ライフスタイルはそれぞれ異なるのに、愛車であるPandaはオーナーそれぞれの生活にぴったりと寄り添っている。さりげなく、ときに印象強く。そんな人生に彩りを添えるPandaとの暮らしぶりについて、オーナーに話を伺った。 愛車のPandaとは同級生 いっしょにメンテナンスしながら長くつき合いたい 岩本美香さん/FIAT Pandaセレクタ(1998年) 「このPanda、私と同じ1980年生まれなんです。偶然なのですが、同じ年に生まれた車に乗れるというのは感慨深いものがありますね」。 まさに運命的な出会いともいえるエピソードを素敵な笑顔とともに教えてくれた岩本さんは、物心ついた頃から車が好き。それは車好きな父親の影響が大きい。 高校卒業後、すぐにマニュアル免許証を取得し、最初の愛車から左ハンドルのマニュアル車を選んだ。「昔から惹かれる車が80~90年代の車で、デザインがとても好き。とくに、ヨーロッパ車のハッチバックが好きなんです」。 そんな中、出会った車が初代Panda。彼女にとって、初めてのイタリア車。初代Pandaの存在は、知人が乗っていたこともあり以前から知っていて、かわいいデザインだなと気になっていた。 「趣味用の車、実用車と2台を所有できたら理想的ですが、車は通勤でしか使わないので不経済。1台で趣味と実用を兼ねられる車を探したときに、ちょうどいいバランスだったのがPandaに決めた理由です」。 旧車に乗り続けてきた経験も経ていたため、旧車の扱いはお手のもの。普段からていねいな運転を心がけ、3000㎞ごとにオイル交換。その際には、入念な車両のチェックも怠らない。平日はお買い物、週末は3頭の犬をPandaに乗せてドライブへ出かける。山なら山歩き、海では砂浜での散歩を、愛犬といっしょに楽しんでいる。 「助手席に1頭、後部座席はフラットにして2頭を乗せています。後ろの空間は犬同士がケンカしないようにネットで仕切りを作り、1頭ずつ分けて乗れるようにしています」。 また、ときには、仕事のため4日間で1300㎞もの道のりを愛車Pandaで走破するそう。いったい何の仕事をしているかと思いきや、彼女はクラシックカーラリーを主催する会社に勤めている。 「ラリーのスタートからゴールまでの往復を含めると、6日間で約2000km近く走っています。でもPandaは全然大丈夫!余裕ですね」。 仕事上、日本全国をPandaとともに走っている岩本さん。初代Pandaが珍しいこともあり、各地を走っているとガソリンスタンドなどで話しかけられることも増えたという。 「大切に乗っていることは間違いないのですが、その反面、気負わずに使い倒せるところも気に入っています。毎日履くスニカーのような感覚。私と同じ年でもあるので、いっしょにメンテナンスをしながら、いつまでも長く乗れればいいなと思っています」。 写真提供:カー・マガジン編集部/撮影 佐藤亮太 Pandaとの出会いから始まった、充実の6輪ライフ 中山順司さん/FIAT Panda Easy(2014年) Pandaに2台の自転車を乗せて、6輪ライフを満喫中の中山さん。Pandaと出会ってから、自転車を持っていかない旅は一度もしていないという。往路はドライブを楽しみ、目的地に着いたら自転車で散策するのが中山さん流の旅の楽しみ方。 「自転車を持って行くと、ドライブ中には見落としてしまいがちな地元のパン屋さんや絶景ポイントなどに気軽に立ち寄ることができるんですよね」。 中山さんと奥様の2人が、車+自転車の旅を楽しんでいる様子を見て、数年前から娘さんも「自転車に乗りたい!」となり、いまでは父と娘で旅に出かけることも増えたという。 車と自転車の旅。そんな旅のきっかけを作ったのがPanda。 「以前から自転車は趣味で楽しんでいましたが、Pandaを購入したタイミングで、ロードバイクも購入したんです。Pandaに乗る前は車に自転車を乗せて出かけるという発想自体が無かったのですが、Pandaにはちょうど後部座席に1台、荷室に1台とシートを倒さなくても自転車が乗せられた。そのことがわかってからは、日帰り旅行をする回数も一気に増えました」。 そして、Pandaと出会ったときの印象も運命的だったという。 「Pandaを見たとき、この車なら5年後も飽きることがないだろうという確信めいたものがあったんです。奇をてらっていないかわいらしいデザインとシンプルさ、そしてエモさもある。小さい車で軽快に走るのが好きなので、サイズ感も気に入っています。実際、乗り始めて6年が経ちますが、いつ見ても小動物みたいな雰囲気があって愛着がありますね」。 旅の予定は、天気予報次第で突然決まることもあるとか。 「今週末、“晴れ”ということが分かると、よし行こう!となりますね。Pandaがあると、本当に自由。荷物の積み方もうまくなって、隙間なくフルに積んで出かけています。先日は、キャンプにも行ってきました。1日目はキャンプをして、2日目は自転車で散策。キャンプの道具は現地で借りたのですが、今後キャンプギアを積むとなったら、次は屋根ですね。屋根に自転車を乗せればキャンプ道具も積んでいけます(笑)。Pandaのおかげで、遊び方の幅が増えました」。 まさに、充実のPandaライフ。これからも6輪の旅は長く続きそうだ。 乗り換えもPanda一択。他の選択肢は浮かばなかった 音楽活動にも欠かせない相棒 エフオピさん/FIAT Panda Easy(2018年)
40年前に誕生し、気がつけばイタリアの一風景になったFIAT Panda。 実際、街角でカメラのシャッターを押せば、かなりの確率で画面に入っている。 その長靴型半島で出会った5人5通りのPandaの愛し方を紹介しよう。 突如やってきた人気者 リッカルドさん(1965年生まれ)は、古都シエナを一望するホテル「イル・ジャルディーノ」のオーナーである。オリーブの木が幾重にも連なる庭には、少し前からマット塗装された初代Pandaが佇むようになった。どうしたんですか、この初代Panda? 「もともとは、友達のもとにあったクルマです。彼のもとでは、イノシシ猟などハンティングの足として使われていました」。イタリアでハンターのクルマといえば、初代のFIAT Panda 4✕4である。しかし、その2002年製のPanda ヤング仕様は2WDであった。以前は、友達の祖父が街乗りに使っていたものだからだ。「そこで、彼はサスペンションをチューニングして最低地上高を上げ、悪路での走破性能を向上させました」。さらに「心だけでもPanda 4✕4にと、ホワイトのボディを日曜大工でモスグリーンに塗り替えてしまったのです」。