているのでしょう。     キャンプについて奥さまは、「誘われたら……」と苦笑い。あまり得意ではなさそうです。三浦さんもそのあたりはわかっているようで、「ソロキャンプの集団みたいな感じで会社の仲間と行くことが多いですね」とのこと。 ちなみにPandaに似合うギアはどんなものかと三浦さんに聞いてみると、「難しいですが、コンパクトなものでしょうね。軽くて機能性に優れているようなものだと思います」とコメントしてくれました。 そんなPandaとの生活で、まだ雪道は経験がないとのこと。「雪深いところで四駆のスイッチをオンにして走るのを楽しみにしています。早く雪道に行ってみたい」ときらきらと目を輝かせながら語ります。     普段のお出かけも、もちろんPandaです。三浦さんは、「クルマで出かけるというよりは、Pandaで出かけるというイメージです。移動の友というか、そういう間柄。クルマなら何でもいいということではなく、Pandaがいいんです」と愛おしくてたまらない様子。三浦さんの中では自動車という世界があるとすれば、Pandaとそれ以外という括りのようです。   500に乗るとテンションが上がる さて、そんな三浦さんからかなり影響をうけた奥さまは昨年500を中古車で購入されました。 「家庭の事情でクルマが必要になって、最初はなんでもいいと思っていたのですが、そういうクルマはやはり可愛くないんです。実はずっと500は可愛いと思っていたので、夫に“中古があるよ”といわれて見に行って買いました。Pandaですか? マニュアルなので乗れないです。最も、たとえオートマだったとしても、すごく大事にしているので、何かあったら怒られそうな気がします」とのこと。 「500で出かけて駐車場に戻ってくると、あの“とぼけ顔”が可愛いといっています」と三浦さん。それを聞いて、「顔が好きですね。飾り気が少ないのですが可愛いです。余計なものがついていない、シンプルなものが好きなので、多分そこが夫と趣味が合うのでしょう」とご主人と顔を見合わせながらお話をされます。 500は外観だけでなく、内装も気に入ったそうです。「乗っている時は内装しか見ないので、そこが可愛いのがよかったですね」とのこと。ボディカラーはバニライエローで内装のインパネ周りも同色。そのため、「とても華やかに感じます。ステアリングの白と合わせてその配色も可愛いですね。可愛くないと、テンションが上がらないんです」と、とても満足している様子でした。   […]

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いまのライフスタイルとお店にフィアット500Xはぴったり|FIATオーナー紹介

