fiat magazine ciao!
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500オーナーによる座談会〜あふれる500愛と、日々のお手入れ方法を語る〜

そろそろ年の瀬という小春日和のこの日、東京郊外、立川駅からほど近い会場で、「フィアット 500(チンクエチェント)のお手入れやメンテナンス方法」をテーマとした座談会が開催されました。集まったのは6組7名のオーナーの方々。モータージャーナリストの若林葉子さんを司会に迎え、オーナーのみなさんの“500愛”あふれるお手入れや洗車方法、トラブルの対策方法に加え、それぞれの“500ライフ”についてご紹介します。   フィアット 500(チンクエチェント)との出会い   ―――『フィアット 500(チンクエチェント)』は、それほどクルマに興味がなかったけど、ルックスに一目惚れして手に入れたという方がとても多いのですが、みなさんはいかがですか? 宮原:私もまさにそうです。もうね、それまではクルマなんてママチャリ程度の扱い(笑)。でも500は人生最後のクルマとして購入したんです。買ってみたらかわいくて。アクセサリーとかおもちゃみたいな感覚に近いですね。内装を変えてみたり。 藤野:私もそうですね。久しぶりに会った友達がフィアットをかわいいって言うから、一緒にディーラーに見に行ったらミントグリーンの500に一目惚れ。ほとんど即決でした。インスタグラムを見ていただくと分かるんですけど、以前の投稿はお花ばっかりだったのが、今はクルマばっかり(笑)。   ▲クルマは足でしかなかったという宮原みゆきさん(左)。人生最後のクルマとして1年前にミントグリーンの500を購入。 藤野直美さん(右)は4年前に友人と一緒に何気なく訪れたディーラーでミントグリーンの500に一目惚れ。   織戸:僕は500の前に乗っていたクルマも気に入って乗っていたんですよ。以前は小さいクルマってあんまり興味なくて。 ―――奥様に勧められたんでしたね。 織戸:そうなんです。買うつもりはなかったんですけど、一緒にディーラーに見に行ったら500の内装のかわいさにやられちゃって(笑)。今は趣味=500です。   ▲ピカピカに磨かれたパソドブレ レッドの500でいらしたのは織戸秀行さん、真梨子さんご夫妻。オーナー歴は1年4ヵ月。   長谷川:僕は2011年にツインエア エンジンを搭載した500が出た時、「欲しい!」って思ったんですよ。でもまだ当時は子どもが小さくて、4人乗るとやっぱりちょっと窮屈でしょ? それで子どもが大きくなるまで待って2年ほど前、ようやく手に入れたんです。 ―――待望のクルマだったんですね!   ▲ずっと欲しかったというツインエア エンジンを搭載した500を2年前にようやく手に入れた長谷川将司さん。   小島:僕は500とは別にもう一台クラシックなオープンカーも持っていて、古いバイクにも乗っているんですけど、思考がクラシック系なんですね。それで、色も気に入って、50台限定の『500C ヴィンテージ』を買いました。   ▲オープンカーが大好きという小島潤一さん。500C ヴィンテージのボディカラーに惹かれて11年前に購入。   ―――佐藤さんはまだ買いたてほやほやですよね? 佐藤:はい。ちょうど3ヵ月です。もともと500はかわいくて大好きで、SNSでもフォローしていました。今年のお正月に、勝手に「フィアットを買う」って宣言してたんです(笑)。 私は海辺に住んでいるので絶対オープンがいいと思っていて、どこにあるのかも分からないミント グリーンのカブリオレモデルを買うぞって、また宣言して(笑)。そしたらインスタグラムで見つけて、そのディーラーに連絡を取って、ついに手に入れました。   ▲3ヵ月前にミントグリーンの500Cが手元にやってきたばかりの佐藤志津香さん。   ―――運命を自分で手繰り寄せたんですね!   ▲今回座談会の司会を務めていただいたモータージャーナリスト若林葉子さん。   こだわりのお手入れ方法をご紹介!   ―――みなさんがいかに500を気に入って、大事に乗ってらっしゃるか伝わってきます。長く乗ろうと思うとお手入れも大事なポイントになってくると思うので、お手入れやメンテナンスについてもお聞きしたいのですが。佐藤さん、カブリオレはお手入れ、大変じゃないですか? 佐藤:買ったときにディーラーさんから、洗車機は絶対ダメって言われて。駐車場は家から離れたところに借りていて、洗車場も近くにないので、洗車環境は良くないんです。洗車するときは自宅のそばまで持ってきて、ペットボトルの水を掛けて、絞ったタオルで拭いています。普段はカバーを掛けてますね。     小島:僕は自宅にガレージがあるので基本、室内保管です。だから普段は洗車用のシートで拭くくらい。でも出先で雨に降られて帰宅した時は、必ず水滴を全て拭きあげます。その方が汚れもすぐ落ちますし、梅雨時期は何週間か乗らないとガレージがかびてしまうことも。     […]

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ドライブのお供に! クルマに置いておきたい最新・便利グッズ特集

クルマを愛する方にとってドライブは、自分だけ、もしくは好きな人とだけのスペシャルな時間。車内の空間づくりにもとことんこだわりたいものですよね。今回はドライブのお供にあったら便利&フィアットにも似合うグッズを、イタリア生まれの老舗ブランドや、日本発の人気ブランド、フィアット オフィシャルアイテムなどから一挙ご紹介!   OMNI PILLOW(オムニピロー) / BANALE(バナーレ)   ▲〈BANALE〉OMNI PILLOW 9,020円(税込)   3つの形に変化&あなたの安眠を手助けしてくれるトラベルピロー 2015年にイタリア・ミラノで誕生したライフスタイルブランド〈BANALE〉では、外出時や移動時の快適さを向上させるアイテムが人気を呼んでいます。『OMNI PILLOW』は、シチュエーションに合わせて3つの形に変化するトラベルピロー。長時間にわたって移動する際に首をサポートする“ネックピロー”、折り畳んだ間に腕を入れてデスクでひと休みしたり、クッションとして背やお尻に敷いたりもできる“ダブルピロー”、フラットにしてシンプルに枕として使う“ピロー”というバリエーションであなたの安眠を手助けしてくれます。コンパクトなサイズなので、ドライブで疲れた時の仮眠などに役立つアイテムとして車内に置いてみてはいかが?       ▼INFO:画像提供 株式会社マークスインターナショナル https://www.marcs.co.jp/     TAION: ユニセックス ステッチレス ダウン ポンチョ・ブランケット / SHIPS any(シップス エニィ)   ▲〈SHIPS any〉TAION:ユニセックス ステッチレス ダウン ポンチョ・ブランケット 9,460円(税込)   ポンチョとしてもブランケットとしても使えるSHIPS any別注ダウンアイテム 高品質&高機能なインナーダウンをグローバルに展開している〈TAION〉は、国内外のさまざまなブランドとのコラボレーションにも注目が集まる日本発のブランドです。今回のコラボレーションは〈SHIPS any〉だけのエクスクルーシブアイテムで、ポンチョとしてもブランケットとしても使える汎用的なデザインが魅力。肌寒さを感じる秋冬のドライブや、レジャーやアウトドアのお供にピッタリ。あなたの身体をしっかりと暖めてくれる、寒い季節のイチオシアイテムです。ステッチレス仕様で軽量かつ収納袋も付属しているので、携帯性も抜群!また、ユニセックスアイテムなので、夫婦やカップルで共有するのもおすすめです。       ▼INFO:画像提供 株式会社シップス https://www.shipsltd.co.jp/label/shipsany/     CARPARFUM(カーパルファム) / DR. […]