初代Pandaの特徴であるスチール剥き出しのドア内側が右だけ白いのは、その証拠だ。それも面積のほぼ半分だけ。「塗装の途中でペンキのスプレー缶が切れちゃったのでしょう」とリッカルドさんは笑う。 その彼とリッカルドさんの兄がハンティング仲間だったことから、4年前にPandaを譲り受けた。前述のチューニングのおかげもあるが、リッカルドさんが実際に乗ってみると、2WDと思えぬ走破性能に驚いたという。普段は、近場の用事に重宝している。加えて、リッカルドさんによれば「普段乗っているクーペの機嫌が悪いときも大助かり」なのだそうだ。その広い車内空間も便利なのだろう。筆者の記憶では、キッチンから大量に出るワインの段ボールの集積場代わりになっていたこともあった。かと思えば、ホテルのスタッフが70km近く離れたフィレンツェや、110km以上離れた州境のビーチへと乗って行ってしまったこともあるうという。みんなから、引っ張りだこ状態だ。 サルトの兄が仕立てたという粋なジャケットを着こなしているリッカルドさんとの絶妙なビジュアル的組み合わせも目を引く。常連のお客さんからは、例のボディカラーから「てっきり、イタリア陸軍の車かと思ったよ。(軍用車用である)EIナンバー付けるなよ」と笑われる。リッカルドさんのホテルで、ちょっとしたアイキャッチになりつつある初代パンダだ。 初代Panda3台(!)との生活 約束の場所で待っていると、2台の初代Pandaが現れた。いずれも「ルルルルル〜」と歌うようなエンジンサウンドを響かせながら。医療機関の職員アンドレアさんは、熱烈なPandaファンである。 「これは1984年のPanda 30Sというバージョン。300km離れたリグーリアの街で、おばあちゃん、娘、そして孫娘の3代にわたって愛用されてきた車なんだ」。走行距離104,000kmだったところを譲ってもらったという。もう1台は1985年Panda 30CL。運転手役を買ってでてくれていたのは、ロベルトさん。毎週末イベントへ一緒に出かける愛好家仲間だ。2台とも搭載されているのは、2気筒652ccエンジンである。「空冷だから振動は水冷より大きく、暖房も弱い。オイルの匂いも気になるよ」。それでも、なぜ空冷Pandaを?「構造が簡単だから故障が少ない。遠出もちょっとしたパーツのストックを載せて出かければ、何が起きても大抵解決してしまうんだ」。今日の車からすると、驚くほどプリミティヴでシンプルな機構が魅力という。アンドレアさんは続ける。「しかし何より、この独特のエンジン音がいいんだよ。むかしの車の音だよね」。30シリーズのパワーユニットは、かの先代FIAT 500からの流用だ。そのエンジン音は長年イタリアで街の音の一部だった。実際、イタリア映画の効果音にもたびたび使われてきた。伝統的サウンドとPandaとのコンビネーションが面白いのだという。 やがて1981年生まれ、つまり初代Panda誕生と1歳違いのアンドレアさんの話は、自身の思い出に及んだ。「母が乗っていたのがPanda 30だったんだよ。赤いボディで、ボクが1歳のときにやってきて、18歳のときまで17年間も家にあった。スピードこそ遅かったけど、室内が驚くほど広くて、いつも家族と一緒だった」。空冷Pandaは、アンドレアさんにとって大切な走るアルバムだったのだ。 「実はもう1台Pandaがあるんだよ」。それは、ガレージでレストアを待つ1995年のPanda ヤング仕様だ。空冷ではないが、ポップな内装色に惹かれて購入したという。こちらもミラノのお年寄りのもとで大切に乗られてきたものだ。さまざまな地域で人々と暮らしてきたPandaが、熱烈ファンのアンドレアさんによって元気に走り続ける。いつか“三姉妹”としてファンイベントにデビューする日も来るだろう。なんと幸せなPandaたちではないか。 Pandaはワインの如く イタリアを代表する高級ワイン生産地帯のひとつ、トスカーナ州キャンティ地方。フランチェスコさん(1986年生まれ)は、18世紀初頭に歴史を遡る名門ワイナリー「メリーニ」で品質管理部門の責任者を務めている。 彼の愛車は、2011年製の白いPanda 4✕4。あいにく撮影前日は大雨だったため、ブドウ畑のあちこちに深いぬかるみができていた。にもかかわらず、彼のPanda 4✕4はグングンと進み、ターンしてゆく。泥んこ遊びをしているかのようにも見えるその光景は、なんとも痛快であった。フランチェスコさんには筆者の求めに応じ、何度も車を動かしてもらった。185cmの長身である彼が容易に室内へアクセスするところに、Panda伝統の優れた乗降性をあらためて確認した。フランチェスコさんのFIAT愛は、父親のマッシモさん(1954年生まれ)譲りである。マッシモさんは1970年代、ジェントルマン・ドライバーとして伝説のライトウェイト・スポーツ「X1/9」などを駆って、欧州各地のラリーやツーリングカーレースを荒らしまくった。「FIATのモトーレ(エンジン)は、ひたすらよく回り続けました」とマッシモさんは熱く語る。
9月に入ってもしばらく続いた残暑がやっと終わりを迎え、雨音と共に一気に秋の訪れを感じる今日この頃。快適な秋のドライブシーズンがやってきました。 目的地を決めずに気の向くままにドライブするのもアリですが、様々なライフスタイルを送っているフィアットオーナーおすすめのドライブスポットで、あなたも “インスタ映え”する写真投稿にチャレンジしてみませんか。 今回は日常的にインスタグラムを活用されている6人の500(チンクエチェント)、500X(チンクエチェントエックス)オーナーさまに、おすすめのドライブスポット&こだわりの撮影方法について教えていただきました。 インスタ映え間違いなし! 秋のおすすめドライブスポットをチェック カナモリさん(@takashi.kanamori) 六矢崎浜オートキャンプ場 湖畔ギリギリまてキャンプ場としで使えるので、波を眺めながらボーッとするのに最適。琵琶湖の西側に位置しているので、秋はサンライズスポットとしておすすめです。 (夕日写真は、夏至の時期限定) カナモリさん(@takashi.kanamori) 陣馬形山キャンプスペース なんといっても、おすすめはこの朝日とともに撮影された辺り一面に広がる雲海の絶景。他の時間帯で、夕日や日没後に眼下に見える夜景もとても綺麗なのでおすすめです。 景色が目まぐるしく変わるので、ぜひベストなシャッターチャンスを探して撮影してみてください。 nobo.t128さん(@nobo.t128) 滋賀県高島市マキノ高原 メタセコイア並木道 山里の緑豊かな場所でのんびりドライブ。 