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女性のチカラを社会やコミュニティへ アジア女子大学第9回ファンドレイジングイベント

3月22日、東京アメリカンクラブで「アジア女子大学 第9回ファンドレイジングイベント」が開催されました。アジア女子大学とその教育活動を支援するグループFriends of AUW Japanの共催で行われたこのイベントは、アジアの教育環境に恵まれない優秀な女性に教育を提供するサポートプログラムの一環として行われました。会場ではアジア女子大学の活動報告やライブオークションが実施され、その収益金から学生たちへの奨学金が実現しました。     隠れた才能に光を アジア女子大学は、2008年にバングラディッシュ・チッタゴンに設立された国際大学。南アジアや東南アジアで不平等な待遇を受けている優秀な女性たちに高等教育を提供し、地域社会のリーダーを育てあげることを目標に掲げています。出願者の選定では、大学卒業者がいない家庭の子女を優先しているのが特徴。現在は15カ国から700名以上の学生が通っており、奨学生(全額奨学金)の比率は98%にも達します。   フィアットは、ファンドレイジングイベントのサポートのほか、Share with FIAT を通じ、これまでにアジア女子大学の生徒への支援などを行ってきました。     活動報告の冒頭では、武田薬品工業との連携により、アジア女子大学内で初となる「寄付基金教授職(Endowed Chair)」が2017年10月に設置されたことが発表されました。これは武田薬品工業からの寄付により大学が教授職を設置するもの。設置されたのは公衆衛生学で、バングラディッシュをはじめ途上国における公衆衛星の改善や次世代リーダーの創出が期待されています。     高級ファッションブランドMCM会長が女性にエール また、アジア女子大学のニルラマ・ラオ副学長、およびソンジュグループ創立者でMCMホールディングスAG会長の金聖珠(キム・ソンジュ)会長がスペシャルゲストとして登壇し、それぞれプレゼンテーションを行ないました。     ニルラマ・ラオ副学長は向こう10年のビジョンにおいて、教育プログラムの充実や生徒数の増加を掲げ、2026年までに生徒数を3000人規模にまで増やすとする計画を述べました。また5000人のキャパシティを持つ新キャンパス構想についても触れました。     一方、キム・ソンジュ会長は女性リーダーの立場から、女性のエンパワメントに対する見解を披露しました。同氏は2012年に「Forbes アジア ビシネスウーマン」のトップ50に選ばれています。 「我が社は、世界40カ国にビシネスを展開しており、従業員の国籍はさまざま。それぞれ文化や働き方などのバックグラウンドが異なる人たちと共に仕事をしています。女性はそうした多様化した環境下で優れた順応力を発揮します。我が社でもグローバルで活躍するスタッフの80%を女性が占めています」と述べ、女性にエールを送りました。さらにアジア女子大学に対し、20万USドルの奨学金の提供を発表し、会場から大きな拍手が湧き起こりました。     ライブオークションでは、協力企業が商品およびサービスを提供し、会場で競売が繰り広げられました。学生支援を目的としたオークションの参加者および支援企業により、アジア女子大学のたくさんの生徒たちの学費や教材費、保険費に充当する支援が実現しました。     オークション後の懇親会でニルラマ・ラオ副学長に女性のエンパワメントについて意見を求めると、彼女は次のように答えてくれました。 「これからの時代は、女性にもサイエンス&テクノロジーの分野に積極的に参加してもらいたいと考えます。アジア地域ではこの分野への女性の参画が少なく、遅れをとってしまっています。今後は、たとえばバイオインフォマティクス(生命情報科学)などの分野において、女性のさらなる活躍を期待します」     これを受けて、FCAジャパン マーケティング本部長 ティツィアナ・アランプレセは、「日本では女性の高等教育の機会が充実しているにもかかわらず、せっかく教育を受けた女性の経験や能力が社会で存分に活躍していません。これはとてももったいないことです。アジア女子大学の生徒さんのように、もっと強いエネルギーを持って、社会でその力を発揮してもらいたいですね」と期待を口にしました。       アジア女子大学公式サイト   写真 小林俊樹 […]

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がんばる皆さんにフィアットからCiao!とミモザを。ホワイトリボンラン2018

3月4日、お台場にて今年で3度目の開催となる「WHITE RIBBON RUN(ホワイトリボンラン)」が開催されました。参加者全員で5kmを走る同イベントは、国際協力NGOジョイセフによる世界の女性たちの命と健康を守るチャリティを兼ねたもの。フィアットはミモザの花を持って応援に駆けつけました。   同じ気持ちと時間を共有する5kmラン […]