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インスタしチャオ!愛車で向かう秋のドライブスポット

今年もドライブにぴったりの爽やかな季節・秋がやってきました。今回は日常的にインスタグラムを活用されている7人の500(チンクエチェント)、500X(チンクエチェントエックス)、Pandaオーナーさまに、10月頃から色づいてくる紅葉やイチョウ、黄金に輝くススキなど、秋の訪れを感じることのできるおすすめのドライブスポットについて教えていただきました。   1.軽井沢の紅葉をバックに ATYさん(@aty_design) 場所:長野県 星野リゾート 軽井沢ホテルブレストンコート  「辺り一面が赤や黄色に綺麗に色づく秋の軽井沢。木漏れ日の中ルーフスクリーンを開ければ、紅葉の景色を満喫することができます。(ATYさん)」 紅葉の木々に囲まれた水色の500が可愛らしい一枚です。     2.横浜ベイブリッジとグラデーションに染まる空をバックに スシオさん(@susiboy) 場所: 横浜市 大黒埠頭 横浜ベイブリッジを真下から眺めることができる大黒埠頭。空がグラデーションに染まる、夕日が沈む時間帯から夜になるまでの空の変化を楽しむこともおすすめです。 「500を“同居している家族”と考え、ほぼ毎日500のスナップを撮っています(スシオさん)」     3. 画面いっぱいの紅葉と500の後ろ姿 ezoflatさん(@ezoflat) 場所: 北海道千歳市(支笏湖周辺) 「毎年紅葉の季節になると写真を撮りに出かけるお気に入りの場所です。ここで撮影をしていると、結構な確率でエゾシカにも遭遇します。(ezoflatさん)」 色鮮やかな紅葉をバックに車を撮影するには、早朝の光加減が丁度良いため、早起きして出かけるのがおすすめとのことです。     4. 富士山と山中湖をバックにシックな色使いで kenjiさん(@kenjinw638) 場所: 山梨県 三国峠付近 三国峠とは、静岡県小山町から山梨県の山中湖へ抜ける途中にある撮影スポット。富士山と山中湖が一望でき、なおかつ愛車も一緒に写真も撮れるイチオシスポットだそうです。 「春夏秋冬、それぞれ景色が変わるので、すべての季節で訪れると違いを楽しめます!秋は富士山、山中湖、ススキ野原全体を一画面に収めれば、一望感が表現できると思います。(kenjiさん)」     5. 運転席越しに見る、山下公園の紅葉 koromoさん(@koromo_cinquecento_500x) 場所: 横浜市 山下公園銀杏並木 「妻を迎えに行った時の一枚です。青空とイチョウのコントラストを車窓から切り取りました(koromoさん)」 フロントガラス越しに見える、秋晴れの青空と鮮やかな黄金色に色づいたイチョウが、秋の訪れを感じさせてくれます。     6. 藤原京跡に佇むPanda kiyotaka munaokaさん(@kiyo500muna) 場所: 奈良県橿原市 […]

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自動車ライター嶋田智之さんが解説!フィアットの歴史を彩る名車たち