イタリアの田舎をクルマで走っていると、とても素敵なリストランテやトラットリア、バールが目に飛び込んでくることがあるでしょう。そんな雰囲気そのままのリストランテが栃木県宇都宮市にある『ACQUA IN BOCCA(アクア イン ボッカ)』です。そのオーナー、久保恵美さんは『500X(チンクエチェントエックス)』から同じく『500X Gran Vista(チンクエチェントエックス グラン ビスタ)』に乗り換えられました。しかも、納車になったのは取材当日。またご主人でありシェフの久保和敏さんはアバルト『595Cピスタ』に乗っているとのこと。そこで、500Xの魅力をはじめ、イタリアへのこだわりについてお二人にお話を伺いました。そこから感じられたのはイタリアに対する愛と情熱でした。   イタリアに憧れて、そしていまは寄り添って お二人は美術の大学に通っていたころに知り合ったそうです。その後、飲食とは関係ない会社に就職されました。それ以前からイタリアに興味を持ち、イタリアに行きたいという思いはあったとのこと。お二人ともサラリーマン時代から週末にお友達を呼んでホームパーティを開催。和敏さんはイタリア料理、恵美さんはデザートと役割分担をしながら楽しんでいました。料理道具もプロが使うものを揃え、どんどんのめり込んでいったそうです。そして、和敏さんはプロになることを決断。その背中を押したのが恵美さんでした。   ▲久保恵美さん(写真左)、久保和敏さん(写真右)   お二人は退職金でまずはイタリアへ行ってみようと旅立ちます。初めて訪れたイタリアの印象を恵美さんは、「これまでイタリアは雑誌や写真でしか知らなかったのですが、全部が素敵でした」と振り返ります。「特に人が皆親切でした。お土産を買おうと思ってお店に寄ると、見た目から(恵美さんは小柄で童顔な方のため)子供だと思われ、手を出してといわれて、そこにBACIチョコをいっぱいもらいました。2時間くらいの飛行機のフライトでも、サンドイッチを断ったらこれなら食べられるだろうとチョコレートバーをもらったり。私のリュックにはチョコレートがいっぱいでした」と微笑ましいエピソードを教えてくれました。和敏さんも、「自分の胸の奥底でイタリアが呼んでいる気はしていたんですけれど、片思いかもしれないですよね、行ったこともないのに。そこで、二人で初めて行ってみて、あ、やっぱり(イタリアンのお店を)やりたいね!となりました」と運命を感じたようです。     この旅で恵美さんはお二人の“軸”となるものに触れ合う機会が多かったそうです。それは、「家族や料理、そして郷土愛です。イタリア人は週末、家族で集まって食事をします。その土地のものを食べて、郷土愛を持って大切にしています。それがすごく素敵だなと思いました」。そして、「家族で食を楽しめる、そういう空間を提供したいと思うようになったのです。自分たちの好きなモノを揃えて行くことも含めて、いまはすごく充実しています。イタリアでの体験があって、それに寄り添っている感じです」と心からいまの生活を楽しんでいるようです。     お店を始めるにあたって、和敏さんと恵美さんは役割を分担しました。「30歳までにお店をやりたいという目標があったので、それに間に合わせるためです。僕は料理のことをメインにイタリアや日本で修行しました。彼女には経営のことやコーヒー、スイーツなどをお願いしたのです」。そしていまから13年前にお店をオープンされました。二人三脚で歩んできた夢がついに叶ったのです。   500Xにときめきました それまで久保さんご夫妻は修行、お店の立ち上げなどでご自身のクルマは所有していませんでした。「お店をオープンして8年目ぐらいにやっとイタリア車を買えるようになったのです」と恵美さん。実は、「これまでもイタリア車を買いたいと思っていました。500がすごく可愛くて、イタリアに行ったときにはいつも見ていました。ただし、仕入れなど私たちのライフスタイルを考えると、もう少し大きい方が嬉しい。そうしたときに500Xが出たのです」。ちょうどご近所で夏祭りみたいなイベントがあり、そこに多くのディーラーが出展。その中に赤の500Xが置いてあり、「すごくときめきました」と恵美さんは話します。       ▲500X Cross カプチーノ ベージュ   「他に並んでいるクルマ達と違って見えたのです。500の可愛さは残したまま、コンパクトSUVというのも、私には新鮮に映りました。その時は雨がすごく降っていたんですけど、とても頼もしく見えました」と恵美さん。そして、翌週ディーラーに行って決めたそうです。実はボディカラーは赤ではなくベージュになりました。「このクリーム色にさらにときめきました。穏やかな色でちょっとパンナコッタのデザートに似ていて、美味しそうな色で良いなと思ったのです。夕方だとちょっとピンクがかるところも素敵でした」とかなりのお気に入りだった様子です。     500Xを購入して5年が経過しましたが、「最高です。乗り心地も良いし、以前実家から借りたクルマはフロントの周りをガリガリにしてしまったりすることも多かったのですが、500Xにしてからはそんなこともなく、きっと愛情もあって大事に乗っていたのでしょう」。食材などの仕入れにも使っていた500X。「荷物の積み下ろしもとてもしやすいのでずっと乗っていたかったのですが、飛び石でフロントガラスが割れてしまい、また秋に車検だったので500X グラン ビスタに買い替えました」。     実は先代500Xの時も今回も、忙しいさなかに見に行く時間がたまたまぽっかり空いていたそうです。「そういうのも縁なのでしょうね」とのことでした。     それにしても続けて同じクルマというのは珍しいかもしれません。「イタリアのニュースなどを見てツートーンが出ていることは知っていて、とても気になっていたのです。でもサンルーフが開くタイプではありませんでした。(500Xグランビスタは)ただでさえ乗りやすい状態にバージョンアップされたうえに、屋根が開くのです! アバルト595Cピスタで屋根が開くという楽しさを知っていましたし、限定車で宇都宮にはとりあえず1台しか来ないようなので行くしかない! と思いました。このボディカラーのブルーもすごく好きですし」と新しくやってきた愛車を嬉しそうに眺める恵美さん。       500X グラン ビスタで高知に行きたい 恵美さんにとってフィアットは、「小さい頃はルパン三世のクルマという印象でした。そして実際にイタリアに行ってみたら、可愛いクルマばかりで、あちらこちらで写真を撮っていたら、フィアットの写真がいっぱいになりました。画になるんですよね」とのこと。そして、「最初は憧れでしたが、いまは寄り添ってくれる感じがあります。いまの生活に500Xはピッタリですね」ととても満足している様子です。和敏さんも、「乗り心地や、安全性をはじめ、シートも電動式でラグジュアリーな革シートにシートヒーターもあってコスパ的に良くできていますよね」と高評価です。「ドアハンドルに手をかざしただけでロックが解除されるのは便利ですし、イタリア車の可愛らしさに利便性も兼ね備えて、さらに安全性も高いので、今回もやっぱり500Xしかないと彼女は思ったのでしょう」と恵美さんの気持ちを代弁してくれました。       […]

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愛犬との暮らしにフィットする500X|FIATオーナー紹介