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トリノで行われた旧車イベント〜第36回、アウトモトレトロ Vol.1

トリノ、FIAT、蚤の市 いまから120年近くも前、1899年7月11日に創立されたFIATは、イタリア最古の自動車メーカー。ちなみに、この世に初めて「自動車=Automobile」という言葉が使われたのが同年1899年の1月のニューヨーク・タイムズ紙だといわれています。FIATが世界最古というわけではありませんが、自動車製造の黎明期に産声を上げた、数少ない歴史あるブランドであることに間違いはありません。   そんなイタリア(主に北中部)では、自動車関連のイベントは日常茶飯事。このいわゆる「蚤の市」的イベントは、真夏(7、8月)と真冬(12月、1月)を除けば、ほぼ毎週末、さまざまな規模や内容で各州、各都市、各市町村で行われており、週末の市民の楽しみとして長く愛されています。   トリノでの最大規模がこの「Automotoretro(アウトモトレトロ)」。今年で36回目を迎えるこのイベントは「自動車+バイク+レトロ」を意味するその名の通り、自動車やバイク、自転車などあらゆる車輪がついたもの、そしてその部品はもちろん、広告やノベルティといった関連商品からおもちゃに至るまで、様々な「旧いもの」が手に入る正真正銘の蚤の市なのです。     1923年に生まれたFIAT社の本社兼工場施設であったLINGOTTOの隣(昨年まではリンゴットの一部も使用していた)で開催されるお膝元どころか城内開催のような趣のイベントで、FIAT好きにはたまらないロケーションです。ちなみにこのリンゴット内には商業施設や映画館、ホテルなどもあるので会場までのアクセスも至便。そのロビーには同じトリノの名門、ランチアの旧車が展示されていたりと、ファンにはなかなかたまらない演出がなされています。     あくまでいち都市のローカルイベントでありながら、やはり多くのメーカーが林立していたトリノの引力のなせる技なのか、隣接するスイスやドイツ、フランスはもちろん、オランダやスペイン、ベルギーあたりからも高速をすっ飛ばしてやってくるファンたちも決して少なくない、人気のイベントとなっています。     ブームの裏に…。 FIATやアバルト、ランチアなど多くのイタリアの代表的メーカーや、ピニンファリーナやベルトーネといったイタリアを代表するカロッツェリアが立ち並んだトリノ。やはり本場ならではの「掘り出し物」や「お宝」が多いのもこのイベントの魅力です。   しかし、昨今の旧車ブームによって、多くのバイヤーがトリノに訪れるようになり、ここ数年では高額取引がなされる車両をはじめ、関連部品などの出展数も減少傾向。その煽りを受けてか、軒並み価格が高騰するという状況に見舞われています。   それでもやはりそこはトリノの底力とでも言うのでしょうか。進む高齢化に伴う「次世代へのバトンタッチ」は避けられず、ひょんなことで幻の名車や珍車が売りに出されることも少なくありません。そんな中にはワンオフ(別注・特注)やワンオーナーものがあったりしますので、旧車ファンとしてはやはり気が抜けません。     もうひとつの魅力は、オーナーズクラブの出展です。ここでは、まずお目にかかれないようなコンディションの名車や珍車にお目にかかるチャンスであり、また、ユーザー同士の交流や、情報交換ができるのも大きな魅力。これはSNS全盛となった今も変わらず続く伝統だといえます。     特にイタリアの自動車最大の魅力であるデザインは、紙面や画面で見るのと、間近に見たり触ったりするのとでは大違い。その圧倒的な存在感には、毎回ヤラれてしまいます。   長い歴史は、長く愛されてこそ生まれるものであり、そうした足跡や今も綿々と続く流れのようなものを感じさせてくれるのが、こうした特定ジャンルの蚤の市の魅力。   次回は「アウトモトレトロ」をもっと深掘りしていきたいと思います。 […]

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美ファッションとパッションが交錯したイタリアンな夜 PASSIONE Presents ITALIAN NIGHT