創立から120年以上の歴史を持ち、人々から愛され続けているフィアット。その歴史や時代を彩った名車を、イタリア・トリノにあるフィアット歴史博物館とヘリテージHUBに収蔵されている名車の写真とともに自動車ライターの嶋田智之さんに解説してもらった。   フィアットのはじまり   “かわいい”や“楽しそう”からフィアットの世界に足を踏み入れた方が、その歴史についてご存知なかったとしても、無理はありません。なぜなら“かわいい”も“楽しい”も自動車にとっての揺るぎない価値であり、ひとつの正義。歴史にまつわることなんて知らなくても、そこはたっぷりと満喫できちゃうからです。心と身体で感じて喜びが生まれる。それが最も大切なことですからね。 でも、もう半歩だけ足を進めて歴史の一端をチラ見してみたりすると、大好きなフィアットというブランドの奥深さに気づいたり、自分のクルマについての理解がさらに進んだりして、これまで以上に愛情が膨らんでいくかも知れません。今回はそんなお話を少々──。 フィアットは、イタリア最古の自動車メーカーで、19世紀の終わりの1899年7月、9人の実業家の出資によってトリノに誕生しました。FIATとは“Fabbrica Italiana Automobili Torino”の略で、直訳するなら“トリノのイタリア自動車製造所”となるでしょう。     9人の出資者の中に、養蚕業を営んでいたジョヴァンニ・アニェッリという人物がいました。アニェッリは所有株数こそ極めて少なかったものの創業メンバーの中で最も意欲的で、イタリアに自動車産業を根付かせることを目指して、先頭に立って工場用地を探したり設備を整えたりと奮闘し、自動車の生産を押し進めました。そして1902年、代表取締役に就任。ここからフィアットの快進撃がスタートします。当時の自動車産業は、まだ黎明期と言える時期。当然ながら、クルマは一部の大富豪だけが買うことのできた高級品でした。アニェッリは結果的に高級になってしまうクルマを作るだけではよしとせず、辻馬車に代わるタクシーや商用車、路面電車、船舶用エンジンなどへと手を広げ、フィアットを成長させていきます。     そして1912年、ついにヨーロッパにおける大衆車のパイオニアと後に呼ばれるモデル、『12/15HPゼーロ』を発売。これがヒットとなり、イタリアに自動車を普及させる足掛かりとなったのです。当時のイタリアには他にも自動車メーカーは存在していましたが、大衆車というものに目を向けていたのはフィアットだけだったといっても過言ではないでしょう。   一緒に暮らして楽しいクルマ   1914年にはじまった第1次世界大戦の影響で、フィアットは軍用車両や飛行機、船舶の生産も担うことを余儀なくされます。その後も重工業や機械工業、鉄道、銀行といった他業種にも業務を拡大。複合企業として、多くの雇用を生み出しながら成長を続け、1936年、いよいよ本当の意味での大衆車、トッポリーノこと初代『500(チンクエチェント)』の発売に漕ぎ着けたのでした。小型車から高級車までを作る総合自動車メーカーでありながら、利幅の少ない大衆車に大きな力を注いだのです。途中、第2次世界大戦で生産が止まっていた時期もありましたが、1955年に生産が終了するまでに、系列のクルマも含めて60万台ほどが生産されたことを考えると、それまでのクルマとくらべて大幅に安く買うことのできたトッポリーノが、どれほどイタリアの人達に歓迎されていたか、想像できるでしょう。     第2次世界大戦後の復興期には、1955年に『600(セイチェント)』を発表し、1957年には『Nuova 500(ヌォーヴァ・チンクエチェント)』こと2代目『500(チンクエチェント)』を発売。それらは今も、歴史的な名車として自動車史に名が刻まれています。イタリアの経済を左右する巨大コングロマリットとなっても、1964年デビューの『850』、1969年の『128』、1980年の初代『Panda』、1983年の『UNO(ウーノ)』などなど、小型大衆車の名作と呼ばれるクルマを次々と生み出しました。もちろん総合自動車メーカーですから、ラグジュアリーなセダンやスポーツカーなども作りましたが、それらも他のブランドとくらべればリーズナブルな設定でした。     1960年代後半から1980年代には経営が困難になっていた様々なイタリアの自動車メーカーを傘下に収めてグループを形成し、2014年にはクライスラーも子会社化して『FCA(フィアット・クライスラー・オートモビルズ)』を新たに設立。ブランドごとの棲み分けを綺麗に作り上げると、フィアットは大衆車、いや“一般の人のためのクルマ”作りに集中できるようになりました。多くの人にとって手が届く値段で、一緒に暮らして楽しいクルマに専念することができているわけです。そこは、昔の『500』や『600』、『Panda』などを見てもわかるとおり、フィアットが100年以上も前から大切にしてきたゾーンといえるでしょう。 そう、フィアットは創業から今日まで、イタリアという国に寄り添い、イタリア人に寄り添い続けてきたのですね。その結果として、フィアットならではの、すんなりと人の感性に馴染む心地好さ、同じ時間をともに過ごすことの理屈じゃない喜びといったものが世界中に広がり、僕達ファンの心を優しく惹き付けることになったのです。   フィアット歴史博物館『チェントロ・ストリコ・フィアット』   そうした歴史の流れを自然と実感できる施設が、フィアットの本拠地であるトリノに、ふたつ存在しています。 ひとつは『チェントロ・ストリコ・フィアット』。こちらはフィアットの歴史博物館ともいうべき場所で、1963年に設立されました。フィアットの最初の生産工場を1907年に拡張したときに作られた、アールヌーヴォ様式の建物が使われています。     その建物の美しさもさることながら、驚くべきはやはりその収蔵物でしょう。フィアット最初のモデルである『3.5HP』や1924年の世界速度記録車『メフィストフェーレ』といった歴史的なモデルの数々、そして1919年製造の最初のトラクター、第1次世界大戦でイタリア軍の兵士を運んだトラック、戦闘機、船のエンジン、自転車、冷蔵庫などの家電製品、クルマの設計図、クルマのボディを作るための木型、ポスターや広告などの印刷物などなど……。ファンにとっては見逃せない『500』や『600』に関する展示も、もちろんあります。       じっくり見ようと思ったら1日では時間がたりないほど。所狭しと飾られている展示品の数々から、フィアットがイタリアという国にもたらしてきたもの、そして世界に及ぼしてきた影響というものを、肌感覚でじんわりと知ることができるでしょう。 なお、入館できるのは毎週日曜日のみですが、10時から19時まで開館していて、入場無料なのが嬉しいところです。     歴代モデル250台以上を収蔵する『ヘリテージHUB』   フィアットの歴史を感じられるもうひとつの施設が『ヘリテージHUB』。ここは、2019年にミラフィオーリ工場の敷地内に開設された、旧FCAイタリアンブランドのヘリテージ部門の本拠地です。フィアットをはじめ、アバルト、ランチア、アルファ ロメオなどの歴代モデルを一堂に集めて保管・展示する施設であり、1960年代半ばに作られたフィアットのトランスミッション生産工場の雰囲気をそのまま活かしながらリニューアルされた15,000㎡の敷地の中に、250台を超える歴史的なクルマ達が並べられています。また、ユーザーが持ち込むヒストリックモデルのレストアを行う作業場も隣接されています。     アルファ ロメオが以前からアレーゼに『ムゼオ・ストリコ・アルファ ロメオ』という歴史博物館をオープンしていること、そしてアバルトは世に出たモデルの多くが競技車両として売られて世界中に散っていることもあって、ここに展示されている250台のほとんどがフィアットとランチア。フィアットには『チェントロ・ストリコ・フィアット』もあるのですが、とてもそちらだけに収めきれるはずもなく、むしろ収蔵台数で言うならこちらの方が多いほど。     こちらは市販されてきたプロダクションモデルはもちろん、国際的なアドヴェンチャーツアーを走ったクルマや競技を戦ったマシン、ショーモデル、プロトタイプなどの数々が、テーマ展示のエリアではたっぷり整然と、それ以外の車両はテーマ展示を囲むようにギッチリと詰め込まれて展示されています。 […]

ドライビングシューズ
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おしゃれで楽しいカーライフを!女性におすすめのドライビングシューズ特集