一年中オススメな場所ですが、秋になるとメタセコイア約500本が植えられた並木道が、およそ2.4kmにわたって紅葉で鮮やかに色付きます。大ヒットした韓国ドラマ「冬のソナタ」の舞台に似ていることで言わずと知れた有名スポットです。 nobo.t128さん(@nobo.t128) MAGNUM COFFEE(丹波篠山) のんびりと山里ドライブを満喫したあとは、水出しコーヒーでひとやすみ。 店内の雰囲気もとてもおしゃれなので、忙しい日常から離れた自分時間が欲しい時に、是非ふらっと立ち寄ってみてください。 kizawaさん(@hiroya_kizawa) 手取川河川敷 川の流れる心地よい音とともに、外で淹れるコーヒーでゆったりした時間を過ごしてみませんか。 こだわりの撮影方法は、アクセントにする ”フィアットのアバターブルー” 以外のもの(キャンプ道具)はなるべくシンプルなベージュやブラウン系の色味のものをチョイスするようにし、寄りよりも風景を取り入れて撮影することです。 ゴル太さん(@golta_coolsome_crew) 岩沼製紙工場(阿武隈川河川敷) 工場群と愛車が一緒にとれる唯一のポイントなので、おすすめです。 撮影のこたわりポイントは、周辺が暗いのでシャッター時間を長くして、愛車自体にも短時間ですが光をあてています。幻想的な雰囲気が楽しめます。 ゴル太さん(@golta_coolsome_crew) 阿武隈川河川敷 愛車を眺めながらベンチに座ってボーッとできるところで、秋には紅葉が楽しめるのでおすすめです。 撮影のコツは車にピントをあわせ、背景をぼかして黄昏時の少し物悲しい雰囲気を表現しています。 ゴル太さん(@golta_coolsome_crew) 鳴子峡付近 紅葉と愛車を一緒に撮影できる“インスタ映え”スポットとしておすすめです。 撮影ポイントは、紅葉の発色を強く設定することでより鮮やかな仕上がりになります! よっぴさん(@potetochan_25) 愛知県豊橋市付近 ドライブ帰りにたまたま見つけた場所で、長い一本道で見晴らしが良いオススメのロケーションです。
長距離移動にも安心なパーソナルな空間 家族や友人と安心して出かけるのは、パーソナルな空間を確保できるマイカーがいい。このご時世、特にそう思いませんか? 家族や自分だけの空間や、時間や行程をアレンジできる自由度、プライバシーが確保される安心感。これらはクルマならではの特権ですね。逆にいえば、こうした要件が満たされていると、ゆったりリラックスした時間を過ごせるということだと思います。 そこで今回はプライベートな空間を享受でき、かつ長距離の移動も苦にならないクルマという観点から、「500X」に注目してみたいと思います。500Xはどんなクルマかというと、簡単にいうと、少し大きめの「500」。空間に余裕があり、スペースと動力性能のゆとりがあることから、快適に移動できるのが大きな強み。ここでは500Xの代表的なグレードである「500X Cross」と、2020年8月に新たにラインアップに加わった「500X Sport」を乗り比べながら、500Xの魅力に改めて迫ってみたいと思います。 まず500X全般に共通するこのクルマの強みは、“つくり”がしっかりしていること。揺すってもグラつかないしっかりした机のように、ビシッとした安定感があります。つくりがしっかりしたクルマだと、高速道路を長時間走っても疲れづらいし、ビシッと芯が通った骨太感により、少々荒れた路面でも乗り心地が乱れないのが魅力。総じて、安楽なクルマです。では次に、500Xのグレードによる違いをみていきましょう。 エクステリアデザインの違い 500XはもともとクロスオーバーSUVとして誕生したクルマ。その成り立ちがそのまま表れているのが「500X Cross」です。力強さを感じさせるオフロードテイストのバンパーデザインや、タイヤハウスの周りをブラックの樹脂で覆ったタフなルックスが特徴。一方、「500X Sport」の方はその名が示す通り、スポーティ感を高めるべく、全体的に流麗なフォルムに仕上げられています。バンパーはエアロタイプとなり、重心が低く演出されています。また車高も若干低く、高速走行時の安定感を重視した設定となっています。見た目がスタイリッシュだと、停車している愛車の姿を見るだけで気分が高まるもの。500X Sportはそういうエモーショナルに楽しませてくれる一面を持っています。 インテリアデザインの違い インテリアは、エクステリアほどの違いはないものの、素材やカラーによって差別化されています。500X Cross は、ボディ同色のインストルメントパネルがブラック基調のインテリアのアクセントとなり、ステアリングやシートはレザー表皮で上質にまとめられています。一方、500X Sportは、メーターフードとステアリングのグリップ部分にアルカンターラ表皮が用いられ、さらに赤いステッチを施すことで、レーシングカーを思わせるスポーティな雰囲気に仕上げられています。またインストルメントパネルは艶感のあるダークグレー仕上げとなり、ブラックのレザーシートの組み合わせにより、クールな雰囲気に仕上げられています。 500X Crossと500X Sportの乗り味の違い 次に乗り味の違いに注目していきます。2台の仕様が異なる部位は、サスペンションとタイヤ&ホイール、それにステアリングのセッティング。先に登場した500X Crossでは、標準タイプのサスペンションやホイール、ステアリングが採用されており、後に登場した500X Sportの方は、サスペンションが引き締められ、大径タイプのホイールを装着。さらにステアリングは少ない切れ角で向きが変わる味付けとなっています。 実際の乗り味は、乗り比べると確かに違いが感じられます。専用のサスペンションやステアリングシステムが与えられている500X Sportは、クイクイっと向きが変わる感覚が強調されており、特にペースが上がるとカーブを曲がるという行為が楽しくなる、そんなキャラクターに仕上がっています。スイスイ走るのが好きな人は、500X Sportの味つけが好ましいと感じられることでしょう。 ただこれはあくまで味付けの違いで、では500X Sportの方が速く走れるクルマかというと、少なくても公道で乗る上ではそれほどの差はありません。どういうことかというと、冒頭でお伝えした通り、500Xというクルマは基本骨格がしっかりしているため、クルマに高い負荷を与えても、安定感を失うようなことはありません。この点は500X Sportも500X