東京都にお住まいのアツシさんとミキさんのご夫妻は、500(チンクエチェント)から500X(チンクエチェントエックス)と乗り継いできたという大のフィアット好き。愛犬であるミニチュアシュナウザーのルークくんを中心に、家族で一緒に楽しむフィアットライフについてお聞きしました。       いつか乗るなら500と決めていた   アツシさんとミキさんのご夫妻が最初に500を手に入れたのは、アツシさんの仕事の関係で長野県に住んでいたころ。東京から長野に移り住んだときに仕事用のクルマは1台所有していましたが、クルマ移動が主となる場所ということもあって、やはり夫婦で2台あったほうがいいなという話に。そして購入したクルマが、ミキさんがずっと憧れていた500でした。 「わたしがまだ独身のころ、近所のおしゃれな家の小さな駐車スペースに赤い500が停まっていたんですが、それがすっごくかわいくて。いつか自分のクルマが買えるなら絶対に500にしようと決めていたんです」(ミキさん)     そうして長年の想いが叶って購入した500は、赤ではなくグレー。長野のディーラーで出会い、内装のかわいさも決め手になったそうです。長野に住んでいる間、手足のように活躍してくれたといいます。 「見た目どおりに小回りもきいて、すごく乗りやすかったです。わたしは運転は得意じゃなくて、最初に大きいクルマに乗るのも恐かったこともあり、コンパクトでおしゃれなうえに使い勝手の良い500はまさに理想のクルマでした」(ミキさん) 「僕もたまに500を運転させてもらいましたが、アナログ感のあるフィーリングが魅力的ですよね」(アツシさん)         サイズとデザインに惚れ込んで500Xに乗り換え   ご夫妻が長野での約3年半の赴任を終えたとき、仕事用のクルマは手放して500で東京に帰りました。ただ、1台になったことで500よりもう一回り大きいクルマがいいなと感じ、買い換えを検討することに。そこで白羽の矢が立ったのが500Xでした。 「他のメーカーのクルマも検討していたのですが、500Xの存在を知ってすぐにその見た目とサイズ感に惹かれまして。長野に住んでからSUVが格好いいと思い始めたこともあり、500Xのデザインが刺さったんです。あとは長野のディーラーさんがすごく親切で、それでフィアットって素敵なメーカーだなという印象を持っていたことも大きかったですね」(アツシさん) 「わたしはびっくりしました。まさか夫が500Xを選ぶとは。だんだんわたしの趣味に寄ってきたなと(笑)。500と同じ顔で、念願の赤。すごくうれしいです」(ミキさん)     いまは購入してから約8カ月、アツシさんは500Xの乗り心地を「想像以上です」と評します。 「前に住んでいた長野県まで、長距離の運転もしましたが疲れにくかったですね。それに500Xは他のイマドキのクルマとは運転の感覚が違ってて、それが楽しくて。その感覚を言葉にするのは難しいのですが、500Xを運転したことのある方なら共感していただけるかと」 ミキさんは近場でのお買物に500Xを運転していくことが多いといいます。500Xは「車高が高くてガラスが大きいので、運転席からの見通しがよく、500よりサイズアップした車体でも運転のしやすさに満足しているそうです。     500Xのお気に入りポイントを2人にたずねると、アツシさんは「顔」、ミキさんは「赤色」との答え。 「フィアットの赤色は他のクルマにはない発色ですごく気に入っています。内装もかわいくて、ボディと同じ色のインパネや、クラシックなディテール、たとえばシートの頭部分が丸かったり。そういう細かいところが女子的にはぐっときます。あと500Xはまだ乗っている人が少ないところもいいですよね」(ミキさん)         500Xは愛犬家にもおすすめ!   こちらのリンク先のInstagramからも分かるように、いまや家族の中心ともいえる愛犬のルークくん。ちなみにInstagramに投稿されている写真やイラストはミキさんによるもの。どちらもただの趣味とのことですが、玄人はだしの腕前です。「もともと美容師をやっていて、学校でデッサンの授業があったのでイラストは多少描けるようになったのかな」とミキさん。いまではフォロワーからも描いてほしいと依頼されるまでになったそうです。 500Xでのお出かけも、やっぱりルークくんが主役に。休日にはドッグランやアウトドアなど、ルークくんと一緒に楽しめるスポットに行くことが多いといいます。     「ルークも500Xの乗り心地を気に入ってるみたいで、後部座席に乗ると安心してすぐに寝ています。あとは車窓から外を見るのも好きなんですが、車種によってはうまく覗けないんですよね。500Xはドアの段差に前足をかけるとちょうど覗きやすいみたいで、よく外を眺めています」(ミキさん) トランクもゆとりがある大きさなので、公園では家族でトランクに腰掛けて過ごすことも。愛犬とのお出かけ時に欠かせないペットカートが、後部座席を倒さずトランクに積めることも購入の条件だったそうです。     最後にアツシさんに500Xとのこれからについて聞いてみると、こんなワクワクする計画を教えてくれました。 「家族みんなが500Xを気に入っているしまったく不満もないので、できるだけ長く乗りたいと思っています。そしてコロナが終息したら北海道に行ってみたい! 東京湾からカーフェリーでクルマごと苫小牧まで行けるそうなので。500Xで北海道を1週間ぐらいドライブしてまわれたら、すごく楽しいだろうなって」     【撮影協力】 お台場ドックリゾート 〒135-0064 東京都江東区青海2丁目6-3 TEL. 03-5962-1126 […]

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1年の時を経て巡り合った最高の1台|FIATオーナー紹介