貴女は運転するときにどんな靴を履いていますか?おしゃれをしてハイヒールで出かけるときはそのまま、あるいは、ラフな服だからサンダルでという方も多いのでは?しかし安全に運転するには、それでは少し危ないかも。今回は快適なドライブを楽しみたい女性のみなさまへ、運転に適した“ドライビングシューズ”をご紹介。そもそもドライビングシューズとは何か?おすすめのドライビングシューズとともに紹介していきます。     ドライビングシューズとは?     一般的にドライビングシューズといわれているタイプのシューズ。しかし、その明確な定義はないのです。即ち運転に適したシューズであれば、いずれもドライビングシューズということなのです。そこで、いくつかのドライビングシューズならではの特徴をご紹介します。 ひとつは目の特徴は、靴底(ソール)。アクセルやブレーキを踏み込む靴底に、滑りにくいラバーなどが多くあしらわれています。 そしてもうひとつの特徴が、床に足を固定してペダルを操作するため、ソールだけでなくかかと部分にまで、ラバーなどがあしらわれていること。そうすることで、足が固定されるだけでなく、靴が床と擦れた時にかかとやその周りに傷を付けてしまったり、妙な減り方をしないようにするためです。また、足首が安定するため、疲れなども軽減され、長時間の運転にも適していると言えます。     その他にも、ソールに適度な弾性がありペダルを正確に踏めることや、脱げにくいなど、安心・安全のドライブに役立つよう設計されています。そうそう、サイズはもちろんご自分の足に合ったものを選ぶということは、いうまでもありません。 つまり、運転に適した靴こそがドライビングシューズなのです。     ドライブに適さないNGなシューズ     厳密にいうと道路交通法(第4章の第70条および第71条)では、ハイヒールで運転することを禁じてはいません。簡単にいうと“運転に支障をきたしたりせず、確実な運転操作をしなければいけない”と謳っているだけで、履物に関しての言及はないのです。ただし、都道府県ごとに定められている道路交通法施行 細則には、“運転に不向きな履き物”が記されていることもあります。 例えば、東京都道路交通規則第2章8条 (2)に「木製サンダル、げた等運転操作に支障を及ぼすおそれのあるはき物をはいて車両等(軽車両を除く。)を運転しないこと」とあり、神奈川県道路交通法施行 細則第11条(4)にも、「げた、スリッパその他運転を誤るおそれのある履物を履いて車両(軽車両を除く。)を運転しないこと。」とあります。これらから読み取れるのは、確実なペダル操作を行うことができることが大前提となるわけです。となります。つまり、ハイヒールやサンダルはかかとが固定されず、また脱げやすいことから違反と判断され、罰則が科せられる可能性が高くなります。さらに、長距離を走る際には足首に疲労がたまり、誤操作の遠因にもなりかねないのです。 そのうえ、ペダル操作でせっかくの良い靴が傷んでしまうのであれば、足元のおしゃれも台無しになってしまいますよね。     女性におすすめのドライビングシューズ(レディース)   ここからは、足元のおしゃれは重視しつつ、運転に適したおすすめのドライビングシューズをご紹介。また、革製品のシューズのお手入れグッズなど、シューズとあわせて使える便利なアイテムもお教えします。 「おしゃれは足元から」とは、よくいわれる言葉。どんなに素敵なお洋服を着ていても足元はちょっと・・・・となるとがっかりしてしまうもの。そんな時におすすめしたいのが女性向けの“ドライビングシューズ”。「えっ?それは男性がサーキットを走るときなどに履き替えるものでしょう」と思われるかもしれませんが、いえいえ、いまや普段も使えるおしゃれなドライビングシューズがたくさんあるのです。   NEGRONI(ネグローニ) 『IDEA NEGRONI LEATHER』   ▲NEGRONI(ネグローニ)『IDEA NEGRONI LEATHER』 ¥28,600 (税込)   ドライビングシューズといえば、「ネグローニ」といわれるほど知名度が高いシューズブランド。2000年の創業以来、プロドライバーやジャーナリスト、車両開発者をも唸らせる革新的なドライビングシューズを生み出してきました。「イデア」はネグローニの定番といえるドライビングシューズで、アッパーには上質な“ネグローニレザー”を使用。グリップ性に優れたラバーソールとクラシックインソールのクッションは、歩くためのレザースニーカーとしても、そしてイージーフィットのドライビングシューズとしても幅広く使用することができます。     靴木型は3Eを基準とし、幅と甲にも充分なボリュームがあるので、多くの日本人の足型に適合するという優れたバランスも魅力のひとつ。カラーも豊富で、モノトーンから2トーンまで様々なバリエーションが揃っています。   ▼INFO:画像提供 ネグローニファクトリー・トーキョー   COACH 『マーリー ドライバー』   ▲COACH […]

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想像以上の逞しさを実感! 自動車ジャーナリストがPanda Cross 4×4を雪上でテスト