シンガーソングライター、アーティスト、俳優など、様々なシーンで活躍するフィアットオーナーとフィアットとの出逢いや関係性を描くプロジェクト「#MyFirstFIAT」。 その第6弾に、元サッカー日本代表の鈴木啓太さんが登場。 現在、腸内細菌の可能性を追求し、アスリートをはじめ、人々のコンディションを腸内環境から整えるビジネスを展開する鈴木啓太さんに、サッカー選手時代のこと、ビジネスのこと、そして愛車『500X SPORT』への思いについて、お話を伺いました。 サッカーとの出逢いがくれた素晴らしい景色 2000年の入団以来、2015年まで浦和レッドダイヤモンズ一筋でプレイした、元サッカー日本代表の鈴木啓太さん。16年にわたりプロサッカー選手として活躍した鈴木啓太さんがサッカーをはじめたきっかけ、そして学生時代の思い出などについてお聞きしました。 「僕は静岡県清水市の出身なんですけれど、近所の子供たちがみんな家の前でボールを蹴っているといった環境だったんです。僕は、外で遊ぶのが苦手みたいなタイプだったのですが3歳か4歳の時、急に“サッカーをやりたい”って言い出したらしく。それで、地元のサッカーチームに入ったのが、はじめたきっかけですね。 その後、サッカーが楽しくて頑張った結果、小学校の時に全国準優勝、中学校の時に全国優勝することができました」。 「でも、高校時代は辛いことしかなかったかな(苦笑)。僕は、高校サッカーでいう花形のサッカー選手権というものに一度も出場することができなかったですし、静岡県大会でもベスト4までしか進めなかったので、とても悔しい思いをしました。 でも、そうした中、常に自分自身の100%を出し続けていたことが、プロサッカー選手になれた理由だと思っています。辛いことが多かった高校時代の中でも、一緒に戦ってきた仲間ができたことは、いまでもとても大きな財産になっています」。 プロサッカー選手として、現役生活を16年間続けた鈴木啓太さん。その中で、思い出に残っているシーンについて伺いました。 「浦和レッドダイヤモンズで16年プレイできたことは、本当にありがたいことです。 その間、海外にチャレンジしたいと思うことはありましたけれど、結果として自分が常に浦和レッドダイヤモンズを選び続けたし、浦和レッドダイヤモンズも僕を選んでくれた。その選択が正しいかどうかは現役時代にはよくわかっていなかったのですが、スパイクを脱いだ時、あの赤いユニフォームを着て、誇りを持ってプレイさせてもらったことが最高の時間だったと感じましたし、いまでもそう思っています。 自分の人生にとっての大きな財産ですし、次のチャレンジに対しても、前向きに取り組めるきっかけになっていると思っています」。 「また、現役時代の思い出で印象に残っているシーンは、スタジアムに入った時の真っ赤に染まったスタジアム。どの試合ということではなく、僕の中ではそれが一番心に残っていますね。満員のスタジアムの中、スポットライトがピカッと光っている。その真っ赤な光景が、毎試合グッときていました。あれほど興奮する出来事は、今後の人生の中でもそうはないんじゃないかなって思っています」。 「クラブチームのメンバーとしてではなく、日本代表としてピッチに立つときは、国を代表して戦うわけですから絶対に負けることが許されない。 もの凄いプレッシャーと同時に、日の丸をつけて戦うことに大きな誇りを感じましたね。 日本代表として戦うことは、自分自身夢見ていたので、それが実現した時は、本当に震えましたし、心の奥底からよろこびが湧き上がってきました。 でも、どんな時でも、ファンやサポーターのみなさんが自分と一緒に戦ってくれていると感じられたので、そういう意味では日本代表として戦う時も、クラブチームのメンバーとして戦う時も、関係ないのかなと思ったりしますけれど」。 「また、試合の中でいいパフォーマンスを出すことを考える中で、いいトレーニングといい休息、そしていい食事の重要さを感じていました。 幼少の頃からの母の影響やいろいろな人の助言から、コンディショニングはお腹をベースにやっていくのが大事だということを思っていました。 サッカー選手としての経験は、自分をとても成長させてくれたと思います。そこから多くのことを学んで、次に生かしていく。まだまだ足りないこともありますが、そういった考え方や経験してきたことを軸に、様々なことを学んで進んでいきたいと思っています」。 アスリートの視点に立ったビジネスへの挑戦 現役引退後、鈴木啓太さんはAuB株式会社を設立し、人々のコンディションを腸内環境から整えるビジネスを展開。次のステージとしてサッカー関連の仕事ではなく、なぜ現在のビジネスを選んだのか。サッカー選手からビジネスマンへの転身についてお聞きしました。 「現役時代から、ぼんやりと次のキャリアを考えていました。その中で、サッカー界やスポーツ界にとって必要なことが見えてきたこともあり、それを変えるにはどうしたらいいんだろうと思いはじめました。その方法として、業界の中から変えることもひとつの方法ですし、外から変えることもやり方としてある。僕はそれを、外からやりたいと思い、一度外に出てたくさんのことを学び、サッカー界やスポーツ界に還元したいと思いました」。 「腸内細菌は、研究分野としてはホットな題材だと思いますが、ビジネスプランや成長ということよりも、まずは自分がそれを本当にやりたいかという思いが重要でした。その思いに正直に向き合った結果、このビジネスをはじめることを決めました。 ビジネスに対して、手応えもプレッシャーもすごく感じています。でも、本質的に重要なのは、自分が何をしたいのか、どう伝えていくのかだと思っています。そして、経済の発展や成長の中に、自分のビジネスが入っていれば、何よりだなと感じています」。 「また、腸内細菌はアスリートはもちろん、一般の人にもとても大切なものなんです。 アスリートってコンディションが悪かったら、いいパフォーマンスが出せないことはわかるじゃないですか。でも、それはみなさんも一緒なんです。コンディションが良ければ、パフォーマンスが上がって、いい仕事やいい生活ができるはず。そういったことを、世の中に拡げていくことが、僕の役目だと思っています。 ビジネスをはじめた頃もいまも、心境の変化はないですね。悩みも増えながら、それが楽しみだったり。これからも世の中の人たちのコンディショニングを作っていきたいなと考えているので、今後どんな発見があるのだろうとワクワクしていますね。 また、現在食とテクノロジーを融合したフードテック事業やヘルスケア事業も展開しています。そういった一連の事業を元に、みなさんの生活やコンディションの向上に役立ちたいと思っています」。 自分らしさを表現したライフスタイル 現役時代からスタイリッシュな印象が強い鈴木啓太さん。ファッションやライフスタイルなど、日々の暮らしの中でどのようなこだわりを持っているのかお聞きしました。 「体調とか感情とかって、その日によって変化するじゃないですか。だけど、何かにこだわったり執着したりすると、そこに引きずられる。だから、僕はあまりいろいろなこだわりを持ち過ぎないようにしています。それがこだわりといえば、そうなのかもしれませんね。 例えば、Tシャツ・ジーンズ・スニーカーでもかっこいい人っていると思うんですね。それって、スタイルとか姿勢とか仕草とかが、滲み出ているからだと思うんです。人には、それぞれ似合う服とかいろいろあると思うんですけれど、ファッションって自分の生き方とかライフスタイルとか、そういうものを表現するものなのかなと思っています」。