鮮やかなイエローが目を引く500C Mimosa(チンクエチェントシー ミモザ)。乗るのは、神戸市在住のすぅさん。500Cとの出会いから、楽しみ方まで熱く語っていただきました。       一度は諦めた500C。でも1年後に…!   両親がクルマ好きだったこともあり、自然とクルマに興味を持ったというすぅさん。500のオープンカータイプである500Cとの出会いは、とあるミュージックビデオでした。 「カナダの歌手、カーリー レイ ジェプセンさんの『グッドタイム』というミュージックビデオに500Cが登場しているんです。曲の冒頭に少しだけ映るんですが、見た瞬間『このクルマ、かわいい!』って一目惚れしました」 その後、カーディーラーに足を運び500Cと対面。コロンと丸い後ろ姿、おしゃれな内装にますます500Cの虜となったのですが、その時は購入に至りませんでした。 「もともと好きな色だった黄色のクルマに乗りたかったんです。でも500のカラーバリエーションに黄色は含まれていなくて…。ディーラーさんにも『黄色の500が発売される可能性は限りなく低い』と言われ、泣く泣く購入を諦めました」     ところが1年後。カーディーラーから突然の連絡が。 「いきなり電話で『黄色い500が出ます!』って連絡が来たんですよ。これは運命だ!と思い、すぐカーディーラーに足を運びました」 そして出会ったのが500の限定車「ミモザ」。さらにディーラーでは、もうひとつの出会いが待っていました。 「500Cの「ミモザ」も販売されていましたが、値段も高いし、販売台数も少ないし…と、その時も最初は購入を諦めていたんです。実際、足を運んだディーラーでも当日の朝に売れてしまったようでした」 しかし、ディーラーの担当者が「もしかしたら手配できるかもしれない」とあちこち探し回った結果…奇跡的に1台を確保(ちなみにミモザの500Cは全国限定80台!)。「まさか手に入るとは思わず、またもや運命を感じたため思い切って購入を決めた」そうです。導かれたかのようにすぅさんの元にやってきた500C Mimosa。その乗り心地を聞いてみました。     「500はATとMTのいいとこ取りをした、デュアルロジックというシステムを採用しています。シフトチェンジをする時に、マニュアル車のように少し揺れるんですが、自分で操作している!という感じがするので好きですね。また、神戸は一方通行の多い街。500Cは小回りが利くので助かります」 もちろん晴れた日は、屋根を開けてドライブを楽しんでいるというすぅさん。頭の上をすーっと風が通り抜けて行く感じが最高に気持ちいいのだとか。また、500Cに乗り始めてから屋根の幌を弾く雨音が心地よく、雨の日のドライブも楽しみになったそうです。         SNSを通して全国のオーナーとつながる   カメラが趣味だというすぅさん。晴れた休日は、よく500Cに乗って撮影に出かけます。 「よく撮影に出かけるのがポートアイランドや旧居留地。空や海のブルーとミモザのイエローのコントラストがとっても鮮やかで、撮影しがいがあります。内装もかわいいので、車内から撮影してもすてきな写真が撮れるんです」     撮影した写真は、500Cの魅力を発信するために開設したInstagramのアカウントにアップしています。InstagramやLINEなどのSNSを通し、全国の500オーナーと交流を楽しむようにもなりました。 「みなさん本当に詳しくて。暖房の使い方とか給油口の開け方とか、ちょっとしたことでも親切に教えてくださいます。あとは、おすすめの写真スポットやカフェを紹介しあったりもしていますね。今は新型コロナの影響であまり遠出ができませんが、状況が落ち着いたら500Cと一緒にいろいろなところへ出かけたいです」     以前、国産車に乗っていた時は、ここまでクルマに愛着を持つことはなかったというすぅさん。 「他の人があまり乗っていないので、特別感がある」ところも愛着が湧く理由だといいます。今では500ゆかりの地に出かけるなど、500を中心に活動範囲が広がっているそうです。 ちなみに一番行ってみたいというのが、山口県にある角島大橋。エメラルドグリーンの海に、鮮やかな「ミモザ」。きっと素敵な写真が撮れるはず!       フィアット主催のイベントにも積極的に参加   すぅさんの愛車である500C Mimosaは、3月8日の「国際女性デー」にちなんで誕生した1台。イタリアで国際女性デーに贈られるミモザの花がモチーフになっています。またフィアットでは今年、国際女性デーにちなんだイベント「WOMEN FOR TOHOKU by FIAT」も開催。国際女性デーに関連したトークや、東日本大震災から10年を迎えた東北地方の状況、フィアットのCSV活動、そしてこの春登場した限定車「500/500C Mimosa […]