  街ではクリスマスの飾り付けが始まった季節の夕暮れ。日本でも有数の高級住宅地、渋谷区松濤に位置するフィアットカフェ松濤に、たくさんの人々が集まりました。老若男女、年齢も性別もばらばらでしたが、彼らにはひとつの共通点で繋がっていました。それは、イタリアを愛しているということ。アリタリア-イタリア航空日本語版機内誌『PASSIONE(パッシオーネ)』の創刊3周年を祝うパーティの模様をお伝えします。   美しいもので人生の楽しみを広げるのがイタリア流     ここで、イタリアを愛する人々を迎えたフィアットカフェ松濤についても簡単に補足しておきましょう。フィアットカフェ松濤は、フィアット松濤店に併設されたユニークなカフェ。イタリアの食材を用いたフードイベントを開催するなど、クルマ以外のイタリアの魅力や文化、ライフスタイルを発信する基地として愛されている場でもあるのです。都心の一等地にあることとあわせて、パーティを開くのにうってつけというわけです。     イタリアで最も有名な高級スパークリングワインのひとつ、フランチャコルタの繊細な泡が来場者を歓迎し、ナポリの名店で修行を積んだ青木嘉則さんが焼くピザの香りが空腹を刺激します。そう、美味しいものや美しいもので人生を楽しむのがイタリア流。極めつけが料理研究家のベリッシモ・フランチェスコ氏の料理。登壇したフランチェスコ氏は、「ただ食べるだけでなく、土地の歴史や人柄とか、イタリアの美や食への文化を知ってもらいたく料理教室を開いています」と述べました。     フランチェスコ氏の言葉を聞きながら、ふと「料理」の部分を「クルマ」に置き換えても成立するのではと感じました。すなわち「イタリア車を知ることで、イタリアの文化を理解できる部分もあるのではないか」と思います。     さて、アリタリア-イタリア航空の客室乗務員のコスチュームを用いたファッションショーで会場のボルテージはさらに高まります。同航空会社の制服はこれまでにジョルジオ・アルマーニやアルベルト・ファビアーニといった錚々たる顔ぶれのデザイナーズブランドが手掛けており、2016年に18年ぶりに刷新された現在のワイン色の制服も、ミラノを拠点とするデザイナー、エットーレ・ビロッタの手によるもの。ファッションショーでは歴代の制服が一堂に会し、華やかなオートクチュール・コレクションを披露。イタリアを象徴する赤と緑を用いた色合いが見事でした。     さて、イタリアの美意識を堪能した後で、この日、最も会場を沸かせたトークセッションが行われました。壇上にあがったのは、『PASSIONE』の九島辰也編集長と、FCAジャパン マーケティング本部長のティツィアナ・アランプレセです。 九島さんは、「僕は自動車評論家の仕事もしているので、ティツィアナさんとは旧知の間柄。リラックスしすぎて、余計なことまでしゃべらないように気をつけます(笑)」と挨拶。 ティツィアナが、「私は学生時代に九州大学に留学して、日本をとても好きになりました。そして13年前に再び来日して、現在は、FCAというフィアットやアルファロメオなどのクルマを扱う企業でマーケティングの仕事をしています」と自己紹介したところで、愉快なトークセッションがスタートしました。 ここでは、ふたりのトークを抜粋してお伝えします。     九島 「フィアット500は日本でも人気がありますが、イタリア人ってホントにこのクルマが好きじゃないですか。実際、ミラノの街とかで見かけると映えるんです。なぜでしょうね?」 ティツィアナ 「人生って毎日が違う生活の連続ですよね。フィアット500は、ライフスタイルの変化に合わせやすいんだと思いますよ。どんな人でも、その人らしい使い方ができるというか」 九島 「カラーバリエーションも豊富で、性別や年齢を問わず、だれもが自分の好きな色を選べますね」     ティツィアナ 「そうです。特に若い人はカスタマイズしたりオプションを選んだり、自分にぴったりの1台を楽しんでいます。九島さんはファッションにもお詳しいけれど、ファッションを楽しむのにも似ていますよね」 九島 「おっしゃる通りで、フィアット500を楽しむ人は、ジャケットや靴を選ぶのと同じように、自分らしさを表現しているのだと思います」 ティツィアナ 「私は日本人になりたいと思ったくらいで、日本の文化をとても深く愛しています。一方で、イタリアの文化にはちょっと違うところがあって、でもそれも好きなんです」     九島 「たとえば、どんなところがイタリアの文化は違いますか?」 ティツィアナ 「自分らしさを大事にしたり、それを恥ずかしがらずに表現したり。だから私は、マーケティングの仕事を通じて、日本のみなさんにそうしたパッションを伝えられたらいいと思っています」 九島 「パッション、素敵な言葉ですよ。クルマにしろ旅行にしろファッションにしろ、情熱がなければ人生は楽しめませんから」 ティツィアナ 「ね? だからパッションを大事にして、恥ずかしがらずに自分を表現するために、九島さん、一緒に歌いましょうよ」 九島 「え? ここで歌うんですか?」 ティツィアナ「さあ、『オー・ソレ・ミオ』を始めるわよ!」 こうして、会場も巻き込んだ『オー・ソレ・ミオ』の大合唱でパーティは賑やかに幕を閉じることに。パッションと自分らしさを大事にして人生を楽しむ。参加者たちは、“イタリアンナイト”が発信したメッセージを満喫したはずです。     […]