シンガーソングライター、イラストレーター、俳優、フォトアーティストなど、様々なシーンで活躍するフィアットオーナーと、フィアットとの出逢いを描くプロジェクト「#MyFirstFIAT」。その最新作に出演中のVRアーティスト・せきぐちあいみさんが、今回描いたのは「和」の世界。 伝統と革新の世界を愛するせきぐちさんが、今回描いたVRアート、そして愛車『500 TwinAir Lounge』への思いについて、お話を伺いました。 「和」の世界に込めた思い 先進技術を用いて描き出すVRアート。しかし、最新作の#MyFirstFIATでせきぐちあいみさんが制作した作品は、その真逆とも思える「和」の世界。「和」のモチーフを選んだ理由、そして本作品への思いについて、お話を伺いました。 「“和”って、とても抽象的。辞書で調べると“和やか” “協力し合う” “調和が取れている”という意味が出てくるんですけれど、それも含めて“和”って、私たちの心の中にあるイメージなんだと思うんです。日本人ならではの、素敵な感覚というか。私は、昔からある日本ならではの景観や伝統工芸を描くことで、そう言った“和”の世界を表現したいと思い、今回の作品を制作しました。日本にある伝統文化とか工芸品って、まったく古いものではないと感じています。 そもそも、古いとか新しいという感覚自体が、近年生まれた感覚で、ちっぽけなものさしだと思うんです。長い歴史の中で、古いものを守り続けたものではなく、その時々で変革を起こして新しいものを創り続けてきた最新作の積み重ねが、いまの伝統につながっていると感じています。なので、私はその素晴らしい伝統的なものを、VRというテクノロジーで描くことで、これまでにないアートを表現したいと思いました」。 VRで描く理想の世界 先進テクノロジーというイメージが強いVRアート。しかし、せきぐちさんの中では、アナログ的要素の強いものだと感じているとのこと。その理由について、お聞きしました。 「歴史を振り返ると、いつの時代も常に新しいものに挑戦し続けている。10年後、きっと私自身もいまは想像もしていないことに挑戦していると思います。変わらない良さの中で、いままでにない挑戦をしていくことで、より良いものを創っていけたらと感じています。 実は、そういうところって、フィアットと共通している部分だと思っています。昔から愛されている良さを守りながらも、新たな技術やデザイン性をドンドン取り入れている。クラシカルさと新しさが上手に融合していて、とても素敵だと思います」。 「また、私が使っているVRの機材にも、似たところがあると思っています。実は、最新のテクノロジーを採用しつつも、コントローラーをペンやブラシのように使って描いていくというアナログ的な要素が強いんです。パソコンに向かって、座って描いているというよりは、直感的にペンやブラシを使って描いているという感覚。そこは、人間の手描き感が活かせると思っているので、自然とか温かみのあるものを表現する方が面白いと感じています。 私は、今回描いた“和”の世界観は、VRとの相性がすごくいいと思っています。 VRって360度、全方向で別世界に連れて行ってくれるので、今後の目標としては、命とか温度とか、そういうものを感じてもらえるような作品を描いていきたいと思っています」。 VRで描く理想の世界 作品によって、幅広い世界観を描いているせきぐちさん。VRアートを制作する際、心掛けていることとは何か。そのポイントを尋ねました。 「VRアートって、絵を描くというよりは、世界を創っていくこと。その新たな表現方法で、みなさんをワクワクさせるとか、想像力を高めるとか、感性を刺激するとか。そういう作品になるよう意識しています。 今回制作した#MyFirstFIATの作品は、日本の伝統文化と最先端テクノロジーという両極端なものを融合しました。いま私が描きたい、みなさんの心に響かせたいという思いで制作しました。 何が古い、何が新しいということではなく、心がワクワクするものを描きたかったんです。日本の伝統文化とか美意識って、本当に素晴らしいですし、無条件に私たちの心が惹かれるものだと感じています。なので、そういった部分を取り入れながら、最新テクノロジーだからこそ描ける表現で、さらに奥行きを持たせるようにしました」。 改めて感じる500の魅力 #MyFirstFIAT第2弾ムービーの撮影で訪れた千葉県香取市・佐原市。小江戸としても知られるこの街の風景に、とても興味を持ったというせきぐちさん。一体、どのような点に惹かれたのか。この街の感想をお聞きしました。 「とにかく、すごく素敵なところでした。めちゃくちゃよかったですね。江戸情緒あふれる印象もあって、街全体で美しさを守っていこうという雰囲気を感じました。理想の場所というか、今回制作したVR作品の世界観にピッタリでした。場所も建物も、心からリラックスできる。日本建築の良さはしっかりと残しつつ、いまの時代にフィットした快適性もある。ここに住みたい!と思う場所でした。 また、改めて気づいたのですが、佐原のような風情を感じる街並みにも500はマッチする。どんな景色にもなじむことができるというのも、500の魅力のひとつだと感じました」。 「500がパートナーになってから、ドンドンかわいくなっていくというか、ドンドン好きになっていくという感覚がありますね。どこにいても、そこに500がいることで、その景色をより華やかにしてくれる。そんな印象を持っています。 また、500は乗り物とか機械という感じではなくて、もっと別の愛着が持てる存在。世の中には、かっこいいクルマや機能性に優れたクルマがたくさんあるけれど、それは500だけの特別な魅力だと感じています」。 いまから楽しみな500との遠出ドライブ せっかく500オーナーになったのに、まだ遠方へのドライブができていないというせきぐちさん。