雪道での実力を試したくて往復750kmドライブ 日本各地で桜を喜ぶ声が聞こえ始め、雪景色なんてもうほとんど残っていないんじゃないか? という3月下旬のある日。冬の名残を探して、フィアット・パンダ・クロス 4×4で往復750km少々のロングドライブに出掛けてきました。なぜなら、この小さいのにちょっとワイルドなヤツを装ったヤンチャ坊主のようなパンダ・クロスが、ホントのところはどこまで逞しいのかを知りたいな、と思っていたからです。 結論から述べてしまうなら、このパンダ・クロス、成り立ちから分析してみた自動車ライターとしての予想どころか、イタリア車好きとしてのひいき目込みの期待感をも大きく超える走破性の高さと、1台のコンパクトカーとしての完成度の高さを、ハッキリと見せつけてくれました。それはもうちょっとした驚きといえるほどに。     ジェントルなパンダがワイルドに変身 パンダの4WDモデルは、これまでも限定車というかたちで何度か上陸を果たしています。このパンダ・クロスが従来のパンダ 4×4と異なるのは、主としてルックスでしょう。動物の方のパンダみたいな目の周りの黒と、その目元に埋め込まれたフォグランプ。フロントのバンパーの下側にはシルバーの樹脂製スキッドガードが備わり、左右に赤いトウフックが顔を出しています。リアのバンパーもスキッドガード風のデザインになり、コンビネーションランプもフロントと同様に黒いプロテクションで覆われています。     そうした遊び心のあるアレンジが加えられたおかげで、かわいらしくも穏やかな印象のパンダが、一気にワイルドなオフローダーへと変身したかのようです。そしてこのバンパー周りのデザイン変更は走破性の向上にもつながってることが、数字の上からも解ります。アプローチアングルが24°、デパーチャーアングルが34°と、それぞれ通常のパンダ 4×4より1°ずつ向上しているのです。いずれも凸凹道や急坂道を走るときの路面と車体の干渉の度合いを知るための参考になる値。つまり、より干渉しづらくなっている、ということですね。 他にもルーフレールがよりキャリアやボックスを取り付けやすい形状のハイトの高いものへと変わっていたりして、パンダ・クロスがフィールドを楽しむことをこれまで以上に考えて作られたモデルであることが分かります。     機能の面では、従来のパンダ 4×4ではダッシュボードにあった“ELD”、つまりエレクトロニック・ロッキング・ディファレンシャル(=電子式デフロック)のスイッチが廃止され、センターコンソールにドライブモードのセレクターダイヤルが備わったのが新しいところです。モードは通常走行のための“オート”、4輪の駆動力配分のレスポンスを高めるとともに、それぞれのタイヤにブレーキ制御をかけることで空転を抑えるLSD的な機能も働く“オフロード”、滑りやすい急な下り坂で自動的に細かくブレーキを介入させることで安全性を高める“ヒルディセントコントロール”の3つ。これもフィールドを楽しく走るために有効なものですね。 それ以外は、基本的にはこれまでのパンダ 4×4と一緒です。路面から車体の最も低い部分までの高さが161mmと、パンダのFFモデルよりも遙かに大きなロードクリアランス。通常は前輪に98%、後輪に2%の駆動を送り、走行状況や路面状況に応じて駆動力の配分を瞬間的に変化させる、トルクオンデマンド式のフルタイム4WDシステム。アイドリング付近から素晴らしく粘り強いトルクを発生させるツインエア・エンジンに、いかなるときも駆動力のことを考えてるといわんばかりの低いギアレシオを持った6速マニュアルトランスミッションの組み合わせ。姉妹ブランドのジープと同じとまではさすがにいきませんが、パンダ 4×4は元々がいわゆる“生活ヨンク”と呼ばれるクルマ達よりも一段高いレベルの、しっかりした4WD性能が与えられているモデルなのです。     背が高いのにワインディングロードでもよく曲がる このクルマで350kmほど先の雪景色を目指したのですが、そこまでのアプローチの大半は街中走行や高速道路でのクルージング。僕はその段階でもう、パンダ・クロスに好印象を持ちました。直列2気筒875ccターボのツインエア・エンジンが意外や速い、というのはよく知られた話でしょう。85ps/5500rpm、145Nm/1900rpmという数値だけ聞かされたら期待は持てないように感じられるでしょうけど、このエンジンはトルクの沸き立たせ方が巧みで、ゴー&ストップを含めた街中でも扱いやすく走らせやすく、高速道路に入れば巡航しやすいうえに力不足もじれったさも全く感じないという出来映え。ギアレシオが全体的にFFモデルより低い設定であることも手伝って、巡航状態から加速していくときの素早さも増しています。発表されている0-100km/h加速タイムは12秒と、スポーツモデルではないこのクラスのクルマとしては優秀な数値。体感的にも日常生活において、あるいは日本の交通状況の中で、不満らしい不満に繋がることはないでしょう。     雪が残るエリアへの山道の登り坂は、当たり前のようにツイスティなワインディングロードです。スタンダードなFF版パンダは、そのルックスにはそぐわないフットワークのよさを見せてくれるクルマとして高い評価を得ています。そこから推定値で65mmほどフロアの位置、つまり最低地上高が高くなってるパンダ・クロスは、もちろん重心そのものも高くなってるわけで、本来ならグラついたり揺り戻しが大きく出たりしてもおかしくありません。こうした場所は苦手分野だろう、という先入観を持たれても不思議はないのです。が、いやいや、とんでもありません。確かにコーナーを曲がるときの車体の傾き具合はやや大きくなってはいます。けれどその動きはとっても自然で解りやすいし、何より元々の持ち味が健在。ステアリング操作に対して素直なフィールを感じさせながら気持ちよく曲がってくれるハンドリングは気持ちいいし、そうしたときのしっかりと腰を粘らせながら路面を捉えていく安定した曲がりっぷりには感心させられます。ツインエア・エンジンのどこからでもしっかりと力を送り出してくれる性格は、コーナーから立ち上がって次のコーナーに向かうまでの爽快な加速を作り出してくれます。マニュアルトランスミッションならではの“操縦してる”感の強さは、今や貴重ともいえるドライビングの根源的なおもしろさのひとつ。パンダ・クロスで走るつづら折れ、実は望外に楽しいものだったのです。     雪道や泥濘みではっきり生きる見た目以上の逞しさ なので、この時点ではとっくに “パンダ・クロス、いいなー!”なんて感じていました。けれど、山を登り切った辺りの雪景色の中に辿り着き、積雪した路面、凍った路面、それが組み合わさった路面、陽当たりがよく雪が融けて泥々になった路面など、滑りやすいところをたっぷり走ってみると、それはいとも容易く“パンダ・クロス、ものすごーくいいなー!”に昇格したのでした。     なぜなら、この4WDシステム、かなり優秀なのです。4つのタイヤのそれぞれが駆動の強弱を滑らかに素早く変化させながら、確実に路面を掴んで前に進んでいく。その様子が車体やステアリングを通じて伝わってきます。わざとアクセル操作をラフにして前輪を空転させようと試みましたが、空転はしたかしないかの一瞬だけ。ほとんど同時に後輪の駆動力がグッと膨らんで、全く何事もなかったかのように前に進んでいきます。わざと4つのタイヤが不安定になるようなドライビングも試みましたが、どこかが安定を失えばどこかが補う、それも瞬きする間もなく……といった感じで、破綻させるのが難しいほどでした。磨き上げられたアイススケートのリンクのような場所でそれなりの速度域まで持っていくなら話は別でしょうが、僕達が普通にこのクルマで入っていける場所ならほとんど全て、どこだって走れちゃうんじゃないか? と感じたほどでした。僕は駆動力配分の変化のレスポンスのよさが欲しかったので走行モードを“オフロード”にして走ることが多かったのですが、最初から最後まで“オート”でも全く問題はなかったかも知れません。パンダ・クロスはカッコだけの見かけ倒しとは全く異なる、実に逞しく頼りになる相棒だったのでした。     懐深く大人びた、疲れ知らずの乗り心地 そしてもうひとつ。足元の悪いところを楽しんで、下りのワインディングロードも楽しんで、再び高速道路をひた走って東京に近づいたときのこと。夜中に出発するときにリセットしたオドメーターは、650kmを超えてました。けれど、それほど疲れを感じてないことに気づいたのです。走っていて楽しかったからというのも無視できない要因ではあると思うし、自分自身が長距離に慣れてることも要因のひとつだったかも知れません。が、何より乗り心地がよかったのです。地上高を上げるのに伴ってサスペンションのストローク量を大きくしたことを、キッチリと活かしているのでしょう。路面の凹凸をしなやかに吸収し、不快な衝撃として伝えてくることがほとんどないのです。加えてクルマそのものの高速走行時の直進性がいいこと、ステアリングの座りがよくて反応も機敏すぎず素直であること、シートが上手く身体を沈み込ませて安定させてくれること、車体がとにかくコンパクトだし視界もいいから気疲れが少ないこと、なども疲れ知らずの要因でしょう。スポーツカーのような姿はしていませんが、本来の意味でのグランドツーリングには、このクルマは最適な1台といっていいかも知れません。     しかも軽く衝撃を受けるほどの出来映えなのに、値段は200万円台半ばほど。このクラスの4WDモデルとしては、コストパフォーマンスはピカイチです。何だかホメ過ぎのような気がしないでもありませんが、ウソはなし。僕自身、憧れてるライフスタイルへのターニングポイントに辿り着いたらこのクルマを手に入れたい、と感じてしまったくらいです。様々なSUVにも4WDモデルにもこれまでたっぷり試乗してきたというのに、あっさりと……。 先日発表されたばかりのモード グレーのパンダ・クロス 4×4も、カラーリング以外はほぼ同一の仕様。鮮やかなイエローとは異なりますが、少し大人びたシックな雰囲気がまた魅力的です。215台の限定ですが、こちらもまた人気を呼びそうですね。 いずれにしても、パンダ・クロス、おそるべし。フィアット、おそるべし。そんなふうに痛感させられた、春先の雪景色探訪ロングドライブだったのでした。 文 嶋田智之(自動車ジャーナリスト) 写真 神村 聖   […]