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本年も、FIATと楽しいまいにちを!〜新年のご挨拶

新年のご挨拶 謹んで新春の慶びを申し上げます。 日頃は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。 本年も皆々様のご多幸を、心よりお祈り申し上げます。     “ワン”ダフルなくらしをサポートします 2018年は戌(いぬ)年。 長らくご愛顧いただいた「FIAT CULTURE MAGAZINE」は「FIAT MAGAZINE CIAO!」として装いも新たにスタート。 今も昔も乗ると楽しくなるFIAT。ONもOFFもオシャレも趣味もさり気なく楽しむ、肩肘を張らない自然体。そんな自由で気ままなクリエイティブライフを楽しむみなさんに、ちょっとしたワンダフルなモノやコト、そしてFIATがもっと好きになる歴史や伝統もお届けします。   さて、そんなFIATの最新の魅力を感じていただくために、1/6(土)〜21(日)まで、FIAT/ABARTHの全モデルを対象にしたキャンペーン「ワンダフル テストドライブキャンペーン」を開催します。 ご試乗頂いた方には記念品、さらに抽選で2018年の干支である「戌(いぬ)」をモチーフにした“ワン”ダフルなグッズが当たるキャンペーンも実施しますので、是非お近くのFIAT/ABARTHのオフィシャルディーラーまで足を運んでください。 >詳しくはコチラ     2018年はワンちゃん推し 昨年2017年にアルゼンチンのFIATがおこなったオンラインイベントをちょっとご紹介したいと思います。御存知の通り、アルゼンチンには干支という概念は存在しないので、戌年の今年との関わりは全くの偶然なのですが、FIATというブランドがもつ感覚をご理解いただくにはもってこいだと思うのでご紹介します。     「FIAT DOGS」 ワンちゃんたちとそれぞれの名前、プロフィールが並んだ、まるでFIAT社のクルマの車種紹介ページのようなウェブサイト。これは、里親になってもいいという人たちが、あたかもクルマの細かなディティールを確認するかのように、ワンちゃんたちのことを知ることができるというもの。       「犬は人類にとって最も親しい仲間」という考え方は世界共通。日本はもちろん、FIATの母国イタリアでもペットとの生活は、日本以上に親密といっても差し支えないかもしれません。 しかし、昨今日本でもメディアを賑わせる、里親を持たないペットたちの殺処分問題は、このアルゼンチンのみならず海外でも大きな問題として関心を呼んでいます。   そんな悲劇を少しでも減らすためにと立ち上がったのが、ペットにひときわ強い思い入れのあるイタリアのFIAT。単に経済的な協賛をするのとは違い、このようにちょっと「シャレの効いた」スタイリッシュかつ効果的なアピール方法をとったところが「らしさ」ではないでしょうか。   サイト公開後最初の数時間で5万を超える人々がFIATのウェブサイトに訪れ、同サイトの動画再生も最終的には100万を超えるという大きな反響を呼ぶことができました。     こうした姿勢やクリエイティビティこそがFIATというブランドがもつDNA。 ペットだけではなく、食、デザイン、ファッション、ホビーやスポーツなど、くらしや人生のクリエイティブを彩る要素はたくさんあります。 「FIAT MAGAZINE CIAO!」では、そんな人生をもっと楽しくするためのコトやモノの情報。そして社会や文化に対する貢献活動についてお届けします。 CIAO!   […]

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FIAT×ルーム・トゥ・リード・ジャパン 海の向こうに届けるプレゼント