しかし、すでにドライブの目的地候補は決めているとのこと。せきぐちさんが楽しみにしているドライブスポットをお聞きしました。 「ぜひ行きたい場所は、山梨県にある“久保田一竹美術館”。何度か訪れたことがあるのですが、これまでは高速バスに乗って行っていました、なので、500といっしょに行けるのはとても楽しみですね。 ここは、世界中で愛されていた染色家・久保田一竹さんの美術館なのですが、展示されている染物を見ると、その深みや鮮やかさに“これが、人間の手で創り出したものなのか!”と思うくらい感動して。次回は、家族といっしょに訪れたいと思っています。また、近くにあるスポットも巡れるというのも、ドライブならではの醍醐味だと感じています」。 「あと、神奈川県の津久井湖にも行きたいですね。ここは、私が生まれ育った場所。アクセスも悪いし、昔は身近すぎて、その魅力に気づかなかったんですけれど、大人になってからその魅力を再認識。都心から日帰りで行けるし、自然の中でリフレッシュできる素敵なスポット。普段、デスクワークが多いので、本能的に自然を求めているのでしょうね(笑)。おすすめの場所なので、ぜひみなさんも行ってみてください」。
シンガーソングライター、イラストレーター、俳優、フォトアーティストなど、様々なシーンで活躍するフィアットオーナーと、フィアットとの出逢いを描くプロジェクト「#MyFirstFIAT」。 その第5弾に、世界中から注目を集めるVRアーティスト・せきぐちあいみさんが登場。 先進技術とイマジネーションが融合したVRの魅力、そして愛車『500 TwinAir Lounge』への思いについて、詳しくお話を伺いました。 魅力に満ちたVRアートの世界 仮想空間に幻想的な世界を描くVRアート。革新的な技術と想像力が生み出すVRアーティストの中でも、いま大人気なのがせきぐちあいみさん。せきぐちさんとVRの出逢いはどのようなものだったのか、そしてVRの魅力とは何か、お話を聞きました。 「VRとの出逢いは、たまたま仕事の一環として体験したんですけれど、空間に立体を描けるなんて魔法みたいって思って。すぐに、ハマりましたね。 それまで、タレントやYouTuber、ダンスやお芝居など、いろいろなことをしてきたんですけれど、VRとの出逢いは特別でした。最初は、落書き程度でしたね。星空と東京タワーとかを描いたりして。その後、制作した作品をSNSに載せたら、世界中から問い合わせをいただくようになって。初めて、ちゃんと描いた作品は日本庭園。元々、日本文化が好きなのと、日本庭園への興味から描いてみたんですけれど、制作してみて改めて感動。庭園って、全体が把握されていて、どこから見ても美しくなっている。それを現実の世界で表現できている庭師の方の頭の中に、とても興味を持ちました」。 「VRの魅力は、キレイな絵を描くことよりも、現実にはない世界を創れるという新感覚だと思っています。しかも、360 度、空間すべてがキャンバスになるし、自分が生み出した世界に入ることもできる。 “こんなの、いままでなかった”“まるで、夢の世界”という風に、心の奥から楽しめる感覚が、とても好きです。感覚的に楽しめるものだから、まだVRの世界に触れたことのない人でも、言葉とか年齢とか性別とか関係なく、多くの人に楽しんでもらえると思います。 私は、自分が描いた世界が、多くの人に新しい体験をするきっかけになれたらいいなぁと思っています。いい作品を創りたいということよりも、人に何かを与えられる作品を創りたい。上手に描くことはもちろんですが、自分自身の想像力を最大限に発揮して、これまでに見たことのない世界を創っていきたいと思っています」。 VRアーティストとしてのこだわり 先進テクノロジーを駆使して描き出すVRの世界には、トラブルや問題もいろいろなことがあるよう。これまでの活動の中で、思い出に残っているエピソードについて伺いました。 「以前、海外でライブペインティングをする機会があったのですが、会場の屋根の真ん中が空いている施設だったんです。当日、お天気が悪くなる可能性があったため、機材トラブルを危惧して、スタッフから事前に私がライブペインティングしている姿を撮影して、ライブペイント中は描いているフリをしないかって言われたんです。でも、それは絶対イヤ。それを1度でもやったら、いままでやってきたことが、全部嘘だと思われる。私は、機材も含め、リアルタイムでこんなすごいことができるっていうことを伝えたい。描いているフリなんかしたら、絶対嘘だって分かるし。結果的に、ライブペイントが上手くいって、とても良かったです。 私は、人を驚かせたり、楽しいって思ってもらえることが本当に好きなので、会議室のようなところで数人の方に見ていただく時も、大きな会場で何万人もの方に見ていただく時も、同じ気持ちでパフォーマンスしています。どちらも同じくらい緊張するし、逆に大きな舞台でもガチガチになり過ぎることもないんです」。 イマジネーションの世界を『500』とドライブ 「#MyFirstFIAT」プロジェクトのムービーで、愛車の『500』と海底をドライブするVRアートを制作したせきぐちあいみさん。このアートを生み出す上で、どのように発想を膨らませたのか、お聞きしました。 「私にとって、500は初めてのマイカー。これまでにもいろいろなクルマに乗ったことはあるのですが、ドライブしている時のこのワクワク感は、いままでに感じたことのないものでした。これって、とても感覚的なものなので、言葉で伝えるんじゃなくって、VRで視覚的に伝えられたらなぁと思って、今回の作品を制作しました。 500は、いつも私を知らない世界へ連れて行ってくれる。でも、海の中をドライブするって、さらに非現実じゃないですか。海の中に入って行って、さらにその中に別世界が広がっている。500が、私をイマジネーションごと、夢のような世界に連れて行ってくれるっていう感覚をVRで表現しました」。 「人に新しいよろこびを伝えるきっかけになれることに、ものすごくやりがいを感じています。子供はもちろん、自分より長く生きている方々に、まだ見ぬ世界を伝えるきっかけになれるって、すごく光栄なことだと思っています。 私の作品やパフォーマンスが、みなさんの想像力を広げるきっかけになれたら、とてもうれしいです。VRという新しいテクノロジーを使うことで、新しい体験を与えられる。そんなVRアーティストという仕事と出逢えて、本当によかったと思っています」。 VRで広がる夢の舞台 世界中からオファーが絶えないせきぐちあいみさん。これから、どのような目標に向かって走っていくのだろう?