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納車って、何するの? Pandaの納車に密着取材

クルマの購入において、クライマックスともいえる「納車」。契約をしてからとても待ち遠しい納車日は、まだクルマを買ったことがない方にとってはベールに包まれた1日でもあります。 今回は、フィアットのPanda(パンダ)を購入した井熊さんの納車に密着。実際の納車とはどのようなものでしょうか? 納車未体験の方、これから初の納車を迎える方は必読です。         納車とは? セールススタッフに聞く、納車の基本   2021年1月某日、Pandaの納車日。井熊さんが訪れたのはフィアット/アバルト東名川崎。2020年6月にリニューアルオープンしたばかりの、明るく清潔感のあるショールームが魅力のオフィシャルディーラーです。サービス工場も併設しており、以前にはフィアットのメンテナンスに関する記事で登場したこともあります。     まずは、井熊さんの担当セールススタッフで、クルマの検討から購入、納車、アフターフォローまで一貫してサポートする田中さんに、納車の基本についてお話を伺いました。   — そもそも納車とは何でしょうか? 田中さん:納車とは、クルマを販売業者からお客さまに納入することです。クルマは販売店で見て気に入ったからといって、その場で購入してすぐに乗って帰ることはできません。在庫がある場合でも、ご契約いただいてから納車まで車庫証明、車検整備、名義登録などの手続きで2〜3週間はかかります。また車両の在庫がなくオーダーになる場合は、3カ月ぐらい必要です。   — 納車の多い日時は? 田中さん:最も納車が多いのは、土曜日の午前中になります。やはりクルマを受けとってすぐ、どこかにドライブしたいということが理由でしょう。その反面、日曜日の夜の納車はあまりないですね。あとは大安など、縁起の良いとされる日を選ばれる方も多いです。     — 納車の場所は選べるのですか? 田中さん:自宅納車と店頭納車からお選びいただけます。ただ、ご自宅での納車の場合は別途費用が必要となることもあり、現在では店頭での納車が主流です。店頭での納車時には、今後お客さまをサポートさせていただくスタッフもご紹介いたします。   — 現在乗っているクルマと入れ替えの「代替購入」の方も多いと思うのですが、フィアット車以外でも下取りできますか? 田中さん:メーカーを問わず可能です。納車時には、思い出の詰まった前のクルマと、新しく購入したクルマを並べて記念撮影される方も多いですよ。       納車当日の流れは? 必要な持ち物はある?   ではいよいよ、納車の実際の流れを3つのパートに分けてご紹介します。納車に必要な時間は30分〜1時間を目安にしておくといいでしょう。 「納車にかかる時間はまちまちですが、Pandaの場合は装備や機能がシンプルなので説明時間が短くすみ、比較的早めに終わると思います」(田中さん)     1. 車検証など書類の確認 納車日は予約の時間に来店し、まずは車検証の名義などが正しく表記されているか確認します。 納車日当日に印鑑など必要な持ち物はとくにありませんが、免許証はお忘れなくお持ちください。お忘れになるとクルマに乗って帰ることができませんので……。   2. クルマの確認、機能説明 つぎにセールススタッフと一緒に、実車をチェックします。新車の場合はボディカラーが合っているか、頼んだオプションが取り付けられているか、車内外に傷や汚れがついていないかなどをご確認ください。また中古車の場合は事前に依頼した修理がされているかという点はしっかりチェックした方がいいでしょう。 チェックと同時に、セールススタッフがクルマの運転や装備、機能などに関する説明を行います。たとえばPandaの場合、日本車とは使い勝手が異なる部分や、デュアロジックをはじめとする独自のテクノロジーなど、ユニークな点もあります。分からないことは何でも質問してください。     3. 受け取りのサイン クルマに問題がないことを確認できたら、受け取りのサインをして納車の手続きは終了。これにて晴れて“マイカー”となります。 […]

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出会うべくして出会った、Pandaとの日常

ライフスタイルはそれぞれ異なるのに、愛車であるPandaはオーナーそれぞれの生活にぴったりと寄り添っている。さりげなく、ときに印象強く。そんな人生に彩りを添えるPandaとの暮らしぶりについて、オーナーに話を伺った。     愛車のPandaとは同級生 いっしょにメンテナンスしながら長くつき合いたい 岩本美香さん/FIAT Pandaセレクタ(1998年)     「このPanda、私と同じ1980年生まれなんです。偶然なのですが、同じ年に生まれた車に乗れるというのは感慨深いものがありますね」。 まさに運命的な出会いともいえるエピソードを素敵な笑顔とともに教えてくれた岩本さんは、物心ついた頃から車が好き。それは車好きな父親の影響が大きい。 高校卒業後、すぐにマニュアル免許証を取得し、最初の愛車から左ハンドルのマニュアル車を選んだ。「昔から惹かれる車が80~90年代の車で、デザインがとても好き。とくに、ヨーロッパ車のハッチバックが好きなんです」。     そんな中、出会った車が初代Panda。彼女にとって、初めてのイタリア車。初代Pandaの存在は、知人が乗っていたこともあり以前から知っていて、かわいいデザインだなと気になっていた。 「趣味用の車、実用車と2台を所有できたら理想的ですが、車は通勤でしか使わないので不経済。1台で趣味と実用を兼ねられる車を探したときに、ちょうどいいバランスだったのがPandaに決めた理由です」。 旧車に乗り続けてきた経験も経ていたため、旧車の扱いはお手のもの。普段からていねいな運転を心がけ、3000㎞ごとにオイル交換。その際には、入念な車両のチェックも怠らない。平日はお買い物、週末は3頭の犬をPandaに乗せてドライブへ出かける。山なら山歩き、海では砂浜での散歩を、愛犬といっしょに楽しんでいる。 「助手席に1頭、後部座席はフラットにして2頭を乗せています。後ろの空間は犬同士がケンカしないようにネットで仕切りを作り、1頭ずつ分けて乗れるようにしています」。     また、ときには、仕事のため4日間で1300㎞もの道のりを愛車Pandaで走破するそう。いったい何の仕事をしているかと思いきや、彼女はクラシックカーラリーを主催する会社に勤めている。 「ラリーのスタートからゴールまでの往復を含めると、6日間で約2000km近く走っています。でもPandaは全然大丈夫!余裕ですね」。 仕事上、日本全国をPandaとともに走っている岩本さん。初代Pandaが珍しいこともあり、各地を走っているとガソリンスタンドなどで話しかけられることも増えたという。 「大切に乗っていることは間違いないのですが、その反面、気負わずに使い倒せるところも気に入っています。毎日履くスニカーのような感覚。私と同じ年でもあるので、いっしょにメンテナンスをしながら、いつまでも長く乗れればいいなと思っています」。 写真提供:カー・マガジン編集部/撮影 佐藤亮太     Pandaとの出会いから始まった、充実の6輪ライフ 中山順司さん/FIAT Panda Easy(2014年)     Pandaに2台の自転車を乗せて、6輪ライフを満喫中の中山さん。Pandaと出会ってから、自転車を持っていかない旅は一度もしていないという。往路はドライブを楽しみ、目的地に着いたら自転車で散策するのが中山さん流の旅の楽しみ方。 「自転車を持って行くと、ドライブ中には見落としてしまいがちな地元のパン屋さんや絶景ポイントなどに気軽に立ち寄ることができるんですよね」。 中山さんと奥様の2人が、車+自転車の旅を楽しんでいる様子を見て、数年前から娘さんも「自転車に乗りたい!」となり、いまでは父と娘で旅に出かけることも増えたという。     車と自転車の旅。そんな旅のきっかけを作ったのがPanda。 「以前から自転車は趣味で楽しんでいましたが、Pandaを購入したタイミングで、ロードバイクも購入したんです。Pandaに乗る前は車に自転車を乗せて出かけるという発想自体が無かったのですが、Pandaにはちょうど後部座席に1台、荷室に1台とシートを倒さなくても自転車が乗せられた。そのことがわかってからは、日帰り旅行をする回数も一気に増えました」。 そして、Pandaと出会ったときの印象も運命的だったという。 「Pandaを見たとき、この車なら5年後も飽きることがないだろうという確信めいたものがあったんです。奇をてらっていないかわいらしいデザインとシンプルさ、そしてエモさもある。小さい車で軽快に走るのが好きなので、サイズ感も気に入っています。実際、乗り始めて6年が経ちますが、いつ見ても小動物みたいな雰囲気があって愛着がありますね」。     旅の予定は、天気予報次第で突然決まることもあるとか。 「今週末、“晴れ”ということが分かると、よし行こう!となりますね。Pandaがあると、本当に自由。荷物の積み方もうまくなって、隙間なくフルに積んで出かけています。先日は、キャンプにも行ってきました。1日目はキャンプをして、2日目は自転車で散策。キャンプの道具は現地で借りたのですが、今後キャンプギアを積むとなったら、次は屋根ですね。屋根に自転車を乗せればキャンプ道具も積んでいけます(笑)。Pandaのおかげで、遊び方の幅が増えました」。 まさに、充実のPandaライフ。これからも6輪の旅は長く続きそうだ。     乗り換えもPanda一択。他の選択肢は浮かばなかった 音楽活動にも欠かせない相棒 エフオピさん/FIAT Panda Easy(2018年) […]