個の可能性を地域に、そして世界へ。社会で活躍する人材の基本である「読み書き」の学習環境を世界の行き届いていない地域にも広めたい。その日、赤坂アークヒルズ・カフェに集まった大勢の人たちは、そんな共通の想いで繋がっていました。特定非営利活動法人ルーム・トゥ・リード・ジャパンによる催しの模様を報告します。     ルーム・トゥ・リードは、教育を受けられない環境で育っている子どもたちに、学習の機会を与える活動を行なっている国際NGO。“子どもの教育が世界を変える”という信念のもと、主に開発途上国での識字(読み書き)能力と教育面での男女の格差(地域により女性は教育を受けられないなどの問題)をなくすことに注力し、地域の政府機関やコミュニティと連携し、子どもたちに学習の機会を与えてきました。その活動資金は主に寄付によるもの。この日、赤坂アークヒルズ・カフェに集まった人々は、ルーム・トゥ・リードの活動に賛同する一般支援者の方々です。     こうした活動が必要な背景には、厳しい現実があります。日本にいると実感は薄いものの、世界では今なお7人に1人は文盲で、その2/3は女性だといいます。そうした環境を変えるには、先進国で支援の輪を広げる必要があるのです。 フィアットも、ルーム・トゥ・リード・ジャパンの活動に賛同し、支援を行なっています。フィアットが望むすべての人が自分らしく、輝いた生活をおくる社会を実現するためには、女性の、そして次世代を担う子供の教育が欠かせません。読み書きのできない子供たちに本を読むことの素晴らしさを知ってもらい、男女に均等な教育インフラを作り出す活動は、フィアットの掲げるビジョンにも通じるのです。     レセプションで乾杯の音頭をとったのは、FCAジャパン マーケティング本部長ティツィアナ・アランプレセです。 「明日の社会を変えるのは子供たちです。女の子も教育を受けられるようにするため、少しずつの支援を集めて、大きな力にしましょう。フィアットでは、そうした活動を“Share with FIAT”として展開しています。皆さんで一緒に世界を正しましょう」。     ルーム・トゥ・リード共同創設者兼CEOエリン・ガンジュさんのスピーチが続きます。 「ルーム・トゥ・リードでは、世界のあらゆる地域の子供たちが読み書きをできる社会の実現を目指し、これまでにアジアやアフリカを中心に、2万の学校やコミュニティと手を組み、1200万人に教育のギフトを届けてきました。このような成果を出せたのは、みなさまからの支援を得て、その国の政府や公立の学校とともに活動し、地域の環境を変えてきたからです。力を合わせ、アクションを起こせば世界は変わるのです」と述べ、新たなアフリカとアジア向けの教育支援プロジェクト「Action for Education(アクション・フォー・エデュケーション)」を打ち出しました。     ルーム・トゥ・リードでは、支援者に対して活動報告を徹底しています。寄付金の使途を明確にし、成果を見える化することで、支援者の寄付金がどのように役立ったのかをわかりやすいかたちで伝えています。また、例えば今回のような支援者の集いでは、支援者同士が活発な情報交換を促し、活動そのものやネットワークの輪の中にいることを楽しめるように努めています。     支援者の方に話をうかがってみました。中野太智さんと浅井美香さんは、ともにルーム・トゥ・リードの支援者。活動を始めた動機をうかがいました。 中野太智さんは「ルーム・トゥ・リードが行なっている教育支援というのは、社会を良くするもので、それはいずれ循環して自分にも返ってくるものだと思います。遠く離れた日本にいると直接的な活動に参加するのは難しいですが、支援という間接的な方法ならできます。またその活動の成果を知ることもできるので、自分が役に立てたという実感を持てるのがいいと思います」 浅井美香さんは、支援活動に参加するきかっけになったのは中野さんから借りたジョン ・ウッド氏(ルーム・トゥ・リード創設者のひとり)の執筆した本から。そこに書かれていたことに感銘を受け、自ら活動しようというモチベーションに繋がったと話してくれました。     長谷川愉以さんは、自分になにができるかを考えた結果、毎月一定の金額の寄付を行なっています。始めてから自分のなかにある変化が生まれた」と話してくれました。 「支援した子どもたちがどう変わったのか。関心が生まれ、ウェブサイトを調べ、自ら情報を収集しにいく。それまでしなかった行動をしていることに自分のなかに起きた変化を実感しました。また、ルーム・トゥ・リードのイベントへの参加を通じても自分が変わったことを感じています。あるイベントでは参加者は席が決められていて、必然的に隣の方とお話をすることになります。同じ活動をしている人たちの輪なので会話が進展しやすいというのもありますし、そこから新たな情報を得て、自分の行動が変わることも経験しました。支援を始めたことで、思いがけないところでポジティブな方向に自分が変わっている。そんな実感を持つようになりました」。     支援者の方々は自分の行動による子供たちの変化を知ることに喜びを感じ、また支援という行動を通じて得られる自分へのフィードバックも楽しんでいるようです。 会場ではピアノの演奏が始まりました。奏者は“旅するピアニスト”こと永田ジョージさん。イタリアの楽器クラビエッタを片手に、中東やギリシャなどを旅した永田さんは、各国で音楽を通じて人と人が繋がることを経験してきました。ルーム・トゥ・リードとの繋がりは5年ほど前から続いています。     ピアノの音色が会場を心地よい空気で包み込んだところでいよいよお開きに。今回も参加者同士の新たな出会いがあり、親睦を深める機会となったようです。 ルーム・トゥ・リードの活動に興味のある方はぜひHPをチェックしてみてください。     ルーム・トゥ・リード・ジャパン公式サイト   […]