今後の展望について語っていただきました。 「自分が創った新しい世界で、人間の想像力の限界を超えていきたい。それが、私の人生の目標かな。それを常にアップデートして、世界中で実現したいです。そう言いながら、いま世界各国からオファーが来ている状況が、まだ信じられないんですけれどね(笑)。 結局、私は人に楽しんでもらうことが生きがいなんです。いまは、人を楽しませることを目標にしいているけれど、今後はみんなに何か新しい衝撃を与えたい。それが、老若男女、世界、動物、もしかしたらまだ見ぬ宇宙の生物とか。それくらいの範囲まで、楽しんでもらえたらうれしい。大それた目標ですけれど、自分の人生はそんな風に使いたいですね」。 ますます広がるインスピレーション 自然からVR作品の発想を膨らませることも多いというせきぐちさん。実際に、どのようなところからヒント得ているのか、お聞きしました。 「自然って、インスピレーションを広げるのに1番の教材だと感じています。本やインターネットの資料だと、どうしても平面でしか見ることができないじゃないですか。でも、VRは3Dで描くので、細かなところまで見たいんです。そのため、実際に見に行くことはとても大事だと思っています。 また、写真って、いいところだけを切り取るじゃないですか。でも、実は地面とか見上げた景色が大事だと思っているんです。桜の花びらが散って絨毯みたいになっていたり、月明かりが美しかったり。自然が織り成す表情っていうのは、別の世界に来た感じがして、本当に大好きです。 あと、滝を見に行くのも好きなんですけれど、周りに生えている苔とかシダとか、バランスを計算して庭師が植えたような生え方をしているんです。自然の才能に、心から感激しています。理屈では説明できないものに、心を惹かれますね。そういう感動をVRで表現したい。 今後は、匂い、触覚、音など、五感のすべてを刺激する別世界を描いていきたいと思っています」。
バースデイを機に念願の「500」 新たに迎えるマイカーの納車。ワクワク、ドキドキする瞬間ですね。自分が選んだクルマ、ボディカラー、足を運んだショールーム……。そうした巡り合わせのひとつひとつが、いい思い出として刻まれることと思います。「FIAT 500(チンクエチェント)」は、これまでに多くのお客さまに支えられ、たくさんの思い出を育んできました。そして2020年3月5日、累計登録台数はついに50,000台に達し、フィアット・アバルト三河で50,000台目の「500」が、オーナーとなる荒島さんファミリーに納車されました。荒島さんは50,000人目のお客さまとなったことを「びっくりです!」と驚きのご様子。 荒島節子さんは、数年前から「500」が気になっておられ、いつか乗ってみたいという想いを持たれていたようです。そして「500」を所有するご友人に内装を見せてもらうと、その気持ちはますます強くなったのだとか。そしてライフステージにおいて特別なお誕生日となる今年3月に合わせ、念願の「500」の購入を決意されたそう。納車式にはお嬢さまご夫婦と2人のお孫さんとご一緒にショールームを訪れ、ピカピカのボサノバ ホワイトの「500」との対面を果たしました。 そんな荒島さんを、フィアット・アバルト三河の中村昌弘部長はじめ、近藤龍太郎店長、加藤敦士店長代理が温かくお出迎え。FCAジャパンのスタッフもお祝いに駆けつけました。今回は50,000台目を記念するちょっぴり特別な納車式ということで、中村部長から荒島さんに記念パネルが贈られました。 あったかファミリーのメンバーに 荒島さんによると、「500」はご家族みんなで使うために購入されたそう。3世代が同居する荒島さんファミリーでは、ご家族でよくお出かけしたり、お食事を楽しまれたりしているそうです。「500」が納車されたら、まず静岡県藤枝の抹茶スイーツが有名なお店にアイスクリームを食べに行こうと、そんな計画もされているそうです。 お出かけ好きの荒島さんファミリーは、「500」にオプションのカーナビを装着されていました。「500」はApple CarPlayやAndroid Autoに対応しているためスマホのナビアプリも利用できますが、車載カーナビがあればスマホを持たないお母さまがひとりドライブをするときも安心ということで装着されたそうです。そんな荒島さんに、お嬢さまと旦那さまは納車&お誕生日のお祝いにキーケースをプレゼントされていました。仲睦まじいご家族の愛情にほっこり。お母さまはさっそくそのキーケースに「500」のキーを取り付けていました。 真っ白な床面のデリバリーエリアで、納車説明が行われました。納車説明では「500」に搭載される装備や各機能の操作方法などをサービスアドバイザーから聞くことができます。荒島さんとお嬢さまも説明に耳を傾け、少しずつオーナーとしての実感が湧いてきている様子。加藤店長代理から50,000台記念の花束を受け取り、いよいよ最初のドライブに出発です! フィアット・アバルト三河の加藤店長代理によれば、このところ「500」のお客さまはますます広まりを見せているとのこと。「500」の女性比率は2019年には64%(FCAジャパン調べ)と過半数を超えていますが、販売の現場でも老若男女を問わず、様々なお客さまに興味を持っていただけていると実感されているそうです。国産車から乗り換えのケースも多く、そうした新たなフィアットオーナーさまをサポートすべく、同ショールームではクルマにあまり詳しくない方や、初めて輸入車に乗られるお客さまにも親切・丁寧な接客や、アフターサービスを心がけているとのこと。「クルマは買った後が大事という気持ちで接客しています」という頼もしいメッセージを聞くことができました。 ご家族やショールームの皆に祝福されながら、「500」との新生活をスタートされた荒島さん。まずは、ご家族でランチを楽しむためにレストランへと向かわれました。これからも温かいご家族と一緒に「500」でたくさんの楽しい思い出を作ってください! Grazie! なお、フィアットでは「500/500C」の国内登録50,000台達成を記念して、特別キャンペーンを実施中。2020年4月末までのキャンペーン期間中にご成約すると、車両購入サポート50,000円+アクセサリークーポン50,000円の購入サポート特典が受けられます。キャンペーンの詳細はコチラ 500の詳細はコチラ 写真 小林俊樹