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納車って、何するの? Pandaの納車に密着取材

クルマの購入において、クライマックスともいえる「納車」。契約をしてからとても待ち遠しい納車日は、まだクルマを買ったことがない方にとってはベールに包まれた1日でもあります。 今回は、フィアットのPanda(パンダ)を購入した井熊さんの納車に密着。実際の納車とはどのようなものでしょうか? 納車未体験の方、これから初の納車を迎える方は必読です。         納車とは? セールススタッフに聞く、納車の基本   2021年1月某日、Pandaの納車日。井熊さんが訪れたのはフィアット/アバルト東名川崎。2020年6月にリニューアルオープンしたばかりの、明るく清潔感のあるショールームが魅力のオフィシャルディーラーです。サービス工場も併設しており、以前にはフィアットのメンテナンスに関する記事で登場したこともあります。     まずは、井熊さんの担当セールススタッフで、クルマの検討から購入、納車、アフターフォローまで一貫してサポートする田中さんに、納車の基本についてお話を伺いました。   — そもそも納車とは何でしょうか? 田中さん:納車とは、クルマを販売業者からお客さまに納入することです。クルマは販売店で見て気に入ったからといって、その場で購入してすぐに乗って帰ることはできません。在庫がある場合でも、ご契約いただいてから納車まで車庫証明、車検整備、名義登録などの手続きで2〜3週間はかかります。また車両の在庫がなくオーダーになる場合は、3カ月ぐらい必要です。   — 納車の多い日時は? 田中さん:最も納車が多いのは、土曜日の午前中になります。やはりクルマを受けとってすぐ、どこかにドライブしたいということが理由でしょう。その反面、日曜日の夜の納車はあまりないですね。あとは大安など、縁起の良いとされる日を選ばれる方も多いです。     — 納車の場所は選べるのですか? 田中さん:自宅納車と店頭納車からお選びいただけます。ただ、ご自宅での納車の場合は別途費用が必要となることもあり、現在では店頭での納車が主流です。店頭での納車時には、今後お客さまをサポートさせていただくスタッフもご紹介いたします。   — 現在乗っているクルマと入れ替えの「代替購入」の方も多いと思うのですが、フィアット車以外でも下取りできますか? 田中さん:メーカーを問わず可能です。納車時には、思い出の詰まった前のクルマと、新しく購入したクルマを並べて記念撮影される方も多いですよ。       納車当日の流れは? 必要な持ち物はある?   ではいよいよ、納車の実際の流れを3つのパートに分けてご紹介します。納車に必要な時間は30分〜1時間を目安にしておくといいでしょう。 「納車にかかる時間はまちまちですが、Pandaの場合は装備や機能がシンプルなので説明時間が短くすみ、比較的早めに終わると思います」(田中さん)     1. 車検証など書類の確認 納車日は予約の時間に来店し、まずは車検証の名義などが正しく表記されているか確認します。 納車日当日に印鑑など必要な持ち物はとくにありませんが、免許証はお忘れなくお持ちください。お忘れになるとクルマに乗って帰ることができませんので……。   2. クルマの確認、機能説明 つぎにセールススタッフと一緒に、実車をチェックします。新車の場合はボディカラーが合っているか、頼んだオプションが取り付けられているか、車内外に傷や汚れがついていないかなどをご確認ください。また中古車の場合は事前に依頼した修理がされているかという点はしっかりチェックした方がいいでしょう。 チェックと同時に、セールススタッフがクルマの運転や装備、機能などに関する説明を行います。たとえばPandaの場合、日本車とは使い勝手が異なる部分や、デュアロジックをはじめとする独自のテクノロジーなど、ユニークな点もあります。分からないことは何でも質問してください。     3. 受け取りのサイン クルマに問題がないことを確認できたら、受け取りのサインをして納車の手続きは終了。これにて晴れて“マイカー”となります。 […]

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いつかイタリアで運転したい!気になる現地の運転事情を徹底調査