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FIAT〜写真展のおしらせ 「La 500 : piccola grandiosa」

2017年12月17日(日)から12月29日(金)まで、東京銀座のギャラリー「BASEMENT GINZA」で写真展が開かれます。 その名も「La 500 : piccola grandiosa」 「小さくて、偉大なチンクエチェント」という意味なのですが、イタリア人の生活の一部としてのFIAT 500を垣間見ることができます。   クルマを撮るのではない 美しい街並み、美しい夜。そこで暮らす人間味溢れる温かい人たち。 圧倒的な歴史と文化を誇り、時に優雅で、時に間抜けで、それでいてどこか憎めないキャラクターをもちあわせる国イタリア。 たとえそれが素朴で質素であっても、こと人生を楽しむという点において「達人」といわれる彼の国の人々ですが、それが色濃く溢れているのがイタリアの南部だといいます。     そんな人々の暮らしや生き様に惹かれ、20年近くもイタリアに通いシャッターを切リ続ける写真家が加納 満(かのうみつる)さん。彼は、イタリア人の暮らしや人生を撮り続けるうちに、その傍らにいつも寄り添う愛らしいクルマ、FIAT 500の存在を意識するようになったといいます。     「そもそも僕は、「画」つまり「クルマが主体の写真」としてチンクエチェントを撮るつもりでシャッターを切りはじめたワケじゃないんです…。サルデーニャで、シチリアで、バーリで、人々やその暮らしに「出会う」のと同じように、気づくとごく自然にFIAT 500との出会いを漏らさず記録し続けていたんです。」     「情熱の赤に憧れて」 この写真展の共謀者、小野光陽(おの こうよう)さん。編集者にしてプロデューサーの彼もまた、イタリアとの縁が深い。なんといっても若い頃イタリアの情熱の代名詞ともいえる跳ね馬のエンブレムに憧れ、単身モデナに乗り込んだというツワモノ。 「ネジ一本組み付けるだけの仕事でもいいんです。それでもあのクルマたちを生み出す現場に加わりたかったんです…。」 情熱の国に相応しい熱いものをお持ちの小野さん。その後も4年以上にわたりイタリアで生活をされたという小野さん。現地の生活をよくご存知なのは言うまでもありません。     そんな彼と加納さんとの出会いは、とある雑誌の企画での偶然から。 その後も共にお仕事をなさっていたそうですが、ふとしたきっかけで加納さんのSNSに頻繁に登場するFIAT 500を見た小野さんが、この企画を思いついたといいます。     「もちろん加納さんの写真が好きだったということもあるんですが、彼の写真には、ステレオタイプで表面的なイタリアの街や暮らしではなく、僕の知っている一歩踏み込んだイタリアがそこにはあるんです…。人と街と暮らしとクルマ、そうした距離感に“これだ!”と思ったんです。」     モノは長く愛することで、愛着はもちろん心すら宿るといいますが、1957年にデビューし、その後20年に渡り製造され続けたNuova 500(ヌオヴァ・チンクエチェント)は、まさにその次元に突入しているものが多いようです。     「色あせようが、ボディやバンパーが凹んでいようが、人間が老い、顔に皺が寄るように年輪を重ねている様が、何かクルマ以上のものを僕に訴えかけてくるんです。生活や風景に馴染んで日々共に暮らしているというか。僕はそうした部分すべてを見ていただければと思っています。」 そう語る加納さん。     やっと人が通れるくらいの路地に、ありえないほど壁にギリギリに停められた濃紺チンクエチェント。加納さんとFIAT 500の「はじめの一枚」とともに、世界に愛されるイタリアの名車、今も同じくイタリア人の生活に溶け込んでいる「チンクエチェント」の真実の姿を覗いてはみませんか?       加納 満 […]

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「若手料理人 世界一」を目指す日本地区代表が決定! 〜『サンペレグリノ ヤングシェフ 2018』日本地区大会