ご祝儀に使用される日本の伝統文化「水引」 皆さん、水引(みずひき)ってご存じですか? 2020年2月5日にフィアットから発売された限定車「500 Super Pop Giappone(スーパーポップ・ジャポーネ)」に、特別装備のステッカーとして「水引」が採用されています。モチーフとなったのは、水引の代表的な結びである「あわじ結び」を発展させ、梅の花型に仕上げたもの。カタチがかわいく、色を織り合わせた表現がきれいなその水引模様が個人的にとても気になったので、Ciao! Magazine編集部で水引について聞いてみたところ、水引について詳しく説明できる人はほとんどいませんでした。 そこで今回は、日本の伝統文化であり、昔から目にする機会が多いにもかかわらず、詳しい人があまりいない水引について、水引一筋140年以上の老舗、田中宗吉商店さんにお話をうかがいに、長野県は飯田市へと向かいました。飯田市は水引の生産で、全国の70%を占める一大産地なのです。 水引について聞いてみた ──水引とはどういうものか教えてください 「楮(コウゾ)や三椏(ミツマタ)を原料に作られた和紙を、テープ状にし、それを縒(よ)ることで紐状にします。紐状にしたら糊をつけて固めます。こうして水引の芯ができあがります。あとは染色などの工程を経て完成しますが、最近ではさまざまな色のフィルムや絹などで包み込み、新たな表現を追求した水引も存在しています。水引は古くから祝儀袋や正月飾り、結納セットなどに使われていますが、もともとは髪を結うための“元結(もとゆい)”が原型でした。元結は、明治4年の断髪令により、男性がまげをしなくなったため需要が大幅に減少しましたが、今でもお相撲さんは元結で髪を結っています。ちなみに相撲協会でご使用いただいている元結もここ飯田市で作られているのですよ。強度があり丈夫だから相撲のようなハードな用途にもご愛用いただけているのだと思います。水引は、“結ぶ”という日本古来の慣習を重んじた製品で、“人を結ぶ”、“心をつなぐ”ものとして古くから愛用されてきました。機械化が進んだ現在も、結びの作業は一貫して手作業でていねいに行われています」 ──水引はご祝儀袋に代表されるように、お祝い品として生活の様々な場面を彩るシーンで使われていますね 「そうですね。やはり、“人を結ぶ、心をつなぐ”縁起の良いものであるという点と、相手に差し上げるときに、美しい装飾ゆえに心がこもる、そういった日本らしい温かな慣習が大切にされているのだと思います。あとは日本独自の文化ですから、“和”の象徴、地域の代表品として、国内のみならず世界に発信されています。例えば、某国内航空会社に、欧米路線のファーストクラスのお客様のおもてなし品として、一定期間、飯田水引のアクセサリーを採用いただきました。また、1998年の冬季長野オリンピック・パラリンピックでは、参加選手や関係者の方々に飯田の水引細工が贈られたんですよ」 ──水引の結び方には色々あるそうですが、代表的なものとその意味を教えていただけますか 「結び方には、“結び切り”、“花結び”、“あわじ結び”などがあります。結び切りは、簡単にほどけないことから、一度きりであってほしいことに使います。花結びは、簡単にほどけるということで、繰り返しあっていいこと。例えば、入学や新築、出産などのお祝いに使われています。あわじ結びは、固く結ばれることから、結婚のお祝いをはじめ、人や心を結ぶといった場面に使われます。また、祝儀袋の裏側は、ご祝儀の場合、“受け止めて流れない”という意味を込めて、下の折りが外側に来るように折ります。不祝儀の場合はその逆で、上の折りが外側に来るように折ります」 ──水引は最近、アクセサリーとしても注目されているようですね 「はい、近年はモノ消費よりコト消費などと謳われていますが、編み物やパッチワークを楽しむような感覚で、水引細工を自由な発想で楽しまれる方が増えていますね。素材のバリエーションも増えていて、さまざまな表現が可能になりました。ですから、水引は無限の可能性を秘めているといっても過言ではないかもしれません。水引を専門に扱う我々もアクセサリーを製品化していますが、最近はYouTuberの方の目に止まり、独自のアクセサリー作りを紹介している方がいらしたり、企業から“こういうものが作れないでしょうか?”という問い合わせをいただいたりもしています。水引アクセサリーは、短い時間で独自性のあるモノづくりを楽しめるところが、いまの時代に合っているのかもしれませんね」 水引細工を作ってみた 水引のアクセサリー。気軽に楽しめるということで、田中秀明さんにご指南いただきながら、挑戦してみました。ここでは、フィアット限定車の模様に似たデザインができるということで、あわじ結びを応用して作れるトリコローレカラーの水引細工を作っていきます。 45cmの長さにカットした3本の水引を使用します。用意する道具は、ニッパー、ハサミ、水引を固定する細いワイヤー 水引を、左右がだいたい均等となるように曲げ、輪を作ります 片方を写真のように曲げます(ここでは輪の中は通しません) もう片方の長い方の線を写真のように輪の中に通します 輪を通したら引っ張りあげます 線を引き上げると3つの輪ができるので、それぞれの輪を同じぐらいの大きさになるように整えます 3つの輪ができました。これがあわじ結びです さらに片方の線を写真のように通し、4つ目の輪を作っていきます 輪を通したら、先を引っ張り、輪の大きさを整えます 長い方の線を写真のように輪の中に通します 輪を通したら、下に引っ張ります。これで5つ目の輪ができました 5つの輪を作ったらかたちを整え、最後に通した水引の交点を、ほどけないようにワイヤーで固定します ワイヤーで固定したら、ハサミで余ったワイヤーをカットします 余った水引を切り落とします 完成! なお、“結び方がわからない”という人は、飯田市のwebサイト『ハジメマシテ飯田』内にて紹介されている “あわじ結びの結び方”という動画を合わせてご参照ください。 【動画】水引 あわじ結びの結び方(『ハジメマシテ飯田』より) 自分だけのアクセサリーを作ってみよう はじめての水引細工。最初は難しそう……と思っていましたが、結びの基本パターンを理解してしまえば、あとはその組み合わせで様々なかたちのものを作れそうな可能性を感じました。ちょっとした贈り物として、また二人を結ぶお守りとして、マイ水引アクセサリー作りに試してみては? 人と人を結び、心と心をつなぐ水引。とてもステキな伝統工芸ですね! 今回の「500 Super Pop Giappone」に採用された水引にも、さまざまな想いや意味が込められていることを知ることができました。興味のある方は、ぜひチェックしてみてください! それではCiao! 500 Super Pop Giapponeの詳細はコチラ Photo/荒川正幸