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初めての500は、カラーもカンペキ|FIATオーナー紹介

2020年の7月に、初のマイカーとしてフィアットの500(チンクエチェント)を手に入れたamimiさん。 ある日曜日の朝、岡山に住む彼女が向かったのは倉敷市のイタリアン「オステリア エ バール オット」。朝8時半の開店からすぐに賑わいをみせる人気のお店です。           ずっと欲しかった500を、理想のカラーで   amimiさんとフィアットの出会いは、中学生のころまでさかのぼります。当時から『ルパン三世』が好きだったamimiさんは、アニメを観ているうちに主人公のルパンが乗るクルマが気になりだしました。 それがフィアットの500。ルパンと同じくらい500のことも好きになり、いつかこのクルマに乗ると決めていたそうです。     その想いは大人になっても変わることなく、23歳になって初めて購入したクルマがミント グリーンの500。とはいえ、ルパン好きならやっぱりイエローがよかったのではとたずねると「迷いはなかった」との答え。 「最初はルパンと同じイエローの500がよかったんですけど、私はミント グリーンがすごく好きで。財布もキーケースもミント グリーンで揃えていて、この色を見た瞬間にひと目惚れで即決でした。私の理想のミント グリーンです」     「友だちからは私にめっちゃ似合うといわれて、それがすごくうれしい。フィアットといえばルパンのクルマだねっていわれることも多いです」 納車日に自身のInstagramに投稿した1枚は、「いままでで一番多くの『いいね!』をもらいました(笑)」とのこと。周りからの評判も上々の様子です。     500のお気に入りポイントは「外見のコロッとしたところも好きですし、ボディとリンクしてインパネ(インストルメントパネル)もミント グリーンなところがグッときます。日本のクルマにはないこだわりですよね」と、そのデザイン性に惚れ込んでいるそう。 「あと車検証入れがかわいいんです。刺しゅうがされていて、そういう細かいところがおしゃれだなって」     「500に乗ることは念願だったので、毎日うれしくて楽しいです。いつも乗る前にクルマを見て『あ、かわいい』ってなって、乗って内装を見て『やっぱりかわいい!』って。不満はまったくありません」と、購入から約半年たったいまも500への気持ちは変わることがないようです。       500で音楽を聴きながら、ダンスレッスンへ   amimiさんは仕事の傍ら、ダンサーとしても活動しています。ダンスは「小学生の時に母にすすめられて友だちと始めたのがきっかけ」で、約13年にわたって途切れることなく続けているそうです。主な活動は、毎週レッスンに通って、イベントにユニットで出場したり、先生のナンバー(振り付けしたダンス作品)に参加したり。 「音楽がもともと好きで、音楽に乗せて体を動かすのが一番楽しい」としながら、さらに「舞台やイベントに出るときに、今まで練習した実力や努力を発揮する緊張感や達成感が凄く好き」だというamimiさん。 いまは新型コロナウイルスの影響でイベントが減っていますが、次に発表するときによりいいパフォーマンスが見せられるように練習をがんばっています。     「ダンスの練習場所への移動では、これから踊りたい曲などを聴きながらイメージトレーニングをしたり、振りを考えたり。音楽は何でも聴きますが、昭和の歌謡曲が好きでよく聴いています。いい曲がかかったらノリノリで歌いながら運転することも。ただ昭和歌謡は500に似合わないですよね(笑)」         500とたくさんの思い出を作りたい   通勤とダンスのレッスンに行くときをメインに、ぼぼ毎日500に乗っているというamimiさん。出掛けるのは近場だけにも関わらず、走行距離は4カ月で6,000kmを超えたそうです。 「故障もなく快調です。運転にもすぐに慣れました。小さいけれど安定感があって、室内も意外と広くて快適なんです。デュアロジックはオートにして、急な坂道を上るときなどは自分でシフト操作をして楽しんでいます」と、運転に関しても500のパフォーマンスに満足しているそうです。     […]