文=山根かおり 写真=SHIge KIDOUE   30歳以下、ノンジャンルで行われるユニークな料理コンクール 自分の持てるパッションを全力で傾け、夢を追いかける若者たち。『サンペレグリノ ヤングシェフ』は、そんな情熱あふれるヤングシェフが集うコンペティションです。数あるコンクールのなかでも30歳以下の若き料理人の可能性に焦点を当てているのが特徴。そして、フランス料理でも和食でもジャンルを問わずに挑戦できるのも面白いところです。     実際サンペレグリノはどんな料理にも合わせやすいファインダイニングウォーターとして愛されていますし、レストランや料理人とのつながりも深いので、サンペレグリノらしい料理コンペティションといえるでしょう。     コンペティションでは、まず自らの実力を凝縮させたシグネチャーディッシュを書類で応募し、それをパルマにある国際的な料理学校「ALMA」が審査。ここで21の国・地区それぞれの代表10名ずつが厳選され、ミラノの決勝に進める代表1名をその地区内で選出します。     名だたる顔ぶれの審査員が出場者10人の料理を丁寧に審査 日本地区大会は、10月12日に開催されました。出場者10名は、すでに自分の店を持っていたり、有名店でスーシェフを務めていたりする実力派ぞろいですが、やはりコンペティションということで緊張感が漂います。     開会式では、審査員から「参加者のみなさんと食に対するパッションを共有できて嬉しい。1人を選ぶのは難しいですが、私たちもベストを尽くします」(アンゲラー氏)。「この緊張感を、世界に羽ばたき次のステージへと向かうステップにして」(高澤氏)。「自分ができることを精一杯出し切れば、それは必ず何かにつながります。頑張って!」(長谷川氏)と、激励のメッセージが寄せられました。     調理時間は自己申告制で、中には5時間にわたって仕込む出場者も。調理中も審査員シェフは各テーブルをまわり、時に話しかけたり質問を向けたり。取材のカメラも入りますが、集中力は途切れません。     駐日イタリア大使館に場所を移し、いよいよ日本代表の発表! 熱戦を制した1名の発表は、駐日イタリア大使館に場所を移して行われました。     発表後には華やかなアフターパーティが控えていることもあって会場はにぎやかな雰囲気に包まれましたが、朝から調理とプレゼンテーションを終え、力を出し尽くした出場者10名は緊張の面持ちで発表を待ちます。     審査員を代表し、ルカ・ファンティン氏が発表。 読み上げられたその名前はYasuhiro Fujio、大阪「ラシーム」でスーシェフを務める藤尾康浩さんでした!     メンターシェフとして藤尾さんとともに「世界一」を目指すルカ・ファンティン氏は「地区大会優勝は私たちの第一ステップ。ミラノでは他20地区の代表者と競うことになりますが、ライバルはたった20人です。プレッシャーを感じなくても大丈夫。これから一緒に頑張っていきましょう」と新たな愛弟子を祝福しました。     料理のタイトルは「Across the Sea」。日本特有の食材である鮎を用い、鮎になじみのない海外の人でも受け入れやすい創造性豊かな一皿です。     審査員の高澤氏が「10人のすばらしいクリエーションの中でも、藤尾さんのプレゼン能力はとくに優れていました。コンペティションなのにレストランで出すのと同じクオリティのシズル感、温度感を表現できていた点も評価が高い」と太鼓判のコメント。料理のコンセプトから素材選び、調理法、プレゼンテーションまで、緊張感とプレッシャーの中で高いクオリティを出し切れたことが評価につながりました。     出場者のシグネチャーディッシュ、そのすべてを一挙公開! 発表の際、ファンティン氏から「過去のイベントの中でもレベルが高かった」と総評があった本大会。「オリジナリティとクリエイティビティに富み、旬の食材をふんだんに使って、フレーバーのバランスも抜群でした」(アンゲラー氏)、「ひとりずつに個性があってしっかり前を向いていて、非常にすばらしかった!」(長谷川氏)という声もありました。 さて、代表に選ばれた一皿だけでなく、未来の「食」を担う若手料理人へのエールを込めて、出場者すべての力作をご紹介しましょう(敬称略)。           […]