フィアットファンなら、「いつかはイタリア本国で運転してみたい!」という夢を持っている方も少なくないのではないでしょうか。500(チンクエチェント)やPanda(パンダ)など、フィアットの車が沢山走っているイタリアでの運転は、きっとワクワクする体験になるはずです。 しかし、日本人にとっては車線が日本と逆の右側通行になるだけでも、運転のハードルが高くなってしまいます。イタリアでの運転とはいかなるものでしょうか? イタリア在住9年、フィレンツェのFMラジオ局にパーソナリティーとして出演中の小林真子が、現地のリアルな運転事情をお伝えします。         イタリアにおける交通ルールはあってないようなもの?   さて、試しに在ミラノ日本国総領事館のWEBサイトにある<安全運転のために>というページをチェックしてみましょう。すると、冒頭から“イタリアにおける運転手のマナーは他の国と変わらず自己中心的で交通ルールはあってないようなもの”という説明が。 ここまで言ってしまうのかと驚いてしまいますが、果たしてイタリアでの運転は日本とどれほど異なるのでしょうか。早速、日本とイタリアの運転事情の違いを比べていきます。       ここまで違う日本人とイタリア人の運転マナー   「イタリア人はあまり他人をリスペクトしない運転が多いかな」とイタリア人もイタリア在住の日本人も口を揃えますが、その理由の一つが方向指示器を出さないドライバーが多くいること。 日本では義務であり、ウィンカーを出すことが習慣になっていると思いますが、イタリアではウィンカーを出さずに突然前へ割りこむ運転手がいて、後続車がすぐさまピッピーとクラクションを鳴らすケースにしょっちゅう遭遇します。     日本で運転したことのあるイタリア人女性は「日本では運転がとても静かだったわ。走行中にクラクションを鳴らす車なんて無かったし。それに対してイタリア人の運転はクレイジーよ。イタリア人って普段からおしゃべりでにぎやかだけど、クラクションをすぐ鳴らすわ、運転手同士で走行中に大喧嘩するわ、国民性が運転にも現れているわね」と、イタリア人の国民性に絡めて考察します。 確かに筆者も、運転中にも関わらず窓から身を乗り出す勢いで並走車と大喧嘩をしている光景を何度も見かけています……。 こちらのイタリア人女性は「日本ではみんな車間距離をほどよく空けていて、運転にも礼儀正しい国民性が現れていたわ。おかげで快適に運転ができたの」とも話していますが、実際にイタリアでは「ノロノロ運転し、他人におかまいなしで道を譲ろうとしない」「追い越し禁止車線でも、スピードをあげて煽り運転し追い越していく」という運転が頻繁に見られます。 元フランス在住のイタリア人男性は「高速道路では左から追い越すべきだが、イタリア人はルールを守らず右から追い越す人が多くて、あれにはまいるよ」とボヤきます。これらのエピソードからも明らかなように、イタリア人の交通ルールを守らない度合いは高いといえるでしょう。       日本とは異なる交通事情。ロータリーに四苦八苦するかも   イタリアで運転する上で避けては通れないのが、日本人には馴染みのない「ロータリー」。イタリアにはこの信号機のないサークル状のロータリーが多く存在します。     ルールはロータリーに入ろうとする右方向の車両が優先というものなのですが、問題なのはロータリーから出る時。それぞれの出口には行き先が書かれた道路標識がありますが、これを素早く読み取るのが大変!     イタリア在住20年以上の日本人女性は「道路標識はアルファベット表記なので、確認するのに時間がかかる。しかもほとんどの場合、標識は1枚、2枚ではなく、多い時は10枚近くもあって、その前を通り過ぎる一瞬で見つけ出すのは容易ではない。その点、漢字表記の日本語は確認するのに時間がかからなくて便利」と話しています。 実はイタリア人でさえ素早く読み取れずロータリーを何周もグルグル旋回することもあるので、多くの日本人は慣れるまで四苦八苦してしまうはずです。 また、どこの都市にもcentro storico(市内中心地)がありますが、たいていZTL(ゼータティーエッレ)と呼ばれる区域があり、そこは時間帯によって車両通行が制限されて住民しか通行できません。うっかり入ると罰金が課されるので要注意です。     イタリアで運転する場合は、レンタカーのオプションでカーナビをプラスしても、イタリア語または英語のみの表示の場合があるので、日本語で利用できるスマートフォンのナビゲーションアプリを利用しましょう。ロータリーの出口の指示や交通制限区域の表示、また渋滞の案内などもしてくれるのでとても便利です。 歩行者や自転車利用者のマナーの違いも念頭に入れておく必要があります。イタリア人はどんなに人通りや車通りが多い場所でも、車の通行がなければ赤信号でも横断し、中には赤信号で車が向かってきているにも関わらずスキを狙って渡ろうとする歩行者もいます。信号をきちんと守る日本とは大きく異なる環境のため、青信号ですらヒヤッとすることも。 ところで、イタリアでの運転で知っておくと便利な高速道路の“裏技”があるのですが、それは料金所では「クレジットカード利用OK」の列に並ぶこと。イタリア人は「現金主義」の人が多いため、たいてい現金支払いの列が長蛇になります。限られた貴重な旅行時間を少しでも無駄にしないための参考にどうぞ。       縦列駐車テクニシャンがイタリアの駐車バトルを制す   イタリアでは多くの人が駐車場を持たず路駐します。日本のように車所持には車庫証明が必要ということはありません。路駐スペースは四角い枠で記されていますが、枠の色によって有料無料が分かれていたり、住民のみOKだったり、時間制限があったりなど、さまざまなルールが存在するので利用時には注意が必要です。     イタリアを旅行した方ならご存知かと思いますが、イタリアの路駐といえば、細い路地にずらっと並ぶ縦列駐車。「え?こんな狭いところに入るの!?」というような場所でもイタリア人はぐいぐい攻めます。 どこの街でも駐車スペースの争奪戦は激しく、日頃から鍛えられているだけあってイタリア人たちはみな縦列駐車がとても上手です。私の知り合いの中には前後いずれも5センチほどのスペースでも、前後の車にぶつけることなく駐車するツワモノが何人もいます。   […]

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冬のクルマの注意点は? フィアットの点検&メンテナンス事情