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「アモーレ・ミオ、Panda!」 本場の人たちが語る熱きPanda愛

40年前に誕生し、気がつけばイタリアの一風景になったFIAT Panda。 実際、街角でカメラのシャッターを押せば、かなりの確率で画面に入っている。 その長靴型半島で出会った5人5通りのPandaの愛し方を紹介しよう。   突如やってきた人気者   リッカルドさん(1965年生まれ)は、古都シエナを一望するホテル「イル・ジャルディーノ」のオーナーである。オリーブの木が幾重にも連なる庭には、少し前からマット塗装された初代Pandaが佇むようになった。どうしたんですか、この初代Panda?     「もともとは、友達のもとにあったクルマです。彼のもとでは、イノシシ猟などハンティングの足として使われていました」。イタリアでハンターのクルマといえば、初代のFIAT Panda 4✕4である。しかし、その2002年製のPanda ヤング仕様は2WDであった。以前は、友達の祖父が街乗りに使っていたものだからだ。「そこで、彼はサスペンションをチューニングして最低地上高を上げ、悪路での走破性能を向上させました」。さらに「心だけでもPanda 4✕4にと、ホワイトのボディを日曜大工でモスグリーンに塗り替えてしまったのです」。初代Pandaの特徴であるスチール剥き出しのドア内側が右だけ白いのは、その証拠だ。それも面積のほぼ半分だけ。「塗装の途中でペンキのスプレー缶が切れちゃったのでしょう」とリッカルドさんは笑う。    その彼とリッカルドさんの兄がハンティング仲間だったことから、4年前にPandaを譲り受けた。前述のチューニングのおかげもあるが、リッカルドさんが実際に乗ってみると、2WDと思えぬ走破性能に驚いたという。普段は、近場の用事に重宝している。加えて、リッカルドさんによれば「普段乗っているクーペの機嫌が悪いときも大助かり」なのだそうだ。その広い車内空間も便利なのだろう。筆者の記憶では、キッチンから大量に出るワインの段ボールの集積場代わりになっていたこともあった。かと思えば、ホテルのスタッフが70km近く離れたフィレンツェや、110km以上離れた州境のビーチへと乗って行ってしまったこともあるうという。みんなから、引っ張りだこ状態だ。     サルトの兄が仕立てたという粋なジャケットを着こなしているリッカルドさんとの絶妙なビジュアル的組み合わせも目を引く。常連のお客さんからは、例のボディカラーから「てっきり、イタリア陸軍の車かと思ったよ。(軍用車用である)EIナンバー付けるなよ」と笑われる。リッカルドさんのホテルで、ちょっとしたアイキャッチになりつつある初代パンダだ。     初代Panda3台(!)との生活   約束の場所で待っていると、2台の初代Pandaが現れた。いずれも「ルルルルル〜」と歌うようなエンジンサウンドを響かせながら。医療機関の職員アンドレアさんは、熱烈なPandaファンである。     「これは1984年のPanda 30Sというバージョン。300km離れたリグーリアの街で、おばあちゃん、娘、そして孫娘の3代にわたって愛用されてきた車なんだ」。走行距離104,000kmだったところを譲ってもらったという。もう1台は1985年Panda 30CL。運転手役を買ってでてくれていたのは、ロベルトさん。毎週末イベントへ一緒に出かける愛好家仲間だ。2台とも搭載されているのは、2気筒652ccエンジンである。「空冷だから振動は水冷より大きく、暖房も弱い。オイルの匂いも気になるよ」。それでも、なぜ空冷Pandaを?「構造が簡単だから故障が少ない。遠出もちょっとしたパーツのストックを載せて出かければ、何が起きても大抵解決してしまうんだ」。今日の車からすると、驚くほどプリミティヴでシンプルな機構が魅力という。アンドレアさんは続ける。「しかし何より、この独特のエンジン音がいいんだよ。むかしの車の音だよね」。30シリーズのパワーユニットは、かの先代FIAT 500からの流用だ。そのエンジン音は長年イタリアで街の音の一部だった。実際、イタリア映画の効果音にもたびたび使われてきた。伝統的サウンドとPandaとのコンビネーションが面白いのだという。       やがて1981年生まれ、つまり初代Panda誕生と1歳違いのアンドレアさんの話は、自身の思い出に及んだ。「母が乗っていたのがPanda 30だったんだよ。赤いボディで、ボクが1歳のときにやってきて、18歳のときまで17年間も家にあった。スピードこそ遅かったけど、室内が驚くほど広くて、いつも家族と一緒だった」。空冷Pandaは、アンドレアさんにとって大切な走るアルバムだったのだ。       「実はもう1台Pandaがあるんだよ」。それは、ガレージでレストアを待つ1995年のPanda ヤング仕様だ。空冷ではないが、ポップな内装色に惹かれて購入したという。こちらもミラノのお年寄りのもとで大切に乗られてきたものだ。さまざまな地域で人々と暮らしてきたPandaが、熱烈ファンのアンドレアさんによって元気に走り続ける。いつか“三姉妹”としてファンイベントにデビューする日も来るだろう。なんと幸せなPandaたちではないか。     Pandaはワインの如く   イタリアを代表する高級ワイン生産地帯のひとつ、トスカーナ州キャンティ地方。フランチェスコさん(1986年生まれ)は、18世紀初頭に歴史を遡る名門ワイナリー「メリーニ」で品質管理部門の責任者を務めている。       彼の愛車は、2011年製の白いPanda 4✕4。あいにく撮影前日は大雨だったため、ブドウ畑のあちこちに深いぬかるみができていた。にもかかわらず、彼のPanda 4✕4はグングンと進み、ターンしてゆく。泥んこ遊びをしているかのようにも見えるその光景は、なんとも痛快であった。フランチェスコさんには筆者の求めに応じ、何度も車を動かしてもらった。185cmの長身である彼が容易に室内へアクセスするところに、Panda伝統の優れた乗降性をあらためて確認した。フランチェスコさんのFIAT愛は、父親のマッシモさん(1954年生まれ)譲りである。マッシモさんは1970年代、ジェントルマン・ドライバーとして伝説のライトウェイト・スポーツ「X1/9」などを駆って、欧州各地のラリーやツーリングカーレースを荒らしまくった。「FIATのモトーレ(エンジン)は、ひたすらよく回り続けました」とマッシモさんは熱く語る。       […]