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夢をかなえる魔法の小箱〜ライカを愛する女性カメラマン

カメラ女子、そんな言葉を聞くようになって久しい。 デジタルカメラが普及して技術的なハードルが低くなったからだという人もいれば、インスタを例に挙げるまでもなく、写真を気軽に撮れる、もっとうまく、美しく撮りたいという気持ちは、むしろ男性よりも女性の方が高いせいなのかもしれない。いずれにせよ、カメラというメカを楽しむのではなく、写真を撮る行為自体を楽しむ女性が増えたのは事実だ。 大門美奈(だいもん みな)が、そんなカメラ女子のひとりかと言えばちょっと違うように思える。 カメラメーカーが主催する公募展の入賞をきっかけに注目を浴びるようになり写真家としての道を歩みはじめた彼女。アンダー目でしっとりとしたトーンが持ち味で、見る者の心を落ち着かせるような写真だ。もともと絵が好きで十代のころには画家に師事していたこともあった。写真との出会いは造園を学んでいた大学時代、卒論に添付する写真を撮るため一眼レフを買ったのが最初。 「ちょっと動機が不純なのですがスペインのアルハンブラ宮殿に行きたくて卒論のテーマに選びました」 照れくさそうに笑う大門。 「卒論にはポジ(スライド)を添付しなければならなかったので、なんの知識もなく一眼レフを買いました。カメラを向けシャッターを押すだけで思った通りの絵が撮れる、その不思議な感覚に写真が好きになりました」     さらりと言うが、これは大変なことだ。写真を趣味にする人の悩みの大部分は思ったように撮れないこと。よほど大門と写真の相性はいいらしい。そんな大門が写真を本格的に学びはじめたのは手痛い失敗からだった。友人の結婚式を撮り、その写真が評判を呼びその兄弟からも撮影を頼まれた。ところがカメラの設定がなにかの拍子で動いたのか、なんと何も写っていなかった。もちろん今のようなデジタルカメラではない時代なので、取り返しの付かないことになってしまったのだ。 「落ち込みました。期待に応えられなかったのが悔しかった。でも、不思議と写真をやめる気にはならなかったんです」 負けず嫌いの性格から写真専門誌のスクールに通うようになったという。 つまり趣味の延長線上という、ありがちなスタートポイントとは違い、純粋に写真の技術を磨こうという努力を行ったという点で、彼女はれっきとした正統派の写真家だといえる。     ライカとの出会い 本格的に写真を学ぶようになって大門がたどり着いた道具はライカだった。 「もちろん紆余曲折はありましたよ(笑) いろんなカメラを使ってみて、一番自分に合っていると感じたのがライカなんです」 ライカといえば世界の名機、性能も素晴らしいし出てくる絵も素晴らしい。 「もちろん、それもあるんですが一番の理由は小さくて手に馴染むからなんです」 と意外な答えが返ってきた。 「いつでも持ち歩ける相棒として、これ以上のものはないと思ったんです」 かくしてライカは大門のイメージを具現化する魔法の小箱になった。 どちらかと言えば重厚でもの静かな雰囲気を漂わせる大門の作風だが、箱庭シリーズは趣を異にする。 とある生活雑貨の店舗をジャックするかたちで行われた写真展は圧巻だった。そこには日々の暮らしを超えた、見る者を魅了する「何か」が写り込んでいた。     「最初は勤め先へ持っていくお弁当の記録だったんです。ですからスマートフォンで撮っていたんですが、そのうち満足できなくなって…。     写真が持つ一番の特性に「記録」という役割が挙げられるが、それを超えたところに表現がある。つまり被写体である弁当箱たちもまた、大門の世界を表す魔法の小箱というわけだ。だから、盛りつけにも絵心が溢れている。標本のように真上から撮られた弁当箱の中に、つい引き込まれてしまう。     ライカとFIAT 500 そんな大門だが、最近、海にほど近い神奈川県の茅ヶ崎に居を移した。 海辺の散歩が日課になり、猫との暮らしも気に入ったからだというが、この海辺の地でのライカとの散歩が、彼女の作品の幅を拡げたことは言うまでもない。しかし、一方で思いがけない問題も発生した。 「必要を感じなかったこともあるんですが、実はいままで車の免許を取らなかったんです。でも、ここへ越してきてからというもの、移動の手段として車がどうしても必要。だから運転免許取得を真剣に考えるようになったんです…。     そんな大門をFIAT 500の助手席に乗せて海辺の道を走ってみた。 「クルマは好きなんです。流れる風景を眺めるのも好き。どこかへ運んでくれるメカっていうのもいいですね。それに、これ小さくてかわいい。なんだかライカみたい。     大門の愛機であるライカM10は、1954年に誕生したレンジファインダーの名機ライカM3の末裔。ほぼ同時期の1957年に生まれたNuova 500と現行の500との関係にも共通点がみられる。     ライカM3とはアナログのカメラの金字塔的な存在であり、その子孫たるライカM10は、その佇まいはもちろんのこと、使い勝手やコンパクトネスなどをライカM3から引き継ぎ、そこにデジタルの便利さを兼ね備える名機として、今も大きな人気を誇る。 まさに新旧500とよく似た境遇の存在でもある。     「実は鎌倉あたりでよく見かけるので、いいなぁって思っていたんです。道の狭い小ぢんまりとした街にも似合っていてお洒落だし…。   […]

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