数ヶ月前までの猛暑が嘘のように、北の方から雪の便りも届く季節になりました。こうした季節の変わり目は、体調を崩さないよう生活習慣を見直したり、栄養のあるものを食べたりと、いつも以上に健康に気遣うようになりますが、それはクルマも同じです。 今回は本格的な冬が到来する前に、愛車のチェックすべきポイントや、手をかけてあげると安心なメンテナンスなどを、フィアット/アバルト横浜町田で主任メカニックとして活躍している、山本翔也さんにご紹介いただきました。         気温が下がると、バッテリーの性能も下がってしまう   まずは、どんなクルマでも「ここは必ずチェックしておいた方がいい」というポイントから。 「夏の間にエアコンやナビなどの電装品で酷使したクルマで心配なのは、やはりバッテリーですね。気温が一気に下がることで、バッテリーの性能も急に落ちてしまうことが多いのです。普段あまりたくさん乗らないお客様、いつも短い距離しか乗らないお客様の場合も、バッテリーが十分に充電されない可能性が高いので、急にバッテリー上がりを起こしてしまうこともあると思います」(山本さん)     朝、出かけようと愛車に乗り込んだら、「あれっ、エンジンがかからない!」という最悪の事態になってしまうかもしれないということですね。バッテリーはボンネットの中に隠れているので、普段はあまり気にかけない人が多いと思いますが、どうやってチェックすればいいのでしょうか? 「最近のクルマは、昔のようにエンジンのかかりが弱くなったり、ライトがチカチカしたりといった、バッテリーの劣化に気づくための予兆のようなものがほとんどありません。それで余計に、気づきにくくなっているのです。 また、ボンネットを開けていただいても、最近のバッテリーはメンテナンスフリーのためカバーで覆われてしまっていたり、外から液量などがチェックできない状態のものがほとんどです。そのため、私どものようなプロがテスターを使って、バッテリーの性能をチェックするというのが確実な方法です」(山本さん)     なるほど、便利なような不便なような……ですが、そうすると、ガソリンを入れたついでにちょっとバッテリーのチェックをしてもらう、というのがいいのでしょうか? 「それがですね、エンジンをかけて走ってしまうと、バッテリーの電圧が上がるので、そこでチェックしても劣化には気づきにくくなってしまいます。なので、車検や定期点検の際にしっかりチェックしてもらって、バッテリーごとの交換時期の目安を守って交換するというのが確実だと思います」(山本さん) 交換時期は、クルマの使い方や駐車場所などの環境によっても変わってくるので、早めが安心とのこと。皆さんの愛車のバッテリーはどうでしょうか。もう何年も交換した覚えがないぞ、という人はぜひ冬になる前にチェックしてみてください。       雪が降る前に、タイヤ、ワイパー、エアコンも要チェック   続いてのチェックポイントは、タイヤです。 「タイヤはゴムでできているので、気温の変化にあまり強くないんですね。表面を見て、ひび割れがあったり白っぽくなっているのは、タイヤが劣化している証拠です。また、磨り減ったタイヤも危険なので、溝がしっかり残っているかを確認してください。スリップサインが出ているようなタイヤは、すぐに交換することをオススメします」(山本さん)     積雪地域では早めにスタッドレスタイヤへの交換を。できれば、関東など積雪が少ない地域でも、急な雪に備えたり、朝晩は橋の上など路面が凍結する可能性もあるため、スタッドレスタイヤやオールシーズンタイヤに履き替えると安心です。 そして、雨や雪の日になくてはならないものといえば、ワイパー。 「やはりワイパーもゴム製品ですので、時間が経ったり、使っているうちに劣化してしまいます。1年に一度を目安に交換すると安心ですが、この夏は台風や豪雨が多くて酷使した人も多いと思いますので、ぜひ冬の前に交換してほしいですね。ヨーロッパ車では、雪に強い冬用のワイパーが装着されていることも多いのですが、ウインタースポーツなどで頻繁に雪国を走る方も、冬用ワイパーに交換しておくと安心だと思います」     「また、雪国では常識となっていますが、気温が下がるとウインドウォッシャー液が凍結してしまうこともありますので、凍結を防止したり解氷効果のある寒冷地仕様のウインドウォッシャー液を補充しておくといいですね」(山本さん) ワイパーが劣化していると、フロントガラスの汚れが十分に拭き取れず、視界を妨げてしまったり、ガガガと異音がしたり、最悪の場合はガラスを傷つけてしまうことも。ウインドウォッシャー液には油膜を落とす効果など、安全運転を支える機能もあるので、ぜひセットでチェックしておいてほしいところです。     また、車内の快適性を保つために欠かせないエアコンですが、以前より風が弱くなった気がする、イヤなニオイがする、という人は要注意。夏の間の高温多湿によって、エアコンフィルターにカビや雑菌が繁殖しているかもしれません。そこに、外から吸い込んだ砂塵やホコリ、虫や落ち葉などが詰まると、エアコンの性能も落ちてしまうことに。愛煙家の方や、ペットを飼っている方もエアコンフィルターが汚れやすい傾向があります。 これから冬になると、感染症にもさらなる注意が必要。エアコンフィルターを新品に交換して、いつも車内をきれいな空気で満たしたいですね。       真冬のロングドライブも、備えあれば憂いなし   さて、年末年始の休暇を使ってロングドライブを計画している人に、山本さんからアドバイスをいただきました。 「まずバッテリー、オイル、冷却水の3つは必ずチェックしてほしいですね。オイルは走行距離5,000kmを目安に交換を推奨しています。距離を走らない人でも、年に一度は交換するとエンジンへの負担を軽減できます。定期点検に出していただければ忘れることがないですね」     「また、タイヤの空気圧もしっかり確認して合わせてほしいところです。走っても走らなくても、タイヤの空気は少しずつ抜けていってしまうので、少なくとも1ヶ月に一度はエアチェックをしてください。空気圧は500の場合は、タイヤサイズにもよりますが、フロントが2.2、リヤタイヤが2.0を推奨しています。取り扱い説明書に書かれていると思います。 そして、500ならではのポイントとして、空気圧を合わせた後に、メーター内にあるリセットボタンを押していただきたいのです。そうすると、空気圧が著しく低下した際に警告ランプが点灯するようになっていて安心です」(山本さん)     タイヤの空気圧のリセット手順は以下の通り。 ・メーター内の「メニュー」画面で「リセット […]

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