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出会った瞬間、ひと目惚れ。500とともに楽しむ音楽生活|FIATオーナー紹介

爽やかなスカイブルーの500(チンクエチェント)に乗る大木さんは、街中に設置された誰でも自由に弾けるストリートピアノの演奏動画で話題になったこともある音楽好き。そして「フィアットの全てが好き」と断言するほど、500のある暮らしを楽しんでいます。       フィアットの全てが好きです   大木さんが500に乗り始めたのは2015年。 「この500  TwinAir Popは、出会った瞬間にひと目惚れしました。レトロなデザインとエンジンフィールに心を射抜かれて、購入を即決しましたね。当時からクルマで楽器を運ぶことが多かったのですが、積載性を犠牲にしてでもフィアット一択、他のクルマと迷うことはありませんでした」     とくにお気に入りのポイントを聞くと、「色、形、内装の素材感、見た目全体が好み」との答え。 「かわいさと美しさの両方を持っているというか。とくに、内装は素材の使い分けが秀逸でお気に入りです」と、唯一無二のルックスのとりこになったようです。 「もちろん乗り心地も好きです。シートの作りがよくて長時間座っていても疲れにくいし、ツインエア独特の振動も心地いい。乗っているのが気持ちよくて、つい遠回りをしてしまうこともあります(笑)」         休日は500に楽器を乗せてドライブへ   大木さんは、ピアノをはじめギターやバイオリンなどさまざまな楽器を演奏する大の音楽好き。会社顧問として日本と海外を往来することが多いそうですが、仕事が休みの日には積極的に音楽を楽しんでいるといいます。     そして楽器の演奏はすべて独学で習得したというから驚きです。そんな大木さんがストリートピアノを弾き始めたきっかけは… 「初めて弾いたのは、丸の内の新丸ビルに設置されていたピアノでした。誰でも弾いていいよ、ということだったので、ほんの出来心で弾いたら周囲の方々に注目されてしまって(笑)。その後、なんとなくYouTubeにストリートピアノの動画をアップロードしてみたら、再生回数がすごく伸びて、新聞社から取材を受けたりもしました」     「今はストリートピアノよりも、どちらかというと音楽ホールを貸し切って演奏することが多くなりました。夏なんかは500に楽器を積んで、往復4時間かけて避暑地まで行ってホールを貸りたり。演奏仲間も一緒に乗せて行くんですけど、『フィアットに乗っていると楽しい』と言ってくれた時は嬉しかったですね」         これからもフィアットと色々なところに行きたい   今後は、ピアノを弾くことができるバーやレストランもまわってみたいという大木さん。 「このピアノカフェのように、お店の中にピアノが置いてあるところって結構あるんですよ。そういったお店へ、生きた音楽のある雰囲気を楽しみにいきたいです。もちろん500に乗って」     「500には、社会の堅苦しさを忘れさせてくれる力があると思っているんです。私は、500のエンジンをかけると嫌なことは大抵忘れてしまいます」と楽しそうに笑う大木さん。 「作業中ちょっと行き詰まったら近所を20分くらいドライブして、気分をリフレッシュさせることもありますね。そんな、自分をポジティブにしてくれる500にこれからも乗り続けたいし、500と一緒に音楽の旅を楽しんでいきたいです」 大木さんと500のコンビが、これからも日本中に音楽の楽しさを届けてくれそうです。       大木さんのYouTubeチャンネル OOKI engineering     【取材協力】 ピアノカフェベヒシュタイン 〒105-0003 東京都港区西新橋3丁目23-6 TEL.03-6435-8548 […]

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